映画「家出レスラー」を観る [映画(あ行)]
Netflixで「極悪女王」を観たのとは関係ないと思いますが、
Amazonプライムでも女子プロレスラーものがおススメに出てきたので
鑑賞しました。
Amazonプライムでも女子プロレスラーものがおススメに出てきたので
鑑賞しました。
あらすじは映画.comさんより。
引きこもり生活からの無謀とも言える家出を経て、
引きこもり生活からの無謀とも言える家出を経て、
人気女子プロレスラーへと成長した岩谷麻優の半生を、
実話をもとに描いたプロレス青春映画。
山口県の田舎で生きづらさを抱えて毎日を過ごしていた少女マユは、
2年にわたり引きこもり生活を続けていたが、
兄と一緒に観戦したプロレスに感激したことで人生の転機が訪れる。
プロレスラーになることを決意し、コンビニ袋と小銭だけを手に家を出て
上京したマユはプロレス団体の門を叩く。
しかし練習の日々は厳しく、女子プロレス団体「スターダム」の1期生として
デビューを果たしたものの、レスラーとしてなかなか日の目を見ることが
できずにいた。
当初は「ポンコツ」とまで言われた彼女だったが、周囲の人びとに助けられ、
やがて「女子プロレスのアイコン」と称されるまでのレスラーへと成長していく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
期待していなかった分さらに面白かった!
最近Netflixで見た「極悪女王」について記事を書きましたが、
https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2024-09-23
私が知っている昭和の女子プロレスと今ってずいぶん違うんだなあ、というのが
正直な感想でした。
違うといっても選手の皆さんの真剣な姿は変わらないのですが、
昭和もビューティ・ペアやクラッシュ・ギャルズがアイドルのようだったものの、
今は水着ではなくてきちんとした選手用に仕立てた衣装って感じで、
もちろん鍛えた選手が見せるプロレスというのは今も変わらないなと思いました。
とはいえ、極悪女王で見る真剣勝負(全女を経営する松永兄弟の策略ですが)は
10代から20代半ばくらいの女子には荷の重いプレッシャーだったと思います。
そういうのはさすがに平成や令和にはないと思うので、悲壮感のようなものは
感じないで見ることができました。
今作は岩谷麻優という人気レスラーの実話に基づく映画だそうですが、
ある事件をきっかけに引きこもり状態だった麻優が兄と見に行ったプロレスに
魅せられて(覆面レスラーのルチャリブレに惹かれる気持ち、わかります)
小銭持って親にも黙って山口県から家出するという無謀な行動もすごいのですが
最初落ちこぼれのような麻優が色々な人との出会いを通じて成長していく姿が
面白く見られました。
前半で出てくる人気レスラーをゆきぽよが演じていたのですが、
なんだか問題を起こして芸能界から身を引いた?のか最近姿を見ないものの、
細い体型を隠す特攻服のようなコスチュームで戦う姿、
プロレスは撮影の仕方がうまいのか非常に迫力もあって、彼女の演技も悪くなくて
俳優として活動していってもよさそうな気がしました。
マユの母親を演じていたのが石野真子で驚いていたら、マユへの理解がないひどい親、
それでマユは家出したように見えましたが、最後の最後、母が悪い人でなかった、
マユが引きこもりから脱するきっかけを作っていたことがわかって、
「真子ちゃん、悪くなかったじゃん」ほっとする昭和世代の自分がおりました。(笑)
マユが惹かれたプロレス、私もしばらく遠ざかっていますが、
極悪女王を見たあとに今作を見て、今のプロレスも見てみたくなった、
「家出レスラー」でありました。
実話をもとに描いたプロレス青春映画。
山口県の田舎で生きづらさを抱えて毎日を過ごしていた少女マユは、
2年にわたり引きこもり生活を続けていたが、
兄と一緒に観戦したプロレスに感激したことで人生の転機が訪れる。
プロレスラーになることを決意し、コンビニ袋と小銭だけを手に家を出て
上京したマユはプロレス団体の門を叩く。
しかし練習の日々は厳しく、女子プロレス団体「スターダム」の1期生として
デビューを果たしたものの、レスラーとしてなかなか日の目を見ることが
できずにいた。
当初は「ポンコツ」とまで言われた彼女だったが、周囲の人びとに助けられ、
やがて「女子プロレスのアイコン」と称されるまでのレスラーへと成長していく。
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期待していなかった分さらに面白かった!
最近Netflixで見た「極悪女王」について記事を書きましたが、
https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2024-09-23
私が知っている昭和の女子プロレスと今ってずいぶん違うんだなあ、というのが
正直な感想でした。
違うといっても選手の皆さんの真剣な姿は変わらないのですが、
昭和もビューティ・ペアやクラッシュ・ギャルズがアイドルのようだったものの、
今は水着ではなくてきちんとした選手用に仕立てた衣装って感じで、
もちろん鍛えた選手が見せるプロレスというのは今も変わらないなと思いました。
とはいえ、極悪女王で見る真剣勝負(全女を経営する松永兄弟の策略ですが)は
10代から20代半ばくらいの女子には荷の重いプレッシャーだったと思います。
そういうのはさすがに平成や令和にはないと思うので、悲壮感のようなものは
感じないで見ることができました。
今作は岩谷麻優という人気レスラーの実話に基づく映画だそうですが、
ある事件をきっかけに引きこもり状態だった麻優が兄と見に行ったプロレスに
魅せられて(覆面レスラーのルチャリブレに惹かれる気持ち、わかります)
小銭持って親にも黙って山口県から家出するという無謀な行動もすごいのですが
最初落ちこぼれのような麻優が色々な人との出会いを通じて成長していく姿が
面白く見られました。
前半で出てくる人気レスラーをゆきぽよが演じていたのですが、
なんだか問題を起こして芸能界から身を引いた?のか最近姿を見ないものの、
細い体型を隠す特攻服のようなコスチュームで戦う姿、
プロレスは撮影の仕方がうまいのか非常に迫力もあって、彼女の演技も悪くなくて
俳優として活動していってもよさそうな気がしました。
マユの母親を演じていたのが石野真子で驚いていたら、マユへの理解がないひどい親、
それでマユは家出したように見えましたが、最後の最後、母が悪い人でなかった、
マユが引きこもりから脱するきっかけを作っていたことがわかって、
「真子ちゃん、悪くなかったじゃん」ほっとする昭和世代の自分がおりました。(笑)
マユが惹かれたプロレス、私もしばらく遠ざかっていますが、
極悪女王を見たあとに今作を見て、今のプロレスも見てみたくなった、
「家出レスラー」でありました。
映画「愛に乱暴」を観る [映画(あ行)]
結構好きな江口のりこさん主演ということで鑑賞した作品です。
あらすじは映画.comさんより。
初瀬桃子は夫・真守とともに、真守の実家の敷地内に建つ離れで暮らしている。
桃子は義母・照子から受ける微量のストレスや夫の無関心を振り払うかのように、
石鹸教室の講師やセンスある装い、手の込んだ献立といった“丁寧な暮らし”に
勤しんで日々を充実させていた。
そんな中、近隣のゴミ捨て場で不審火が相次いだり、愛猫が行方不明になったり、
匿名の人物による不気味な不倫アカウントが表示されるようになったりと、
桃子の日常が少しずつ乱れはじめる。 ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
因果応報。
自分のやったことは返ってくるのだなあ、改めて思いました。
冒頭から静かな雰囲気の中の不協和音のようなものは感じられるのですが、
表面上では会話する姑(風吹ジュンがいい感じに演じていた)と桃子、
帰宅しても素っ気ない態度の夫(小泉孝太郎がハマっていた)と桃子、
こうなるまでに何があったのか、モヤモヤする感覚を抱きながら見続けて、
夫の浮気が発覚、そこから桃子の精神バランスが大きく崩れていく、、
江口のりこさんの乗り移ったような演技、凄かったです。
桃子が映画冒頭から妊活女性のSNSを時折観る場面が映るのですが、
最初、夫の浮気相手がSNSに投稿したのかと思って見続けていたですが
実は桃子がかつて投稿していたもの、ということが、実家のクローゼットから
出てきたワンピースがSNSのアイコンと同じでそこで因果応報だということに
気づきびっくりしてゾクっとしました。(;゚Д゚)))
夫の浮気と浮気相手の妊娠、姑との不和(悪化)、仕事打ち切り、
実家に帰れば長男一家で自分の居場所がないことに気づかされる、
いきなり押し寄せる負の連鎖は加速していくだけ。
桃子が追い詰められていく様子を観ると因果応報とはいえ、共感しづらいものの
その気持ちもどこか分かるような気がしてしまったり、でも怖かったり、
どの目線から見るかで桃子に共感したり反感をもったり、複雑な気持ちになりました。
チェーンソーを買って自宅の床板を切り刻む、フレアスカートに靴下でチェーンソー、
この場面を撮影したことに安全面で問題なかったのか、その考えが前面にちらついて
怖い場面なのに製作側の安全配慮ばかりが気になってしまったのですが、
床下から出てきたもの、桃子が自分に因果が巡ったことを理解したのかな、と
思いながら観終わりました。
影薄めの夫を演じていたのが小泉孝太郎さんんでこれがまた江口のりこさんの
怪演を際立たせている一役を担っていたという点ではキャスティングの妙だな
とも思いましたが(彼の演技を殆ど観たことがなかったので)、
観ていてすっきり楽しい話ではないのですが(むしろ真逆)
人間のどろどろした感覚を原作も読んで感じてみたい気持ちになった
「愛に乱暴」でありました。
あらすじは映画.comさんより。
初瀬桃子は夫・真守とともに、真守の実家の敷地内に建つ離れで暮らしている。
桃子は義母・照子から受ける微量のストレスや夫の無関心を振り払うかのように、
石鹸教室の講師やセンスある装い、手の込んだ献立といった“丁寧な暮らし”に
勤しんで日々を充実させていた。
そんな中、近隣のゴミ捨て場で不審火が相次いだり、愛猫が行方不明になったり、
匿名の人物による不気味な不倫アカウントが表示されるようになったりと、
桃子の日常が少しずつ乱れはじめる。 ーーーーーーーーーーーーー
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因果応報。
自分のやったことは返ってくるのだなあ、改めて思いました。
冒頭から静かな雰囲気の中の不協和音のようなものは感じられるのですが、
表面上では会話する姑(風吹ジュンがいい感じに演じていた)と桃子、
帰宅しても素っ気ない態度の夫(小泉孝太郎がハマっていた)と桃子、
こうなるまでに何があったのか、モヤモヤする感覚を抱きながら見続けて、
夫の浮気が発覚、そこから桃子の精神バランスが大きく崩れていく、、
江口のりこさんの乗り移ったような演技、凄かったです。
桃子が映画冒頭から妊活女性のSNSを時折観る場面が映るのですが、
最初、夫の浮気相手がSNSに投稿したのかと思って見続けていたですが
実は桃子がかつて投稿していたもの、ということが、実家のクローゼットから
出てきたワンピースがSNSのアイコンと同じでそこで因果応報だということに
気づきびっくりしてゾクっとしました。(;゚Д゚)))
夫の浮気と浮気相手の妊娠、姑との不和(悪化)、仕事打ち切り、
実家に帰れば長男一家で自分の居場所がないことに気づかされる、
いきなり押し寄せる負の連鎖は加速していくだけ。
桃子が追い詰められていく様子を観ると因果応報とはいえ、共感しづらいものの
その気持ちもどこか分かるような気がしてしまったり、でも怖かったり、
どの目線から見るかで桃子に共感したり反感をもったり、複雑な気持ちになりました。
チェーンソーを買って自宅の床板を切り刻む、フレアスカートに靴下でチェーンソー、
この場面を撮影したことに安全面で問題なかったのか、その考えが前面にちらついて
怖い場面なのに製作側の安全配慮ばかりが気になってしまったのですが、
床下から出てきたもの、桃子が自分に因果が巡ったことを理解したのかな、と
思いながら観終わりました。
影薄めの夫を演じていたのが小泉孝太郎さんんでこれがまた江口のりこさんの
怪演を際立たせている一役を担っていたという点ではキャスティングの妙だな
とも思いましたが(彼の演技を殆ど観たことがなかったので)、
観ていてすっきり楽しい話ではないのですが(むしろ真逆)
人間のどろどろした感覚を原作も読んで感じてみたい気持ちになった
「愛に乱暴」でありました。
映画「お母さんが一緒」を観る [映画(あ行)]
結構好きな江口のりこさん主演ということで観ました。
あらすじは映画.comさんより。
あらすじは映画.comさんより。
親孝行のつもりで母親を温泉旅行に連れてきた三姉妹。
長女・弥生は美人姉妹といわれる妹たちにコンプレックスを持ち、
次女・愛美は優等生の長女と比べられたせいで自分の能力を発揮できなかった
恨みを心の奥に抱えている。
三女・清美はそんな姉たちを冷めた目で観察する。
「母親みたいな人生を送りたくない」という共通の思いを持つ3人は、
宿の一室で母親への愚痴を爆発させるうちにエスカレートしていき、
お互いを罵り合う修羅場へと発展。
そこへ清美がサプライズで呼んだ恋人タカヒロが現れ、事態は思わぬ方向へと
転がっていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
江口のりこのつけまつげ。(笑)
冒頭からここに気持ちが寄りがちでしたが終始このつけまつげが物語の展開に
いい意味で勢いと旨味をプラスしてくれたように思いました。
長女の怒りまくっている姿はちょっと違いますが、観ていて思い出したのが、
もたいまさこ、室井滋、小林聡美の三姉妹。
二人ではなく三人だから面白い、時にかみ合わない関係性の中に、
やっぱり血のつながりは強いなあと思うようななんともいえない雰囲気、
今作でも長女と次女が三人の中で一番可哀想なのは自分と思っていることで
激しく言い合いしたり、なんていう場面はありつつも、三姉妹として心の底で
つながっているような関係性は共通しているように思いました。
もともとは舞台劇(以前観た杉並区長選の映画の監督さんの作品なんですね)、
それを映画化しているのでどこか舞台で観ているようなセリフの多さなので
舞台劇が苦手な方だとちょっとはいりづらいかなという印象がありますが、
大量のセリフでたたみけていく、かと思ったら静かになる、そのメリハリも
みていて次が予想しづらい面白さがありました。
私は兄1人、2人兄妹ですが、自分の方が可哀想、という思いは互いに持っていて
親は平等に扱っているつもりながら兄も私もそれぞれ小さい頃ら思うところは
あったと思います。(こんな年になってもまだくすぶっているかも)
自分が不憫に思えるのは自分が原因ではなく他の姉妹が原因だ、
自分は間違っていなくて他者が悪いと思いたくなることがあることが私にも
ありますが、相手のことも考えないといけないな、今作で改めて思いました。
今作では酷い母親像を描かれている母親本人はちょっとだけ雰囲気が見えるだけで
それが三姉妹の姿をよりリアルに見せていたと思いますが、
自分目線で相手を傷つけるようなことをずばずばいえるのも姉妹だから、
それでも歩み寄れる部分があるのも姉妹だからかな、と思いました。
三姉妹のキリキリした展開の中に入ってくる三女の婚約者の超天然ぶりが
いいアクセントになってところどころで笑ってしまったのですが、
私も兄ときちんと向き合わないといけないときはそうしないといけないかな、
そんな気持ちで観終わった「お母さんが一緒」でありました。
長女・弥生は美人姉妹といわれる妹たちにコンプレックスを持ち、
次女・愛美は優等生の長女と比べられたせいで自分の能力を発揮できなかった
恨みを心の奥に抱えている。
三女・清美はそんな姉たちを冷めた目で観察する。
「母親みたいな人生を送りたくない」という共通の思いを持つ3人は、
宿の一室で母親への愚痴を爆発させるうちにエスカレートしていき、
お互いを罵り合う修羅場へと発展。
そこへ清美がサプライズで呼んだ恋人タカヒロが現れ、事態は思わぬ方向へと
転がっていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
江口のりこのつけまつげ。(笑)
冒頭からここに気持ちが寄りがちでしたが終始このつけまつげが物語の展開に
いい意味で勢いと旨味をプラスしてくれたように思いました。
長女の怒りまくっている姿はちょっと違いますが、観ていて思い出したのが、
もたいまさこ、室井滋、小林聡美の三姉妹。
二人ではなく三人だから面白い、時にかみ合わない関係性の中に、
やっぱり血のつながりは強いなあと思うようななんともいえない雰囲気、
今作でも長女と次女が三人の中で一番可哀想なのは自分と思っていることで
激しく言い合いしたり、なんていう場面はありつつも、三姉妹として心の底で
つながっているような関係性は共通しているように思いました。
もともとは舞台劇(以前観た杉並区長選の映画の監督さんの作品なんですね)、
それを映画化しているのでどこか舞台で観ているようなセリフの多さなので
舞台劇が苦手な方だとちょっとはいりづらいかなという印象がありますが、
大量のセリフでたたみけていく、かと思ったら静かになる、そのメリハリも
みていて次が予想しづらい面白さがありました。
私は兄1人、2人兄妹ですが、自分の方が可哀想、という思いは互いに持っていて
親は平等に扱っているつもりながら兄も私もそれぞれ小さい頃ら思うところは
あったと思います。(こんな年になってもまだくすぶっているかも)
自分が不憫に思えるのは自分が原因ではなく他の姉妹が原因だ、
自分は間違っていなくて他者が悪いと思いたくなることがあることが私にも
ありますが、相手のことも考えないといけないな、今作で改めて思いました。
今作では酷い母親像を描かれている母親本人はちょっとだけ雰囲気が見えるだけで
それが三姉妹の姿をよりリアルに見せていたと思いますが、
自分目線で相手を傷つけるようなことをずばずばいえるのも姉妹だから、
それでも歩み寄れる部分があるのも姉妹だからかな、と思いました。
三姉妹のキリキリした展開の中に入ってくる三女の婚約者の超天然ぶりが
いいアクセントになってところどころで笑ってしまったのですが、
私も兄ときちんと向き合わないといけないときはそうしないといけないかな、
そんな気持ちで観終わった「お母さんが一緒」でありました。
映画「生きて、生きて、生きろ」を観る [映画(あ行)]
予告編を観て気になっていた作品、田端のチュプキさんで鑑賞しました。
内容は映画.comさんより。
福島県を舞台に、喪失と絶望に打ちのめされながらも日々を生きようとする人々と、
彼らを支える医療従事者たちの姿をとらえたドキュメンタリー。
東日本大震災と福島第一原発事故から13年が経った福島県では、
時間を経てから発症する遅発性PTSDなど、こころの病が多発しており、
若者の自殺率や児童虐待も増加した。相馬市にある「メンタルクリニックなごみ」の
院長・蟻塚亮二医師は連日多くの患者を診察し、その声に耳を傾ける。
同院と連携するNPO「こころのケアセンター」の米倉一磨さんも、
こころの不調を訴える地域住民の自宅訪問を重ねていた。
患者や利用者の置かれた状況には、震災と原発事故の影響が色濃くにじむ。
蟻塚医師は行方不明の夫が枕元に現れたと言う女性に対し、
「生きていていいんだ、という希望を持った時に人は泣ける」と話す。
一方、米倉さんは息子を失った男性に、ジンギスカンを一緒に焼くことを提案。
やがてそれぞれに、小さな変化が訪れる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
復興ってなんだろう、改めてそんな気持ちで観終わりました。
私自身も3.11は当時の勤め先で経験しておりますが、
(カテゴリーもつくって連日記事を書いておりました)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/archive/c2301597847-1
今でもスマホが鳴って自宅や出社時の勤務先で揺れると当時のことが思い出されます。
今回は福島の原発が地震によって津波をうけたことが影響して、様々なことで今も心に
傷を負った人たちが実名で映し出されます。
他県に逃げて住んだ後、除染の仕事で父親だけ戻って来た後に、移住先で息子が自死、
そのことを自分が原因だと思った後に除染の仕事もなくなり無職でアルコール依存症、
という男性が登場するのですが、そういった人たちの心の病を見守るNPO法人の方々、
私も観ていてこのままだとこの方はアルコール依存で命を終えるのではと心配していたら、
ご自身の体に限界が見えたことで本人が自覚して立ち上がろうとしたこと、
サポートする人たちのお陰で自立しようとする姿を観て、自分も同じ立場になったら
子供はいませんが弱った心をアルコールで癒されようとするのではないか、
(美味しくないけれどひたすら呑んでしまうような状況)
自分もいつなんどき心の病になっていしまうか分からないですし、こういうきっかけが
なければ故郷で家族と暮らせていたのに、、たられば、は言ってはいけないのかも
しれませんが、ついそういう気持ちになってしまいました。
また、津波でご主人がなくなり(ご遺体はまだ出てきていない)そのことから震災後に
時間が経ってから心の病を抱える方、大切な家族震災が原因で失ってしまったことを
自分が原因だと自分を責めて心を病んでしまう、これらの方々を見守るNPO法人の方や
メンタルクリニックの蟻塚先生。
この蟻塚先生が通っている沖縄のクリニックで、第二次世界大戦のことを何十年も
経ってからフラッシュバックする患者さんのこともとりあげながら、震災でもすぐではなく
時間が経ってから心の傷が表に出てくるという説明をされていたのですが、
震災が起きるとまずは現地の人たちの生活を保つこと、環境を復活させること、と
なりますが、見た目復興したように見えると政府や国民の関心も薄れてしまうことに対して
警鐘を鳴らす映画なのだと思いました。
実際、復興した土地に避難していた人達が戻って来た成功事例として紹介されていた地域、
実際戻ってきているのは高齢の人たちばかりで若い人たちは戻ってこない、復興されたと
いってもこの状態ではこの先10年、20年経てば廃れるだろうと仰っていたのが印象的でした。
3.11でも復興税を国民から徴収しておいて、その予算が本当の復興に使われず、
省庁間の予算取り合いで全く違うことに使われたり(今の政府はこんなことばかりですが)
被災された方々が本当に求めているものにお金が使われず、箱物をつくったからいいだろう、
それで震災が終ったものと思われてしまう、メディアも取り上げないことで関心がなくなる
(今年初めの能登地震では建物やインフラの復興さえ遅れすぎが問題で腹が立ちます)
そうではいけない、と言われているようなそんな気持ちになる映画でした。
今の日本は政府や国会議員が自分たちの私利私欲と、海外へいい顔したいがための行動、
それに終始して、税金を払っている日本国民に真摯に向き合っていないとしか思えませんが
(定額減税4万円のためにあんなCM作って流しまくっているそのコストが無駄に思えます)
本当にこまっている人たちに手をさしのべるのが政府でなく民間ボランティア、という、
それで最悪の状態にならないでギリギリのところでもっているように思えたのですが
首都圏への人口集中を緩和させることが大事といっておきながら何もできず、
被災地に若い人が戻って仕事をしてその土地で暮らせるような取り組みができなければ
本当の復興にならないだろうと思うのですが、その人達の気持ちになって考えることが
できる政治家がゼロではないものの少ないからの現状だと思うと、選挙できちんと
民意を示さないといけないと改めて思った「生きて、生きて、生きろ」でありました。
福島県を舞台に、喪失と絶望に打ちのめされながらも日々を生きようとする人々と、
彼らを支える医療従事者たちの姿をとらえたドキュメンタリー。
東日本大震災と福島第一原発事故から13年が経った福島県では、
時間を経てから発症する遅発性PTSDなど、こころの病が多発しており、
若者の自殺率や児童虐待も増加した。相馬市にある「メンタルクリニックなごみ」の
院長・蟻塚亮二医師は連日多くの患者を診察し、その声に耳を傾ける。
同院と連携するNPO「こころのケアセンター」の米倉一磨さんも、
こころの不調を訴える地域住民の自宅訪問を重ねていた。
患者や利用者の置かれた状況には、震災と原発事故の影響が色濃くにじむ。
蟻塚医師は行方不明の夫が枕元に現れたと言う女性に対し、
「生きていていいんだ、という希望を持った時に人は泣ける」と話す。
一方、米倉さんは息子を失った男性に、ジンギスカンを一緒に焼くことを提案。
やがてそれぞれに、小さな変化が訪れる。
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復興ってなんだろう、改めてそんな気持ちで観終わりました。
私自身も3.11は当時の勤め先で経験しておりますが、
(カテゴリーもつくって連日記事を書いておりました)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/archive/c2301597847-1
今でもスマホが鳴って自宅や出社時の勤務先で揺れると当時のことが思い出されます。
今回は福島の原発が地震によって津波をうけたことが影響して、様々なことで今も心に
傷を負った人たちが実名で映し出されます。
他県に逃げて住んだ後、除染の仕事で父親だけ戻って来た後に、移住先で息子が自死、
そのことを自分が原因だと思った後に除染の仕事もなくなり無職でアルコール依存症、
という男性が登場するのですが、そういった人たちの心の病を見守るNPO法人の方々、
私も観ていてこのままだとこの方はアルコール依存で命を終えるのではと心配していたら、
ご自身の体に限界が見えたことで本人が自覚して立ち上がろうとしたこと、
サポートする人たちのお陰で自立しようとする姿を観て、自分も同じ立場になったら
子供はいませんが弱った心をアルコールで癒されようとするのではないか、
(美味しくないけれどひたすら呑んでしまうような状況)
自分もいつなんどき心の病になっていしまうか分からないですし、こういうきっかけが
なければ故郷で家族と暮らせていたのに、、たられば、は言ってはいけないのかも
しれませんが、ついそういう気持ちになってしまいました。
また、津波でご主人がなくなり(ご遺体はまだ出てきていない)そのことから震災後に
時間が経ってから心の病を抱える方、大切な家族震災が原因で失ってしまったことを
自分が原因だと自分を責めて心を病んでしまう、これらの方々を見守るNPO法人の方や
メンタルクリニックの蟻塚先生。
この蟻塚先生が通っている沖縄のクリニックで、第二次世界大戦のことを何十年も
経ってからフラッシュバックする患者さんのこともとりあげながら、震災でもすぐではなく
時間が経ってから心の傷が表に出てくるという説明をされていたのですが、
震災が起きるとまずは現地の人たちの生活を保つこと、環境を復活させること、と
なりますが、見た目復興したように見えると政府や国民の関心も薄れてしまうことに対して
警鐘を鳴らす映画なのだと思いました。
実際、復興した土地に避難していた人達が戻って来た成功事例として紹介されていた地域、
実際戻ってきているのは高齢の人たちばかりで若い人たちは戻ってこない、復興されたと
いってもこの状態ではこの先10年、20年経てば廃れるだろうと仰っていたのが印象的でした。
3.11でも復興税を国民から徴収しておいて、その予算が本当の復興に使われず、
省庁間の予算取り合いで全く違うことに使われたり(今の政府はこんなことばかりですが)
被災された方々が本当に求めているものにお金が使われず、箱物をつくったからいいだろう、
それで震災が終ったものと思われてしまう、メディアも取り上げないことで関心がなくなる
(今年初めの能登地震では建物やインフラの復興さえ遅れすぎが問題で腹が立ちます)
そうではいけない、と言われているようなそんな気持ちになる映画でした。
今の日本は政府や国会議員が自分たちの私利私欲と、海外へいい顔したいがための行動、
それに終始して、税金を払っている日本国民に真摯に向き合っていないとしか思えませんが
(定額減税4万円のためにあんなCM作って流しまくっているそのコストが無駄に思えます)
本当にこまっている人たちに手をさしのべるのが政府でなく民間ボランティア、という、
それで最悪の状態にならないでギリギリのところでもっているように思えたのですが
首都圏への人口集中を緩和させることが大事といっておきながら何もできず、
被災地に若い人が戻って仕事をしてその土地で暮らせるような取り組みができなければ
本当の復興にならないだろうと思うのですが、その人達の気持ちになって考えることが
できる政治家がゼロではないものの少ないからの現状だと思うと、選挙できちんと
民意を示さないといけないと改めて思った「生きて、生きて、生きろ」でありました。
映画「あんのこと」を観る [映画(あ行)]
今年初めにはまりまくったTBSの宮藤官九郎脚本のドラマ、
不適切にもほどがある! Blu-ray BOX [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
- 発売日: 2024/08/28
- メディア: Blu-ray
「不適切にもほどがある!」でヤンキー高校生を演じていた河合優実さん主演と知り、
映画館まで観に行った映画です。
あらすじは映画.comさんより。
「SR サイタマノラッパー」「AI崩壊」の入江悠が監督・脚本を手がけ、
ある少女の人生をつづった2020年6月の新聞記事に着想を得て撮りあげた人間ドラマ。
売春や麻薬の常習犯である21歳の香川杏は、ホステスの母親と足の悪い祖母と3人で
暮らしている。
子どもの頃から酔った母親に殴られて育った彼女は、小学4年生から不登校となり、
12歳の時に母親の紹介で初めて体を売った。
人情味あふれる刑事・多々羅との出会いをきっかけに更生の道を歩み出した杏は、
多々羅や彼の友人であるジャーナリスト・桐野の助けを借りながら、新たな仕事や
住まいを探し始める。
しかし突然のコロナ禍によって3人はすれ違い、それぞれが孤独と不安に直面していく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
過酷すぎる杏(あん)の人生。
もがき苦しんで自分のために生きようとするのにそれが妨げられてしまう。
妨げるのは終息が見えなかったコロナ禍の長期化、杏を自分の意のままに操ろうと
する毒親、コロナは外的要因で多くの人に負の影響をもたらしましたが、
毒親については本当に観ていてムカつくだけで、自分が生んだんだからお前(杏)は
私のものだと言って自分の言うことを聞かせて体を売って金を稼いで来いという、
家を出た杏を探し出しておばあちゃんがコロナで大変だから、と明らかに嘘だと
分かっていながら祖母が大好きな杏は自宅に帰り毒親に再び酷い目に遭わされる。
実際にコロナ禍で起きた事件を元に作られた映画だそうですが、
冒頭から薬に売春でボロボロ状態の杏が映し出され、観ている私は驚くしかなく
ここからどうなるのか、と思っていると逮捕された時に出会った刑事、多々羅の
お陰で多くの優しい人達と出会い、仕事、住まい、自分が再生するための環境を
築いていき、ホッとしながらも観ていて不安になったというか、これがいつまでも
続けばいいけれど大丈夫なんだろうか、と思っていたら、多々羅のある事件が
きっかけで今度は歯車が狂って負の方向に加速していきます。
真面目に働けば、正直に生きれば報われる、私もそう思いたいのですが、
現実はそうもいかないことが多い、正直に生きて狡猾な人に騙されたり、
現実は性善説ではなく性悪説なのかなと思うことも私自身よくあります。
この映画の中の杏も自分の環境を変えたいもののきっかけがなかなかつかめず、
多々羅のお陰できっかけをつかんでからは漢字があまり書けない杏が、
外国人生徒と一緒に日本語の夜間学習に参加して自分に起きたことを日記に
綴っていくようになり、本人にとっても穏やかで日々を大切に思えるように
なったのにそれがどうして、とホッとする気持ちと不安な気持ちが入りまじり。
杏自身になりきっているようにみえた河合優実さんの演技が素晴らしくて
フィクションなのに感情移入していた私、その後の展開に理不尽さともどかしさと
何とも言えないモヤモヤ感が残りました。
杏の毒親(河合青葉さんの演技もムカつくくらい素晴らしかった)が原因で、
杏が学校にもいけず薬漬けにされて売春させられる現状から抜け出せずにいましたが、
映画後半で、杏に小さい子供を無理矢理預ける若い母もある意味毒親に見えました。
男とでかけるために自分の子供を預ける、こういう人は現実でもいそうですが、
突然のことに困惑する杏が自分が親にしてほしかったと思っていたこと(多分)を
子供にしてあげる様子、杏の部屋の中におもちゃがどんどん増えていく様子を見ると、
コロナ禍で仕事も休まされて収入がないのに、預金を切り崩して子供のために使う、
杏が母性を感じて子供を温かく包むのを観てコロナ禍でも悪いことばかりではない、
ホッとしていたところに杏の毒親が登場し、子供は児童相談所に引き取られ、
その後、杏は空に向かって飛び立っていく(自ら命を絶つという悲しい展開です)、
なんでこんな一生懸命真面目に生きようとする杏がそうならなければいけないのか、
画面に向かって怒りと哀しみでウルウルする自分がおりました。
杏に子供を無理矢理押し付けた毒親が最後に登場して良い親のようなふりをして
偉そうなことを言うので「お前が何いってんだよ」とムカついてしまったのですが
(フィクションですが思わず感情移入してしまいました)
今作、とにかく杏を演じていた河合優実さんが素晴らしくて没入して観られました。
映画館まで観に行った映画です。
あらすじは映画.comさんより。
「SR サイタマノラッパー」「AI崩壊」の入江悠が監督・脚本を手がけ、
ある少女の人生をつづった2020年6月の新聞記事に着想を得て撮りあげた人間ドラマ。
売春や麻薬の常習犯である21歳の香川杏は、ホステスの母親と足の悪い祖母と3人で
暮らしている。
子どもの頃から酔った母親に殴られて育った彼女は、小学4年生から不登校となり、
12歳の時に母親の紹介で初めて体を売った。
人情味あふれる刑事・多々羅との出会いをきっかけに更生の道を歩み出した杏は、
多々羅や彼の友人であるジャーナリスト・桐野の助けを借りながら、新たな仕事や
住まいを探し始める。
しかし突然のコロナ禍によって3人はすれ違い、それぞれが孤独と不安に直面していく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
過酷すぎる杏(あん)の人生。
もがき苦しんで自分のために生きようとするのにそれが妨げられてしまう。
妨げるのは終息が見えなかったコロナ禍の長期化、杏を自分の意のままに操ろうと
する毒親、コロナは外的要因で多くの人に負の影響をもたらしましたが、
毒親については本当に観ていてムカつくだけで、自分が生んだんだからお前(杏)は
私のものだと言って自分の言うことを聞かせて体を売って金を稼いで来いという、
家を出た杏を探し出しておばあちゃんがコロナで大変だから、と明らかに嘘だと
分かっていながら祖母が大好きな杏は自宅に帰り毒親に再び酷い目に遭わされる。
実際にコロナ禍で起きた事件を元に作られた映画だそうですが、
冒頭から薬に売春でボロボロ状態の杏が映し出され、観ている私は驚くしかなく
ここからどうなるのか、と思っていると逮捕された時に出会った刑事、多々羅の
お陰で多くの優しい人達と出会い、仕事、住まい、自分が再生するための環境を
築いていき、ホッとしながらも観ていて不安になったというか、これがいつまでも
続けばいいけれど大丈夫なんだろうか、と思っていたら、多々羅のある事件が
きっかけで今度は歯車が狂って負の方向に加速していきます。
真面目に働けば、正直に生きれば報われる、私もそう思いたいのですが、
現実はそうもいかないことが多い、正直に生きて狡猾な人に騙されたり、
現実は性善説ではなく性悪説なのかなと思うことも私自身よくあります。
この映画の中の杏も自分の環境を変えたいもののきっかけがなかなかつかめず、
多々羅のお陰できっかけをつかんでからは漢字があまり書けない杏が、
外国人生徒と一緒に日本語の夜間学習に参加して自分に起きたことを日記に
綴っていくようになり、本人にとっても穏やかで日々を大切に思えるように
なったのにそれがどうして、とホッとする気持ちと不安な気持ちが入りまじり。
杏自身になりきっているようにみえた河合優実さんの演技が素晴らしくて
フィクションなのに感情移入していた私、その後の展開に理不尽さともどかしさと
何とも言えないモヤモヤ感が残りました。
杏の毒親(河合青葉さんの演技もムカつくくらい素晴らしかった)が原因で、
杏が学校にもいけず薬漬けにされて売春させられる現状から抜け出せずにいましたが、
映画後半で、杏に小さい子供を無理矢理預ける若い母もある意味毒親に見えました。
男とでかけるために自分の子供を預ける、こういう人は現実でもいそうですが、
突然のことに困惑する杏が自分が親にしてほしかったと思っていたこと(多分)を
子供にしてあげる様子、杏の部屋の中におもちゃがどんどん増えていく様子を見ると、
コロナ禍で仕事も休まされて収入がないのに、預金を切り崩して子供のために使う、
杏が母性を感じて子供を温かく包むのを観てコロナ禍でも悪いことばかりではない、
ホッとしていたところに杏の毒親が登場し、子供は児童相談所に引き取られ、
その後、杏は空に向かって飛び立っていく(自ら命を絶つという悲しい展開です)、
なんでこんな一生懸命真面目に生きようとする杏がそうならなければいけないのか、
画面に向かって怒りと哀しみでウルウルする自分がおりました。
杏に子供を無理矢理押し付けた毒親が最後に登場して良い親のようなふりをして
偉そうなことを言うので「お前が何いってんだよ」とムカついてしまったのですが
(フィクションですが思わず感情移入してしまいました)
今作、とにかく杏を演じていた河合優実さんが素晴らしくて没入して観られました。
この映画で高齢者(倍賞千恵子)からかかってきた電話の対応するコールセンターの
女性を演じていた時、と、不適切にもほどがある、でのヤンキー女子高生と、
今作での杏、同じ俳優さんと思えないくらいの演技力というか、その役柄になりきる、
まだお若い方ですが今後も楽しみな俳優さんです。
刑事の多々羅を演じていたのが佐藤二朗さんで最初は笑いも起きるような雰囲気ながら、
この人が演じているなら実は、、、という展開かなと想像できていしまうあたりは、
違う人が演じていてもよかったような気がしたのと、メディアの記者を演じていた
稲垣吾郎さんもいいようないまいちのような、ちょっともやッとした気持ちでしたが、
(この役柄も人を不幸にさせてて楽しい?と聞きたくなるような嫌な気持ちになりました)
河合優実さんと毒親を演じた河合青葉さんの演技の素晴らしさのお陰で、
ハッピーエンドとは真逆な終わり方だったものの心揺さぶられるとはこういうことかな
と思えた映画「あんのこと」でありました。
女性を演じていた時、と、不適切にもほどがある、でのヤンキー女子高生と、
今作での杏、同じ俳優さんと思えないくらいの演技力というか、その役柄になりきる、
まだお若い方ですが今後も楽しみな俳優さんです。
刑事の多々羅を演じていたのが佐藤二朗さんで最初は笑いも起きるような雰囲気ながら、
この人が演じているなら実は、、、という展開かなと想像できていしまうあたりは、
違う人が演じていてもよかったような気がしたのと、メディアの記者を演じていた
稲垣吾郎さんもいいようないまいちのような、ちょっともやッとした気持ちでしたが、
(この役柄も人を不幸にさせてて楽しい?と聞きたくなるような嫌な気持ちになりました)
河合優実さんと毒親を演じた河合青葉さんの演技の素晴らしさのお陰で、
ハッピーエンドとは真逆な終わり方だったものの心揺さぶられるとはこういうことかな
と思えた映画「あんのこと」でありました。
映画「アイアンクロー」を観る [映画(あ行)]
中学・高校生の頃、なぜかプロレスにはまっていた私ですが、
日比谷のシャンテの上映スケジュールを調べていて、
タイトルを観ただけで心が震えてしまい、即観に行った作品です。
日比谷のシャンテの上映スケジュールを調べていて、
タイトルを観ただけで心が震えてしまい、即観に行った作品です。
あらすじは映画.comさんより。
1980年代初頭、元AWA世界ヘビー級王者のフリッツ・フォン・エリックに
育てられたケビン、デビッド、ケリー、マイクの兄弟は、父の教えに従い
プロレスラーとしてデビューし、プロレス界の頂点を目指していた。
しかし、世界ヘビー級王座戦への指名を受けた三男のデビッドが、
日本でのプロレスツアー中に急死したことを皮切りに、フォン・エリック家は
次々と悲劇に見舞われ、いつしか「呪われた一家」と呼ばれるようになっていく。
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ザック・エフロンがマッチョ過ぎる( ゚Д゚)
そこがメインの見どころじゃないんですが(いや、見どころかもしれない)
1980年代初頭、元AWA世界ヘビー級王者のフリッツ・フォン・エリックに
育てられたケビン、デビッド、ケリー、マイクの兄弟は、父の教えに従い
プロレスラーとしてデビューし、プロレス界の頂点を目指していた。
しかし、世界ヘビー級王座戦への指名を受けた三男のデビッドが、
日本でのプロレスツアー中に急死したことを皮切りに、フォン・エリック家は
次々と悲劇に見舞われ、いつしか「呪われた一家」と呼ばれるようになっていく。
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ザック・エフロンがマッチョ過ぎる( ゚Д゚)
そこがメインの見どころじゃないんですが(いや、見どころかもしれない)
この甘酸っぱい感じのミュージカルで踊り歌う青年がマッチョムキムキ、
体作りから実際のプロレスシーンまで入り込んで演じているのに
時の流れを感じました。(デニーロ様のようで尊敬)
と、冒頭に登場する(ザック・エフロン演じる)ケヴィン・フォン・エリックの
ムキムキぶりが大画面に映し出されてそれだけで一気に引き込まれましたが、
実際の時系列と異なる部分などもあるとはいえ、呪われた一家と言われ続けた
フォン・エリック家のことがちょっとだけでもわかったような気がしました。
この映画は、6人兄弟の次男(長男は小さい頃感電死)であるケヴィンの目線で
描かれているので私もその感覚でお父さんフリッツとその息子たちについて
傍観している感覚で鑑賞しました。
お父さんが厳しくて、、というのはどこのスポーツ界でもよく聞きますが、
自分が叶えられなかった夢(フォン・エリック家は世界チャンピオンのベルト)を
息子たちに託す、夢を叶えるまで息子たちに厳しく当たり続ける、
その情熱、というより執念が凄まじかったのがお父さんのフリッツ。
息子たちはそんな父フリッツに逆らうことも出来ずいうことを聞くわけですが、
それが災いするというか、息子たちが次々と不運に見舞われます。
プロレスラーとして先に活動していたケヴィン(不器用な性格)よりも
インタビューやマイクでのパフォーマンスがうまい三男デヴィッドは
父フリッツに見込まれて世界チャンピオン戦の対戦相手に選ばれてベルトを奪取、
が、その後日本遠征中に内臓疾患で急死。
陸上競技選手としてオリンピック出場を目指していたのがモスクワオリンピックの
米国ボイコットでその夢を断たれた四男のケリーもその後世界チャンピオンのベルトを
獲得したもののバイク事故で足を切断、リハビリとトレーニングで復帰するものの、
その後ピストルで自殺。
歌が好きで優しい性格の五男マイクも父の指示でプロレスラーで活躍するように
なったものの試合中に肩を負傷、治療中に高熱が続いたことで毒素性ショック症候群に
なってしまいその後精神安定剤を手放せないようになった後、服薬自殺。
六男のクリスについては映画の中では描かれていなかったのが残念ですが
(映画の尺に収まらないという理由でカットされたのか、、不明です)
彼も他の兄弟と比べて体格が小柄だったことからステロイドを多用してたそうですが
喘息持ちだったクリスもピストルで自殺。
ということから呪われた一家と言われたのですが、クリスについても描くべきでは
なかったのかな、というのが個人的には映画としてどこか物足りない部分でした。
ケヴィンは自分の子供たちにフォン・エリック(おばあさんの苗字)ではなく、
本名のアドキッソンを名乗らせたのも呪われたくなかったのかもしれませんが、
結果的には彼の息子2人もプロレスラーなんですね。(今回調べて知りました)
ケヴィン自身は父から譲り受けたプロレス団体を売却し、引退後は家族とともに
ハワイに移住しているそうですが、WWE(アメリカのプロレス団体)の殿堂入りも
果たしたというのも今回の映画のエンドロールで知りました。
今回、自分の叶わなかった夢を息子たちに叶えさそうとする父フリッツと
息子たちを優しく見守るお母さんの存在があったらこそ荒れまくることがなかったのか、
と思ってみていたのですが、お母さん役、どこかで見たことあるんだけど、、
観終わった後クレジットを観て思い出しました。
こういう人がサポートすることによってザック・エフロン演じるケヴィンを
はじめとした兄弟や、ブロディなどのプロレスラーの動きも違和感なく観られたのか、
懐かしい名前を見つけながら全編通しての納得感のあるプロレスシーン、
体作りから実際のプロレスシーンまで入り込んで演じているのに
時の流れを感じました。(デニーロ様のようで尊敬)
と、冒頭に登場する(ザック・エフロン演じる)ケヴィン・フォン・エリックの
ムキムキぶりが大画面に映し出されてそれだけで一気に引き込まれましたが、
実際の時系列と異なる部分などもあるとはいえ、呪われた一家と言われ続けた
フォン・エリック家のことがちょっとだけでもわかったような気がしました。
この映画は、6人兄弟の次男(長男は小さい頃感電死)であるケヴィンの目線で
描かれているので私もその感覚でお父さんフリッツとその息子たちについて
傍観している感覚で鑑賞しました。
お父さんが厳しくて、、というのはどこのスポーツ界でもよく聞きますが、
自分が叶えられなかった夢(フォン・エリック家は世界チャンピオンのベルト)を
息子たちに託す、夢を叶えるまで息子たちに厳しく当たり続ける、
その情熱、というより執念が凄まじかったのがお父さんのフリッツ。
息子たちはそんな父フリッツに逆らうことも出来ずいうことを聞くわけですが、
それが災いするというか、息子たちが次々と不運に見舞われます。
プロレスラーとして先に活動していたケヴィン(不器用な性格)よりも
インタビューやマイクでのパフォーマンスがうまい三男デヴィッドは
父フリッツに見込まれて世界チャンピオン戦の対戦相手に選ばれてベルトを奪取、
が、その後日本遠征中に内臓疾患で急死。
陸上競技選手としてオリンピック出場を目指していたのがモスクワオリンピックの
米国ボイコットでその夢を断たれた四男のケリーもその後世界チャンピオンのベルトを
獲得したもののバイク事故で足を切断、リハビリとトレーニングで復帰するものの、
その後ピストルで自殺。
歌が好きで優しい性格の五男マイクも父の指示でプロレスラーで活躍するように
なったものの試合中に肩を負傷、治療中に高熱が続いたことで毒素性ショック症候群に
なってしまいその後精神安定剤を手放せないようになった後、服薬自殺。
六男のクリスについては映画の中では描かれていなかったのが残念ですが
(映画の尺に収まらないという理由でカットされたのか、、不明です)
彼も他の兄弟と比べて体格が小柄だったことからステロイドを多用してたそうですが
喘息持ちだったクリスもピストルで自殺。
ということから呪われた一家と言われたのですが、クリスについても描くべきでは
なかったのかな、というのが個人的には映画としてどこか物足りない部分でした。
ケヴィンは自分の子供たちにフォン・エリック(おばあさんの苗字)ではなく、
本名のアドキッソンを名乗らせたのも呪われたくなかったのかもしれませんが、
結果的には彼の息子2人もプロレスラーなんですね。(今回調べて知りました)
ケヴィン自身は父から譲り受けたプロレス団体を売却し、引退後は家族とともに
ハワイに移住しているそうですが、WWE(アメリカのプロレス団体)の殿堂入りも
果たしたというのも今回の映画のエンドロールで知りました。
今回、自分の叶わなかった夢を息子たちに叶えさそうとする父フリッツと
息子たちを優しく見守るお母さんの存在があったらこそ荒れまくることがなかったのか、
と思ってみていたのですが、お母さん役、どこかで見たことあるんだけど、、
観終わった後クレジットを観て思い出しました。
ER 緊急救命室 13 シーズンサーティーン Vol.8(第16話、第17話) [レンタル落ち]
- 出版社/メーカー:
- 発売日: 2009/05/13
- メディア: DVD
医師を目指しながら学費が払えず看護師としてERで働くアビーを演じていた人だ!
と気づきました。
ERも全てのシリーズをみていた訳ではありませんが、アビーの役柄は好きだったので、
演じていたモーラ・ティアニーを今作で再び観ることができたのはちょっとした驚き、
というか嬉しい気持ちになれました。
また、エンドロールで元プロレスラーのチャボ・ゲレロ・ジュニアの名前があって
驚いたのですが、コーチ兼ファイトコーディネーターのクレジット、そうかそうか、と気づきました。
ERも全てのシリーズをみていた訳ではありませんが、アビーの役柄は好きだったので、
演じていたモーラ・ティアニーを今作で再び観ることができたのはちょっとした驚き、
というか嬉しい気持ちになれました。
また、エンドロールで元プロレスラーのチャボ・ゲレロ・ジュニアの名前があって
こういう人がサポートすることによってザック・エフロン演じるケヴィンを
はじめとした兄弟や、ブロディなどのプロレスラーの動きも違和感なく観られたのか、
懐かしい名前を見つけながら全編通しての納得感のあるプロレスシーン、
エンドロールを観るのが好きなのですがこういう発見も嬉しく楽しいものです。(^-^)
中学・高校生の当時、主に全日本プロレスを好んでみていましたが、
印象的だったのはリングシューズを履かずにたたかっていたケヴィンで
(お父さんのフリッツも試合をテレビで見た記憶はぼんやりあります)
フリッツの必殺技のアイアンクロー(鉄の爪)で勝利するというのが
観ていてグッときたのを思い出しました。
そんな気持ちを思い出しながら盛り上がれたのは、闘うレスラーたちの
再現度が非常に高かったからで、ブルーザー・ブロディ、ハリー・レイス、
リック・フレアーなど、本人と違うのは観てすぐ分かるのですが、
話し方や動きや技、当時を懐かしく思い出すような再現度にびっくりして
昔のプロレスのDVDを引っ張り出して見直した私です。(笑)
と思い入れのある私は当然楽しめる作品ですが、今作でプロデューサーを
つとめたケヴィン自身が家族のことを描きたかったのかな、と想像するに
プロレス好きでない方にもある家族の物語として見てほしい、と思った
「アイアンクロー」でありました。
(かつてのフォン・エリック兄弟の戦いぶりです)ケヴィン、靴履いててびっくり。
中学・高校生の当時、主に全日本プロレスを好んでみていましたが、
印象的だったのはリングシューズを履かずにたたかっていたケヴィンで
(お父さんのフリッツも試合をテレビで見た記憶はぼんやりあります)
フリッツの必殺技のアイアンクロー(鉄の爪)で勝利するというのが
観ていてグッときたのを思い出しました。
そんな気持ちを思い出しながら盛り上がれたのは、闘うレスラーたちの
再現度が非常に高かったからで、ブルーザー・ブロディ、ハリー・レイス、
リック・フレアーなど、本人と違うのは観てすぐ分かるのですが、
話し方や動きや技、当時を懐かしく思い出すような再現度にびっくりして
昔のプロレスのDVDを引っ張り出して見直した私です。(笑)
と思い入れのある私は当然楽しめる作品ですが、今作でプロデューサーを
つとめたケヴィン自身が家族のことを描きたかったのかな、と想像するに
プロレス好きでない方にもある家族の物語として見てほしい、と思った
「アイアンクロー」でありました。
(かつてのフォン・エリック兄弟の戦いぶりです)ケヴィン、靴履いててびっくり。
映画「陰陽師0」を観る [映画(あ行)]
普段あまり若いイケメン俳優さんが主役の映画は見ないのですが
京都の晴明神社に行ったことを思い出し、安倍晴明の話ということで
山崎賢人さん主演の映画を観ました。
京都の晴明神社に行ったことを思い出し、安倍晴明の話ということで
山崎賢人さん主演の映画を観ました。
あらすじは映画.comさんより。
呪いや祟りから都を守る陰陽師の学び舎であり行政機関でもある「陰陽寮」が
政治の中心となっていた平安時代。
青年・安倍晴明は天才と呼ばれるほどの呪術の才能をもっていたが、
陰陽師になる意欲も興味もない人嫌いの変わり者だった。
ある日、彼は貴族の源博雅から、皇族の徽子女王を襲う怪奇現象の解明を頼まれる。
衝突しながらもともに真相を追う晴明と博雅は、ある若者が変死したことをきっかけに
平安京をも巻き込む凶悪な陰謀に巻き込まれていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
VFX凄すぎ!
いきなりそんな感想なんですが(笑)、今のVFXの技術あってこその世界観の描き方、
これでもかこれでもかと畳みかけてくる特殊効果の波、のお陰で、安倍晴明のことを
一端だけですが学びながら楽しむことができました。
クレジットを観たら、白組(ゴジラ-1.0でアカデミー賞を受賞)が特殊効果の担当で
白組の山崎貴監督の奥様がこの映画の監督である佐藤嗣麻子さんという、
なんともクリエイティブなご夫婦だなと思ってしまいました。
安倍晴明というと、
野村萬斎主演のこの映画を思い浮かべるのですが実は未見、
安倍晴明というと、羽生結弦さんのフィギュアスケートでの世界観、
のイメージが強かったりします。
その程度の知識(安倍晴明関連の知識ほぼなし)、事前予習なしで見た今作、
陰陽師についての簡単な説明から映画が始まるので私のような超初心者にも
置いてきぼりを食らわない親切設計な映画で楽しむことができました。
どこかハリー・ポッターみたいなつくりにも思えて
(陰陽師の学校、と、魔法使いの学校(ホグワーツ)、似ているような)
安倍晴明と貴族の源博雅との交流(どこかバディものっぽいつくりもあり)、
途中から「悪いやつは誰だ」的なサスペンスぽい犯人捜しの楽しみもあり、
小粒な悪党(北村一輝)と親玉の悪党(小林薫)の予想が当たったので、
個人的にはそんなところに満足したのですが(笑)、安倍晴明以外の登場人物で
印象的だったのが徽子女王の存在でした。
伊勢斎宮をつとめた徽子女王と博雅の関係もお互い惹かれ合っているのに
それを互いに伝えられない中での悲しい展開、安倍晴明の能力と敵との戦い、
この主軸の展開を盛り上げる徽子女王の存在の大きさを感じました。
これらの展開を盛り上げたのもVFXの力が大きかったようにも思えたというか、
面白かったし楽しめたのですが、特にこの場面が心に残った、という感じでも
なかったような気がしたのが強いて言えば残念だったようにも思えます。
とはいえ、私のような安倍晴明初心者にも丁寧につくられていて、
分かりやすい話と展開で飽きずに観ることができたという点では、充分楽しい映画、
大迫力の映像を映画館で観てよかったと思った「陰陽師0」でありました。
呪いや祟りから都を守る陰陽師の学び舎であり行政機関でもある「陰陽寮」が
政治の中心となっていた平安時代。
青年・安倍晴明は天才と呼ばれるほどの呪術の才能をもっていたが、
陰陽師になる意欲も興味もない人嫌いの変わり者だった。
ある日、彼は貴族の源博雅から、皇族の徽子女王を襲う怪奇現象の解明を頼まれる。
衝突しながらもともに真相を追う晴明と博雅は、ある若者が変死したことをきっかけに
平安京をも巻き込む凶悪な陰謀に巻き込まれていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
VFX凄すぎ!
いきなりそんな感想なんですが(笑)、今のVFXの技術あってこその世界観の描き方、
これでもかこれでもかと畳みかけてくる特殊効果の波、のお陰で、安倍晴明のことを
一端だけですが学びながら楽しむことができました。
クレジットを観たら、白組(ゴジラ-1.0でアカデミー賞を受賞)が特殊効果の担当で
白組の山崎貴監督の奥様がこの映画の監督である佐藤嗣麻子さんという、
なんともクリエイティブなご夫婦だなと思ってしまいました。
安倍晴明というと、
野村萬斎主演のこの映画を思い浮かべるのですが実は未見、
安倍晴明というと、羽生結弦さんのフィギュアスケートでの世界観、
のイメージが強かったりします。
その程度の知識(安倍晴明関連の知識ほぼなし)、事前予習なしで見た今作、
陰陽師についての簡単な説明から映画が始まるので私のような超初心者にも
置いてきぼりを食らわない親切設計な映画で楽しむことができました。
どこかハリー・ポッターみたいなつくりにも思えて
(陰陽師の学校、と、魔法使いの学校(ホグワーツ)、似ているような)
安倍晴明と貴族の源博雅との交流(どこかバディものっぽいつくりもあり)、
途中から「悪いやつは誰だ」的なサスペンスぽい犯人捜しの楽しみもあり、
小粒な悪党(北村一輝)と親玉の悪党(小林薫)の予想が当たったので、
個人的にはそんなところに満足したのですが(笑)、安倍晴明以外の登場人物で
印象的だったのが徽子女王の存在でした。
伊勢斎宮をつとめた徽子女王と博雅の関係もお互い惹かれ合っているのに
それを互いに伝えられない中での悲しい展開、安倍晴明の能力と敵との戦い、
この主軸の展開を盛り上げる徽子女王の存在の大きさを感じました。
これらの展開を盛り上げたのもVFXの力が大きかったようにも思えたというか、
面白かったし楽しめたのですが、特にこの場面が心に残った、という感じでも
なかったような気がしたのが強いて言えば残念だったようにも思えます。
とはいえ、私のような安倍晴明初心者にも丁寧につくられていて、
分かりやすい話と展開で飽きずに観ることができたという点では、充分楽しい映画、
大迫力の映像を映画館で観てよかったと思った「陰陽師0」でありました。
映画「あまろっく」を観る [映画(あ行)]
あっという間に今日から5月。
という気分でおりますが、皆さまはゴールデンウィークをお楽しみでしょうか。
私は暦通りで普通にお仕事していますが、どこに行っても混んでいそうなので
そういう時はお仕事して空いていそうなときにお休みをいただきまーす。(^-^;
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
宮藤官九郎脚本のドラマ「俺の家の話」を観てから好きになった
江口のりこさん主演の映画を観ました。
あらすじは映画.comさんより。
通称「尼ロック」と呼ばれる「尼崎閘門(こうもん)」によって
水害から守られている兵庫県尼崎市を舞台に、年齢も価値観もバラバラな家族が、
さまざまな現実に立ち向かうなかで次第にひとつになっていく姿を描いた人生喜劇。
理不尽なリストラにより尼崎の実家に戻ってきた39歳の近松優子は、
定職に就くことなくニートのような毎日を送っていた。
ある日、「人生に起こることはなんでも楽しまな」が信条の能天気な父が再婚相手と
して20歳の早希を連れてくる。
ごく平凡な家族だんらんを夢見る早希と自分より年下の母の登場に戸惑いを見せる優子。
ちぐはぐな2人の共同生活はまったく噛み合うことがなかったが、ある悲劇が近松家を
襲ったことをきっかけに、優子は家族の本当の姿に気づいていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
笑ってホロっと泣いて最後はハッピーエンド。
安心してみられる映画でした。(ドキドキしなかった)
主人公の優子(江口のりこ)のような、頭がものすごくいいんだけれど、
自分が思ったように周囲ができないとすぐ怒る子って小学校の頃いたよなあ、
って、実は自分に似ているなと思ったのですが(笑)
(とはいえ、私はそんなに頭よくなかっけれど怒ってばっかりだった)
そういう子が大きくなって社会に出ても急に協調性がうまれるわけもなく、
優子はそれが災いして仕事は出来るのに協調性がなくてリストラに遭い、
実家に帰ってそこから8年間ぷーたろー。
と書いている私も早期退職に手を挙げて会社を辞めたはいいが、
年齢(40半ば)と事務系の仕事しかできないことで転職先がなかなか見つからず、
転職したら2社続いてブラック企業、その後今の会社になんとか滑り込み
なんとかもうすぐ10年経とうとしていますが、優子の姿が決して他人事には
思えませんでした。
そんな優子を、「祝リストラ」という横断幕(タオル地にマジックに書いた)で
迎える父の竜太郎(鶴瓶さん)、経営する鉄工所でも働くというよりは
いつも明るく社員に話しかけ(盛り上げる)る、
「人生で起きることはなんでも楽しまな」が口癖の竜太郎が20歳の娘と再婚、
というあり得なさそうな展開なのですが、再婚相手の咲紀も明るくふるまうものの
優子も交えて家族になっていこうとする、最初はなんでなんだろうと思いますが、
(鶴瓶演じる竜太郎とはお爺ちゃんと孫、くらいにも見えるわけですし)
彼女には彼女のこれまでの辛い人生があって、自分は家族をもって幸せになろう、
強い気持ちがあることも後半に分かります。
父の再婚と主軸に進むのが、優子のお見合い話。
これもうまくいきそうないかなさそうな、そんな偶然あるの?というツッコミも
ないわけではないのですが、アラフォー男女のなかなかかみ合わない感じを
観ていると応援したくなる自分がおりました。
竜太郎の再婚後、意外と起承転結の「承」があっさり終わって即「転」になって
そこから色々なものが絡み合ってこんがらがっていってどうなるのー?と
思っても無理矢理ではない感じでうまくまとまって終わったのでホッとしました。
後半で、竜太郎の「人生に起きたことはなんでも楽しまな」という口癖が
出てくるきっかけが思い起こされるわけですが、ある意味「生きていればこそ」
ということなのだろうと思いました。
あれこれやりたいことがあってもそれが出来るかもしれないのは生きていればこそ、
そう思うと、竜太郎の一見ちゃらんぽらんな態度も納得できました。
竜太郎はあまろっく、家族や会社を支える大事な役割であったのだと知った優子が
ぷーたろーから一転、家族や竜太郎の経営していた鉄工所の社員のために自分が
何ができるのか考えた結果が映画の結末になっているわけですが
(一応ネタバレなしにしておきます(^^;)
自分も人生を折り返したわけでこの先どのくらい、、という思いはありますが、
自分と違うからとイライラしがちな性格も世の中いろんな人がいるんだな、と
思えるようにしたいですし、人の役に立つようなこともしていきたい、
(もちろんそのためには自分が幸せでないといけないのでしょうね)
と思った「あまろっく」でありました。
という気分でおりますが、皆さまはゴールデンウィークをお楽しみでしょうか。
私は暦通りで普通にお仕事していますが、どこに行っても混んでいそうなので
そういう時はお仕事して空いていそうなときにお休みをいただきまーす。(^-^;
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
宮藤官九郎脚本のドラマ「俺の家の話」を観てから好きになった
江口のりこさん主演の映画を観ました。
あらすじは映画.comさんより。
通称「尼ロック」と呼ばれる「尼崎閘門(こうもん)」によって
水害から守られている兵庫県尼崎市を舞台に、年齢も価値観もバラバラな家族が、
さまざまな現実に立ち向かうなかで次第にひとつになっていく姿を描いた人生喜劇。
理不尽なリストラにより尼崎の実家に戻ってきた39歳の近松優子は、
定職に就くことなくニートのような毎日を送っていた。
ある日、「人生に起こることはなんでも楽しまな」が信条の能天気な父が再婚相手と
して20歳の早希を連れてくる。
ごく平凡な家族だんらんを夢見る早希と自分より年下の母の登場に戸惑いを見せる優子。
ちぐはぐな2人の共同生活はまったく噛み合うことがなかったが、ある悲劇が近松家を
襲ったことをきっかけに、優子は家族の本当の姿に気づいていく。
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笑ってホロっと泣いて最後はハッピーエンド。
安心してみられる映画でした。(ドキドキしなかった)
主人公の優子(江口のりこ)のような、頭がものすごくいいんだけれど、
自分が思ったように周囲ができないとすぐ怒る子って小学校の頃いたよなあ、
って、実は自分に似ているなと思ったのですが(笑)
(とはいえ、私はそんなに頭よくなかっけれど怒ってばっかりだった)
そういう子が大きくなって社会に出ても急に協調性がうまれるわけもなく、
優子はそれが災いして仕事は出来るのに協調性がなくてリストラに遭い、
実家に帰ってそこから8年間ぷーたろー。
と書いている私も早期退職に手を挙げて会社を辞めたはいいが、
年齢(40半ば)と事務系の仕事しかできないことで転職先がなかなか見つからず、
転職したら2社続いてブラック企業、その後今の会社になんとか滑り込み
なんとかもうすぐ10年経とうとしていますが、優子の姿が決して他人事には
思えませんでした。
そんな優子を、「祝リストラ」という横断幕(タオル地にマジックに書いた)で
迎える父の竜太郎(鶴瓶さん)、経営する鉄工所でも働くというよりは
いつも明るく社員に話しかけ(盛り上げる)る、
「人生で起きることはなんでも楽しまな」が口癖の竜太郎が20歳の娘と再婚、
というあり得なさそうな展開なのですが、再婚相手の咲紀も明るくふるまうものの
優子も交えて家族になっていこうとする、最初はなんでなんだろうと思いますが、
(鶴瓶演じる竜太郎とはお爺ちゃんと孫、くらいにも見えるわけですし)
彼女には彼女のこれまでの辛い人生があって、自分は家族をもって幸せになろう、
強い気持ちがあることも後半に分かります。
父の再婚と主軸に進むのが、優子のお見合い話。
これもうまくいきそうないかなさそうな、そんな偶然あるの?というツッコミも
ないわけではないのですが、アラフォー男女のなかなかかみ合わない感じを
観ていると応援したくなる自分がおりました。
竜太郎の再婚後、意外と起承転結の「承」があっさり終わって即「転」になって
そこから色々なものが絡み合ってこんがらがっていってどうなるのー?と
思っても無理矢理ではない感じでうまくまとまって終わったのでホッとしました。
後半で、竜太郎の「人生に起きたことはなんでも楽しまな」という口癖が
出てくるきっかけが思い起こされるわけですが、ある意味「生きていればこそ」
ということなのだろうと思いました。
あれこれやりたいことがあってもそれが出来るかもしれないのは生きていればこそ、
そう思うと、竜太郎の一見ちゃらんぽらんな態度も納得できました。
竜太郎はあまろっく、家族や会社を支える大事な役割であったのだと知った優子が
ぷーたろーから一転、家族や竜太郎の経営していた鉄工所の社員のために自分が
何ができるのか考えた結果が映画の結末になっているわけですが
(一応ネタバレなしにしておきます(^^;)
自分も人生を折り返したわけでこの先どのくらい、、という思いはありますが、
自分と違うからとイライラしがちな性格も世の中いろんな人がいるんだな、と
思えるようにしたいですし、人の役に立つようなこともしていきたい、
(もちろんそのためには自分が幸せでないといけないのでしょうね)
と思った「あまろっく」でありました。
映画「大川小学校 津波裁判を闘った人たち」を観る [映画(あ行)]
昨年、snorita姐、けーすけ兄と東北を旅した時に訪れた大川小学校、
伝承館でこの映画の存在を知り、田端のチュプキさんで鑑賞しました。
(昨年訪問した時の記事です)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2023-08-24-11
伝承館でこの映画の存在を知り、田端のチュプキさんで鑑賞しました。
(昨年訪問した時の記事です)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2023-08-24-11
内容は映画.comさんより。
東日本大震災で多数の犠牲者を出した宮城県石巻市の大川小学校を題材に、
遺された親たちの10年に及ぶ思いを記録したドキュメンタリー。
2011年3月11日に発生した東日本大震災で、津波にのまれて全校児童の7割に相当する
74人の児童(うち4人は行方不明)と10人の教職員の命が失われた大川小学校。
地震発生から津波到達までは約51分、ラジオや行政の防災無線で情報は学校側にも
伝わり、スクールバスも待機していたにも関わらず悲劇は起きた。
その事実や理由について行政からの説明に疑問を抱いた一部の親たちは、
真実を求めて提訴に至る。
わずか2人の弁護団で、いわれのない誹謗中傷も浴びせられる中、
親たちは“我が子の代理人”となって証拠集めに奔走する。
親たちが延べ10年にわたって記録した膨大な映像をもとに、寺田和弘監督が追加撮影
などを行いドキュメンタリー映画として完成させた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
政府、国会議員から自治体、お役所も隠蔽体質。
遺族の方々は自分の子供たちがどうして亡くなったのか、事実を知りたかった、
それに対して、学校や教育委員会などの行政がひたすら隠蔽した、
お子さんを亡くした遺族の方々の気持ちを踏みにじり保身に走る人達。
遺族の方々が撮影した10年間の動画を観ていると、
相手の立場になって考えれば隠蔽するはずもないのに、組織を守るため、
そして、自分たちの瑕疵を認めたくないばかりに隠蔽し続けた学校と教育委員会、
当時の市長、人の心を持たない人がどうして市民の生活を守ることができるのか、
憤りと残念で悲しい気持ちで観ている自分がおりました。
遺族への説明会、1回目から記録された映像と音声が流れますが、
生存した教師による当日何がおきたのか説明する内容が嘘ばかり、
精神状態が不安定な状態で説明会に出てくる負担はあると思いますが、
教育委員会や学校(当日不在だった校長)に嘘をつけと言われたのか、
自分で嘘をつこうと思ったのか、本当にそうだと思い込んでいるのか、
自分の責任回避のための嘘の説明に終始する姿は、この人は子供たちより自分が
助かるために山に逃げたとしか思えませんでした。
更に、遺族から、もし自分の子どもが亡くなったらどういう気持か、
と聞かれた当時の石巻市長の亀山氏は、
「もし自分の子供が亡くなったら、思いを償っていくという、
自分自身に問うということしかない。
これが自然災害における宿命だと思っております」
宿命という言葉を使ったことで遺族の怒りを買う場面、
この人も保身で心のこもらないことを平気で言えるような人なんだ、
首長って自治体に住む人たちのことを考えて行動しないといけないのに、
リーダーシップの資質が平時より非常時に見える、と思っている私にも
こんな奴、リーダーの資質ないんだからとっとと辞めちまえ、
と画面越しに思えるような態度でした。
その後の説明会でも、助かった生徒の証言などを隠滅(証拠破棄)、
説明会では真実を知ることができないと思った遺族の希望で立ち上げられた
検証のための第三者委員会も利権絡みのメンバーで構成されて中立性もなく
遺族の方々が提出した映像や資料も拒んで「調査はゼロからスタート」と
遺族の気持ちを踏みにじるような態度、調査結果も時間をかけた割に
津波到着時刻を当初の見解から変えてみたり戻したりといい加減。
結果として、遺族が選んだ方法が国家賠償請求訴訟だったわけですが、
手間も時間もかかり、精神的にも体力的にも厳しい訴訟を遺族の方々も
起こしたかったわけではありませんし、訴訟を起こさないで済む方法も
あったはずなのに、学校や行政が真摯に問題に向き合わなかったことで
訴訟に至ったというのが観ていてよく分かりました。
真実を知るための訴訟、そのためには自分の子供に値段をつけないといけない、
遺族の方々の葛藤は計り知れなかったと思います。
1人1億円として訴訟をおこしたことで心無い方々から金目当てと誹謗中傷を
受けたこともたくさんあったと思いますが、担当弁護士の吉岡弁護士と
齋藤弁護士(この方は豊田商事事件の国家賠償請求訴訟の担当もされたそうです)、
このお二人が遺族の方々に対して、
「弁護士任せにせず、皆さんが我が子の代理人弁護士になったつもりで
自ら真相を追及すべきだ。それが津波で亡くなった子供たちに対する親の
責任ではないか」
と説いたというのも凄いことだと思いますが、そこから遺族の方々も津波で証拠が
流されてしまった中で、学校から山に逃げる場合の時間を計測するなど自ら検証を行い、
遺族説明会の追加開催で証拠となる言質をとっていき、
一審での勝訴(現場過失のみ認められ危機管理マニュアル整備には言及なく控訴)から
二審での勝訴(危機管理マニュアル整備など学校設置者の責任も認められる)に至る、
勝訴しても亡くなったお子さんたちは帰ってこないことは理解した上での訴訟ですが、
現場だけでなく行政による緊急時の対応の過失が認められたことで、
同じ悲劇が起きないようになるのだと思いました。
上映後、寺田和弘監督と、生存したお子さんと亡くなったお子さんの父親で
今回の映画で映し出される映像の多くを記録した只野さん(オンライン)に
よるトークショーが開催されました。
心無い人からの誹謗中傷を受けて大変だったと思いますが、
只野さんをはじめとした遺族の皆さんのお気持ちをサポートした弁護士の
吉岡弁護士と齋藤弁護士、また、映像にまとめて私たちに伝えてくれた
寺田監督のお陰で今回の訴訟についても知ることができましたが、
東日本大震災で多数の犠牲者を出した宮城県石巻市の大川小学校を題材に、
遺された親たちの10年に及ぶ思いを記録したドキュメンタリー。
2011年3月11日に発生した東日本大震災で、津波にのまれて全校児童の7割に相当する
74人の児童(うち4人は行方不明)と10人の教職員の命が失われた大川小学校。
地震発生から津波到達までは約51分、ラジオや行政の防災無線で情報は学校側にも
伝わり、スクールバスも待機していたにも関わらず悲劇は起きた。
その事実や理由について行政からの説明に疑問を抱いた一部の親たちは、
真実を求めて提訴に至る。
わずか2人の弁護団で、いわれのない誹謗中傷も浴びせられる中、
親たちは“我が子の代理人”となって証拠集めに奔走する。
親たちが延べ10年にわたって記録した膨大な映像をもとに、寺田和弘監督が追加撮影
などを行いドキュメンタリー映画として完成させた。
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政府、国会議員から自治体、お役所も隠蔽体質。
遺族の方々は自分の子供たちがどうして亡くなったのか、事実を知りたかった、
それに対して、学校や教育委員会などの行政がひたすら隠蔽した、
お子さんを亡くした遺族の方々の気持ちを踏みにじり保身に走る人達。
遺族の方々が撮影した10年間の動画を観ていると、
相手の立場になって考えれば隠蔽するはずもないのに、組織を守るため、
そして、自分たちの瑕疵を認めたくないばかりに隠蔽し続けた学校と教育委員会、
当時の市長、人の心を持たない人がどうして市民の生活を守ることができるのか、
憤りと残念で悲しい気持ちで観ている自分がおりました。
遺族への説明会、1回目から記録された映像と音声が流れますが、
生存した教師による当日何がおきたのか説明する内容が嘘ばかり、
精神状態が不安定な状態で説明会に出てくる負担はあると思いますが、
教育委員会や学校(当日不在だった校長)に嘘をつけと言われたのか、
自分で嘘をつこうと思ったのか、本当にそうだと思い込んでいるのか、
自分の責任回避のための嘘の説明に終始する姿は、この人は子供たちより自分が
助かるために山に逃げたとしか思えませんでした。
更に、遺族から、もし自分の子どもが亡くなったらどういう気持か、
と聞かれた当時の石巻市長の亀山氏は、
「もし自分の子供が亡くなったら、思いを償っていくという、
自分自身に問うということしかない。
これが自然災害における宿命だと思っております」
宿命という言葉を使ったことで遺族の怒りを買う場面、
この人も保身で心のこもらないことを平気で言えるような人なんだ、
首長って自治体に住む人たちのことを考えて行動しないといけないのに、
リーダーシップの資質が平時より非常時に見える、と思っている私にも
こんな奴、リーダーの資質ないんだからとっとと辞めちまえ、
と画面越しに思えるような態度でした。
その後の説明会でも、助かった生徒の証言などを隠滅(証拠破棄)、
説明会では真実を知ることができないと思った遺族の希望で立ち上げられた
検証のための第三者委員会も利権絡みのメンバーで構成されて中立性もなく
遺族の方々が提出した映像や資料も拒んで「調査はゼロからスタート」と
遺族の気持ちを踏みにじるような態度、調査結果も時間をかけた割に
津波到着時刻を当初の見解から変えてみたり戻したりといい加減。
結果として、遺族が選んだ方法が国家賠償請求訴訟だったわけですが、
手間も時間もかかり、精神的にも体力的にも厳しい訴訟を遺族の方々も
起こしたかったわけではありませんし、訴訟を起こさないで済む方法も
あったはずなのに、学校や行政が真摯に問題に向き合わなかったことで
訴訟に至ったというのが観ていてよく分かりました。
真実を知るための訴訟、そのためには自分の子供に値段をつけないといけない、
遺族の方々の葛藤は計り知れなかったと思います。
1人1億円として訴訟をおこしたことで心無い方々から金目当てと誹謗中傷を
受けたこともたくさんあったと思いますが、担当弁護士の吉岡弁護士と
齋藤弁護士(この方は豊田商事事件の国家賠償請求訴訟の担当もされたそうです)、
このお二人が遺族の方々に対して、
「弁護士任せにせず、皆さんが我が子の代理人弁護士になったつもりで
自ら真相を追及すべきだ。それが津波で亡くなった子供たちに対する親の
責任ではないか」
と説いたというのも凄いことだと思いますが、そこから遺族の方々も津波で証拠が
流されてしまった中で、学校から山に逃げる場合の時間を計測するなど自ら検証を行い、
遺族説明会の追加開催で証拠となる言質をとっていき、
一審での勝訴(現場過失のみ認められ危機管理マニュアル整備には言及なく控訴)から
二審での勝訴(危機管理マニュアル整備など学校設置者の責任も認められる)に至る、
勝訴しても亡くなったお子さんたちは帰ってこないことは理解した上での訴訟ですが、
現場だけでなく行政による緊急時の対応の過失が認められたことで、
同じ悲劇が起きないようになるのだと思いました。
上映後、寺田和弘監督と、生存したお子さんと亡くなったお子さんの父親で
今回の映画で映し出される映像の多くを記録した只野さん(オンライン)に
よるトークショーが開催されました。
心無い人からの誹謗中傷を受けて大変だったと思いますが、
只野さんをはじめとした遺族の皆さんのお気持ちをサポートした弁護士の
吉岡弁護士と齋藤弁護士、また、映像にまとめて私たちに伝えてくれた
寺田監督のお陰で今回の訴訟についても知ることができましたが、
映画上映後この本をチュプキさんで購入し、寺田監督にサインをいただきました。
寺田監督にこの映画の知るきっかけを聞かれたので昨年大川小学校を訪れたことを
伝えましたが、映画の中では詳細が伝らえていない裁判の様子について、この本で
知りたいと思います。(まだ読んでいる途中)
映画の最後に大川小学校の校歌が流れるのを聞きながら、今回の訴訟を機に、
国や自治体、学校などの隠蔽体質がなくなっていってほしいと思った
「大川小学校 津波裁判を闘った人たち」でありました。
寺田監督にこの映画の知るきっかけを聞かれたので昨年大川小学校を訪れたことを
伝えましたが、映画の中では詳細が伝らえていない裁判の様子について、この本で
知りたいと思います。(まだ読んでいる途中)
映画の最後に大川小学校の校歌が流れるのを聞きながら、今回の訴訟を機に、
国や自治体、学校などの隠蔽体質がなくなっていってほしいと思った
「大川小学校 津波裁判を闘った人たち」でありました。
映画「アタック・オブ・ザ・キラートマト」を観る [映画(あ行)]
Amazonプライムでおススメに出てきたので
下らなさそうな雰囲気全開と分かっていながら(笑)鑑賞しました。
下らなさそうな雰囲気全開と分かっていながら(笑)鑑賞しました。
要らないような気もしますが(笑)、あらすじは映画.comさんより。
巨大殺人トマトが巻き起こす恐怖を描き、カルト的人気を集めたSFホラーコメディ。
全米に謎の巨大トマトが次々と現われ、人間たちを襲いはじめた。
米軍は対トマト用に開発したアンドロイドの試運転を行うが、あえなく失敗。
さらに対トマト要員のスペシャリストたちを集めて戦わせたものの全く歯が立たず、
市街地で米軍対トマトの全面戦争が勃発してしまう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
トマト、、全然怖くない。(笑)
ロジャー・コーマン先生のB級作品をこれまで数々みてきているので、
ちっとも驚かない低品質ぶりでしたが(笑)
低予算なので映画の作り全体がB級いやそれよりずっと下でも驚かず、
期待に違わぬしょぼしょぼぶりに逆に安堵しました。(^^;
見た目が全く怖くない巨大殺人トマト(運ぶ台車が見えたりする(笑))、
実は国家機密で開発されていた巨大トマトが突然変異して人を襲う、という
設定なのですが、その巨大トマトを撃退するために投入されたのが、
同じく国家機密で開発されていたアンドロイド人間ブルース、
でも予算の関係で片足しかアンドロイド化されていないという状態なので、
想像していた通り全く役に立たず、じゃあ、次の手を、と撃退に投入されたのが
いつも酸素ボンベをつけている潜水士グレッグ、
ステロイド大好きな元水泳メダリストのグレタ、
黒人なのに白人の付け鼻をつけるサム、
開いたパラシュートを引きずって日本刀を振り回すフィンレター大尉、の4人。
とはいえ、彼らも全くトマトにかわなず、記者がトマトを追いかけたりして、
どうやって収拾するのかと思ったら、ホワイトハウスの報道官がトマトの弱点が
「Puberty Love(思春期の恋?」という歌だと知り、大きなスタジアムにトマトを
おびきよせて大音響でこの曲をかけてトマトをやっつける、という
(こんな感じの曲です)https://youtu.be/A2JCMaUGS8U?si=x_poIgpk0ORkfkG6
書いていてもうどうでもいいやな気分になってしまうのですが(笑)
50年くらい前にこんなにくっだらない映画が作られていて、
しかもしそれがAmazonプライムでおススメされちゃったりしたら、
私もこういうB級作品が好きなのだとAmazonさんにAI判定されているのだな(笑)、
と思ったわけですが、時にはこういうバカバカしい映画で笑うのもいいのかもしれない、
という気持になった「アタック・オブ・ザ・キラートマト」でありました。
トマト、、全然怖くない。(笑)
ロジャー・コーマン先生のB級作品をこれまで数々みてきているので、
ちっとも驚かない低品質ぶりでしたが(笑)
低予算なので映画の作り全体がB級いやそれよりずっと下でも驚かず、
期待に違わぬしょぼしょぼぶりに逆に安堵しました。(^^;
見た目が全く怖くない巨大殺人トマト(運ぶ台車が見えたりする(笑))、
実は国家機密で開発されていた巨大トマトが突然変異して人を襲う、という
設定なのですが、その巨大トマトを撃退するために投入されたのが、
同じく国家機密で開発されていたアンドロイド人間ブルース、
でも予算の関係で片足しかアンドロイド化されていないという状態なので、
想像していた通り全く役に立たず、じゃあ、次の手を、と撃退に投入されたのが
いつも酸素ボンベをつけている潜水士グレッグ、
ステロイド大好きな元水泳メダリストのグレタ、
黒人なのに白人の付け鼻をつけるサム、
開いたパラシュートを引きずって日本刀を振り回すフィンレター大尉、の4人。
とはいえ、彼らも全くトマトにかわなず、記者がトマトを追いかけたりして、
どうやって収拾するのかと思ったら、ホワイトハウスの報道官がトマトの弱点が
「Puberty Love(思春期の恋?」という歌だと知り、大きなスタジアムにトマトを
おびきよせて大音響でこの曲をかけてトマトをやっつける、という
(こんな感じの曲です)https://youtu.be/A2JCMaUGS8U?si=x_poIgpk0ORkfkG6
書いていてもうどうでもいいやな気分になってしまうのですが(笑)
50年くらい前にこんなにくっだらない映画が作られていて、
しかもしそれがAmazonプライムでおススメされちゃったりしたら、
私もこういうB級作品が好きなのだとAmazonさんにAI判定されているのだな(笑)、
と思ったわけですが、時にはこういうバカバカしい映画で笑うのもいいのかもしれない、
という気持になった「アタック・オブ・ザ・キラートマト」でありました。