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映画「隔たる世界の2人」を観る [映画(は行)]

先日見た「パーム・スプリングス」がタイムループもの、からのつながりで、
Netflixで短編作品があったので鑑賞しました。
two distant strangers.jpg
内容は映画.comさんより。

一夜をともにした女性の部屋で目覚めたグラフィックデザイナーのカーターは、
愛犬の世話をするため自宅へ帰ろうとする。
しかし路上で遭遇した警官メルクに所持品検査を強要され、
抵抗すると地面に押さえつけられ窒息死に追いやられてしまう。
意識を失った瞬間、カーターは再び女性の部屋で目を覚ますが、
帰ろうとするとやはりメルクに遭遇し、今度は射殺されてしまう。
自分がタイムループにはまり込んだことに気づいたカーターは、
メルクに殺される運命からどうにか抜け出そうとするが……。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(;O;)

29分の短編作品なのにとても濃厚な作品でした。
とても切なくて悲しくて腹立たしくて、
どうにかしたいけれど私には何もできないもどかしさ、
そんな気持ちがモヤモヤ渦巻いたまま鑑賞終了。
(アカデミー賞の最優秀短編実写映画賞を受賞したんですね)

タイムループもの、先日見た作品もハッピーエンドですが、
今作はハッピーには終わらない、30分の短い時間の作品に
込めたメッセージはとても深く重く簡単には解決できないものです。
最初にカーターが白人警官に殺されてしまう様子が、
George Floydさんを連想させる窒息死、そこからカーターがいかに
白人警官に殺されずに愛犬の待つアパートに帰れるか、
重たい問題ではあるけれど映画だし戻れるんじゃないかな、と
画面に向かって願って観ているのですが、カーターがが帰れぬまま
映画は終わってしまいました。

カーターを毎回殺す白人警官、彼もタイムループで毎日毎日カーターを
見つけては殺しているんだろうなと最後の場面で分かるのですが、
警官がカーターをパトカーで家まで送る途中、NYのビルの屋根が
映し出される場面で、George Floydさんをはじめ色々な人の名前が
書いてあるところに"Say their names"という言葉。
白人警官が自分は典型的なアメリカ人であると認識していることや、
この国が腐っているから警官になったこと、こんなに黒人と話したのは
初めてだということ、などを語っているのですが、こういう白人が
多いということ、それによって差別が起きていることを連想しました。
と、白人警官にアパートまで送ってもらったところで、
カーターは銃で撃たれて殺されてしまうのですが、カーターの周りに流れる血、
その血だまりがアフリカ大陸の形になっているのが、
有色人種であるアフリカ系アメリカ人に対する白人による差別、
未だに根強く(トランプ政権時代で悪化した)自由の国であるアメリカが
抱える大きな問題を描いている作品でした。

そんなアフリカ系アメリカ人によるアジア系へのヘイトクライムも問題に
なっていますが、肌の色で差別することの虚しさを感じます。

そんなカーターが、再び目が覚め女性に夢(タイムループ)の話をした後、
何とかするさ、どれだけ時間がかかっても何度繰り返しても何とかするさ、
俺は絶対犬が待つ家に帰るんだと思いながらアパートを出ていく姿の後、
エンドロールが流れますがカーターのように理不尽に命を落としてしまった
方々のお名前が次々と紹介されます。
その時に、この曲が流れるのですが、 
公民権運動で法律ができたことを歌った曲、
法律ができても人の心までは変えられない変わってもちょっとだけで
理想と程遠いこともあるし変わらないものはそのままで変わらない、
みたいなこの歌が流れるのってなんだか皮肉だな、と思ったのですが、
私自身はこの作品を見てよかったと思っていますし、少しでも多くの人が
この作品を見ることによって考えるきっかけを作ってほしいと思った
「隔たる世界の2人」でありました。


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金町「金町製麺」で追い節中華そば [呑んだり食べたり(居酒屋)]

3月半ばごろ、友人と落語会(亀有)に行った帰り、
隣の金町に足を運んで軽く呑みました。

金町といえば、大衆酒場の大松さんかな、と思ったのですが、
日曜日で定休なので、以前友人が教えてくれた金町製麺に行こうと
オープンの時間まで時間つぶし。

IMG_3870.JPG大松さんの近くのよっちゃん
入れるかな、と引き戸を開けると、
目の前にL字カウンター、と常連さんと思しきお客さん満杯。。。
一見が入れる雰囲気皆無のお店で、失礼しましたー、と扉を閉め、
その向かいにあるバーに入って、
IMG_3871.JPGIMG_3872.JPGビール
店主さんが喫煙者なので常連さんと一緒に話をしながらぷかぷか。。
金町製麺さんオープンまでの時間つぶしだったので30分くらいでしたが、
最近、全席禁煙のお店が多いので当然そうかと思うと違うこともあるものです。(^-^;
で、ビール一杯でちょうどオープンの時間になったので、
IMG_3873.JPG金町製麺さんへ
(食べログ)https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132403/13116419/
以前は立ち飲みだったようですが、訪問時はテーブル席にカウンター席、
立ち飲みスペース、あったのかどうか、入口入ってすぐのテーブルに着席したので
不明です。
IMG_3877.JPGIMG_3876.JPG最初は天美から
(既にビールを飲んでいるので日本酒からスタート)
IMG_3874.JPG
お酒、思っていたより種類がそろえてあってお値段も良心的。
IMG_3875.JPG
お料理もお刺身から洋風なものまで400円均一で迷います。
とはいえ、日本酒に合わせて色々と注文。
IMG_3880.JPGお刺身
新潟のコウイカと愛媛の乙女鯛昆布〆。
もちろん日本酒にぴったり。!(^^)!
IMG_3881.JPG
ズワイガニ身入り出汁巻。
カニの味もたっぷり、焼き立てほわほわっで美味。
IMG_3883.JPG
鶏ささみ炙りおろしポン酢。
香ばしい焼き目のささみもしっとりしていて(パサパサじゃない)
柚子胡椒のきいたポン酢とわかめと一緒に食べるとこれまた美味。
このお値段でこの美味しさ、なんかすごいなあ、と思っていたら、
隣のテーブルで呑んでいた若めカップルさんが、
〆にラーメン食べてくださいねおススメですよ、というので、
そうか、ここ、ラーメン屋さんだったね、と〆も考えながら
お料理の追加注文をして、

IMG_3878.JPGIMG_3885.JPGIMG_3886.JPG
軽快に呑み続け(いつものことですからね(笑))
IMG_3887.JPG
たことネギのお好み焼き風。
ぷりぷりのたこにシャキシャキ感の残ったネギ、うんまい。

IMG_3888.JPG
アボカド、マスカルポーネ、生ハムのジェノベーゼ。
この組み合わせ、美味しく無い訳がないけれど白ワインの方がよいかも。
(もちろん日本酒にも合います!)

IMG_3889.JPG迷う
IMG_3890.JPGお酒の〆は東洋美人で

IMG_3891.JPG追い節中華そば
友人と2人で分けていただきましたが、
魚介系の旨味たっぷりのスープにもちもちの麺、めちゃうまでした♪

数年前に友人が訪れた時と(立ち飲み→着席とかも)メニューが異なって
いたようですが、初訪問でも店員さんの対応がつかず離れずな感じで
心地よい上に、料理が美味しくて良心的なお値段、〆にいただいた
中華そばも好みの味(魚介系強め)で満足満腹、
リピートしたいと思った金町製麺さんでありました。




タグ:金町
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免許センターに行ってきた2021 [いろいろ②]

10年前に自動車運転免許の更新で流山の免許センターに行った時の記事を書きましたが、
(2011年の免許更新)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2011-04-23
そのことを思い出し、今回の更新も記事を書くことにしました。
(2016年は特に記事にしていなかったみたいです)

免許更新はがきが送られてきて、冷蔵庫の扉にマグネットで貼っておいて
ここにあれば忘れんだろう、と思っていたのですが、
ずっと貼っておくと見慣れて忘れるもので(笑)、ふと扉を観てはがきに気づき、
誕生日が過ぎてそろそろ更新期限が切れてしまいそうだと慌てて、
流山の免許センターに行きました。

5月初旬、世の中はゴールデンウィークと言っているころ、
土曜日に実家に帰り、婆1号に明日(日曜日)免許センターに行ってくる、と話すと、

「うつぼは運転できないくせに免許ばっかり更新して、
 そんなに更新するならペーパードライバー教習でも受けて、
 ここ(実家)に帰ってきたとき運転してくれたら楽なのに」

免許を取ったころ(実家にいたころ)は10年近く運転していたんですけどね、
教習車(マツダカペラ)がパワステのハンドルだったのに、
実家の車(日産スタンザ)はパワステではなく、シフトレバーの配列も違う、
それでもなんとか頑張って運転していたんですが、やっぱり運転の適性ってありますよね。
私の場合、運転すると気性が更に荒れるというか、自分の運転が危ないような気がして、
実家を飛び出し(家出)てからは運転しなくなりました。もう四半世紀。
日常生活で運転する必要があまりなく、電車バスで事足りている状態になって、
実家に帰っても運転する必要がなかったのでそのまま時だけが過ぎていきました。

今となっては写真付きの身分証明書として機能するだけの運転免許証、
それでも5年に1度は更新するのが今のところはよいのだろうと思っていて、
今回も更新はがきを手に素直に流山免許センターに赴きました。

でもね、婆1号も80代、そろそろ運転免許証を返納したほうがいいかな、と
自ら言い出している中、私が婆1号の運転でスーパーに出かけたりするのも
よくないんじゃないか、と思い始めています。

ペーパードライバー教習、もし行くことになったら記事にします。(^^;

で、今回、実家から船橋経由で柏に行ってそこからはバスで向かいます。
久しぶりに東武アーバンパークライン(元東武野田線)に乗ったのですが、
昨年の今頃、一之輔さんが鈴本演芸場の寄席の主任に出る予定だった時期に
緊急事態宣言(1回目)で寄席が休業になってしまい(もう1年経つんだよね)
その代わりにと毎晩20時からYouTubeで落語をライブ配信してくれたのを思い出し。
千葉県の東葛地区出身の一之輔さんが、野田線がなにカタカナ表記にしてるんだよ、
と突っ込み入れて私も爆笑したのですが、今回、私も乗りながら、
やっぱりこれって東武野田線だよね、と突っ込み入れながらごとごと揺られて柏着。

今回バス移動時は珍事がなく普通に免許センターに12時30分ごろ到着しましたが、
春雷っていうのか、雷に豪雨が凄くててバス停から免許センターに入るまでに
ビッショビショ。(;_:)

日曜日の午後の部は13時~15時の受付というので12時30分過ぎに着いたのですが、
待っている人は30人弱くらい。

いつも平日に休みを取って免許センターに来ていたのですがそれよりも空いてる。(驚)
日曜日は混んでいるから平日に来いってはがきに書いてあったけれど、
日曜日空いてるじゃないの。
なんか拍子抜けしながら呼ばれるまで待って、12時50分から受付窓口に向かって並び
(待っていたところから列の先頭位置がちかくて10人目くらいのところに並べました)
申請書をもらって色々書き込んで、収入印紙を貼って視力検査に並ぶと3人目。
雑に書いていたから他の方より早く申請書が仕上がったようです。(笑)

視力検査は13時から。

視力を測ってウン十年、って感じのおば(あ)ちゃんが担当してくれましたが、
待っている間に一抹の不安。
遠近両用メガネ(作ってそろそろ2年)が見えなくなってきているのに
30年以上お世話になっていたメガネ屋さんが高齢を理由に昨年閉店、
その後、どのメガネ屋さんに行っていいのか彷徨い中の現在。
ここまで来て視力で弾かれるのも切ないと思いながら自分の順番。
輪っかの切れている方を言ってください、と言われて、目を細めながら、
下、上、右、と答えたら、はい、いいですよー、とおば(あ)ちゃん。
ホッとしながら申請書を受け取り窓口に再度提出して、引換券をもらったら
2階の講義室へ。

並んでからここまでで20分。 

講義室はソーシャルディスタンスが大切なので、座席が間引きされていました。
とはいえ、満席になるまで講義が始まらないらしく、10分くらい待機。

どんどん埋まっていく講義室内を観ながら、
ここにいる人たちって、牡羊座、か、牡牛座、か、ふたご座、なんだよなあ、
と誕生日が近い人たちが集うという滅多にない空間にいることを感じました。

そして、30分の講義。

交通安全協会のおじちゃん(警察定年退職後にうつってきたのかな)が担当で、
毎度、交通事故死亡者数で千葉がワースト1位、という話を長年聞き続けているので、
(10年前はワースト9位まで落ちたのですが)
今年もきっとその話題からスタートであろうと想像していました。
IMG_5038.JPGだって、ワースト3位って書いてあるし。
IMG_5036.JPG教材
一昨年がワースト1位(死亡者150名ちょっと)で、
こんなにワースト1位が続いてはいけない、と、死亡者を150名以下に
抑えると目標を掲げて昨年は128名でワースト5位。
おじさんが嬉しそうに言うのですが、ゼロにはできないとはいえ、
死亡者の数ですからねぇ。128名でも多いんじゃないかと思います。
結局、都道府県ごとの警察の意地とかプライドみたいなものもあるんじゃないかな、
都道府県魅力度ランキング(現在栃木県が最下位)とは全然意味違うしな、
と思いながら聞いていたら、今年4か月間の県内自治体別の死亡者ワースト10が
投影されたのですが、私が住んでいる東葛地区で野田市、柏市、流山市が
入っていました。松戸市は入っていないなあ、と思っていたら、
「年末に向けて、松戸市も絶対入ってくるんですよ、
 皆さんが住んでいる東葛地域は特に多いんです。
 皆さんは優良ドライバーですからそんなことはないと思いますが、
 運転、くれぐれも気を付けてください!」
念押ししていました。

という、毎回のワースト1位ネタが予想通り冒頭で出てきた後は、
リーフレットで色々説明が始まったのですが、
IMG_5037.JPG今回の話題はこれ
社会問題になっている煽り運転。
私が思い浮かべる煽り運転というと、関西からわざわざ茨城までやってきて
高速で煽りまくっていたあのおじさんとガラケーおばさんですが、
ハンドル握ると性格変わっちゃうんでしょうかね。
ニュースで観ていてもお前だけの道じゃねーだろって思ってしまいます。
講義担当のおじさんは、皆さんは優良ドライバーでそんなことはしないと思いますが、
皆さんが煽られる可能性もあるんです。
ドライブレコーダーを付けることをお勧めします。
なぜかというと客観的な証拠を残せるからです。
あとは、最近、自転車で悪質な煽り運転をする人もいますから。
あの、ひょっこりって人、捕まりましたけど、東葛地区にも来たことがあるんです、
ああいう人に運悪く遭遇したときの証拠を残しておくためにも
ドライブレコーダーは車につけましょう。

ひょっこり、埼玉から越境して千葉にも来ていたんだ。( 一一)

5年に1度の免許センターですが、5年間の間に世の中の道路事情が
かなり荒れていることに気づきました。
以前からそういうのってあったと思いますがドライブレコーダーをつける、
性悪説に基づく行動をしなければいけないことは残念なことですね。

という話の後に15分くらいのビデオをみましたが、
ドライブレコーダーで実際記録された映像を基にヒヤリハット(実際の事故も)な
事例を色々とみることで安全運転しなければと改めて思いました。
(運転しないくせにそういう気持ちにはなります)

講義の後、新しい運転免許証を受け取ると、コロナ太り&二日酔いの浮腫みで
膨れ上がった自分の顔がプリントされていて、「自己責任。。。。。」と悔いるくらいなら
日頃から気を付けておけ、と自分に突っ込みを入れたのですが(笑)
いずれ、ペーパードライバー教習を受けるにしても、とにかく安全第一だな、
と思った免許更新でありました。

(おまけ)
IMG_5039.JPG バス停の向かいに自販機
学科用の問題集でしょうか。買う人いるのかなあ。(^-^;







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映画「スライ・ストーン」を観る [映画(さ行)]

Amazonプライムでドキュメンタリー作品を探して観つけた映画です。

スライ・ストーン [DVD]

スライ・ストーン [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2015/11/04
  • メディア: DVD
あらすじはYahoo!映画さんより。

幼いころから教会でゴスペルを歌い、わずか9歳でレコードをリリースするなど、
類まれな音楽の才能を誇っていたスライ・ストーン。
1966年に自身のバンドであるスライ&ザ・ファミリー・ストーンを結成、
「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」「エヴリデイ・ピープル」などのヒット曲を放ち、
音楽界の寵児(ちょうじ)となる。
やがてバンドは1975年に解散し、スライはソロ活動をスタートするものの、
ドラッグ所持で逮捕されるなどのスキャンダルを重ねた果てに行方をくらましてしまう。



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スライ・ストーンファン以外には特に面白くないかもしれませんが、
私は楽しめました。(^-^)

アンソロジー

アンソロジー

  • アーティスト: スライ&ザ・ファミリー・ストーン
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2004/02/18
  • メディア: CD
といいながら、私が持っているのはベスト盤的なこの1枚のみ。
元々このグループが好きになったのは、


この曲に出会ってからなのですが、ライブ映像やMVを見たこともなかったので、
音楽のみ知っていた、という程度でした。
この歌も家族の問題というタイトルで、どんな子であっても親にとっては愛すべき子供、
みたいな歌詞なんですが、彼らの他の楽曲に比べると少々陰のある感じのメロディで
でも何だか耳に残る歌で気になってアルバムを買った私。
今回、その彼らのドキュメンタリーだからと特に前知識もなく見始めてたのですが、
1960年代後半から活躍したもののリーダーのスライ・ストーンが麻薬中毒、
おまけに黒人の自立を目指して活動するブラックパンサー党から圧力をかけられ、
白人メンバー2人が脱退、そして1980年代初めに解散。
というのを、映画を観た後wikiで知りました。

このドキュメンタリーは、スライ&ファミリーストーンの大ファンという、
オランダの兄弟(双子)が表舞台から姿を消したスライ・ストーンを探すために、
バンドのメンバー達にインタビューし、手掛かりになるものは何でも、と、
スライの妹がオークションサイトに載せた写真から自宅のあるエリアを推測し、
家を見つけて、そこから何とかインタビューができないかと行動する姿、
スライに会いたい一心で、というのが見ていても伝わります。
なので、途中工夫して盗撮するのも何となく許せてしまいます。(笑)

大金を積まれてもインタビューを断っていたスライが、
このオランダ双子に心を開いてインタビューを受ける、
スライの心を動かすものはお金(⇐もちろん大事ですが)ではなく、
オランダの双子(コニング兄弟)のような純粋な気持ちだったのかな、
なんて思いました。

2006年のグラミー賞授賞式の舞台に久しぶりに登場したスライ、
金髪モヒカン姿は還暦を過ぎたとは思えないくらいですが、
当時を振り返るナイル・ロジャーズ(!)によれば、折角スライが歌うところで
マイクが切れるハプニングだったそうですが、
YouTubeの動画を見るとスライ・ストーンが他のアーティストに与えた影響は
大きいということを改めて感じました。

その後、モントルーのフェスにも出演したり活動していたスライが、
マネージャーの裏切りで自分の収入が手元に届かなくなってしまい、
訴訟を起こす(70を過ぎてからの話)場面が描かれているのですが、
その時に、スライがなくしてしまったマネージャーとの契約書、
その写しをオランダの兄弟がコレクションでもっていたという偶然。
スライは車上生活をつづけながら訴訟活動を続けて勝訴、
その後は、毎日曲作りを続けているとうところで映画は終わります。

世代的には、ジミ・ヘンドリックスやジャニス・ジョップリンと同世代、
27クラブと言われる彼らと違ってスライは80近くの今も生きている、
生きているからこそ辛くても楽しいこともあるんだな、と、
このオランダの兄弟の目線を通してみるスライの人間らしいところ、
音楽にかける熱量を感じて、久しぶりにアルバムを聞いてみようかな、と
思いました。
このドキュメンタリーのお陰でスライの人間としての一面を知ることで
彼らの音楽への愛着が増しそうだと思えた「スライ・ストーン」でありました。




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人形町「大申」で麻婆豆腐 [呑んだり食べたり(町の中華屋さん)]

以前の記事で自分の誕生日のことを書いたことがありますが、
私うつぼ、4月生まれとうことで4月半ば、呑み友が誕生会を開いてくれました。
まあ、誕生会という名目で集まって飲むって感じかな。(笑)
IMG_4906.JPG場所は人形町の「大申」さん。
以前、浜町にお店があったころ何度か行ったことのあるお店ですが、
(上海蟹は美味しかったけれど金額にびっくり)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2019-01-09
人形町にお引越ししてから訪れたのは初めてです。
IMG_4907.JPGはい、乾杯♪
お料理は、他のメンバー(よく大申さんに行っている)の好みを
店主さんが理解しているので注文していないのに色々作ってくれました。
IMG_4911.JPG最初はセンマイ
パクチーがモリモリしているのでこれをうまく除けながらいただきます。(笑)
胡麻ペーストが効いているのでコリコリの食感も合わせて美味しいです。
IMG_4909.JPG酒友Gさんと5年紹興酒
IMG_4912.JPG美味しい(^-^)
IMG_4913.JPG干し豆腐
高野豆腐はあまり得意ではないのですが中国の干し豆腐は好き。
お酒が進みます。
IMG_4914.JPGピーナツ
セロリ(そんなに得意ではない)と和えてあります。
セロリとピーナツの比率を無視してピーナツ多めにいただきました。(笑)
IMG_4915.JPG2本目
IMG_4916.JPG水餃子
これは注文しました。もちもちの皮が美味しい。
IMG_4917.JPGでかボトルに柿の種?
お酒注文に出てくるおつまみかな。
今回はいただきませんでしたが、小皿にちょっと盛られてあると
お料理がくるまでポリポリ食べるのが楽しいんですよね。
IMG_4918.JPG麻婆豆腐
店主の方が大陸出身の方なので本格的なお料理が美味しいのですが、
花山椒が効いていて辛ウマでした。
IMG_4921.JPGキンミヤを水割りで
紹興酒をお替りしようと思ったら、在庫がないとのこと、
10年ものもあるそうですがお値段がちょっとお高めだったので、
焼酎にスイッチしました。
IMG_4922.JPG鶏肉の辛い炒めもの
辛すぎずで私もばくばく食べられました。
IMG_4923.JPG皮蛋豆腐
これは私リクエストですが、終盤にさっぱり。
IMG_4924.JPGこれなんだっけ。
もつと長ネギの炒め物だったかなあ。
個人的には以前訪問時の思い出がそんなによくなかったので、
幹事さんからお店の名前を聞いて、ああ、ここかあ、って思ったのですが、
お料理の味は美味しかったので結果オーライです。
誕生日を祝ってもらえるのはいくつになっても嬉しいもので、
酒友に祝ってもらって楽しめた大申さんでありました。
IMG_4930.JPGお祝いにいただいた日本酒(笑)とお花。
ありがたいことですね。(^-^)


タグ:人形町
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映画「サンドラの小さな家」を観る [映画(さ行)]

ヒューマントラストシネマ有楽町で戦メリを観た記事を一昨日アップしましたが、
同じ映画館で、その15分後に見た映画です。
朝、田端のシネマChupkiでムツばあさんの映画を見て有楽町に移動し、
戦メリを観て続いて鑑賞したのですが、3作品、作風が全然違うので
疲れることなく観ることができました。(^-^)

サンドラ.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

サンドラ(クレア・ダン)は夫の虐待から逃れ、幼い子供2人を連れてホテルで仮住まいを
始めるが、長い順番待ちで公営住宅にも入れずにいた。
そんな中、彼女は娘との会話から自分で小さな家を建てることを思いつく。
サンドラが清掃人として働いている家のペギー(ハリエット・ウォルター)や、
建設業者のエイド(コンリース・ヒル)らの協力もあり、彼女はマイホーム建築に着手する。



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(;゚Д゚)

まさかラスト10分でそんな展開。。。。。。

これがハリウッド映画なら見た目にもハッピーエンド的に終わるんだと思いますが、
さすがイギリス=アイルランド映画、温かく終わるものの、その前の展開が予想外で
なんでそんなことになってしまうのー、と思いながら見終わりました。

DV夫から娘2人を連れて家を飛び出すサンドラが、
(DV場面がフラッシュバックで何度も映される度に悲しかった)
住宅補助で住める家を探すものの物件が少なくて見つからず、
仮住まいで住んでいるホテルスタッフには(生活疲れの姿でロビーを歩くので)
快く思われず、ホテルの部屋で暮らすことに息詰まっていく姿、
それで、役所にいって住宅補助の金額で家を建てたいと相談するものの、
ルールはルールと断られ(そんなところがさすがお役所)、諦めかけたところに
サンドラをサポートする人たちが少しずつ集まり家が完成する。
そこに親権の裁判も絡んできて大変なことになりますが、娘を守るためには、と

サンドラが毅然とした態度で臨む姿、素敵でした。

かつての社会保障が充実していたイギリスを舞台にした、
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この映画もDV夫から逃げるように子供2人を連れてニューヨークにやってくる
クララという女性を描いていますが、このクララの最初の行動は決して褒められる
ものではなく(生きるため、という理由はあれど)、あまり共感できなかったのですが、
今作のサンドラは、犯罪行為に手を染めることなく、なんとか現状打破しようと
努力する姿が見ていて応援したくなりました。

原題は”Herself"。
邦題で、温かい雰囲気の映画というイメージで見るとあれ?となるかもしれません。

主演のクレア・ダンが、子供を抱えたシングルマザーの話を聞いて、
企画から、共同で脚本も書き、主演まで演じているので、彼女自身、と、
子供を抱えたシングルマザー(サンドラ)自身、という意味でつけたのかと思いました。

家が完成したお祝いの席で、アイルランドの助け合いの精神「メハル」について
話す人がいたのですが、人間一人で生きているわけではないので、助け合うこと、
助けてもらったことに対する感謝の気持ちを忘れないことで、ちょっとでも幸せに
なっていくことができるような心持になりました。

家を作る場面がもう少し多かったらよかったかな、という印象もありますが、
と本当に困っている人を助けられない社会保障制度に腹立たしい気持ちになる一方、
フィクションながら、サンドラが2人の娘とこの先幸せに過ごせていけますように、
と願ってしまった「サンドラの小さな家」でありました。






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曙町「志げる」でお寿司 [呑んだり食べたり(寿司)]

このブログを長らく読んで下さっている方はご存じかと思いますが、
一昨年閉店してしまった満津美寿司さんが大好きだったので、
閉店後はすっかり満津美ロス状態の私うつぼ、
どこか気軽にお寿司の食べられるお店はないかと迷い道くねくねしていたところ、
友人から曙町にビブグルマンに選ばれたお店があるから行ってみない?
と声をかけてもらい、曙町まで足を運びました。
当日、四谷三丁目からてくてく歩いたのですが10分くらい。
Googleマップを観ながら歩いていたものの、お店に気づかず通り過ぎて、
あれ?と思って引き返し、
IMG_4799.JPG発見
(食べログ)https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130903/13165153/
L字カンター7席のこじんまりしたお店ですが運よく予約がとれたのも、
こういう時節だったから、だと思います。ラッキー。
IMG_4800.JPG
お料理はおまかせコースかにぎりセットのみ。
夜お寿司をいただくのにこのお値段ならお手頃な方なのだと思います。
IMG_4801.JPGはい、かんぱい♪
薄手のグラスで呑むと泡が細かいような気がしますが
一杯目のビールは美味しいですねぇ。
IMG_4802.JPGお通し的な
小松菜と新玉ねぎのお浸し。
プラスチック容器に入っていたところから器に移して出してくれたのですが、
ちょうど私と友人の分で容器に入っていた分がなくなって、
次のお客さんには新しい容器から移していたのを見て、
容器は違えど同時に作ったものだというのは分かっていながら、
新しい容器から移してもらっていた隣のお客さんがちょっと羨ましい。
(あくまでも気分的な問題です)
新玉ねぎというのが春だと感じる一品、出汁の優しい味にほっとします。
IMG_4803.JPGお刺身
のどぐろ、まぐろ、平貝の3種。
IMG_4804.JPG
脂ののったのどぐろ、ねっとりした味の濃いまぐろ、
IMG_4805.JPG食感がぷりっとしている平貝
丁寧に切り分けてくれる様子を見ているだけでも楽しいです。(^-^)
IMG_4806.JPG最初は海運から
メニューにないお酒も出してくれるのでお勧めをとお願いして出してもらいました。
IMG_4807.JPG蒸し寿司
初めて食べたのですが、関西でよく食べられるそうで、酢飯と桜鱒が蒸されていて
とても優しい味でちょっとした衝撃です。
IMG_4808.JPG白子
鯛だったか何のお魚か既に失念してしまいましたが
白子ってねっとりとろんとした食感が楽しいです。
IMG_4809.JPG次に古伊万里酒造の前(さき)
初めていただきましたが、しっかりした味が美味。
IMG_4810.JPGししゃも
お寿司屋さんでししゃもを食べることってあまりなかったような。
丁寧に焼いてもらったししゃも、箸休め的な感じで美味しいです。
IMG_4811.JPG次に津島屋
岐阜の御代桜さんのお酒だそうです。
メニューにないお酒がどんどん出てきて楽しいです。(^-^)
IMG_4813.JPGあん肝
自家製とのこと。
IMG_4814.JPGねっとり
ねっとり感はよかったのですが、味付けが甘くてそこは個人的に残念。
IMG_4815.JPG風が吹く の次に
IMG_4819.JPG屋守 好きなお酒です
と、順調に呑み進んでいったところで握りが出てきました。
(1合徳利を友人と分けながら飲んでいます(笑))

IMG_4818.JPGのどぐろ
IMG_4823.JPGかつお
IMG_4824.JPGこはだ
IMG_4825.JPGまぐろ
IMG_4827.JPG
IMG_4828.JPG雲丹
豪華なラインアップに続いて
IMG_4832.JPGとろたく
IMG_4833.JPG玉子で〆
ここで、他のお客さん5人が食事を済ませてお帰りになったので、
IMG_4834.JPG鉄火巻を追加でいただきました
お酒の種類が豊富でお値段も高級店にありがちなぼった栗ではなく、
かなり良心的(回転をよくするために市販の2.5~3倍くらいのお値段)で
店構えからみたら敷居は低めのお店だったと思います。
私と友人以外は常連さんみたいで大将や女将さんとも和気藹々な感じが
観ていて微笑ましい感じでした。

ただ、自分自身、満津美さんへの思い入れが強すぎるので
比較してしまうと満津美さんの思い出が蘇ってきてしまい。(;_:)
仕入れているネタはこのお店の方がよいのだというのもわかりますし、
丁寧な仕事と対応が目の前で見られるのは楽しくて、
あん肝以外はどれも美味しかったのですが、
気軽に美味しく食べられるお寿司屋さんという感じではないかな。
おまかせしかないのは仕入れをしぼって価格を抑えるということに
つながるのは分かりますが、なっとぅ巻で〆られるお店、
まだまだポスト満津美さんを探す旅は続くかな、と思ってしまった、
志げるさんでありました。




タグ:曙町
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映画「戦場のメリークリスマス」を観る [映画(さ行)]

高校生の頃に見た映画(40年くらい前!)、
4K修復版が公開されていると知りヒューマントラストシネマで鑑賞しました。

戦メリ.jpg派手なポスター
こんなのだったっけ、と思って調べたら、
戦メリ2.jpg当時はこんなポスターでした

あらすじはYahoo!映画さんより。

第二次世界大戦下のジャワ山中の日本軍捕虜収容所を舞台に、
極限状態におかれた男たちの心の交流を描いた人間ドラマ。
「愛のコリーダ」の大島渚監督が、デヴィッド・ボウイ、ビートたけし、
坂本龍一といった異色のキャストで撮り上げた話題作。
1942年。ジャワ山中の日本軍捕虜収容所。
そこには単純で粗暴な軍曹ハラと日本語が流暢な英国軍中佐ロレンス、
そして収容所長のヨイノ大尉がいた。
そこへある日、英国軍少佐セリアズが連れてこられた……。



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( ノД`)(;_:)

違う年代で観るとあれ?こんな映画だったっけ?と思うことがありますが、
この作品は高校生に見たときと変わらず、というか、むしろ深い思いで観られました。

男性しか出てこない(戦地の俘虜収容所)中での同性愛を漂わせる展開ですが、
ボウイ様の美しさを大画面で見る萌え感は高校生の頃より強かったと(笑)と思います。
第二次世界大戦の頃の話ですが、戦闘シーンはなく収容所が舞台、とはいえ、
日本軍と俘虜(敵軍)なので、力関係はあるわけで(日本軍がとにかく上)、
その描き方も非人道的、でも、そんな中で、日本軍(教授&たけし)が、
敵国の俘虜(ボウイ様&トム・コンティ)と心を通わせていく様子は、
もうウルルルル、涙腺緩みっぱなしでした。

戦争だから出会った彼らですが、戦争でない時代に敵味方関係なく出会っていたら、
今のような時代に出会っていれば、教授とボウイ様はどうなっていただろうか、
妄想が広がる私でした。(^-^;

当時、ボウイ様が、
レッツ・ダンス <2018リマスター>

レッツ・ダンス <2018リマスター>

  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2019/02/27
  • メディア: CD
ナイル・ロジャースと組んだこのアルバムで、
それまでの中性的なイメージからすっかり変化したのが私には驚きでしたが、
ボウイ様のこのアルバムやMVでのお姿にすっかり魅入っていた私は、
「愛のコリーダ」とか「バカヤロー!」のイメージしかなかった大島渚の
作品にボウイ様が出演されるから、それだけでこの映画を見に行きました。
その時も人間同士のふれあいというか交流みたいなものは感じたのですが、
ボウイ様がヨノイ大尉にキスする場面、塩の中に埋められたボウイ様の悲しいお姿と、
い・け・な・い ルージュマジック

い・け・な・い ルージュマジック

  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1992/07/01
  • メディア: CD
清志郎様と一緒に歌っていたこの作品の教授のメイクというか、
高校生の頃見たときは、日本軍でそれはないだろうって感じでしたが、
これも大島渚ワールドで描かれるヨノイ大尉、これはこれでありなんだろうな、
と色々なことに鈍くなっている五十路のおばさんは素直に受け入れました。(笑)

こうやって時間が経ってから見てみると、
他にも結構豪華な俳優が出ているのに気づきました。
ロケンローラー内田裕也、ジョニー大倉、内藤剛志、室田日出夫に戸浦六宏、
金田龍之介、三上寛、こんなに知っている人が出ていたことを思い出しました。

多くの小さい国(日本)のことを殆ど知らない俘虜(イギリスやオランダなど)たち、
武道の稽古であげる声を聴いて驚いたり怖がったり、切腹に蛮行だと思ったり、
文化の違いを感じながらもお互い人間であると思って相手を理解しようとする、
一部、野蛮な日本人など、と日本軍を見下す態度で指示に従わない俘虜もいますが、
二・二六事件の時、満州にいて参加できなかったことに悔いを感じるヨノイ大尉(教授)、
自分のプライドの為に弟に心の傷を負わせてしまったことを悔いるセリアズ(ボウイ様)、
どこか似ている2人だったのね、ということも今回より深く感じたことでした。

あと、当時は特に気に留めなかったのですが、
ヨノイ大尉の執務室に掲げられた額に書いてあった「八紘一宇」。
世界は一家、人類皆兄弟的な意味かと思っていましたが、
戦時中は、日本軍がアジア侵略を正当化するためのスローガンとして
使われていたことを知りました。
今はどこぞの大国がこんな感じですが、侵略、植民地化して世界は一家、
というのは良いことではないなと改めて思いました。

映画の最後、戦後に戦犯として翌日処刑されるハラ(たけし)に会いに来るのが、
ローレンス(トム・コンティ)ですが、立場が逆転しても2人が笑顔で話し合う、
ローレンスが帰るときにハラが大写しになって、メリー・クリスマス!と叫ぶ、
そして、教授のあの曲が流れる。 もうダダ泣きです。

観客の大半が同年代のおじさんだらけで、ガサガサ動いたりゲホゲホしたり、
落ち着きのない人が多かったのだけが鑑賞時のマイナスポイントでしたが(笑)
結構涙を拭っているっぽいおじさんたちも多かったのでやはりリアルタイムに見て
今回五十路、六十路のおじさんたちが改めてみて涙する、やはり良い作品は
月日を経ても良い作品なのだな、今回映画館で観られてよかったと思った、
「戦場のメリークリスマス」でありました。



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浅草「中華ぼたん」で焼き餃子 [呑んだり食べたり(町の中華屋さん)]

たまに登場する浅草の中華ぼたんさん、今回は3月、桜が満開だったころに
訪問しました。

いつものように新日本フィルのコンサートの後に行ったのですが、
この日は早起きしてTOHOシネマズで「ノマドランド」を観てから

IMG_4088.JPG錦糸公園で歩きながらお花見
IMG_4096.JPG桜を観ると心躍ります
ビニールシートを敷いたり小さいテントを張って呑んでいる人がいて
気持ちは分かるけれどこういう時期にどうなんだろうな、と思いながら、
ささっと桜を見て、
IMG_4097.JPGパルコ(旧楽天地ビル)でぶらぶらして、
その後トリフォニーホールでコンサートを楽しんだ後、浅草へ移動。
中華ぼたんさんに17時ごろ到着しました。
IMG_4099.JPG落ち着く店内です
IMG_4100.JPG越乃寒梅もあります
IMG_4101.JPGはい、かんぱい♪
左が中ジョッキ(Kサン)、右が大ジョッキ(私) 
IMG_4102.JPGぽくぽく枝豆に
IMG_4103.JPG冷奴
毎回同じものを注文しているのですが、
この中華皿にのった枝豆と冷奴で気持ちが落ち着きます。(笑)
IMG_4104.JPG生姜の効いた焼き餃子IMG_4107.JPG肉野菜炒め
レバニラか肉野菜炒めいずれかを注文するのですが、
Kサンリクエストで今回は肉野菜炒め。
これでお酒がどんどん進みます。(^-^)
IMG_4109.JPGいつものもろきゅう
このお味噌だけ買って帰って家でもろきゅうしたいくらい美味しい味噌、
ニンニクが効いていて瑞々しいきゅうりによく合います。
IMG_4110.JPG更に焼き餃子
1人1皿食べたいくらいぼたんさんの餃子、美味しいです。

紹興酒のボトルを2:8(Kサン:私)の割合で空けてお開き。
チャーシューをお持ちかえりしたところ、ぴちっと閉まらないプラ容器に
タレがたくさんかかっているチャーシュー、だったので、
水平に持って帰らなかったため、自宅に帰って開けてみて大変なことに
なっていました。(美味しかったので結果オーライですが)

観光客が激減している浅草、中華ぼたんさんも以前よりはお客さんの数が
控え目な感じですが、それでも常に店内の8割くらいはお客さんで
埋まっているのは醸し出す雰囲気(どこかほっとする感じ)と美味しいお料理、
女将さんの明るい対応によるものかな、なんて思いながら、
今回も楽しめた中華ぼたんさんでありました。




タグ:浅草
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映画「花のあとさき ムツばあさんの歩いた道」を観る [映画(は行)]

以前、シネスイッチ銀座で上映しているときに観そびれたので、
田端のChupkiさんで上映されているのを知り観に行きました。

花のあとさき.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

1950年(昭和25年)、埼玉県秩父市に位置する楢尾の男性と結婚した小林ムツさんは、
9人家族の中で暮らすことになる。
無口だが優しい夫の公一さんとの間に2人の子供が生まれ、平穏な毎日が続いていくが、
やがて村の養蚕と炭焼きの時代が終わりを告げる。
住宅ブームで一時は飛ぶように売れた杉も売れなくなり、次第に荒れていく秩父の山々に
夫婦は心を痛めていた。


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秩父の山でムツおばあちゃんもお花に寄り添っているような気持ちになりました。
平成後半に、しかも埼玉にこういう集落があったということに驚いたのですが、
婆1号(うつぼ母)も長野の山奥で生まれ育っていた話を聞いていたのを思い出しました。
険しい山を切り開いて集落をつくり住んでいた話を聞くと、学校に行くにもまず山道を歩いて
山の下の道まで出ててから学校に行く、その山道を長野にいって登ったことがありますが、
よくこんな急な山道を毎日降りたり登ったりしていたと驚いた記憶。
婆1号が就職で東京に行った後、山にあった家家はすべて山の下にお引越しして、
今は各家のお墓が残っているだけですが、そんな遠い頃の話と思っていたような集落が
秩父にあったということに驚きつつ、日本の経済成長とともに畑を切り開いて道ができ、
それに合わせて若者が都会に出ていき、畑を継ぐものもいなくなって、という流れの中で
ムツさんが集落の主要産業だった養蚕のために栽培していた桑畑(段々畑)に花木を植えて
それが育つことで畑が山に還っていく、ムツさんが嬉しそうに花を説明する姿を見ると、
嫁いだ頃は水道もなく険しい道を天秤棒担いで水くみにいって、子供を育てながら
大変な畑仕事に養蚕と休む間もなく忙しかった日々を辛かったとはいわず、
ニコニコ思い出しながら語る姿に思わずウルっとしてしまいました。

所謂限界集落の話ですが、住民が少なくなっていく中でも助け合い、
どうしてももう無理だ、と思うまでは山で暮らすと決めている人たち、
途中、足を骨折して、山の下にある子供の家に引っ越す80代のおばあちゃん、
(お名前忘れてしまいましたが小柄で可愛らしいおばあちゃん)
畑仕事で活き活きとしていた姿が、子供の家にいるときに沈んだ感じで、
足が治って山に戻った時にとてもうれしそうな表情だったのですが、
ムツさんも一緒に花木を植えていたご主人を亡くしてちょっと気弱になって
冬は息子さんの家に行くことにするといったときの寂しそうな表情、
その後、春になって戻ってきて嬉しそうな表情を見せていたのは、
おそらく辛い思い出があるとしても、自分が一番落ち着ける場所は山、
ということなんでしょうね。

ムツさんが畑に花木を植えていけば安気する、と「安気」という言葉を何度も
使うのですが、山で暮らすことがムツさんにとっては安気すること、
ムツさんとご主人の植えた花木が大きく育って山をきれいに染める光景に
日頃ちょっとしたことでムカついたり心配する自分の心の狭さを感じました。( 一一)

息子さんの家から山に戻ってきたとき、ムツさんが覚悟したように、
荒れてしまった畑にハナモモの小さい木を植える姿が印象的だったのですが、
結局その後、ムツさんは天に旅立たれ、その後、残っていたご夫婦も亡くなって
集落に人がいなくなった後の山に咲き誇る花々が映し出されたところで、
ムツさんと公一さんの植えた木が大きく成長して畑が山に還っていったことを
改めて感じました。

畑だけでなく、手入れに手間のかかる杉の木も安い輸入建材で需要が減って
所有者が手入れをしなくなってくる状況も中盤で映るのですが、
手をかけて出荷もできない(できても割に合わない価格で売らざるを得ない)、
そうであればもう手入れしない、という状態を見て、
経済成長と人間の生活の豊かさ(物理的)と引き換えになくなっていくもの、
普段自分が目にする機会がなかなかないものをこうやって画面越しにムツさんや
村の人々が教えてくれたような気がしました。

ムツさんが畑に花木を植えたのも終活のように思えましたが、
後悔しないで生きていく、自分の最期も他人様に迷惑をなるべくおかけしないように
できることをやっておくことが大事なんだよな、ムツさんの笑顔を花々を観ながら
改めて感じた「花のあとさき ムツばあさんの歩いた道」でありました。




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