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映画「マミー」を観る [映画(ま行)]

私の記憶にも深く残っている和歌山カレー事件のドキュメンタリーを
渋谷のシアターイメージフォーラムさんで鑑賞しました。
マミー.jpg

内容は映画.comさんより。

1998年に日本中を騒然とさせた和歌山毒物カレー事件を多角的に検証した
ドキュメンタリー。
1998年7月、夏祭りで提供されたカレーに猛毒のヒ素が混入し、
67人がヒ素中毒を発症、小学生を含む4人が死亡する事件が起こった。
犯人と目されたのは近所に住む林眞須美で、凄惨な事件にマスコミ取材は
過熱を極めた。
彼女は容疑を否認しており、2009年に最高裁で死刑が確定した後も
獄中から無実を訴え続けている。
最高裁判決に異議を唱える本作では、当時の目撃証言や科学鑑定への反証を試み、
保険金詐欺事件との関係を読み解いていく。
さらに、眞須美の夫・健治が自ら働いた保険金詐欺の実態を語り、
確定死刑囚の息子として生きてきた浩次(仮名)が、母の無実を信じるように
なった胸の内を明かす。


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公平性を欠いた報道。

人間って観たものを信じて考えが左右されてしまいがち、
メディアの偏向報道、今も酷くて(切り取って何度も放送するとか)
辟易してテレビは殆ど観なくなったのですが、当時の映像、今作で観て
ああ、この映像(林真須美さんが報道陣にホースで水をかけるところ)、
何度も何度も繰り返し報じられてこの人が犯人でしょうって感じで
印象付けられていたよなあ、ということを思い出しました。

今作を観る前、YouTubeで彼女の長男がインタビューを受けているのを
何本か観て、当時の報道の偏りについて酷かったと改めて思ったのですが、
夫の林健司さんの現在のインタビューでも言われていた、彼女がメリットのない
ことはやらないという発言に、繰り返し保険金詐欺を行っていたことが
カレー事件も絶対この人だよね、という紐づけというか印象操作につながって
いったのだと思います。

事件の現場や林家のあった場所、当時の映像から見てもあんな狭い道路に
テレビ局が大挙してずっと居座るようなことをされたら、他の住民も
早く犯人がつかまってこの人たちにいなくなってほしいと思うのではないか、
地方のあるコミュニティで起きた事件ですが、だれかに責任をとらせて
早く穏やかに過ごしたい、そんなことから、目撃者と言われる人たちの証言も
時間の経過とともに変わっていったのではないか、と思いました。

驚いたのは、カレー鍋のヒ素と林家にあったヒ素が正確に一致していないのに
パターンが似ているから同じと判断した大学教授、そういう鑑定結果と
時間とともに変わっていく証言、動機も分からないまま逮捕、裁判、死刑判決、
当時の鑑定手法と現在の手法の精度には差があったでしょうし、しかも、
正確に一致していないのに同じと判断したことを証拠にしてしまう、
検察の強引なやり方とメディアの印象操作によってもたらされた判決、
それによって彼女自身だけでなく、家族も長い間ご苦労されるわけですが、
(自宅の落書きや全焼したのも放火の可能性ってありますよね)
冤罪かどうか、再審請求を何度しても棄却されて再審の機会さえ与えられない、
公平性を保たれず一方的に判決をくだされているような気がして
観ていて理不尽さを感じました。

この映画だけで冤罪かどうかを論じられるほど自分には知識がありませんが、
せめて再審の機会を与えられてもよいのではないかと思います。

保険金詐欺を報じてカレー事件の犯人ではないかと印象付けた朝日新聞の記者は
その報道によって大きな賞を受賞し、記者として箔づけされたのですが、
その後のインタビューで再検証しないのか問われてもクレディビリティを理由に
自分は再検証する立場でないと答えている姿に、一人の人生を大きく動かして
再審請求も出ている中、そう答えるのは無責任で傲慢ではないのかと思いました。
(実際、テレビや新聞の訂正や謝罪、殆どないですしあっても気づかれない程度に
 そっと行うくらいの姿勢は変わらないものですね)

この映画、都内でも1ヶ所でしか上映されないというのは、見た人が感じること、
映像が訴える問題提起など影響力が大きいことで映画館が二の足を踏んでいるのか
とも思ったのですが、私と同年代の方が大半の館内、やはり同じように、
ホースで水をかける彼女のイメージが強かった人たちなんだろうな、と思うと、
人はメディアに印象操作されやすく自分でそう思ったような気がしていても
そうでないことが多いのかもしれない、改めて感じた「マミー」でありました。




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映画「マリウポリの20日間」を観る [映画(ま行)]

長期化するロシアによるウクライナへの侵攻(というか戦争ですね)、
ニュースで観た時どうしてこんなことをと思ったのですが、
侵攻後のマリウポリの状況をカメラに収めた映像ということで
映画館で鑑賞しました。
マウリポリ.jfif
内容は映画.comさんより。

ロシアによるウクライナ侵攻開始からマリウポリ壊滅までの20日間を
記録したドキュメンタリー。
2022年2月、ロシアがウクライナ東部ドネツク州の都市マリウポリへの
侵攻を開始した。
AP通信のウクライナ人記者ミスティスラフ・チェルノフは、
取材のため仲間と共に現地へと向かう。
ロシア軍の容赦ない攻撃により水や食糧の供給は途絶え、通信も遮断され、
またたく間にマリウポリは孤立していく。
海外メディアのほとんどが現地から撤退するなか、
チェルノフたちはロシア軍に包囲された市内に留まり続け、
戦火にさらされた人々の惨状を命がけで記録していく。
やがて彼らは、滅びゆくマリウポリの姿と凄惨な現実を世界に伝えるため、
つらい気持ちを抱きながらも市民たちを後に残し、
ウクライナ軍の援護によって市内から決死の脱出を図る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ある日突然、自分の住む場所、国が攻撃され住む場所を奪われる、
生活物資がなくなり通信も出来ず、逃げようにも進路を妨害され、
爆撃音の中、命の危機に怯えながら過ごす。

そんな自分を想像できない、そうなると思っていなかった自分には
映画館のスクリーンに大きく映し出されるマリウポリの20日間の様子を
安全なところから見る自分が画面の向こうで辛い思いをされているのに
何もできない不甲斐なさを感じるばかりでした。

2年前、ニュースでロシアによるウクライナへの侵攻、ソ連崩壊後、
旧ソ連各国が友好関係にあるとは思っていませんでしたが
(旧ユーゴスラビアの国々も衝突しているのを思い出しました)
警告なく侵攻を始め、民間人まで容赦なく攻撃するロシア、
ニュースでも見た映像、どうやって撮影しているのだろうと思いましたが、
ウクライナ人のAP通信記者であるチェルノフ氏、外国人記者が国外避難する中、
マリウポリに残りロシア侵攻によって何が起きているのか世界中に知らせたい、
その強い気持ちで撮影し続けます。

攻撃が始まって取材を始めたチェルノフ氏が民間人の女性にどうしたらよいか
聞かれて、民間人は攻撃されないから自宅に戻った方が良いと答えるものの、
ロシア軍は民間人も構わず攻撃する、更にインフラ破壊でライフラインを奪い、
通信困難で状況が分からないマリウポリの人たち。
チェルノフ氏は警察の衛星電話を借りたりしながら撮影した映像をAP通信に
送り続けますが、ついに限界がきて国外に避難するところで映画は終わります。

彼が撮影し続けたことで世界中にロシアの蛮行が報じられましたが、
その後、マリウポリは陥落し、現在はロシアの管理下に置かれています。

印象的だったのは、チェルノフ氏にこの戦争がどうなるか聞かれた中年女性が
戦争は早く終わってほしいけれどロシア人にはなりたくない、ウクライナ人として
生きたい、と答える場面でした。

もし、日本が他国から攻撃され住む場所を失いどこに逃げたら、、となったら
彼女のように強い気持ちでいられるだろうか、自分のアイデンティティを
守れるだろうか、増税メガネさんをはじめとした与党のどこを向いているのか、
という酷い態度にイライラすることも多い日々ですが、雨露しのいでご飯も食べて
文句ばっかり言っている自分が恥ずかしくなりました。
(だからといって増税メガネや与党国会議員で金まみれの奴は許せないです)

現在のイスラエル政府によるガザ地区への攻撃と同じく、人道的な配慮無しに
民間人も無差別に攻撃する神経が信じられないのですが、では自分に何が
出来るのかといえば、自分が何が起きているかを知ること、それを伝えること
(こうやってブログに書くことで知ってほしいという気持もあります)
戦争が早く終わり、早急な復興のもと(日本もこういうのは支援できるのでは)、
ウクライナ国民が故郷に帰って平和に暮らせるように祈りたいと思った、
「マリウポリの20日間」でありました。








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映画「〇月〇日、区長になる女。」を観る [映画(ま行)]

予告編を観て気になっていた作品、田端のチュプキさんで鑑賞しました。
区長になる.jpg
内容は映画.comさんより。

劇作家・演出家のペヤンヌマキが監督を務め、
2022年の杉並区長選挙を記録したドキュメンタリー。
人口57万人、有権者数47万人という規模の選挙でありながら、わずか187票差で
現職区長を破った岸本聡子と、彼女を草の根で支えた住民たちに密着した。
東京都杉並区在住のペヤンヌマキ監督が、自身の住んでいるアパートが
道路拡張計画で立ち退きの危機にあることを知り、止める方法を調べ始めた
ことをきっかけに本作の制作を開始。
地域問題の当事者となった監督が、それまで無縁だった選挙や政治の世界へ
飛び込んで住民たちと連携しながら学び悩む過程をとらえ、候補者や支援者たちと
合意形成のため対話を積み重ねていく姿を映し出す。
主題歌には、杉並区民がつくった応援歌「ミュニシパリズム」を、
上田ケンジと小泉今日子による音楽ユニット「黒猫同盟」がカバーした
「黒猫同盟のミュニシパリズム」を起用。
本作のテーマでもある「ミュニシパリズム」とは、地域に根付いた自治的な
民主主義や合意形成を重視する考え方のこと。

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再開発がその土地に住む住民の幸せにつながるわけではないのに、
自治体や首長、議会の人たちの目線が住民に向かず、
首長や議員の自分の功績や利害関係に基づいて成り立っているのではないか、
自分の住む自治体、市政についても興味を持たないといけないな、
そんな気持ちで観終わりました。

杉並区といえば、阿佐ヶ谷や高円寺、のイメージが強いのですが、
中央線沿線でも都心に近いのにどこか温かい雰囲気、
高円寺純情商店街 (新潮文庫)

高円寺純情商店街 (新潮文庫)

  • 作者: ねじめ 正一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1992/04/28
  • メディア: 文庫
ねじめ正一に阿佐ヶ谷姉妹を思い浮べるような地域です。

近作の監督、ペヤンヌマキさんが長らく住むお家が立ち退きの危機に晒され、
知らされていなかったことへの不信と大好きな環境にある住まいを奪われる
危機感とで立ち退きされないようにするための方法を模索する中で、
地域で活動する区民の方々が「住民思いの杉並区をつくる会」を結成して、
現職(再開発推進派)の対抗馬として候補者を探して区長選挙で巨大な力と
戦う様子を見ながら、私自身の住まいの自治体への無関心を実感し反省しました。

この団体が区長選挙の候補として見つけたのが、長らくヨーロッパのNPOで
環境活動していた岸本聡子さん、実家は横浜、杉並区と縁がなかった岸本さんが
区長候補として選挙に臨む姿、支援者の区民の方々と候補者の岸本さん、
対等に議論し、時にぶつかるものの住民のために、という気持は一緒なので、
公示からの選挙活動、投票日、開票日、187票の僅差で勝利という流れ、
当選したことが分かっていて観ているのに当選したことが分かった時の
様子、私もなんだか目頭が熱くなりました。

選挙活動も殆どが区民のボランティア、自分の住む場所を守りたい、という
強い気持ちから志願して駅前などでの「一人街宣」をする姿、それに対して
耳を傾ける人も結構多いのに(そういう編集かもしれませんが)驚きました。

岸本区長の初登庁、初議会で与党議員が嫌な感じの発言をするのを観て
長く政権握っている党は本当に腐れているなと嫌な気分になったのですが
その後、岸本区長の選挙で一人街宣していた女性3人も区議選挙に立候補、
当選を果たして区議として杉並区のために活動されているのを知って
住民のために区政(市政)はあるべき、当たり前のことが当たり前に
行なわれていない異常に自分も気づいていないのかもしれないな、
その後、自分の住むM戸市の区政についても知ろうとしないといけないな、
と思いました。

今回、岸本さんが仰った「ミュニシパリズム」という言葉、
地域に根付いた自治的な 民主主義や合意形成を重視する考え方ですが、
住民が知らないうちに色々なことが起きるというのは杉並区に限ったことでは
(何十年以上前に決まったことだからと見直さずに実行しようとする自治体)
なく、日本には本当の民主主義があるのだろうかと思うことも多いので、
市長や市議にまかせっぱなしで意に沿わないことがあって文句をいうのではなく
きちんと何が起きているのか自分でも興味を持つことの大切さを教えてもらった
そんな気持ちになった「〇月〇日、区長になる女。」でありました。




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映画「漫才協会 THE MOVIE~舞台の上の懲りない面々~」 [映画(ま行)]

予告編を観て気になっていた映画、上映前のライブ付の回で鑑賞しました。
漫才.jfif
内容は映画.comさんより。

漫才協会に所属する芸人たちの魅力、悲喜こもごもを追ったヒューマンドキュメンタリー。
漫才協会の会長も務めている、「ナイツ」の塙宣之が初監督作品として手がけた。
200人以上の芸人たちが所属する社団法人・漫才協会。
浅草フランス座演芸場東洋館(通称:東洋館)を活動拠点に、連日多くの芸人たちが
舞台に立ち続けている。
事故で右腕を失いながらも舞台復帰に向けてリハビリに励む者、
39年間コンビを組んだ相方を亡くしてもなおピン芸人として舞台に立ち続ける者、
離婚後もコンビで舞台に立ち続ける者、結成3年の若手コンビなど、
協会に所属する幅広い世代の芸人たちをカメラが追う。
さらにナイツの師匠でもあり、舞台に立ち続けることにこだわり続けた
漫才協会名誉会長・内海桂子への思いなど、
漫才協会に集った芸人たちの過去、現在、そして未来が描かれる。

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笑うことって大事。

今年初め、東洋館にいって大笑いしたことを思い出しながら、
東洋館にまた行きたくなりました。

漫才協会というと、ナイツの塙さんが6代目の会長になったことで注目された、
と個人的には嬉しく思っていたのですが(マイナーネタかもしれませんが)
塙さんが漫才協会を盛り上げるために漫才コンビのスカウトやYouTubeでの
活動で漫才協会や東洋館について一般の人に知ってもらおうとする活動、
戦後盛り上がった関東の漫才もその後漫才といえば関西、という流れになって
(関西にはよしもとがありますもんね)
関東でも再び盛り上げたいと思う塙さんをはじめ漫才師の皆さんの姿を
ちょっとだけですが垣間見ることができました。

今回、上映前にお笑いライブがついている回に参加したので、
予約画面で最前列がすべて埋まっているのを見て焦り、2列目の席を予約して
当時角川シネマ有楽町に行ってみたら、
IMG_5833.JPG最前列は座れない設定(笑)
焦って2列目を予約した私、映画は見上げてみるので大変ですが、
お笑いライブは至近距離で見られるので結果オーライです。
IMG_5840.JPG金谷ヒデユキさん
公開後1週間か2週間、日替わりで漫才協会所属のお笑いさんがライブを
行っていたみたいですが、この日で最終日。
ああ、金谷さんってボキャブラ天国で見て以来かもと思って見ていたら、
ネタである替え歌で映画上映前のウォーミングアップとなりました。

浅草の東洋館に出演するお笑いさんたちについての歌詞なのですが、
実際、映画の中でも紹介される協会員の方々の歌があったので、
その後映画を観ていて、あ、さっき歌っていた人だ、と分かりやすく観ることが
できました。

(漫才協会員)http://www.manzaikyokai.org/entertainer/

替え歌で取り上げられていて映画の中でも印象が強かったのは、
夫婦漫才だけれど離婚して元夫婦漫才になった、はまこ・テラこ、
どっちがはまこでどっちがテラこ、禿げてる方がはまこ、という歌で、
(見た目のインパクト強め)http://www.manzaikyokai.org/entertainer/hamako-terako/
この2人が離婚しても同居していてなんとも不思議な2人ですが、
離婚してからの方が漫才のキレが良くなったという説明に次回の東洋館で
この2人が観たくなりました。

同じ夫婦漫才で、離婚とともにコンビ解消、妻はお笑いの世界からも去り、
1人になったところで事故に遭って右腕を失った大空遊平さん。
(穏やかな表情の雰囲気)http://www.manzaikyokai.org/entertainer/oozorayuuhei/
映画を見ていた時には気づかなかったのですが、昔、奥さんのかほりさんと
コンビを組んでいた時の漫才、見たことあった、、、鑑賞後に思い出しました。
リハビリの成果で、東洋館の舞台に戻る時、左手と義手で上手くネクタイを締める姿、
復帰初の舞台はしんみりしてしまったものの、これからは客席を笑わせたいという
気持が戻ってくる、舞台の力は凄いんだなと思う場面でした。

また、久しぶりに見た青空球児・好児も、ゲロゲーロでおなじみ球児師匠の
破天荒ぶりな姿と、塙に質問されて代わりに丁寧に答える好児師匠の腰の低さ、
随分年を取られていますが、まだお元気でいらっしゃるんだなあ、
画面越しにホッとしました。

漫才協会の会員の中にじゅんいちダビッドソンも入っていて意外だったのですが
(予想通り塙さんに誘われて協会に入った)
協会の舞台に立つことで自分がお笑い芸人だと実感すると言っていたので
テレビのバラエティなどが多くてもやはり原点は舞台なのかな、と思いました。

その他にも、長年の不仲が雪解けしたおぼん・こぼんさんが
関東の漫才を継承していくことが大事なんだという話、
かつてのような師弟制度が難しくなっていく中、
先輩が後輩の面倒を見ていくことでしきたりや芸が継承されていく、
最近はお笑いを学ぶスクール(ダウンタウンとかもそうなんですよね)が
主流になっていますが、先輩の姿を近くで見て学ぶ、そういう機会が
あるのは東洋館のような定席寄席ならではなんだろうな、と思いました。

実際、若手で映画の中に登場したのがドルフィンソングさん、
(アラサーかな)http://www.manzaikyokai.org/entertainer/dolphinsong/
漫才との出会いで引きこもりがちだった自分が変わったという話や、
若手は寄席の手伝いを月何回か行う中で、舞台袖から見る先輩方の漫才は
勉強になるという話に、今後東洋館で見てみたいと思いました。

師弟制度の話の中、でナイツの師匠であった内海桂子さんの話が出ますが、
10分の持ち時間の舞台を7分ちょっとしか持たずにおりてしまったナイツに
怒った内海桂子師匠、その後、移動中に転んで骨折したためいけなくなった
地方の舞台を師匠の代わりにナイツが30分なんとかもたせて桂子師匠が
喜んでいた話などを聞くと、今の時代にそぐわないというご意見もあるかも
しれませんが、師匠というのは一人立ちするまでにはあった方がよいのかな
と思いました。

一般的な考えとしては、テレビに出ている=面白い=人気がある、
となるのかもしれませんが、テレビに出ていなくても面白い人はいっぱいいて、
目の前にいる観客と対峙してライブで漫才する、そのことで鍛えられて
どういう場面でも臨機応変に対応できるお笑いの人の方が私は長いスパンで
応援できると思っています。

テレビに沢山出演した後に飽きられて使い捨てになってしまったお笑いの人も
過去にたくさんいたと思いますが、10分、15分の持ち時間、生身の人間を相手に
笑いを繰り広げる芸人さんが観られる東洋館、これまで殆ど行ったことが
なかったのですが(行く場合は隣の浅草演芸ホールに行ってしまう)
もうちょっとまめに通って笑って笑って笑いまくりたい、という気持になった
「漫才協会 THE MOVIE 舞台の上の懲りない面々」でありました。

IMG_5830.JPGプロマイド
浅草の老舗、マルベル堂さんで撮影したプロマイドだそうですが、
映画館入口で販売されていたものの、、、買いませんでした。(^-^;

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映画「ミラベルと魔法だらけの家」を観る [映画(ま行)]

この映画も最近、国際線の機内で観た作品です。
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  • 発売日: 2022/02/18
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あらすじは映画.comさんより。


コロンビアの奥地にたたずむ、魔法に包まれた不思議な家。
そこに暮らすマドリガル家の子どもたちは、ひとりひとりが異なるユニークな
「魔法の才能(ギフト)」を家から与えられていた。
しかし、そのうちの1人、ミラベルにだけは、何の力も与えられていなかった。
力を持たずとも家族の一員として幸せな生活を過ごしていたミラベル。
ある時、彼らの住む魔法の家が危険にさらされていることを知った彼女は、
家族を救うために立ち上がることを決意する。


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音楽はディズニーらしく楽しくて素晴らしいんだけどなあ。。。。。

後半までずっと引っかかってしまったのが、家父長制度の家、
ミラベルだけ魔法が使えず疎外されている感じ、何かしようとすれば、
余計なことはするなと煙たがられる、、という状況だったことでした。

まあ、そういう状況がベースであっての映画なので仕方ないのかもしれませんし、
フィクションだから、といえばまあそうなのですが、ミラベルだけが不憫で。( 一一)

そんなミラベルが一家の危機を救うので、さすがミラベル!と言いたいところですが
それまでの展開の長さに集中しづらい機内という条件もありながら、
最後まで観ようかどうしようか途中で迷ってしまうような感じの映画でした。

魔法一家が絆を取り戻すために活躍するのが魔法が使えないミラベル、
一家のメンバーが魔法を失っていくことに恐怖を感じる場面には、
誰しも出来ることが出来なくなれば焦るし不安になるし怖くなるしなあ、
そんなところには共感できたのですが、一家がまとまってめでたし、となった、
かと思ったら、その後魔法が復活するっていうのはなぜ?なぜなぜ?
魔法使えなくなっていいじゃないの?と、スッキリ感がモヤモヤ感に戻って
観終わるというなんだか予想外の映画でした。

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  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2020/11/18
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この作品のように、おばあちゃんとの触れあいにじんわり、みたいな展開を
期待してしまった自分も悪かったのかなあ。

自分が話に入り込めなかったという己の問題もありますが、
ディズニー作品に「こうあってほしい」という希望と先入観を持ちすぎた、
その結果が家父長制度へのモヤモヤと展開のモヤモヤにつながってしまった感ありの、
「ミラベルと魔法だらけの家」でありました。



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映画「魔法にかけられて2」を観る [映画(ま行)]

記事にするのはおそらく来年の春ごろになると思いますが(堂々と後手宣言です(笑))
久しぶりに国際線でちょっとだけ海の外に足を伸ばした際に機内で観た作品です。
魔法に.jpg
あらすじは映画.comさんより。

アニメーションの美しいおとぎの国アンダレーシアから現代のマンハッタンへと
追放され、離婚弁護士のロバートと結ばれたジゼルは、ロバートの娘のモーガンと3人、
ニューヨーク郊外の町モンロービルで新たな暮らしをスタートさせるが、
新生活はトラブル続き。
意を決して魔法の力を借りることにしたが、うっかり町全体をアンダレーシアのような
おとぎ話の国に変えてしまい、事態はますます悪い方向へ。
魔法によって一見するときらびやかになった町には、不穏な空気が漂いはじめて……。


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続編があるのを知りませんでした。
なぜならDisyney+のみでの配信(映画館公開無し)だったため、
まったく気づいていなかったのですが、映画館で公開してもよさそうな、
そんな作品でした。

(前作も公開から大分経ってみたのを思い出した)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2013-01-02-3

前作はおとぎの国から大都会NYにやってきたジゼルの姿を面白く楽しく描いていた
作品で笑ってほろっとして楽しめたのですが、続編で同じことをやる訳にはいかないので、
今回はNYから郊外のモンローヴィルに引っ越して起きる珍騒動、の中で、
思春期でコミュニケーションが難しいロバートの娘モーガンとの関係を築いていく、
血のつながりのない親子が互いを信じ合うようになれてめでたし、という感じで
観終わりました。

子育ても含めて現実世界での暮らしに色々不満を持つジゼルが、
娘ソフィアの誕生祝いにもらった魔法の杖でかつて住んでいた
(おとぎの国)アンダレーシアのような世界になることを願うと、
最初は、現実世界にアンダレーシアのようなファンタジーが入ってきて
(台所でのシーンは美女と野獣とかファンタジアを想起させます)
おぉぉ、、と観ていたものの、そのうち、願いをかけたジゼル本人が、
モーガンとの関係も良好に過ごせるようになってよかった、と思っていると、
街にある大きな時計の鐘が鳴った途端、意地の悪い母親に変身する、という
まさかの展開になってしまう。。

あれ、なんでそうなっちゃうの?と見ながら私も不思議な気分でしたし、
主役のジゼルも困惑してしまうのですが、モーガンにとってジゼルは義理の母、
鐘が鳴ると、ジゼルが願ったおとぎの国、その中に出てくる意地悪継母に変身、
という展開とわかり、さすがディズニー、と納得しつつ、ディズニーの映画なので
そこはもううまくまとめてめでたしになるはず、と思っていたら、魔法の杖のお陰で
モーガンとジゼルが血のつながりを持つ親子同様の絆を築いて終わりました。
(想像していながらきちんと落ち着きどころがあって安堵しました)

今回、引っ越し先のモンローヴィルの街を牛耳っている(ように見える)、
マルヴィナ・モンロー(おとぎの国では意地悪そうな女王様に変身)を
演じていた俳優のマーヤ・ルドルフ、どこかで見たような記憶が、、、と
思い出したのが、

ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン [Blu-ray]

ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • 発売日: 2013/06/05
  • メディア: Blu-ray
お下劣だけどどこか共感もしてしまったこの映画の中で、
結婚式を挙げる新婦の役で出ていた方でした。

かなり癖の強い雰囲気を醸し出している方なので
(上のポスターで冠被っている女性)ジゼルとの戦いの場面も
かなり見ごたえがありましたが、こういう悪役のキャスティングも
話に入り込めるかどうか、大事な要素だなあと思いました。

アンダレーシアからやってきてジゼルに魔法の杖を渡すナンシーを演じていたのは
前作同様イディーナ・メンゼルですが、前作では歌う場面があったか記憶なく、
今作ではさすがアナ雪のエルサ!という歌唱力を披露していて大満足。
(前髪おろしている髪型はちょっと違和感ありましたが(^-^;)

ジゼルを演じていたエイミー・アダムズは前作から15年経っているのもあって
ちょっと年取っちゃったなあ、という感じがなくはなかったのですが、
相変わらずの歌唱力とおとぎの国の感覚と意地悪な継母の演じ分けも含めて、
また、ディズニーらしくリスや鳥などのアニメーションとコラボする姿も
楽しく観られました。

前作ほどのインパクトがないような気もしたのですが(続編は難しいですよね)
安定のディズニーの雰囲気と、エイミー・アダムズやイディーナ・メンゼルの
素晴らしい歌を堪能できて個人的には満足の「魔法にかけられて2」でありました。








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映画「燃えあがる女性記者たち」を観る [映画(ま行)]

田端のチュプキさんで上映されているのを知り観に行きました。
女性記者.jfif
あらすじは映画.comさんより。

インド北部のウッタル・プラデーシュ州で、
カースト外の「不可触民」として差別を受けるダリトの女性たちによって
設立された新聞社カバル・ラハリヤ(「ニュースの波」の意)は、
紙媒体からSNSやYouTubeでの発信を中心とするデジタルメディアとして
新たな挑戦を開始する。
ペンをスマートフォンに持ちかえた女性記者たちは、
貧困や階層、ジェンダーという多重の差別や偏見にさらされ、
夫や家族からの抵抗に遭いながらも、粘り強く取材して独自のニュースを伝え続ける。
彼女たちが起こした波は、やがて大きなうねりとなって広がっていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

日本のメディアは、この映画を観て自分たちの報道姿勢を反省してほしい。
忖度や偏向報道が当たり前のテレビを始めとした日本メディアに対して
改めてというか憤りを感じてしまうような映画でした。

インドのカースト制度については詳しくはないものの、未だに存在するもの、
として理解していましたが、


エンドロールのつづき [DVD]

エンドロールのつづき [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 2023/07/05
  • メディア: DVD

この映画はバラモンというカーストの上位に属しながらも
英語ができないという理由で貧しい生活を送る父親が描かれていましたが、
今作では、カーストに属さないインド国民がいるということに驚きました。
ダリットと呼ばれる不可触民というだけで差別され迫害を受ける、
日本でも部落問題についてドキュメンタリーで知る機会を持ちましたが、
インドについてはカースト制度というのが未だに大きな存在であることを
改めて知りました。

ダリットというだけで差別される彼女たちが、ペンをスマホに持ちかえて
(印刷物でも発信しながら、よりネット社会に発信することの影響力を重視して)
新聞の発行と並行して積極的にYouTubeに世の中に知ってほしいと思う事実、
積極的に発信していく姿に、日本のようにメディアの仕事につくには高学歴が
必要と言われるのとまったくことなり、スマホがうまく使えなかったり、
家に電気がなくスマホの充電が出来なかったり、また、スマホの英語がうまく
読めない人もいる中、彼女たちが事実を報じたい、世界に発信していきたいという
熱い思いで取材に奔走する、実際会ったこともないのに画面越しに応援している
自分がおりました。

家父長制度というか、危険なところまで足を運んで取材しながらも
妻として母として家のこともやらなければならない、
(ダンナは手伝おうという感じもなく妻が働くことに不満ぽい雰囲気)
独身でこれからも記者として仕事を続けていきたいと思う有能な女性が
結婚(⇐渋々)することで仕事を辞めなければならないという場面には、
差別以外でも仕事をしたい気持ちを阻害する要因が非常に多く、
結果的にこの女性は結婚後、記者に復帰したとエンドロールで印されて
いましたが、こういうのを見ると、独身でのほほんと暮らしている自分、
(あ、お仕事はちゃんとやっていますから!)
増税や社会保険料率が上がってもお給料が増えず物価高という不満は
ありつつも、仕事することの阻害要因はないので恵まれていることに
感謝しないといけないな、としみじみ思いました。

映画の後半は、ヒンズーナショナリズムについて取材する彼女たちを
描いているのですが、大多数のヒンズー教信者が国を司るような、
現在のモディ首相の選挙の場面も取材しているのが映像として映るのですが、
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この映画でも、イスラム教信者の住むスラム街をヒンズー教信者が襲撃する、
見ていてとても嫌で悲しくなる場面ですが、実際こういうことが頻繁に
起きているのかな、と思うと、取材を受けるヒンズー教信者の青年が
最初はダリットの女性記者に違う世界の人といったような扱いをするものの
真摯に向き合う記者に対して態度が変わっていくのを感じましたが、
それでも選挙の様子を見ていると、ヒンズー教信者の熱狂ぶりというか、
それ以外の人たちはやっぱり排除されているように見えました。

ダリットの女性が性被害を受けたり殺されても警察が取り合わない様子も
スマホで撮影しながら取材する姿を見ると、この記者たちの身を案じて
しまいながら見てしまったのですが、ペンは剣より強し、を体現していく
彼女たちの姿を見て、日本のメディアの腐れぶりに改めて怒りを感じました。

こういう差別がこの映画でなくなってほしいと願う一方、なかなか難しいのかも
という危惧もありつつ、取材する彼女たちの輝くような表情には尊敬の一言しかなく、
インドという国を一端だけかもしれませんが知る機会をもらえたことには感謝の
「燃えあがる女性記者たち」でありました。

















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映画「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」を観る [映画(ま行)]

前作(ナイル殺人事件)であまりにもアクション満載のポアロに違和感があったのですが
アガサ・クリスティーだし、と、ケネス・ブラナーが演じるポアロをまた観に行って
しまいました。
ポアロ.jpeg
あらすじは映画.comさんより。


ミステリアスで美しい水上の迷宮都市ベネチア。
流浪の日々を送る名探偵エルキュール・ポアロは、
死者の声を話すことができるという霊媒師のトリックを見破るために、
子どもの亡霊が出るという謎めいた屋敷での降霊会に参加する。
しかし、そこで招待客のひとりが人間には不可能な方法で殺害される事件が発生。
犯人が実在するかさえ不明な殺人事件に戸惑いながらも、真相究明に挑むポアロだったが……。
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全編薄暗い。( 一一)

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この作品も海の中が中心だったので薄暗い雰囲気が多めでしたが、
今回の名探偵ポアロは古いお屋敷の中での密室ミステリーだったのもあって、
薄暗さが最初から最後まで続くという、目の悪い私には厳しい映画でした。

と、本筋と関係ないことを書いてしまいましたが、
前作のようなポアロのアクション(違和感ありあり)はなくなり、
逆に推理の力を惑わせるような犯人によるポアロへの仕掛けもあって、
純粋な推理、という感じではなかったのと、その殺し方、無理じゃないの、
というツッコミどころもありました。

今回の犯人はそうかなあと序盤で思っていた人だったので、
犯人が誰か分からずドキドキしっぱなし、ということはなく、
ただ、意外な人が意外なことをやっていたことが最後に分かって、
想像している以外の展開もあったのはよかったと思います。
(ミステリーを鑑賞する側としてはホッとする)

隠居したポアロを旧知のミステリー作家が降霊会につれていき、
そこに登場する霊媒師がミシェル・ヨーという贅沢なキャスティングながら、
意外とあっさり殺されてしまい拍子抜けしてしまったのですが、
(その殺され方もアカデミー賞女優にやらせていいの?って感じ(笑))
ある共通項や展開の仕方で、
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この作品もちょっと思い浮かべました。
(石坂浩二演じる金田一耕助とポアロがどこか重なった感じ)

実際のベネチアは水没したりオーバーツーリズムで大変だったりのイメージが
最近は強いのですが、今回の舞台は昔なのでそんなこともなく、
風情ある雰囲気とゴンドラをちょっとだけですが楽しめる作品でした。

(2008年に行った時は霧がすごくてろくに景色が見えず)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2008-12-08

と、昔訪れた時のことを思い出しつつ(映画に景色は殆ど映りませんが)
ドキドキも少なめで自分の推理通りの展開でどこか満足した感ありの、
「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」でありました。










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映画「モリコーネ 映画が恋した音楽家」を観る [映画(ま行)]

予告編を観ていて気になっていた作品、公開後から大分時間のたったところで
やっと観ることができました。
モリコーネ.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

多くの映画やテレビ作品で音楽を手掛け、
2020年に逝去したエンニオ・モリコーネ氏。
クエンティン・タランティーノ監督やクリント・イーストウッドらが
彼に賛辞を贈る一方、自身は映画音楽の芸術的価値が低かった当時の
苦しい胸のうちを明かす。
『荒野の用心棒』での成功、『アンタッチャブル』で3度目のアカデミー賞
ノミネートとなるも受賞を逃し、落ち込む様子なども描かれる。


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マカロニウェスタン、観てみようかな。

という気持で観終わりました。

エンニオ・モリコーネというと、映画の中でも紹介されていた、
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これらのイメージが強いのですが、幼い頃に父親と同じトランペット奏者を目指し
(目指したというよりは父親にトランペットを演奏するように厳しく指導された印象)
その後、クラシックの作曲技法をペトラッシ氏(作曲家)に学んでから、
ラジオ、テレビ番組の音楽を作曲し、その後、映画音楽の制作に携わる、
絵画と同じく、芸術を生み出すアーティストの人生を知ると興味が湧く性格なので
今作で俄然モリコーネさんに興味が湧いたのですが、お昼を食べた直後だったのもあって
序盤の淡々とした流れ(アンタッチャブルが出てくるのは後半というか殆ど最後)に
うとうとしてしまったのは反省です。(^-^;

対位法(バッハより前に生まれた複数の旋律を合わせる作曲法なんだそうです)を
活用した映画音楽、時に楽譜に旋律を書かず演者に委ねるというのも実験的、
作曲家として様々なことをやってみたいという活力のようなものを感じましたが、
予告編でも描かれている通り、賞レースには運から見放されていた感もあって、
(そういう描き方をしたいという作り手側の考えが明白に伝わっていましたが(^-^;)
その前にグラミー賞は受賞していたようですが、アカデミー賞を受賞したのは、
2007年に名誉賞、そして2016年に作曲賞というのも今回知ったのですが、
いつまでも受賞できないマーティン・スコセッシ監督にどこか重なるというか、
(スコセッシ監督もまさかリメイクで初受賞すると思いませんでしたが)
才能があるのに運に恵まれない、でも最後には報われてよかった、
どこかホッとする自分もおりました。

ただ、モリコーネさんがアカデミー賞を受賞した、
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  • 発売日: 2018/03/02
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観たのは覚えているのですが、自分の鑑賞記事を観ると
タランティーノ監督作品にしては不発だったみたいで、
音楽のことには微塵も触れていないのが我ながら残念でしたので、
音楽を意識しながら改めて鑑賞しようと思います。

クリント・イーストウッドなどの映画監督だけでなく、
映画音楽に携わる作曲家として、ジョン・ウィリアムズやハンス・ジマーが
登場していたのが個人的には萌えたのですが、音楽のない映画もある中で、
やはり映画は音楽と映像の組合せで相乗効果が生まれてより楽しめる、
そういうものなのだと改めて思えた、
「モリコーネ 映画が恋した音楽家」でありました。



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Netflix「目指せメタルロード」を観る [映画(ま行)]

YouTubeでNetflixおススメ映画で紹介されていたので鑑賞した作品です。
Metal Lords.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

ヘビメタ好きの高校生ハンター(エイドリアン・グリーンスミス)と
ケビン(ジェイデン・マーテル)は、メタルバンドを組もうとするが
周囲は誰もヘビメタに興味がなかった。
ベーシストがなかなか見つからず困っていた彼らはある日、
チェロを弾けるエミリー(アイシス・ヘインズワース)を見つける。
ベースの代わりにチェロを加えてバンドを結成した3人は、
バンドコンテストでの優勝を目標に練習を続ける。



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ヘヴィメタル最高!


と思えた映画でした。
って、私の人生においてヘヴィメタルは主流ではなかったのですが。(^-^;
それでも周りにヘビメタファンは必ずいたりして、
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こういうTシャツを着ている人を見かけることも多々ありましたが、
ヘヴィメタルってどのあたりまでが範囲なのか実は良く知らず、
AC/DC、モーター・ヘッド、ホワイト・スネイク、モトリー・クルー、アイアン・メイデン、
ブラック・サバス、スコーピオンズ、ジューダス・プリーストなどなど、
パッと思いつくグループがこんな感じですが、wikiを見ると、ヴァン・ヘイレンとか
ボン・ジョヴィも分類されるんですね。(ポップな感じで違うと思ってた)
今更ながららwikiを読んでその変遷なども理解しつつあるのですが、
思春期のあたりだとメタリカ、メガデス、アンスラックスといった記憶で、
当時デュランデュランが好きだった私にはヘビーすぎる感がありました。
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  • 発売日: 2021/08/04
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3年くらい前に観たフィンランドのヘヴィメタル映画(大爆笑した)で、
ヘヴィメタルが脈々と21世紀にも続いていると思い込んでいての今作、
すっかりヘヴィメタルが衰退していたことを知り驚いたというか、
時代についていっていない自分に気づいたわけですが(笑)
ヘヴィメタル好きの高校生のハンター(父が医者で裕福ながら母が家出し精神不安定)、
ケビン(ひ弱だったがヘヴィメタルとの出会いで才能開花)の2人が
バンドコンテストに出場しようとベース担当のメンバー探しをして見つけたのがエミリー、
彼女もセロトニン不足になると精神不安定になるもののチェロの技術は素晴らしく、
3人がコンテストに向けて練習(順調にいかないあたりも青春ものです)し、
コンテストに出場してめでたしめでたし、となるので観ていて楽しいです。
バンド経験のある方だったら更に共感度が増して楽しいのではないかと思います。

私は詳しくないので誰が誰だかわからなかったのですが、
終盤でヘヴィメタル界のスーパースターたちが登場します。
アンスラックスのスコット・イアン、メタリカのカーク・ハメット、
レイジ・アゲンスト・ザ・マシーンのトム・モレロ、
ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォード、だそうですが(ググった)
ファンの方にはこういうところも堪らないでしょうね。

エミリーがチェロでヘヴィメタルを奏でるこの場面、


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  • アーティスト: Two Cellos
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  • 発売日: 2014/12/09
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このアーティストを思い出したのですが、クラシックの弦楽器とヘヴィメタル、
実はよく合うものですね。(^-^)

バンドコンテストでギターを弾きまくるハンターが日頃の怒りや不安から
解放されるように浮遊していく場面を観てなんだか目頭が熱くなったのですが、
自分もなにか没頭できるものを見つけて日頃のモヤモヤから自分を解き放ってみたい、
そんな気持ちになりながらヘヴィメタルというジャンルを再認識することができた
「目指せメタルロード」でありました。


※原題の”METAL LORDS”は「メタルの神々たち」という意味で、
 LORD(神)≠ROAD(道)なのに、と思ったのですが、
 邦題としては
道の方がよいのかな、なんて思いました。(^-^;



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