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映画「本日公休」を観る [映画(は行)]

予告編を観て気になっていた作品、シネスイッチ銀座で鑑賞しました。
本日公休.jpg
あらすじは映画.comさんより。

台中にある昔ながらの理髪店。
店主アールイは40年にわたってこの店に立ち続け、
常連客を相手にハサミの音を響かせている。
彼女がひとりで育て上げた3人の子どもたちは既に独立しており、
頼りになるのは近所で自動車修理店を営む次女の元夫チュアンだけ。
ある日、離れた町から通い続けてくれる常連客の“先生”が病に倒れたことを
知ったアールイは、店に「本日公休」の札を掲げ、
古びた 愛車に乗り込んで先生のもとへ向かう。

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自分が小さい頃に観たような風景。

実家近所にも床屋さんがあったのですが、よく父に連れられて行くと、
丁寧に髪を切り、髪を洗い(美容院と違うのは顔を下に向けるんですよね)
ドライヤーで乾かして整髪して大きな剃刀(皮バンドみたいなもので研ぐ)で
丁寧にひげを剃る。

美容院もある程度流れがあるとは思うのですが、床屋さんの一連の流れって
美容師と資格が違うというのをおおきくなってから納得した私です。

今作は3人の子供を育てながら床屋さんを営むアールイ(おそらく60代)、
独立した子供3人はどこか大人になり切れていない感じで心配しながら、
長年のお客さんの髪を毎日切り続ける日々。

この映画では、病気でお店に来ることができない歯医者さんの髪を切りに
行く時に色々起きる話で、慣れない長距離運転(カーナビなし)で迷い、
変なあんちゃんたちに絡まれ(たまたま知り合いで逆に助けてもらう幸運)
なんとか常連客のお家までたどり着けてその後はさすがプロ、丁寧なお仕事で
家族の方に感謝されますが、家族の言うことを聞いた方がいいのに、と
途中イラっとしながら観てしまったのですが(同年代なので気になり過ぎた)
自分も小さい頃から通っていたこういうお店がなくなったら困るなあ、
と思うと、常連客が来てくれる限りは仕事を続けようと考えるアールイを観て
己を振り返り「もっと真面目に働かなくちゃ」という気持ちになりました。

また、このお店の常連客の皆さん、アールイのような人に長年髪を切って
もらえて羨ましい、という気持ちにもなりました。
私自身は高校生の頃から通っている美容室、未だに婆1号と通っているのですが、
店のおばちゃんも70代半ば、そろそろ辞めたいのよねえと言われると、
いや、もうちょっとお願いしたいんです、と頼む自分がいます。
小さい頃から近眼でメガネ生活(大学生の頃は色気を出してコンタクトでした(笑))、
やはり高校生の頃から通っていた個人店のメガネやさんは高齢を理由に閉店したのが
3年前、その後遠近両用メガネをつくったもののなんだかしっくりこなくて、
やはり長らく通ったお店というのは愛着もあるし、自分の性格も分かってるし、
大事な存在なんだな、とこの映画で改めて思いました。

アールイの頑固な性格も(それが原因でトラブルも発生するのは映画の演出?)
気になったのですが、アールイの真面目な性格に対して3人の子供はちょっと
どうなのかなあ、と各々問題(若さゆえの悩みもあるのかもしれませんが)を
抱えていながらどこか甘えているようにも見えちゃったりして、
親の姿を見てもうちょっと頑張ってほしな、と自分(うつぼ)のことを棚上げして
映画館のスクリーンに向かって子供たちにツッコミを入れる自分がおりました。

と、相変わらずの邪念が入り混じりながらの鑑賞となってしまったのですが、
自分が小さい頃みたような懐かしい風景と町の歴史の流れをみながら
真面目に仕事を続けるアールイの姿に私も年を丁寧に重ねて生きていかないと、
という気持ちになった「本日公休」でありました。






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映画「化け猫あんずちゃん」を観る [映画(は行)]

友人に勧められていたものの映画公開時に見逃していたら、
田端のチュプキさんで上映されていたので観に行った作品です。
化け猫.jpg

あらすいは映画.comさんより。

ある豪雨の日、寺の住職が段ボール箱の中で鳴いている子猫を見つける。
その猫は「あんず」と名付けられて大切に育てられるが、
奇妙なことに20年が過ぎても死ぬことはなく、30年経った頃には人間の言葉を
話して人間のように暮らす化け猫となっていた。
現在37歳のあんずちゃんは、原付バイクに乗って移動し、
マッサージ師のアルバイトをしている。
ある日、親子ゲンカしたまま行方がわからなくなっていた住職の息子が、
11歳の娘かりんを連れて寺に帰ってくる。
かりんの世話を頼まれたあんずちゃんは、仕方なく面倒を見ることになるが……。
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猫ではなく、化け猫。( ゚Д゚)

化け猫っていうと怪談に出てきそうなものですが、
今作の化け猫はちょっと品がなくて脱力感満載でどこか放っておけない、
ついつい気にしてしまう愛らしさも持ちえたような猫。

ロトスコープという手法を使ったアニメ作品なのだそうで、
実写で演者の動きをアニメにしたというだけあって、化け猫あんずちゃんの
動きもおっさんぽい感じが逆に親近感を感じられました。

久しぶりにかえってきた住職の息子がの哲也がしょーもないクズ、
一緒にやってきた娘のかりんちゃんも最初は反抗的で態度も悪く、
あんずちゃんに悪態つきまくり、いやー感じ悪いなーこの子、と思いながら
これがどうやって仲良くなっていくのかな(仲良くなるのを期待している私)
そんなことも楽しみに見ていると、かりんちゃんの(亡くなった)お母さんへの想い、
知ってからは、途中で消えた哲也が更生するとも思えないので、かりんちゃんと
あんずちゃんの関係が最後にはとてもよいものになってほっとして観終わりました。

かりんちゃんと化け猫あんずちゃんに絡んでくるのが妖怪たち、助けになると思ったら
全然役に立たず(笑)、大きく役立ったのはかりんちゃんに憑りつこうとした貧乏神、
貧乏神がすごいルート(先手間の便器経由(笑))で連れていってくれたのが地獄。

地獄?なぜここにかりんちゃんのお母さんがいるのか、と思ったら、
そうか、そういうことだったのかと納得するのですが(その設定がおかしい)
地獄の世界に出てくる巨大な頭の閻魔大王をはじめ、普段は血の海で働く皆さんが
ある事情で現世に大挙してあんずちゃんと戦う場面、ハッピーエンドがわかって
いるので安心してみているのですが(お子さんも見るアニメだし)
アニメなのに結構緊迫感と迫力があってちょっとハラハラしました。

音楽が鈴木慶一さん、住職のほんわかした感じの声も鈴木さんが担当されていて
その音楽が包む世界観と合わせて楽しく見られたのも今作のポイント。

あんずちゃんに反発していたかりんちゃんが、あんずちゃんの優しさに触れて
亡くなったお母さんとの再会を果たした後は、現実ときちんと向き合うことで
成長して前向きに進んでいこうという気持ちになっていく姿を見て
(最初のふくれっ面が最後には笑顔が可愛らしいお嬢さんに変身)
観ていた私もすっかり温かい気持ちになれた「化け猫あんずちゃん」でありました。


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映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」を観る [映画(は行)]

予告編を観て気になっていた作品です。
2つの世界.jpg

あらすじは映画.comさんより。

宮城県の小さな港町。
耳のきこえない両親のもとで愛情を受けて育った五十嵐大にとって、
幼い頃は母の“通訳”をすることもふつうの日常だった。
しかし成長するとともに、周囲から特別視されることに戸惑いやいら立ちを
感じるようになり、母の明るさすら疎ましくなっていく。
複雑な心情を持て余したまま20歳になった大は逃げるように上京し、
誰も自分の生い立ちを知らない大都会でアルバイト生活を始めるが……。
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互いを思いやる家族の愛。

この映画は主人公の五十嵐大さんの自伝的な著書を基に映画化されたものだそうですが、
予告編を観てすぐ思い出したのが、
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聴覚障碍者を親に持つコーダを描いたこの映画でした。

耳の不自由な親を助けようと一生懸命手話を使う子供時代、
他の子供の親と自分の親が違うことにどこか恥ずかしさを感じたり、
手話を使う様子を奇異な目で見られてしまうことに対して怒りを感じたり、
思春期に入ると親の耳替わり、という立場から脱したいという気持ちが強くなって
実家(宮城県の北塩釜)から東京に飛び出す大。

自分が何をしたいのか分からないまま上京した大が偶然出会った聴覚障碍者の女性、
この女性を通じて知り合う聴覚障碍者の人々を通じて親のことを理解していきます。
そんな中で印象的だったのは、彼らと出かけた飲食店で、注文などを手伝うと、
その中の1人の女性に「自分たちで出来ることを奪わないで」と言われて、
自分が親の耳替わりだったことが嫌だった、それで実家を飛び出したものの、
どこかそのことに罪悪感を感じていた大にとって、通訳することが時に聴覚障碍者の
妨げになるということを知って、気持ちが軽くなったように見えた場面でした。

「コーダ」でもそうですが、音が聞こえないのでアラームなどを代わりに聞く事は
大事なことですが、手伝わずとも自分で出来ることまでやってしまうことはない、
ということに気づいた大の表情を見ると親ときちんと向き合えるようになるかな、
と温かい気持ちになれました。

大が小さい頃から丁寧に描いているので大の葛藤する気持ちも理解できましたが、
大を頼りにしながらも自分たちのことを気にせず好きなことをやってほしいという
親心も感じられました。
大学受験に失敗して浪人中の大が出かけたパチンコ屋でばったり会ったのが父、
母には言えない秘密(笑)が出来た2人でじっくり話す場面、
母とは小さい頃からの楽しい思い出(折り紙を使った郵便やさんごっこ、外出先で
食べたパフェなど)、反発しながらも親を大事に思う大の姿も感じられました。

最後には上京前の回顧シーンが描かれるのですが、東京に行ったら必要だろう、と
母が大を連れて都会(多分仙台かな)でスーツを買い、一緒にパフェを食べる場面、
大が母と手話で会話し北塩釜まで戻ってきたとき、「いままでごめん」と謝る大に
「なにが?」としらばっくれる母。
その母が外で手話で会話してくれてありがとうと大に伝える場面で思わず私も
涙腺が決壊しました。

映画でちょっとだけ??と思ったのが、母明子の両親で、
(でんでんと烏丸せつこが演じていた)
小さい頃から耳が不自由な明子を普通の学校に通わせた後、やっぱりダメか、と
聾啞学校に転校させたというエピソードがあったものの、両親2人は手話が出来ず
自分の子供が成長するのに手話を習おうとしなかったのか?という疑問が湧きました。
それだからなおさら大が親の耳替わりにならなければいけなかったという設定ですが、
親なら子供のために手話を学ぼうとしないのか??という点だけはこの映画の
最初から最後まで疑問として渦巻いていました。
(それが気にならないくらいの展開でよかったのですが)

大の反発する態度について父が母に「どんな家でもいろいろ悩みがある」と
言っていた通り、どの家でも大なり小なり色々な問題はあるわけで、
自分と違うと「ああ大変だな」と思ってしまいがちですが、そのことに対して
過剰に反応するのはよくないことだなと思いました。

「コーダ」と同様、大の両親役はお二人とも耳が不自由な俳優さんですが、
大を演じた吉沢亮さん(アイリスオーヤマのCMでしか知らなかった)と
子役の方も素晴らしく、更に母役を演じた忍足亜希子さんの演技が素晴らしくて
映画の賞レースでも健闘されるのではないかと期待しています。

2年前に観た「コーダ」とどこか重なる部分はありますが、
小さい頃(子役が吉沢亮さんにそっくりでびっくり)から大人になるまでの
大の姿を丁寧に描いているので大の目線でも、母の目線でも父の目線でも
それぞれに共感しながら観ることが出来て熱い気持ちになれた、
「ぼくが生きてる、ふたつの世界」でありました。









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映画「ふれる。」を観る [映画(は行)]

(本日の記事はネタバレしていますので読みたくない方はスキップしてくださいね)

最近アニメをたまに観るようになったのですが、
あらすじを観て気になった映画館で鑑賞した作品です。
ふれる.jpg
あらすじは映画.comさんより。


同じ島で育った幼なじみの小野田秋と祖父江諒と井ノ原優太。
20歳になっても親友同 士の彼らは、東京の高田馬場で共同生活を始める。
口下手な秋はバーでアルバイト、体育会系の諒は不動産会社の営業職、
コンプレックスの多い優太は服飾デザインの専門学校生と個性はバラバラだったが、
島から連れてきた不思議な生き物「ふれる」がテレパシーのような謎の力で
彼らを結びつけていた。
お互いの身体に触れるだけで心の声が聴こえてくるため3人の心は
いつもつながっており、そんな関係がずっと続くはずだった。
しかし「ふれる」に隠されたもうひとつの力が徐々に明らかになり、
3人の友情は大きく揺れ動く。
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若いって素晴らしい。(^-^)

小学校の頃からずっと一緒に過ごしていた秋と諒と優太。
言いたいことがいえず先に手が出てしまう秋、と諒と優太をつないだのが
秋が故郷の島で見つけた「ふれる」という不思議な生き物。

手をつなぐと「ふれる」のお陰で口に出さなくても互いの気持ちが分かる、
そんな不思議な効果のお陰でいつも3人一緒に過ごし、20歳になっても東京で
「ふれる」も一緒に共同生活。

面白い設定だなあと思いながら観ていたのですが、時にぶつかりあっても
「ふれる」のお陰で大事に至らず過ごしていたのが、島でお世話になった
学校の先生(上京して3人のアパートに宿泊)からきいた「ふれる」に
ついての特徴を聞いて、自分たちがなぜ大事にいたらず3人で過ごせていたのか
ということが分かります。

互いの気持ちを分かっていたつもりだったのが実は「ふれる」によって
悪口や都合の悪いことはフィルターにかかって相手に伝わっていなかった、
そのことを知った3人、今度は手をつないで相手の気持ちが分かっても
フィルターがかかっていることで懐疑的になり3人の気持ちがばらばらに。

起承転結の「転」まで行って、どうやってこれをまとめるのかなと思うと、
秋に要らないと言われてしまった「ふれる」が暴走してしまうのを
止めようとする3人の心が「ふれる」なしで通じていくことで互いを理解し、
それぞれやりたい道を進んでいって終わります。
(「ふれる」も悲しい結末にはならずに一安心)

若い男子の成長譚と言った感じの物語でしたが、若い頃の楽しみや苦しみ、
悩み、年を重ねて鈍くなっている私からするとキラキラしているように
見えました。(かといって若い時代に戻りたいとは思っていませんが(笑))

3人の心をもうちょっと深く描いてくれてもいいかなと思いましたが、
(アニメ大好きな方にはちょっと物足りないかも)
小さい頃の友情を大切にしながら、自分の夢をかなえるために進んでいく、
若いからこそできることがあるんだなあ、しみじみ思うアラ還の私ですが、
比較的サラッとした感じで展開し予定調和的にめでたしで終って
私自身は楽しくみられた「ふれる。」でありました。




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映画「ポライト・ソサエティ」を観る [映画(は行)]

インド映画かと思ったらイギリス映画、というのが気になって鑑賞した作品です。
ポライトソサエティ.jpg

あらすじは映画.comさんより。

ロンドンのムスリム家庭に生まれた高校生リア・カーンはスタントウーマンを
目指してカンフーの修行に励んでいるが、学校では変わり者扱いされ、
両親からも将来を心配されていた。
そんな彼女にとって、芸術家志望の姉リーナが唯一の理解者だ。
ある日、リーナが富豪の息子であるプレイボーイと恋に落ち、彼と結婚して
海外へ移住することに。
彼の一族に不信感を抱いたリアが独自に調査を進めると、リーナとの結婚の裏には
驚くべき陰謀が隠されていた。
リアは大好きな姉を救うため、友人たちとともに結婚式を阻止するべく立ち上がる。
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粗削りながら振り切った感のあるぶっ飛び感。

インド系イギリス人を描いた映画は、
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この映画などで見たことがありますが、
(イギリスに住みながらもインドの文化を大事にしないといけないとか)
今作は、パキスタン系のイギリス人一家を描いた作品でした。
インドがヒンズー教(他の宗教もありますが)、パキスタンがイスラム教という
違いながら、映画の中では特にインド系との違いはよく分からず、まあそこは
特に気にすべき点ではないのですが、スタントマンを目指すパキスタン系女子高生の
リア、という設定が面白いというか、そこに画家を目指していたもの諦めた姉リーナ、
仲良しの二人に亀裂が入るきっかけが姉の結婚。

漫画チックというか、姉妹の母が仲良くしているお金持ちのおばさん、
(恐らく同じパキスタン系のコミュニティなんでしょうね)
このおばさんのマザコン息子とリーナが結婚することに不可思議さと疑問を感じた
リアが高校の友人たちとリーナを救おうとする、勧善懲悪な話なので、
おばさんと息子の化けの皮がどうやってはがれるのか、という観点で見ていると、
ありえねー展開で変な笑いが漏れたりもしたのですが、大好きな姉を助けたいリアの
真剣な表情とアクション(途中から姉リーナも現実に目が覚めて参戦(笑))に
ハッピーエンドに向けてがんばれー、と思いながら見続けられました。

また、音楽が効果的に使われていたように思えたのですが、
途中で流れた浅川マキさん(存じませんでしたが)のこの曲、印象的でした。


この姉妹を盛り上げるのが、リアの同級生2人なのですが、アフリカ系と白人、
こういう構成はリアだけでなく移民が多いイギリスぽいなと思いつつ、
2人ともオタクぽい感じでリアの作戦に協力する姿が面白く、敵対していた同級生も
途中からリアに共感して協力してくれて最後はハッピーエンドでホッとする、
パキスタン系イギリス人の監督作品とのことですが、この粗削り感が作品を重ねて
いくうちにどう変化していくのか今後も機会があれば観ていきたいなと思えた
「ポライトソサエティ」でありました。





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映画「フォールガイ」を観る [映画(は行)]

予告編を観て気になっていた作品です。
フォールガイ.jpg
あらすじは映画.comさんより。

大怪我を負い一線から退いていたスタントマンのコルトは、
復帰作となるハリウッド映画の撮影現場で、監督を務める元恋人ジョディと再会する。
そんな中、長年にわたりコルトがスタントダブルを請け負ってきた因縁の主演俳優
トム・ライダーが失踪。
ジョディとの復縁と一流スタントマンとしてのキャリア復活を狙うコルトはトムの
行方を追うが、思わぬ事件に巻き込まれてしまう。
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痛快!

普段アクションものは自ら観に行かないのですが今作は痛快でした!

スタントマンを描いた作品というと、最近では、


スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(字幕版)

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スタントの方が時に大けがするリスクを負いながらも俳優に代わってダイナミックな
アクションスタントをこなす姿に、自分がゆるゆるな環境の中で働いているのと
真逆なところにいる人達に尊敬の念しかなかったのですが、今作でも有名俳優の
スタントをこなすコルト(一人の俳優に何人もスタントがついている中でも筆頭)、
スタントやり直しを俳優に希望されて行って大けがしスタントから身を引き、
まったく関係ない仕事(メキシカンレストランのバレット担当)をしていたら、
かつての知り合い(映画プロデューサー)から呼ばれて映画現場に行ったことで
殺人事件に巻き込まれてしまう。

冒頭から明らかに胡散臭い人物がいるので犯人この人たちだろうな、というのは
目星を付けて観られるのですが(笑)そのつけた目星が裏切られることなく犯人で
そのあたりの犯人捜しを楽しむ映画ではなく、無実の罪を着せられたコルト、
彼を助けようとする元恋人で映画監督のジョディ、更に、かつて一緒に働いていた
スタント仲間と特殊効果チーム(爆破など)がコルトのために一致団結して
犯人たちを懲らしめる、分かりやすい勧善懲悪に観終わってスッキリしました。

今の時代、スマホで撮った写真をあり得ないものに加工できちゃったりしますが
ハリウッドの世界でもスタントの演技に顔だけ俳優に差し替えるような加工、
それによってコルトが犯人に仕立てられてしまい、何が本当なのか、写真でも
映像でも目にしたものが事実ではないことも有り得るという怖さも感じました。

映画のタイトル「フォールガイ」は落ちる人=スタント、の意のようですが
終盤、有名俳優がコルトに「お前は所詮身代わり(フォールガイ)」という場面、
俳優にしてみれば自分の代わりに危険なスタントをするがいくらでも替えはいる、
自分の替えはいないけれどな、という傲慢な考えの訳ですが、コルトがそれで
火がついて(ジョディにも火が付いたと思いますが)自分だって主役とばかりに
スタント全開、爆破全開で俳優(⇐犯人の1人)たちを懲らしめるのを観て、
よくグループでヒット曲が出るとバンドはいくらでもいると言わんばかりに
グループを脱退して、それであまり売れなくなってグループに戻る、
みたいなケースとどこかつながるところもあるように思えました。

と痛快で観てスッキリしたのですが、コルトがスタントしている有名俳優である
トム・ライダーを演じていたアーロン・テイラー=ジョンソン、
ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ コレクターズエディション [Blu-ray]

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最初に観た作品では若い頃のジョン・レノンを好演していたのですが、
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ブラピ主演のこれは日本じゃないですから(笑)的映画では、
殺し屋のタンジェリン(日本語字幕では「みかん」)を演じていたのですが
どんな役もカメレオンのように色を変えて演じているのが凄いなあ、と
今作でも改めて思いました。

また、音楽の使い方も私はツボにはまったのですが、
冒頭に流れていたのがKISSの”I was made for lovin you”。
この曲が劇中でもいい感じに流れてきて、これってコルトとジョディの関係性のこと?と
思いながら観られたのと、コルトがボートで逃げる場面、着ているジャケットが、
”Miami Vice Stunt”と書いてある、と思ったら、衝撃のアクションシーンで流れるのが、
これ。(笑) 完全にツボにはまりました。

大好きなエミリー・ブラントの姿を拝めて、エンドロールでもメイキング映像に
再び痛快感で盛り上がることができましたが、俳優の多彩な演技も楽しめつつ、
VFX花盛りの今とはいえ、やはりこういうスタントあっての映画ということも
改めて感じることが出来て、深く考えず頭をからっぽにして見終わってスッキリ、
大満足の、「フォールガイ」でありました。








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映画「ブラックベリー」を観る [映画(は行)]

Netflixのおススメに上がってきた映画。
え、こんな映画があったの?日本未公開?なのかもしれませんが、
折角勧められたので自宅で鑑賞しました。
BlackBerry - Blu-ray + Digital

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あらすじは映画.comさんより。

スマートフォンの元祖とも言える携帯端末「BlackBerry(ブラックベリー)」の
隆盛と衰退を、実話をもとに描いたドラマ。
1996年、カナダのオンタリオ州ウォータールー。
天才技術開発者マイク・ラザリディスと親友ダグラス・フレギンによって創業された
リサーチ・イン・モーション社は、電話にコンピューター機能を搭載した画期的な
携帯端末を開発中だったが、社内にはビジネスを得意とする人材が皆無で深刻な
経営難に陥っていた。
そこで彼らは、凄腕ビジネスマンのジム・バルシリーを共同CEOとして会社に迎え入れ、
ついに完成させた新製品「BlackBerry」でまたたく間に成功を収めるが……。

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スティーブ・ジョブスは頭がよくて抜け目ない。

ブラックベリー、私も短期間ながら会社携帯で使ったことがありますが(au)
小さい物理キーボードに難儀したことを思い出しながら、
この物理キーボードがなければ液晶画面を有効活用できると考えた、
スティーブ・ジョブスの商才に負けてしまったのがブラックベリーだったのか!
以前の勤め先で海外出張すると外国人がブラックベリーのキーボードを器用に打って
テキスト送信していたのをよく見ていたのですが、そうか、20年くらい前に初めて
海外出張したころってiPhoneなかったのか、、自分の記憶を引っ張り出しながら
この映画を観ることができました。

頭がいいエンジニアがたくさんいるものの、社風はかなり自由、
金曜日?は社内で映画鑑賞会(ムービーナイト)を開催して楽しむ、
そんな会社で創り出したブラックベリーのプロトタイプ、キーボードに使って
いたのが、キャノン?だったか、の、電卓で笑ってしまったのですが、
そこに儲けるためにやってきた共同CEOのジム・バルシリーがえげつなく、
技術や製品に対する愛は皆無ながら金を儲けたいという気持ちは凄まじく、
金の亡者のような存在が登場したことで業績は伸びますが社風は一転、
(無理矢理変えさせられた感じで観ていてその後の転落が想像できた)
業容拡大のために生産を中国に移管し(⇐Appleも真似したかと思った)、
優秀なエンジニアを採用するために乱発したのがストックオプション、
これが違法性があったため、証券取引委員会から連絡があったのに無視し続け
強制捜査が入って捕まって会社を追われてiPhoneの登場(黒船来襲)もあって
会社は転落していく、、、実際は結構最近までブラックベリーの後継機種があった、と
ネットで調べて知って驚いたのですが、栄枯盛衰というか、奢れる者も久しからず、
いつの世もこういうことって起きるんだなあ、という気持ちで観終わりました。

戦後の日本経済成長の中、日本の製造業は次々と製品を市場投入して伸びて行った、
最近は平成30年の間の経済低迷(というか衰退かな)で日本のメーカーが画期的な
何かを一般消費者に提供するということもないような気がしますが、北米は
天才肌の人が既成概念にとらわれないことを実現するというケースが多いですよね。
iPhoneもそういう点では画期的でしたが、その前にブラックベリーがモバイル市場を
席巻していた、そうかそういう流れだったのか、、個性的なキャラクターが
会社を大きくしたもののそれが原因でダメになった、自分で起業したい人には
こういう映画って大きなヒントになるかもしれない、と思った、
「ブラックベリー」でありました。



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映画「響け!情熱のムリダンガム」を観る [映画(は行)]

田端のチュプキで鑑賞したインド映画です。
ムリダンガム.jpg

映画のあらすじは映画.comさんより。

インド伝統音楽の打楽器「ムリダンガム」の奏者を目指す青年の奮闘を描いた
青春音楽映画。
インドのチェンナイで暮らすムリダンガム職人の息子ピーターは、
父が作ったムリダンガムを巨匠が演奏するのを見たことがきっかけで、
自身もその奏者になりたいと思うように。
巨匠に弟子入りし修行に励むピーターは、カースト差別や伝統芸能の継承に伴う軋轢、
世代間の意見の違いなど様々な困難にぶつかりながらも、情熱と敬意をもって
立ち向かっていく。
「スラムドッグ$ミリオネア」でアカデミー作曲賞を受賞したA・R・ラフマーンが
音楽を手がけ、ラフマーンの甥で映画音楽の作曲家としても知られる
G・V・プラカーシュ・クマールが主人公ピーターを演じた。
2018年・第31回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門では、
「世界はリズムで満ちている」のタイトルで上映。
2022年10月の劇場公開に際しては、本作にほれ込んだ南インド料理店「なんどり」
(東京・荒川区)が配給した。
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ムリダンガムの虜になった青年ピーター。

青春映画、と思って観たのですが、インドを舞台としたこの映画、
ピーターの純粋な気持ちだけでは簡単に物事が進まない、
未だに存在するカーストによる差別を描いている映画でした。

カーストというと、昨年観た映画、
女性記者.jfif
ダリットという、カーストに属さない不可触民として差別を受ける女性たちが
スマホを片手に世の中の不正を暴いていく(紙面とネット配信)姿を観て、
カースト外という存在がいることに驚いたのですが、
今作では、ムリダンガムという楽器をつくるために必要な素材についても
触れられていて、ピーターの両親がインドでは少ないキリスト教であること
(冒頭で礼拝に行く場面があって、あれ、なんでキリスト教と思った)
その理由として、後半分かるのですが、ピーターの父の故郷が下層カーストの
村であること、そのことから都会に出てきて改宗したのではないかと思いました。

実際、父の作ったムリダンガムを演奏する名人に釘付けになり弟子入り志願しますが、
ムリダンガム職人が演奏者になれるわけがないと身分違いも甚だしいと門前払いを
くらい、それでもあきらめず弟子入りしても名人の助手から嫌がらせを受ける毎日、
それでも心折れずにムリダンガムを叩き続けるピーターに更に辛い出来事が
起きるのですが、視聴率がとれればなんでもやる下衆なテレビ局の演出で
陥れられ、恥をかかされた上に師匠に破門されてしまうピーター、
そんな彼を支えたのが、ヲタク(映画俳優のファン)グループメンバー、
と懇意にしていた女性。
彼らが背中を押してくれたお陰でインド各地をめぐり、様々な伝統文化を学び、
ムリダンガムへの思いが更に強くなって帰ってきて、再び自分を陥れたテレビ番組に
出演し、師匠も認める演奏で観客を感激させてめでたしめでたし。

一般的なインド映画に比べると(最近見た映画だと「RRR」とか)
これでもかといったCGもないですし(あるかもしれませんが気づかない)
派手なマサラシーンもそれほどないのでそういうのを期待していると物足りない、
かもしれませんが、私自身は、インドの楽器というとシタールしか知らず、
過去にシンガポールで観た音楽祭では1曲が長くて眠くなりそうだったものの、
(4時間超のコンサートでした)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2020-08-21-2
IMG_6817.JPGその時の様子
一番左の太鼓がムリダンガムです。

今作のお陰で、異文化異民族の音楽や伝統を知るのも楽しいな、と思いつつ、
映画に出ていた方々(ピーターのライバル役の方とか)が来日して
ライブを開催するというので9月に入ったら鑑賞しに行こうとか、
映画を観た後もまだまだ余韻が続いている「響け!情熱のムリダンガム」で
ありました。




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映画「骨を掘る男」を観る [映画(は行)]

予告編を観て気になっていた作品、田端のチュプキさんで鑑賞しました。
骨を掘る.jpg

内容は映画.comさんより。

沖縄戦の戦没者の遺骨を40年以上にわたって収集し続けてきた具志堅隆松さんを
追ったドキュメンタリー。
沖縄本島には激戦地だった南部を中心に、住民の人々や旧日本軍兵士、さらには
米軍兵士、朝鮮半島や台湾出身者たちの遺骨が、現在も3000柱近く眠っていると
言われる。
28歳から遺骨収集を続け、これまでに約400柱を探し出したという70歳の具志堅さんは、
砕けて散乱した小さな骨や茶碗のひとかけら、手榴弾の破片、火炎放射の跡など、
拾い集めた断片をもとに、その遺骨が兵士のものか民間人のものか、
そしてどのような最期を遂げたのかを推察し、思いを馳せ、弔う。
自身も沖縄戦で大叔母を亡くした映画作家・奥間勝也監督が具志堅さんの遺骨収集に
同行して大叔母の生きた痕跡を追い、沖縄戦のアーカイブ映像を交えながら、
沖縄の歴史と現在を映し出す。
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記憶を風化させてはいけない。

そんな気持ちで観終わりました。

沖縄戦についてはぼんやりしか知らずに50を超え、
ひめゆり学徒隊の方々のインタビューで綴る映画「ひめゆり」でその悲惨な歴史を知り
更に30年ぶり?四半世紀ぶりで訪れた沖縄でひめゆりの塔と、実際に使われていた壕
実際に見てこの劣悪な環境で負傷兵の手当をしていたひめゆり学徒隊、だけでなく、
米軍からの攻撃を避けるために逃げ込んだ壕にガス弾や火炎放射器を撃ち込まれ、
多くの一般の方々命を落とされた、ということを知ったのがまだ2年前という私、
その後、沖縄に関するドキュメンタリーなどをよく見るようになりましたが、
今作も沖縄戦で命を落とした方々のお骨を掘り続ける具志堅さんを映した作品、
40年近く壕を掘り続け未だにお骨が出てくる現状に驚きつつ、具志堅さんの思い、
画面越しにも伝わってきました。

監督の奥間さんも大叔母さんの骨がまだ出ていないのですが具志堅さんに同行し
その骨を掘る姿を映し続けることで1人でも多くの人に知ってほしいという思いも
伝わってきた気がします。

沖縄本島南部の激戦地で掘り続ける具志堅さんを怒らせたのが、
辺野古基地の埋め立てに使う土砂をこの激戦地から採掘しようとする動き、
まだ戦争で命を落とされた方々の骨が埋まる土を掘り返して埋め立てに使うのは
許せないと県庁前でハンガーストライキを行うと、基地建設反対と誤解した
右翼が街宣車で活動を妨害する場面も見てイラっとしたのですが、
友人たちからガマフヤー(ガマ(壕)を掘る人)と言われている具志堅さんの
思い、デニー知事にも具志堅さんに会いにきますが、全面同意という雰囲気ではない
表情にモヤモヤが残りました。

更に、沖縄県の意向を無視する政府の姿が炙りだされ、
東京まで行って国交省と話し合う具志堅さんに対して真摯に答えることなく
論点ずらしののらりくらりな答えを繰り返すだけのお役人の態度、
自分の親戚や友人の祖先が沖縄戦で命を落とされていたら同じように答えられるのか、
相手の立場に立って考えられないのか、自分の身を守る、上にいい顔をする、
どこを観て仕事しているの、この公僕たち、映画後半での場面には、
この話に限らずお役人ののらりくらりや政治家の利権がらみで国民目線でない、
国民軽視の態度だということに腸煮えくり返り状態になりました。(V)o¥o(V)

具志堅さんの活動(遺骨を遺族の方にDNA鑑定の上お渡しする)を
個人的なボランティア状態にさせずに国家としてなぜできないのか、
来年で戦後80年、私も戦後生まれですが、自分の生まれた国で何があったか
この歳になっても知ることが多く、学校で学んでなかったことを実感しますが
具志堅さんの活動を知り、改めて沖縄を訪れて平和祈念公園の平和の礎
手を合わせたいと思った「骨を掘る男」でありました。







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映画「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」を観る [映画(は行)]

予告編で観て気になっていた作品です。
ムーン.jpg
あらすじは映画.comさんより。


1969年、アメリカ。
人類初の月面着陸を目指す国家的プロジェクト「アポロ計画」の開始から8年が過ぎ、
失敗続きのNASAに対して国民の関心は薄れつつあった。
ニクソン大統領の側近モーは悲惨な状況を打開するべく、PRマーケティングの
プロフェッショナルであるケリーをNASAに雇用させる。
ケリーは月面着陸に携わるスタッフにそっくりな役者たちをメディアに登場させて
偽のイメージ戦略を仕掛けていくが、NASAの発射責任者コールはそんな彼女の
やり方に反発する。
ケリーのPR作戦によって月面着陸が全世界の注目を集めるなか、
「月面着陸のフェイク映像を撮影する」という前代未聞の極秘ミッションがケリーに
告げられる。

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ノンフィクションにフィクションを絡ませる面白さ。

アポロ11号というと、
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以前観たド迫力のドキュメンタリーでの知識しかなかったのですが、
アポロ1号で失敗から続き、国民の関心が激化するベトナム戦争に向いていく中、
アポロ11号の打ち上げのための予算も確保に困難を極めていき、
そこに現れたのがPRマーケティングのプロであるケリー(スカジョーが演じている)。
冒頭のプレゼンでの様子を観ても胡散臭いケリー、そんな彼女を引っ張ってきた
大統領側近のモーを演じていたのウディ・ハレルソンと胡散臭い。(笑)

このキャスティングが彼女の存在や行動についてはフィクションですよ、と暗に
言っているように見えたのですが、ケリーのやっていることが詐欺まがい、と
思ったら実際詐欺師で(笑)、それも色々辛い過去をもっていくことが少しずつ
分かっていくとなぜか彼女に共感していく自分がおりました。(^-^;

月面着陸に失敗した場合にフェイク映像を流すという国家がそんなことして
いいの?と突っ込みたくなるような展開自体もフェイクだったりするので、
実際アポロ11号が月面着陸したという事実にこのフェイクの展開が
どういう落としどころで終わるのか、茶番にならない?そういう視点で
見続けていたら、最初に登場したある存在が伏線にになって面白いところで
伏線回収、映画館の中も「そういう展開?」という笑いが渦巻いていました。

今作、ケリーを演じたスカーレット・ヨハンソンが製作にも参加しているので
彼女の作りたい映画、演出も多分に反映されているような目線でも見ていたので
楽しかったのですが、お相手のコールを演じていたチャンニング・テイタムが
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2年前に観たこの映画で染みついた「筋肉バカ」のイメージがまだ拭えていなくて
そのイメージもちらつきながら観ていたのですが、終始シリアスな役柄で
(不器用な男のイメージ)筋肉だけじゃないんだ、、自分の中でイメージが
変わっていきました。

タイトルの曲、どこで流れるのかな、と思ったら、最後の最後、
モーが去っていくところで聞けますが、実際の大偉業の裏でもしかしたら、
あったかもしれないし、なかったかもしれないし(いや、ないんだけど)、
そんな遊び心でつくれるのも50年以上経っているからかな、と思うと、
こういうアイデアでつくられる映画も楽しいなと思った、
「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」でありました。











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