映画「ルパン三世 カリオストロの城」を観る [映画(や・ら・わ行)]
公開45周年を記念して映画館で上映されていたので鑑賞しました。
あらすじは映画.comさんより。
1979年に製作・公開されたアニメ「ルパン三世」劇場用映画のシリーズ第2弾で、
宮崎駿監督の劇場初監督作品として知られる名作。
盗み出した大金がゴート札と呼ばれる偽札であることに気づいたルパンと次元は、
ゴート札の秘密を探るため、カリオストロ公国へやってくる。
そこで謎の男たちに追われていた少女クラリスを助けたルパンたちだったが……。
1979年に製作・公開されたアニメ「ルパン三世」劇場用映画のシリーズ第2弾で、
宮崎駿監督の劇場初監督作品として知られる名作。
盗み出した大金がゴート札と呼ばれる偽札であることに気づいたルパンと次元は、
ゴート札の秘密を探るため、カリオストロ公国へやってくる。
そこで謎の男たちに追われていた少女クラリスを助けたルパンたちだったが……。
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今までなんで観なかったんだろう。(?_?)
実はこれまで観たことがなかった作品で何故観なかったのかも分かりませんが、
(同年代の友人に言うと必ず驚かれます)
今回映画館の大画面で観ることができて本当によかったです。(^-^)
45年前というと私は小学生高学年でしたが、低学年のころみていたルパン三世から
宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999などに興味が移ってしまったのか、
今作は観ることなく、日本テレビの金曜ロードショーで放送されても見なかった、
なぜなんだろうな、やはり理由がわからないのですが、公開から45年経っても
色褪せない(タバコぱかぱか吸ってるのは時代を感じますが(笑))ルパンの世界を
100分間楽しむことができました。
この後、宮崎駿さんはスタジオジブリ作品を世に送り続けていくわけですが、
おそらくこのルパンの世界観もその後のスタジオジブリ作品に続いていった、
のだと思っています。(あまり観ていないので決めつけもいけませんが)
偽札を作って外貨を稼ぐ、現実の世界でもスーパーKなどを某北国で印刷して
問題になったことがありますが、偽札をつかまされたことをきっかけに
ルパンと次元がやってきたカリオストロ公国、穏やかな国に見えつつ
実は内乱があったこと、悪そうな人たちに追われている花嫁姿のクラリスを
助けたことから何が起きているのか探っていく姿は単なる泥棒ではなく、
人間味あふれるルパンと次元(後から五右衛門と、先に潜入していた不二子)、
ああ、このキャラクターが動いたらわくわくとドキドキが止まらないなあ
小さい頃に見ていた世界を60近い今になってみても変わらぬ自分が出てきて
最初から最後まで楽しめました。
ルパンは泥棒なので本当は悪のはずですが、何でもかんでも盗むわけではなく
勧善懲悪の中で活動しているので観ていて許せてしまいますが、
本当の悪と戦う姿は観ていて溜飲が下がる思いというか、こういう作品って
今はなかなかないのかなあ(複雑な作品が多いような)と思いました。
ルパンの動きもセル画時代なので、先日記事に書いた、
これと同じ動き(観たのはルパンが12月で白蛇伝は1月ですが)で
現在のデジタル作画ではない楽しさというか懐かしさを感じましたが、
物語とアニメの動きにぐいぐい引き込まれる作品を遅まきながら観る機会を
得たことに公開してくれてありがとう、という気持ちになった、
「ルパン三世 カリオストロの城」でありました。
現在のデジタル作画ではない楽しさというか懐かしさを感じましたが、
物語とアニメの動きにぐいぐい引き込まれる作品を遅まきながら観る機会を
得たことに公開してくれてありがとう、という気持ちになった、
「ルパン三世 カリオストロの城」でありました。
映画「ロボット・ドリームズ」を観る [映画(や・ら・わ行)]
あらすじを読んで面白そうだったので映画館で鑑賞しました。
あらすじは映画.comさんより。
ニューヨーク、マンハッタン。深い孤独を抱えるドッグは
自分の友人にするためにロボットを作り、友情を深めていく。
夏になるとドッグとロボットは海水浴へ出かけるが、
ロボットが錆びついて動けなくなってしまう。
どうにかロボットを修理しようとするドッグだったが、
海水浴場はロボットを置いたままシーズンオフで閉鎖され、
2人は離ればなれになってしまう。
ニューヨーク、マンハッタン。深い孤独を抱えるドッグは
自分の友人にするためにロボットを作り、友情を深めていく。
夏になるとドッグとロボットは海水浴へ出かけるが、
ロボットが錆びついて動けなくなってしまう。
どうにかロボットを修理しようとするドッグだったが、
海水浴場はロボットを置いたままシーズンオフで閉鎖され、
2人は離ればなれになってしまう。
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切ない。(:_;)
最後の場面に思わず泣いてしまいました。
切ない。(:_;)
最後の場面に思わず泣いてしまいました。
絵柄はそんなに好きな感じではなかったのですが、見続けているうちに
主人公のドッグと友人のロボットの関係がどうなっていくのか気になって気になって。
2人が知り合って友情を深めていくときにEW&Fのこの曲が流れるのですが、
いや、この歌って楽しかったときのことを思い出す、今はそうじゃないけれど、
という意味の歌だけれど、この歌の通りに悲しい結末になっちゃうの?
好きな歌が流れて嬉しい反面、この先の展開を想像すると不安になったまま
見続けていたら、楽しい時間はあっという間、海水浴場で動かなくなったロボット、
助けようとしていたらシーズンオフで海水浴場が閉鎖され、侵入しようと思って失敗、
気づけば冬、雪に埋もれるロボット、そこにやってきた人たちのせいで酷い仕打ちに
遭ってしまうロボット、それでも季節が変わってなんとか町に戻れたものの、、、
( ノД`)シクシク…
ここでまた流れるのが”September”。
ロボットはドッグの姿を見つけるものの、ドッグはロボットのことを忘れていない
はずですが新たなロボットと暮らしているのを観てロボットはドッグに会わずに
いようと思う、、、(ネタばれしてすみません)
セリフのないアニメで見始めた時は少々戸惑ってしまったのですが、
セリフがない分、キャラクターの表情や動き見ていると引き込まれていって
無理やりなハッピーエンドにならず、どこか現実でもありそうな終わり方に
切ないながらも”September”の曲になごみながらどこかほっとして観終わった
「ロボット・ドリームズ」でありました。
主人公のドッグと友人のロボットの関係がどうなっていくのか気になって気になって。
2人が知り合って友情を深めていくときにEW&Fのこの曲が流れるのですが、
いや、この歌って楽しかったときのことを思い出す、今はそうじゃないけれど、
という意味の歌だけれど、この歌の通りに悲しい結末になっちゃうの?
好きな歌が流れて嬉しい反面、この先の展開を想像すると不安になったまま
見続けていたら、楽しい時間はあっという間、海水浴場で動かなくなったロボット、
助けようとしていたらシーズンオフで海水浴場が閉鎖され、侵入しようと思って失敗、
気づけば冬、雪に埋もれるロボット、そこにやってきた人たちのせいで酷い仕打ちに
遭ってしまうロボット、それでも季節が変わってなんとか町に戻れたものの、、、
( ノД`)シクシク…
ここでまた流れるのが”September”。
ロボットはドッグの姿を見つけるものの、ドッグはロボットのことを忘れていない
はずですが新たなロボットと暮らしているのを観てロボットはドッグに会わずに
いようと思う、、、(ネタばれしてすみません)
セリフのないアニメで見始めた時は少々戸惑ってしまったのですが、
セリフがない分、キャラクターの表情や動き見ていると引き込まれていって
無理やりなハッピーエンドにならず、どこか現実でもありそうな終わり方に
切ないながらも”September”の曲になごみながらどこかほっとして観終わった
「ロボット・ドリームズ」でありました。
映画「リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス」を観る [映画(や・ら・わ行)]
Amazonプライムのおすすめにでてきた映画です。(映画館でみそびれました)
リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス [Blu-Ray]
- 出版社/メーカー: Happinet
- 発売日: 2023/01/11
- メディア: Blu-ray
内容は映画.comさんより。
アメリカ西海岸を代表する歌手リンダ・ロンシュタットの半生を描き、
2021年・第63回グラミー賞で最優秀音楽映画賞を受賞したドキュメンタリー。
1967年のデビュー以来、その類まれな歌声であらゆるジャンルを歌いこなし、
数々のヒット曲を世に送り出したリンダ・ロンシュタット。
グラミー賞を10回受賞し、日本でも人気を集めるなど世界的に活躍したが、
2010年代以降はパーキンソン病のため引退を余儀なくされた。
映画ではリンダ本人がガイドを務め、アリゾナ州で過ごした幼少期から
歌手としての成功までの軌跡をたどる。
デビュー当時から絶頂期のパフォーマンス映像や、ホームビデオ、
舞台裏写真など貴重なアーカイブ素材に加え、現在闘病中の彼女が
父親のルーツであるメキシコを訪れ、家族と共に歌う姿も収録。
ドリー・パートン、エミルー・ハリス、ボニー・レイット、
ジャクソン・ブラウンら友人や共演者も登場する。
監督は「ラヴレース」のロブ・エプスタイン&ジェフリー・フリードマン。
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久しぶりにリンダ・ロシュタットの歌がたくさん聴きたくなりました。(^-^)
リンダ・ロンシュタットというと、小学生の頃に聴いたのが”It's So Easy”、
2021年・第63回グラミー賞で最優秀音楽映画賞を受賞したドキュメンタリー。
1967年のデビュー以来、その類まれな歌声であらゆるジャンルを歌いこなし、
数々のヒット曲を世に送り出したリンダ・ロンシュタット。
グラミー賞を10回受賞し、日本でも人気を集めるなど世界的に活躍したが、
2010年代以降はパーキンソン病のため引退を余儀なくされた。
映画ではリンダ本人がガイドを務め、アリゾナ州で過ごした幼少期から
歌手としての成功までの軌跡をたどる。
デビュー当時から絶頂期のパフォーマンス映像や、ホームビデオ、
舞台裏写真など貴重なアーカイブ素材に加え、現在闘病中の彼女が
父親のルーツであるメキシコを訪れ、家族と共に歌う姿も収録。
ドリー・パートン、エミルー・ハリス、ボニー・レイット、
ジャクソン・ブラウンら友人や共演者も登場する。
監督は「ラヴレース」のロブ・エプスタイン&ジェフリー・フリードマン。
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久しぶりにリンダ・ロシュタットの歌がたくさん聴きたくなりました。(^-^)
リンダ・ロンシュタットというと、小学生の頃に聴いたのが”It's So Easy”、
可愛らしい女性歌手が楽しそうに歌う映像を観て私も真似して歌詞もよく分からず
歌っていたのですが(笑)、
ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック(字幕版)
- 出版社/メーカー:
- 発売日: 2023/01/11
- メディア: Prime Video
最近観た映画で、リンダ・ロンシュタットがイーグルス結成に大きく影響したという
エピソードに(彼女を知ってから半世紀近く経ってから知った事実)驚きました。
私が思い描くリンダ・ロンシュタットというと、”It's So Easy”あたりのロックから、
エピソードに(彼女を知ってから半世紀近く経ってから知った事実)驚きました。
私が思い描くリンダ・ロンシュタットというと、”It's So Easy”あたりのロックから、
ジャズを歌ってみたり、
ドリー・パートン、エミルー・ハリスとカントリーミュージックを歌ったり、
美しいメロディの歌をデュエットしたり、
お父さんから学んだメキシコの伝統的な音楽をスペイン語で歌ったり、
個人的にどんなジャンルであっても自分にとって心地よい音楽であれば自分の声で奏でる、
いつまでも変わらない有名ミュージシャンも多いのですが(グループが多いかも)
彼女は自分の興味や関心がもてて心惹かれる音楽に対して分けることがなかったのだろう、
今作を観て更にそう思いました。
引退したこともよく知らなかったのですが、原因がパーキンソン病、というのを今作で知り、
マイケル・J・フォックスと同じ病気で活動をやめざるを得ないという判断をしなければ
いけなかったということ、本人はずっと歌い続けたいと思ってもそれがうまくいかない、
(最後の方で歌っている姿が映し出されるのですが切ない気持ちになりました)
一線から身を引くのはつらかっただろうな、と思ってしまいました。
歌う、ということに対して貪欲というか活発というか、とにかく勢いがあったイメージで
画面に映る若い頃の彼女を見て、恋愛も積極的で政治活動も物おじしない姿、
そういう時代であったのかもしれませんが、様々な活動が彼女の歌につながったというのが
今作でよくわかったのと、改めて彼女の歌を聴きたくなった映画、
「リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス」でありました。
映画「ロスト・キング 500年越しの運命」を観る [映画(や・ら・わ行)]
映画館で観逃した映画、Amazonプライムで見つけて鑑賞しました。
ロスト・キング 500年越しの運命 [ スティーヴ・クーガン ]
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 3,452 円
あらすじは映画.comさんより。
フィリッパ・ラングレーは職場で上司から理不尽な評価を受けるが、
別居中の夫から生活費のため仕事を続けるように言われてしまう。
そんなある日、息子の付き添いでシェイクスピア劇「リチャード三世」を
鑑賞した彼女は、悪名高きリチャード3世も実際は自分と同じように不当に
扱われてきたのではないかと疑問を抱き、歴史研究にのめり込むように。
1485年に死亡したリチャード3世の遺骨は近くの川に投げ込まれたと
長らく考えられてきたが、フィリッパは彼の汚名をそそぐべく遺骨探しを開始する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
歴女が推しの史実を正す。
実話に基づく映画、だそうです。
年代的には私よりちょっと若いフィリッパがリチャード三世の悪名高いイメージ、
不当に評価されたのでは、と、自らが難病(筋痛性脳脊髄炎)を理由に、
職場で正当に評価されず昇進の機会からも遠ざかり理不尽な思いをしていている、
そんな時に観たシェークスピア劇「リチャード三世」を観て、自分と重なる部分を
感じて興味を持ってリチャード三世の本当の姿を知ろうとするのですが、
そこで知り合った同志たちの協力も得て、殺され川に放り投げられたと言われる
リチャード三世の遺体が埋葬されているはずと発掘しようと奔走します。
リチャード三世というと、大学生の頃の英語の授業で、
別居中の夫から生活費のため仕事を続けるように言われてしまう。
そんなある日、息子の付き添いでシェイクスピア劇「リチャード三世」を
鑑賞した彼女は、悪名高きリチャード3世も実際は自分と同じように不当に
扱われてきたのではないかと疑問を抱き、歴史研究にのめり込むように。
1485年に死亡したリチャード3世の遺骨は近くの川に投げ込まれたと
長らく考えられてきたが、フィリッパは彼の汚名をそそぐべく遺骨探しを開始する。
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歴女が推しの史実を正す。
実話に基づく映画、だそうです。
年代的には私よりちょっと若いフィリッパがリチャード三世の悪名高いイメージ、
不当に評価されたのでは、と、自らが難病(筋痛性脳脊髄炎)を理由に、
職場で正当に評価されず昇進の機会からも遠ざかり理不尽な思いをしていている、
そんな時に観たシェークスピア劇「リチャード三世」を観て、自分と重なる部分を
感じて興味を持ってリチャード三世の本当の姿を知ろうとするのですが、
そこで知り合った同志たちの協力も得て、殺され川に放り投げられたと言われる
リチャード三世の遺体が埋葬されているはずと発掘しようと奔走します。
リチャード三世というと、大学生の頃の英語の授業で、
シェークスピア劇の日本語訳を一年間学んだのですが、
その人物像に全く共感できず、面白くない授業だったという記憶だけが
未だに残っています。
その後、大学生の頃バックパックを背負って旅行したイギリス、
マダムタッソー蝋人形館で、リチャード三世にお会いして、
もう40年近く前
あれ、そんなに背中にこぶとかないんじゃない?と思ったものの、
厚着しているから分からないし、こんな悪党をなぜ蝋人形館に
置いておくのか、そんな気持ちで観ていたことを思い出しました。
(ちなみに上の写真は当時の写真を写メで撮り直したものです。)
今作を観て、自分の境遇と重なるようなリチャード三世に興味を持った
フィリッパがのめり込んでいく様子を見ると、自分がこうやって何かに
のめり込むことがあるのか、と、年をとっても何かに興味をもったり
細かく調べていく気持ちを忘れてはいけないな、と反省したのですが、
リチャード三世協会のメンバーの協力を得て、リチャード三世の遺体の
ある場所の目星をつける、ただ巨額な費用がかかるのをどうやって集めるか、
相談した大学はバカのいうことだとろくにとりあってくれない中、
フィリッパの熱い思いに共感してくれた人たちによってお金が集まります。
遺体があると推測した場所はかつて修道院があった場所ですが、
英国国教会が出来てカソリックの修道院が取り壊されてしまったことで、
リチャード三世が埋葬されている修道院も取り壊されて公営の駐車場に
なってしまったのか、、と英国国教会の出来た経緯を考えると、
宗教改革と称して随分勝手なことをしたのだなあという違い思いも湧きました。
発掘作業でフィリッパに異論を唱える大学教授の意見を無視したことで、
フィリッパは無事、リチャード三世の遺体(遺骨)を発見することができたものの、
せこいのが、フィリッパをバカにしていた大学が自分たちの手柄にしてしまうこと、
どこにでも他人の手柄を奪う輩はいるものですが、この場面、大学教授だけでなく
一番反対していた広報担当の男性に態度にはイラつきしかありませんでした。
リチャード三世の遺骨を発見したことで悪名のもとになっていたコンプレックスである
背中のコブは脊柱側弯症であったこと、実際は残虐ではなかったことを世に伝えて
イングランド王として名を刻ませて名誉回復させることが出来たフィリッパ、
彼女自身も理不尽に処遇されていた自分の名誉を回復させることが出来たのと
別居中の夫とも関係修復、息子たちからも信頼を得るようになってフィリッパ自身も
報われるという結果に、私も打ち込める何かを見つけないと自分の人生が無駄に
時間を消費しているだけになってしまうような気もしつつ、そこまでやるのは
難しいとしても、日々を大切に過ごしていかないといけないな、という気持ちになった
「ロスト・キング 500年越しの運命」でありました。
その人物像に全く共感できず、面白くない授業だったという記憶だけが
未だに残っています。
その後、大学生の頃バックパックを背負って旅行したイギリス、
マダムタッソー蝋人形館で、リチャード三世にお会いして、
もう40年近く前
あれ、そんなに背中にこぶとかないんじゃない?と思ったものの、
厚着しているから分からないし、こんな悪党をなぜ蝋人形館に
置いておくのか、そんな気持ちで観ていたことを思い出しました。
(ちなみに上の写真は当時の写真を写メで撮り直したものです。)
今作を観て、自分の境遇と重なるようなリチャード三世に興味を持った
フィリッパがのめり込んでいく様子を見ると、自分がこうやって何かに
のめり込むことがあるのか、と、年をとっても何かに興味をもったり
細かく調べていく気持ちを忘れてはいけないな、と反省したのですが、
リチャード三世協会のメンバーの協力を得て、リチャード三世の遺体の
ある場所の目星をつける、ただ巨額な費用がかかるのをどうやって集めるか、
相談した大学はバカのいうことだとろくにとりあってくれない中、
フィリッパの熱い思いに共感してくれた人たちによってお金が集まります。
遺体があると推測した場所はかつて修道院があった場所ですが、
英国国教会が出来てカソリックの修道院が取り壊されてしまったことで、
リチャード三世が埋葬されている修道院も取り壊されて公営の駐車場に
なってしまったのか、、と英国国教会の出来た経緯を考えると、
宗教改革と称して随分勝手なことをしたのだなあという違い思いも湧きました。
発掘作業でフィリッパに異論を唱える大学教授の意見を無視したことで、
フィリッパは無事、リチャード三世の遺体(遺骨)を発見することができたものの、
せこいのが、フィリッパをバカにしていた大学が自分たちの手柄にしてしまうこと、
どこにでも他人の手柄を奪う輩はいるものですが、この場面、大学教授だけでなく
一番反対していた広報担当の男性に態度にはイラつきしかありませんでした。
リチャード三世の遺骨を発見したことで悪名のもとになっていたコンプレックスである
背中のコブは脊柱側弯症であったこと、実際は残虐ではなかったことを世に伝えて
イングランド王として名を刻ませて名誉回復させることが出来たフィリッパ、
彼女自身も理不尽に処遇されていた自分の名誉を回復させることが出来たのと
別居中の夫とも関係修復、息子たちからも信頼を得るようになってフィリッパ自身も
報われるという結果に、私も打ち込める何かを見つけないと自分の人生が無駄に
時間を消費しているだけになってしまうような気もしつつ、そこまでやるのは
難しいとしても、日々を大切に過ごしていかないといけないな、という気持ちになった
「ロスト・キング 500年越しの運命」でありました。
映画「リトルダンサー」を観る [映画(や・ら・わ行)]
以前観たことがあるのですが、デジタルリマスター版が映画館で上映されていたので
せっかく綺麗な画面ならと映画館に観に行きました。
あらすじは映画.comさんより。
1984年、イングランド北東部の炭鉱町。
母を亡くした11歳の少年ビリーは、炭鉱労働者の父の命令でボクシング教室に
通わされている。
ある日、偶然目にしたバレエ教室のレッスンに興味を抱いた彼は、
女の子たちに混じってレッスンに参加するように。
バレエの先生ウィルキンソンはビリーにダンサーとしての才能を見いだし、
彼女の熱心な指導のもとでビリーはめきめきと上達していくが……。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この映画の本当の主役はビリーのお父さんかもしれない。
2000年公開作品で、私も公開当時に映画館で見た作品ですが、
まったく色あせることもなく、当時見た記憶が蘇りながら懐かしい気持ちと
バレエダンサーになりたいビリーの一途な気持ち、その気持ちを後押ししてくれる
ウィルキンソン先生、ゲイの同級生もビリーを応援してくれるのに、
炭鉱のストライキに参加する父と兄トニーは大反対。
男はたくましくあるべき、という父に通わされたボクシング教室よりも
同じ体育館で練習しているバレエに惹かれたビリーを観ていると、
結末が分かっているのに応援しながら観ている自分がおりました。
最初から最後までムネアツ場面がたくさんある映画ですが、
私が好きなのはウィルキンソン先生とビリーが一緒に踊る場面、と、
ビリーのバレエダンサーになりたいという夢を叶えるために稼がなければ、と
石炭の採掘量が減ったために経営が厳しくなった炭鉱会社に対して、
お父さんが炭鉱ストライキに参加していたのを離脱して、
炭鉱の手配したバスに乗って働きにいく場面、
(裏切者とバスの窓に卵をなげつけられる場面、切なくなりました)
ビリーの夢を支えようとする人たちがいるのもビリーのまっすぐな気持ちが
あってこそだと思ったのですが、ウィルキンソン先生とお父さんの気持ち、
今みても涙腺が緩んでしまいます。
以前何かの映画記事で書いたと思いますが、ウィルキンソン先生を演じていた
ジュリー・ウォルターズさんは、
ウィーズリー家の赤毛のお母さんを演じていた印象がとても強いのですが、
それよりもウィルキンソン先生役が今でも印象が強く残っています。
他にも多くの映画やドラマに出演されている俳優さんですが未見の作品も
探して観たくなった俳優さんです。
というわけで、公開当初はビリー目線でばかり見ていた自分でしたが、
四半世紀くらい経って自分も年をとってから改めてみてみると、
お父さんの愛情、お父さんとビリーの絆の強さを感じられて、
いつまでも色褪せない映画としてこれからもたまに観たいな、と思った
「リトル・ダンサー」でありました。
せっかく綺麗な画面ならと映画館に観に行きました。
あらすじは映画.comさんより。
1984年、イングランド北東部の炭鉱町。
母を亡くした11歳の少年ビリーは、炭鉱労働者の父の命令でボクシング教室に
通わされている。
ある日、偶然目にしたバレエ教室のレッスンに興味を抱いた彼は、
女の子たちに混じってレッスンに参加するように。
バレエの先生ウィルキンソンはビリーにダンサーとしての才能を見いだし、
彼女の熱心な指導のもとでビリーはめきめきと上達していくが……。
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この映画の本当の主役はビリーのお父さんかもしれない。
2000年公開作品で、私も公開当時に映画館で見た作品ですが、
まったく色あせることもなく、当時見た記憶が蘇りながら懐かしい気持ちと
バレエダンサーになりたいビリーの一途な気持ち、その気持ちを後押ししてくれる
ウィルキンソン先生、ゲイの同級生もビリーを応援してくれるのに、
炭鉱のストライキに参加する父と兄トニーは大反対。
男はたくましくあるべき、という父に通わされたボクシング教室よりも
同じ体育館で練習しているバレエに惹かれたビリーを観ていると、
結末が分かっているのに応援しながら観ている自分がおりました。
最初から最後までムネアツ場面がたくさんある映画ですが、
私が好きなのはウィルキンソン先生とビリーが一緒に踊る場面、と、
ビリーのバレエダンサーになりたいという夢を叶えるために稼がなければ、と
石炭の採掘量が減ったために経営が厳しくなった炭鉱会社に対して、
お父さんが炭鉱ストライキに参加していたのを離脱して、
炭鉱の手配したバスに乗って働きにいく場面、
(裏切者とバスの窓に卵をなげつけられる場面、切なくなりました)
ビリーの夢を支えようとする人たちがいるのもビリーのまっすぐな気持ちが
あってこそだと思ったのですが、ウィルキンソン先生とお父さんの気持ち、
今みても涙腺が緩んでしまいます。
以前何かの映画記事で書いたと思いますが、ウィルキンソン先生を演じていた
ジュリー・ウォルターズさんは、
ハリー・ポッター フィルムコレクション Blu-ray & 4K ULTRA HD (16枚組)
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2017/12/20
- メディア: Blu-ray
それよりもウィルキンソン先生役が今でも印象が強く残っています。
他にも多くの映画やドラマに出演されている俳優さんですが未見の作品も
探して観たくなった俳優さんです。
というわけで、公開当初はビリー目線でばかり見ていた自分でしたが、
四半世紀くらい経って自分も年をとってから改めてみてみると、
お父さんの愛情、お父さんとビリーの絆の強さを感じられて、
いつまでも色褪せない映画としてこれからもたまに観たいな、と思った
「リトル・ダンサー」でありました。
映画「ルックバック」を観る [映画(や・ら・わ行)]
友人に勧められて鑑賞したアニメ作品です。
あらすじは映画.comさんより。
あらすじは映画.comさんより。
学生新聞で4コマ漫画を連載し、クラスメイトからも称賛されている小学4年生の藤野。
そんなある日、先生から、同学年の不登校の生徒・京本の描いた4コマ漫画を新聞に
載せたいと告げられる。
自分の才能に自信を抱く藤野と、引きこもりで学校にも来られない京本。
正反対な2人の少女は、漫画へのひたむきな思いでつながっていく。
しかし、ある時、すべてを打ち砕く出来事が起こる。
そんなある日、先生から、同学年の不登校の生徒・京本の描いた4コマ漫画を新聞に
載せたいと告げられる。
自分の才能に自信を抱く藤野と、引きこもりで学校にも来られない京本。
正反対な2人の少女は、漫画へのひたむきな思いでつながっていく。
しかし、ある時、すべてを打ち砕く出来事が起こる。
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自分の手を使って書く事、描く事の楽しみ。
最近、パソコンのキーボードやスマホのフリック入力ばかりで自分の手で何か書く、
(絵は何度か描いたものをブログに載せましたが無反応でしたが(笑))
小さい頃は当たり前だったことが遠いものになったことを思い出しました。
最近何か自分で書く、となると署名欄などですが、明らかに雑に書いていた自分、
もっと丁寧に書けばいいのに、そんなことも反省です。(^-^;
60分未満の短編ですが、あっという間、物凄く濃密というか濃いつくり、
鑑賞後もその余韻がずっと漂っているような、そんな映画でした。
私自身、絵を描くのが苦手(図工は5点満点で頑張っても3点)だったので、
うまく絵が描けたりノートに4コマ漫画を描いて回覧してくれる同級生が
羨ましかった記憶を思い出したのですが、今作で学級新聞の4コマ漫画で
絵がうまいと認知されていた藤野が引きこもりの京本の画力に驚かされる、
その場面を観ても、「どっちも上手じゃないの」と思う自分がおりましたが
絶対的な優位性を持っていたと自負していた藤野がうちのめされる場面、
ただ、そう思わせた京本から「藤野先生」と尊敬されてしまう藤野。
多感な時期、そんな2人が漫画をつくりあげていく場面、
漫画賞で受賞して先に進めていける、と思ったところでの京本の決断。
一緒に漫画をつくれなくなっても職業としてつくっていかなければならない藤野、
(手書きだったのがプロになるとペンタブを使ってデジタル作画するのも
その創作環境が恵まれていくのを感じました)
2人が離れてもどこかでつながって、と思っていたところで起きた悲しい出来事。
コロナ前に起きた京都アニメーションさんでの悲しい事件を想起させるような、
そんなきっかけで起きた悲しいことなのですが、
映画評で観ていてそうか、と思ったのが、
原作は未読ですが、原作と同じ熱量の映画化、というレビューを観て、
原作が読みたくなりました。
原作が読みたくなりました。
最近、パソコンのキーボードやスマホのフリック入力ばかりで自分の手で何か書く、
(絵は何度か描いたものをブログに載せましたが無反応でしたが(笑))
小さい頃は当たり前だったことが遠いものになったことを思い出しました。
最近何か自分で書く、となると署名欄などですが、明らかに雑に書いていた自分、
もっと丁寧に書けばいいのに、そんなことも反省です。(^-^;
60分未満の短編ですが、あっという間、物凄く濃密というか濃いつくり、
鑑賞後もその余韻がずっと漂っているような、そんな映画でした。
私自身、絵を描くのが苦手(図工は5点満点で頑張っても3点)だったので、
うまく絵が描けたりノートに4コマ漫画を描いて回覧してくれる同級生が
羨ましかった記憶を思い出したのですが、今作で学級新聞の4コマ漫画で
絵がうまいと認知されていた藤野が引きこもりの京本の画力に驚かされる、
その場面を観ても、「どっちも上手じゃないの」と思う自分がおりましたが
絶対的な優位性を持っていたと自負していた藤野がうちのめされる場面、
ただ、そう思わせた京本から「藤野先生」と尊敬されてしまう藤野。
多感な時期、そんな2人が漫画をつくりあげていく場面、
漫画賞で受賞して先に進めていける、と思ったところでの京本の決断。
一緒に漫画をつくれなくなっても職業としてつくっていかなければならない藤野、
(手書きだったのがプロになるとペンタブを使ってデジタル作画するのも
その創作環境が恵まれていくのを感じました)
2人が離れてもどこかでつながって、と思っていたところで起きた悲しい出来事。
コロナ前に起きた京都アニメーションさんでの悲しい事件を想起させるような、
そんなきっかけで起きた悲しいことなのですが、
映画評で観ていてそうか、と思ったのが、
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: Happinet
- 発売日: 2020/01/29
- メディア: Blu-ray
シャロン・テート事件がなかったとしたら、といった描き方をしたかったのでは、
原作者の思いが映し出されている映画評をみてああそうかと納得したのが、
京本に訪れた悲しい事件について、藤野がもしも、と思ったその展開。
私自身も時折「たられば」みたいなことを考えてしまうことはありますが、
考えても起きてしまったことは変わらない、でももし、もし、そうだったら、
と思った時のこと、誰しも多少の差はあれ経験はあるのではないかと思います。
今作でも藤野の後悔というか、自分がこうしなければこうならなかった、という
後悔の念が違う展開で描かれていますが、実際はそうならないし、起きたことを
受け止めなければならないのが生きている人にとっての人生なのかもしれませんね。
今作は、藤野や京本の折々の場面で目頭が熱くなったのですが、
画力で負けていたと思って4コマ漫画を描くのを辞めてしまった藤野が
京本に尊敬されていることが分かったこと、その後、自宅に帰る道すがら、
田んぼのあぜ道を土砂降りにあいながらも嬉しそうに帰っていく姿でした。
自分の年で新たに何か始めてプロを目指すってことはなかなか難しいと思いますが、
藤野や京本のような熱い気持ち、今からでも何かにもっていいのかな、と思うと、
日々流されず新しいこと(頭の刺激にもなりそう)に取り組んでみることも
アリなのかなと思わせてくれた「ルックバック」でありました。
ムネアツです!
原作者の思いが映し出されている映画評をみてああそうかと納得したのが、
京本に訪れた悲しい事件について、藤野がもしも、と思ったその展開。
私自身も時折「たられば」みたいなことを考えてしまうことはありますが、
考えても起きてしまったことは変わらない、でももし、もし、そうだったら、
と思った時のこと、誰しも多少の差はあれ経験はあるのではないかと思います。
今作でも藤野の後悔というか、自分がこうしなければこうならなかった、という
後悔の念が違う展開で描かれていますが、実際はそうならないし、起きたことを
受け止めなければならないのが生きている人にとっての人生なのかもしれませんね。
今作は、藤野や京本の折々の場面で目頭が熱くなったのですが、
画力で負けていたと思って4コマ漫画を描くのを辞めてしまった藤野が
京本に尊敬されていることが分かったこと、その後、自宅に帰る道すがら、
田んぼのあぜ道を土砂降りにあいながらも嬉しそうに帰っていく姿でした。
自分の年で新たに何か始めてプロを目指すってことはなかなか難しいと思いますが、
藤野や京本のような熱い気持ち、今からでも何かにもっていいのかな、と思うと、
日々流されず新しいこと(頭の刺激にもなりそう)に取り組んでみることも
アリなのかなと思わせてくれた「ルックバック」でありました。
ムネアツです!
映画「陸軍中野学校」を観る [映画(や・ら・わ行)]
Amazonプライムでおススメに出てきた映画です。
あらすじは映画.comさんより。
時代劇スターの市川雷蔵を主演に迎え、かつて日本に実在したスパイ養成所を題材に
描いた「陸軍中野学校」シリーズの第1作。
昭和13年。士官学校を卒業し陸軍に入隊した三好次郎は、自分と同じ幹部候補生らと
共に都内のとある場所に集められる。
そこは後に「中野学校」と呼ばれる日本初のスパイ養成所で、次郎らはその第1期生と
して選ばれたのだった。
彼らは名前を変え、外部との連絡も一切絶ち、過酷な訓練を受ける。
一方、次郎の恋人・雪子は音信不通となった次郎の行方を捜す手がかりを求め、
参謀本部のタイピストとして働き始める。
時代劇スターの市川雷蔵を主演に迎え、かつて日本に実在したスパイ養成所を題材に
描いた「陸軍中野学校」シリーズの第1作。
昭和13年。士官学校を卒業し陸軍に入隊した三好次郎は、自分と同じ幹部候補生らと
共に都内のとある場所に集められる。
そこは後に「中野学校」と呼ばれる日本初のスパイ養成所で、次郎らはその第1期生と
して選ばれたのだった。
彼らは名前を変え、外部との連絡も一切絶ち、過酷な訓練を受ける。
一方、次郎の恋人・雪子は音信不通となった次郎の行方を捜す手がかりを求め、
参謀本部のタイピストとして働き始める。
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市川雷蔵って凄い。(◎_◎;)
陸軍中野学校というのは実在する学校だそうですが(知りませんで)
スパイ養成所として機能し、そこに選ばれた市川雷蔵演じる三好たち、
自分たちがスパイとなることに困惑し、耐えきれず自ら命を絶つもの、
反抗したことから命を絶たれてしまったもの、入所した仲間の数が減るのと
比例?反比例して三好の表情は冷酷に変わっていきます。
スパイというと、
私にとってはやっぱりMI6のジェームズ・ボンドな訳ですが、
カジノ・ロワイヤルでスパイになるための最終試験が描かれる、
スパイにとって非情という言葉は言ってはいけないのか、と思うほど強烈な印象を
受ける冒頭の場面でしたが、日本でも同じようなことが行われていたということに
驚きつつ、でも、国を強く保つためには必要な存在であったのだろう、
(今の時代、他国はスパイがいますが日本にはいないのかもしれないと思っています)
理解しようとする頭とその冷酷な行動が求められる職務であることへの理解が難しいこと
矛盾した気持ちが交錯する状態で結局最後までみている自分がおりました。
後半で登場するE・H エリックに「この人絶対悪い人」というツッコミ場面もありましたが
(実際、戦時中に日本にいた外国人は疑うべき存在だったのだと思いました)
今作で登場する三好の婚約者を演じていたのが小川真由美、私が物心ついたころには
既におばちゃんになっていて、ちょっと変わった役を演じていた印象だったのですが、
今作では若いタイピストが突然消えた婚約者を一生懸命探し出そうとして、
自分も外国のスパイにされてしまい、やっと会えた三好との再会を喜ぶことも続かず
三好に殺されてしまうという悲しい結末で映画は終わりました。
国のために使命を果たすためには愛する人も時に殺さなければいけないのか、
平和ボケした頭の私には冷酷すぎると思ってしまったのですが、
007でもカジノ・ロワイヤルで愛するヴェスパーが実は敵対する組織のスパイで
(親を人質にとられた上での行動で国のため、ということではなかったのですが)
悲しい別れとなってしまいますが、その時の苦悶の表情と異なり、今作での三好は
まったく表情を変えず、スパイ養成所での訓練で人は根っこから変わってしまうのか、
ついつい007と比較して人間らしさも失ってしまった三好の姿に驚くばかりでした。
スパイになった時点で、元々生きてきた三好次郎という人間は死んだんだ、と
名前も変わった状態で生きていかなければいけなくなるとそう思わざるを得ないのかも
しれませんが、優秀だったが故に時代に翻弄された一人の人間について、実際にあった
ことなのだろうと思いながら自分の生まれる前の日本について一端を知ることができた
「陸軍中野学校」でありました。
カジノ・ロワイヤルでスパイになるための最終試験が描かれる、
スパイにとって非情という言葉は言ってはいけないのか、と思うほど強烈な印象を
受ける冒頭の場面でしたが、日本でも同じようなことが行われていたということに
驚きつつ、でも、国を強く保つためには必要な存在であったのだろう、
(今の時代、他国はスパイがいますが日本にはいないのかもしれないと思っています)
理解しようとする頭とその冷酷な行動が求められる職務であることへの理解が難しいこと
矛盾した気持ちが交錯する状態で結局最後までみている自分がおりました。
後半で登場するE・H エリックに「この人絶対悪い人」というツッコミ場面もありましたが
(実際、戦時中に日本にいた外国人は疑うべき存在だったのだと思いました)
今作で登場する三好の婚約者を演じていたのが小川真由美、私が物心ついたころには
既におばちゃんになっていて、ちょっと変わった役を演じていた印象だったのですが、
今作では若いタイピストが突然消えた婚約者を一生懸命探し出そうとして、
自分も外国のスパイにされてしまい、やっと会えた三好との再会を喜ぶことも続かず
三好に殺されてしまうという悲しい結末で映画は終わりました。
国のために使命を果たすためには愛する人も時に殺さなければいけないのか、
平和ボケした頭の私には冷酷すぎると思ってしまったのですが、
007でもカジノ・ロワイヤルで愛するヴェスパーが実は敵対する組織のスパイで
(親を人質にとられた上での行動で国のため、ということではなかったのですが)
悲しい別れとなってしまいますが、その時の苦悶の表情と異なり、今作での三好は
まったく表情を変えず、スパイ養成所での訓練で人は根っこから変わってしまうのか、
ついつい007と比較して人間らしさも失ってしまった三好の姿に驚くばかりでした。
スパイになった時点で、元々生きてきた三好次郎という人間は死んだんだ、と
名前も変わった状態で生きていかなければいけなくなるとそう思わざるを得ないのかも
しれませんが、優秀だったが故に時代に翻弄された一人の人間について、実際にあった
ことなのだろうと思いながら自分の生まれる前の日本について一端を知ることができた
「陸軍中野学校」でありました。
映画「ヤジと民主主義 劇場拡大版」を観る [映画(や・ら・わ行)]
久しぶりに有楽町の角川シネマに行って観た映画です。
内容は映画.comさんより。
2019年7月15日、安倍元首相の遊説中に政権批判の声を上げた市民を
警察官が取り囲んで移動させた「ヤジ排除問題」を4年間にわたって
追及したドキュメンタリー。
表現の自由と民主主義がおびやかされたとして、
当時メディアで大きく報道されたヤジ排除問題。
北海道放送が2020年に放送したドキュメンタリー番組「ヤジと民主主義」は
ギャラクシー賞や日本ジャーナリスト会議賞など数々の賞を受賞し、
書籍化もされた。
その後、排除された市民2人が原告として警察側を訴え、1審は勝訴したものの
高裁では判断が分かれ、双方が上告し裁判は続いている。
この問題を4年間にわたって追い続ける取材班が、当事者および専門家たちに
追加取材を行い、テレビや書籍では伝えきれなかった問題の深刻さを浮き彫りにする。
作家の落合恵子がナレーションを担当。
--------------------------------------------------------------------
国会議員のヤジはよくて
一般国民のヤジがダメってどういうこと?
ヽ(`Д´)ノプンプンダヨ
北海道テレビが忖度なしにこういうドキュメンタリーを製作したこと、
色々妨害もあったかと思いますが放送から映画化まで進まれたことに感慨深いものが
あったというか、本当の報道の正義ってこういうことじゃないのかなと思いました。
記者会見で(例えばお正月のJALとか)否定や批判ばかりする記者、偏向報道、
持ち上げたかと思うと突き落とす、吊るし上げるばかりの大手メディア、
報道の自由度ランキングも決して高くない日本、SNSやYouTubeなどでは話題に
なっているある分野(権力を持つある人達についての話です)でも、テレビなどでは
一切報じることなく逆にヨイショばかりする(大した内容でもないのに速報扱い)、
現在殆どテレビを観なくなったのはそういう理由もあったりするのですが、
今作で描かれる与党の自由民主党、と、警察の腐れぶりには嫌気しか感じませんでした。
膨大なビデオを北海道テレビが撮影しているのに、全く違うように解釈する警察の見解、
ビデオを重ねてスクリーンに映し出していると、場内から失笑が漏れてくるという、
真顔でこんな見解よく言えるよね、呆れるやら頭にくるやら、ずっとそんな気持ちで
観ておりました。
安倍さんの街頭演説を担当した警察の警備局長が安倍さんの元首席秘書官、
(当日の警備計画の公開請求に対してのり弁で返すのも悪質)
となれば、安倍さんや自民党批判すればつまみ出す、というのが赤らさま、
声を上げただけで安倍さんに危害を加えるようには全く見えないのに、
警察官がよってたかって拘束する様を観て、
「本当に悪い奴は他にいるんだからそいつらを捕まえなさいよ」、
警察の人全部が酷いとは思いませんが、ああいう映像を観ると、
(相談にいっても実際被害がないからと取り合ってくれないし)
なんのための警察なんだよ、とはらわた煮えくりかえりました。
こうやって書いていて思い出して腹が立ってきた。(V)o¥o(V)
ヤジを飛ばした人たちが警察を訴える、
札幌地裁(一審)で警察の否が認められる判決が出た、と言う場面で、
日本も捨てたもんじゃないと思ったのもつかの間、警察側が控訴、
その後の安倍さん銃撃事件、高裁が忖度して一審判決の一部を認め、
一部は覆す、そんな判決ってありなの?と再び腹が立ちました。
国会議員を観ていても国民目線より私利私欲みたいな人がはびこって
裏金問題も中途半端に忖度なのか手打ちになりそうですし、
真面目に働いて真面目に税金納めてこんなに腹立つことばかり、
公務員や国会議員が国民の方を向いていない(権力やお金の方ばかり見る)
国民の意思を反映できるのは選挙だと思いますが無関心な人が多すぎる、
そんな気がしてなりませんでした。
今作のナレーションを担当されていたのが落合恵子さん。
この映画で、国葬の日にデモに参加されていた様子が映し出されていましたが
デモに参加しなくても、関心を持つこと(そして選挙に行くこと)の大切さ、
こんなところからも感じました。
個人的には選挙のやり方もお金をかけないやり方を自ら考えて行動するような
そんな候補者が増えてほしいと思うのですが、
(お金をかけないと当選できない仕組みがおかしいし、
お金があれば能力ない人も当選できてしまうと思ってしまう)
私も選挙の時だけ調子よく国民に訴えて当選したら何も実行できない人は
選ばないようにしないと、と思いながら、特に若い人が関心をもってほしい、
と思った「ヤジと民主主義 劇場拡大版」でありました。
内容は映画.comさんより。
2019年7月15日、安倍元首相の遊説中に政権批判の声を上げた市民を
警察官が取り囲んで移動させた「ヤジ排除問題」を4年間にわたって
追及したドキュメンタリー。
表現の自由と民主主義がおびやかされたとして、
当時メディアで大きく報道されたヤジ排除問題。
北海道放送が2020年に放送したドキュメンタリー番組「ヤジと民主主義」は
ギャラクシー賞や日本ジャーナリスト会議賞など数々の賞を受賞し、
書籍化もされた。
その後、排除された市民2人が原告として警察側を訴え、1審は勝訴したものの
高裁では判断が分かれ、双方が上告し裁判は続いている。
この問題を4年間にわたって追い続ける取材班が、当事者および専門家たちに
追加取材を行い、テレビや書籍では伝えきれなかった問題の深刻さを浮き彫りにする。
作家の落合恵子がナレーションを担当。
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国会議員のヤジはよくて
一般国民のヤジがダメってどういうこと?
ヽ(`Д´)ノプンプンダヨ
北海道テレビが忖度なしにこういうドキュメンタリーを製作したこと、
色々妨害もあったかと思いますが放送から映画化まで進まれたことに感慨深いものが
あったというか、本当の報道の正義ってこういうことじゃないのかなと思いました。
記者会見で(例えばお正月のJALとか)否定や批判ばかりする記者、偏向報道、
持ち上げたかと思うと突き落とす、吊るし上げるばかりの大手メディア、
報道の自由度ランキングも決して高くない日本、SNSやYouTubeなどでは話題に
なっているある分野(権力を持つある人達についての話です)でも、テレビなどでは
一切報じることなく逆にヨイショばかりする(大した内容でもないのに速報扱い)、
現在殆どテレビを観なくなったのはそういう理由もあったりするのですが、
今作で描かれる与党の自由民主党、と、警察の腐れぶりには嫌気しか感じませんでした。
膨大なビデオを北海道テレビが撮影しているのに、全く違うように解釈する警察の見解、
ビデオを重ねてスクリーンに映し出していると、場内から失笑が漏れてくるという、
真顔でこんな見解よく言えるよね、呆れるやら頭にくるやら、ずっとそんな気持ちで
観ておりました。
安倍さんの街頭演説を担当した警察の警備局長が安倍さんの元首席秘書官、
(当日の警備計画の公開請求に対してのり弁で返すのも悪質)
となれば、安倍さんや自民党批判すればつまみ出す、というのが赤らさま、
声を上げただけで安倍さんに危害を加えるようには全く見えないのに、
警察官がよってたかって拘束する様を観て、
「本当に悪い奴は他にいるんだからそいつらを捕まえなさいよ」、
警察の人全部が酷いとは思いませんが、ああいう映像を観ると、
(相談にいっても実際被害がないからと取り合ってくれないし)
なんのための警察なんだよ、とはらわた煮えくりかえりました。
こうやって書いていて思い出して腹が立ってきた。(V)o¥o(V)
ヤジを飛ばした人たちが警察を訴える、
札幌地裁(一審)で警察の否が認められる判決が出た、と言う場面で、
日本も捨てたもんじゃないと思ったのもつかの間、警察側が控訴、
その後の安倍さん銃撃事件、高裁が忖度して一審判決の一部を認め、
一部は覆す、そんな判決ってありなの?と再び腹が立ちました。
国会議員を観ていても国民目線より私利私欲みたいな人がはびこって
裏金問題も中途半端に忖度なのか手打ちになりそうですし、
真面目に働いて真面目に税金納めてこんなに腹立つことばかり、
公務員や国会議員が国民の方を向いていない(権力やお金の方ばかり見る)
国民の意思を反映できるのは選挙だと思いますが無関心な人が多すぎる、
そんな気がしてなりませんでした。
今作のナレーションを担当されていたのが落合恵子さん。
この映画で、国葬の日にデモに参加されていた様子が映し出されていましたが
デモに参加しなくても、関心を持つこと(そして選挙に行くこと)の大切さ、
こんなところからも感じました。
個人的には選挙のやり方もお金をかけないやり方を自ら考えて行動するような
そんな候補者が増えてほしいと思うのですが、
(お金をかけないと当選できない仕組みがおかしいし、
お金があれば能力ない人も当選できてしまうと思ってしまう)
私も選挙の時だけ調子よく国民に訴えて当選したら何も実行できない人は
選ばないようにしないと、と思いながら、特に若い人が関心をもってほしい、
と思った「ヤジと民主主義 劇場拡大版」でありました。
映画「レザボア・ドッグス(デジタルリマスター版)」を観る [映画(や・ら・わ行)]
1991年のクエンティン・タランティーノ初監督作品、
デジタルリマスター版が公開されたので観に行きました。
あらすじは映画.comさんより。
宝石店を襲撃するため寄せ集められた黒スーツ姿の6人の男たち。
彼らは互いの素性を知らず、それぞれ「色」をコードネームにして呼び合う。
計画は完璧なはずだったが、現場には何故か大勢の警官が待ち伏せており、
激しい銃撃戦となってしまう。
命からがら集合場所の倉庫にたどり着いた男たちは、
メンバーの中に裏切り者がいると考え、互いへの不信感を募らせていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつまでも色あせない名作。
1993年公開(アメリカは1992年公開)なので30年以上前の作品ですが、
スマホやインターネットがないなどのアナログ感が逆に今見ると新鮮に思えるほど
デジタルリマスター版が公開されたので観に行きました。
あらすじは映画.comさんより。
宝石店を襲撃するため寄せ集められた黒スーツ姿の6人の男たち。
彼らは互いの素性を知らず、それぞれ「色」をコードネームにして呼び合う。
計画は完璧なはずだったが、現場には何故か大勢の警官が待ち伏せており、
激しい銃撃戦となってしまう。
命からがら集合場所の倉庫にたどり着いた男たちは、
メンバーの中に裏切り者がいると考え、互いへの不信感を募らせていく。
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いつまでも色あせない名作。
1993年公開(アメリカは1992年公開)なので30年以上前の作品ですが、
スマホやインターネットがないなどのアナログ感が逆に今見ると新鮮に思えるほど
(スマホがあったらこういう展開には決してならないだろうと思いますし)
デジタルリマスターでよみがえった色彩で改めてみてこの作品の良さを感じました。
とはいえ、私がこの作品を初めて見たのは10年ちょっと前ですが、
(DVDで鑑賞)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2012-05-14
昨年観たタランティーノ監督のドキュメンタリー映画、
「クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男」での
各作品の制作秘話を聞いた後で観るとまた面白さが増えるというか、
(本人は出てこないという面白いドキュメンタリー)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2023-08-13-1
Mr. ブロンドを演じたマイケル・マドセンの撮影秘話を聞いてから再び観る、
ああ、この場面、そういうことだったんだ、、一粒で二度楽しめました。(^-^)
冒頭の本編と全く関係のないくだらない会話(マドンナの”Like a Virgin”について)、
その後、支払の段になってチップに対して否定するMr. ピンク(スティーブ・ブシェミ)、
見慣れている場面ですが、Mr. ピンクが他の犯行メンバーとは違うということを
冒頭で見せていたこと、このあたりも最後の場面につながっていくのかな、
なんてことを今回感じました。
(観ていない方にはなんのこっちゃかと思いますのですみません)
犯行メンバー(一部は冒頭の場面以降すぐ亡くなってしまうので映りませんが)の
各々の人生と性格を映画が進む中で紹介しますが、非情と思われるMr. ブロンド、
その行動は時に目をつぶってしまうほどのの残虐さを見せますが、
その根底に流れているのは世話になった人には忠義を示す、人を信じる心も持つ
実は優しい人なのかもしれないな、なんて今回思いました。
また、Mr.ホワイト(ハ―ヴェイ・カイテル)については、どこか人に対して
警戒心を持ちながら時に緩んでしまう、それが災いしてしまうという展開ですが、
犯行を一緒に行うだけで友達でもない犯行グループのメンバーにもどこか優しさを
見せてしまう、その姿(悲しい結果になるのですが)にキャラクターの中では
一番親近感をもって見ることができました。
犯行の指示役、ジョーの息子、エディ(クリス・ペン)について、
以前観た時はボンボンの2世くらいにしかみていなかったのですが、
今回改めて観て、父親から学んだことをきちんと行動に移す、
その頭の回転の早さというか「この人、バカじゃない、頭いいんだ」と
見直したキャラクターでした。
もう一つ、タランティーノ監督の言葉の使い方というか、
日本語字幕では「英雄気取り」と表記されていた部分の英語が
「チャールズ・ブロンソン」だと今回気づいたのも個人的には収穫でした。
今の時代にいると「誰その人?」となりそうなのですが、
私の世代や公開当時であればあの髯面を思い浮かべる人も多いのではないかと
思われ、脚本にこの名前を入れたタランティーノ監督だけでなく、
この字幕を担当された方のセンスの良さも感じた次第です。
こうやって記事を書いていると1度観ただけではよく理解できなかったこと、
結末が分かっていてみるのできちんと追いかけていけるなと思ったのですが、
犯罪はいけないこととはいえ、人間臭い男たちの物語、として、
タランティーノ監督の作りたかった映像の世界の第一弾、という位置づけで、
その後も映画を作っていった(殆ど観ています)ことを考えると、
これからも時折観てみたいと思った「レザボア・ドッグス」でありました。
デジタルリマスターでよみがえった色彩で改めてみてこの作品の良さを感じました。
とはいえ、私がこの作品を初めて見たのは10年ちょっと前ですが、
(DVDで鑑賞)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2012-05-14
昨年観たタランティーノ監督のドキュメンタリー映画、
「クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男」での
各作品の制作秘話を聞いた後で観るとまた面白さが増えるというか、
(本人は出てこないという面白いドキュメンタリー)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2023-08-13-1
Mr. ブロンドを演じたマイケル・マドセンの撮影秘話を聞いてから再び観る、
ああ、この場面、そういうことだったんだ、、一粒で二度楽しめました。(^-^)
冒頭の本編と全く関係のないくだらない会話(マドンナの”Like a Virgin”について)、
その後、支払の段になってチップに対して否定するMr. ピンク(スティーブ・ブシェミ)、
見慣れている場面ですが、Mr. ピンクが他の犯行メンバーとは違うということを
冒頭で見せていたこと、このあたりも最後の場面につながっていくのかな、
なんてことを今回感じました。
(観ていない方にはなんのこっちゃかと思いますのですみません)
犯行メンバー(一部は冒頭の場面以降すぐ亡くなってしまうので映りませんが)の
各々の人生と性格を映画が進む中で紹介しますが、非情と思われるMr. ブロンド、
その行動は時に目をつぶってしまうほどのの残虐さを見せますが、
その根底に流れているのは世話になった人には忠義を示す、人を信じる心も持つ
実は優しい人なのかもしれないな、なんて今回思いました。
また、Mr.ホワイト(ハ―ヴェイ・カイテル)については、どこか人に対して
警戒心を持ちながら時に緩んでしまう、それが災いしてしまうという展開ですが、
犯行を一緒に行うだけで友達でもない犯行グループのメンバーにもどこか優しさを
見せてしまう、その姿(悲しい結果になるのですが)にキャラクターの中では
一番親近感をもって見ることができました。
犯行の指示役、ジョーの息子、エディ(クリス・ペン)について、
以前観た時はボンボンの2世くらいにしかみていなかったのですが、
今回改めて観て、父親から学んだことをきちんと行動に移す、
その頭の回転の早さというか「この人、バカじゃない、頭いいんだ」と
見直したキャラクターでした。
もう一つ、タランティーノ監督の言葉の使い方というか、
日本語字幕では「英雄気取り」と表記されていた部分の英語が
「チャールズ・ブロンソン」だと今回気づいたのも個人的には収穫でした。
今の時代にいると「誰その人?」となりそうなのですが、
私の世代や公開当時であればあの髯面を思い浮かべる人も多いのではないかと
思われ、脚本にこの名前を入れたタランティーノ監督だけでなく、
この字幕を担当された方のセンスの良さも感じた次第です。
こうやって記事を書いていると1度観ただけではよく理解できなかったこと、
結末が分かっていてみるのできちんと追いかけていけるなと思ったのですが、
犯罪はいけないこととはいえ、人間臭い男たちの物語、として、
タランティーノ監督の作りたかった映像の世界の第一弾、という位置づけで、
その後も映画を作っていった(殆ど観ています)ことを考えると、
これからも時折観てみたいと思った「レザボア・ドッグス」でありました。
映画「屋根裏のラジャー」を観る [映画(や・ら・わ行)]
一昨日記事を書いたディズニー映画「ウィッシュ」を観た後、
映画のハシゴで観た作品です。
あらすじは映画.comさんより。
映画のハシゴで観た作品です。
あらすじは映画.comさんより。
少女アマンダの想像が生み出した少年ラジャーは、
彼女以外の人間には見えない「想像の友だち(イマジナリ)」だ。
ラジャーは屋根裏部屋でアマンダと一緒に想像の世界に飛び込み、
喜びにあふれた毎日を送っていた。
しかし、イマジナリには人間に忘れられると消えていくという、
避けられない運命があった。
アマンダに忘れられれば、世界中の誰からもその姿は見えなくなり、消えていく。
そんな自分の運命に戸惑いながらも、一縷の望みを抱いて歩み始めたラジャーは、
かつて人間に忘れさられた想像たちが身を寄せ合って暮らす「イマジナリの町」に
たどり着く。
そこでラジャーと仲間たちは、彼らの大切な人や家族の未来を懸けた冒険を繰り広げる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これってジブリ?(?_?)
絵柄がそんな感じに見えたのですが、ジブリ出身のクリエイターさんで構成される
スタジオポノックの作品なんですね。
それを知ったのは観終わった後ですが、ああそういうことなのね、と妙に納得。
小さい頃に自分の想像の中でしか存在しないもの、ああ自分も小さい頃はこんな感じ
だったかも、、、と懐かしい気持ちになる一方で、どこか既視感があるような、、
彼女以外の人間には見えない「想像の友だち(イマジナリ)」だ。
ラジャーは屋根裏部屋でアマンダと一緒に想像の世界に飛び込み、
喜びにあふれた毎日を送っていた。
しかし、イマジナリには人間に忘れられると消えていくという、
避けられない運命があった。
アマンダに忘れられれば、世界中の誰からもその姿は見えなくなり、消えていく。
そんな自分の運命に戸惑いながらも、一縷の望みを抱いて歩み始めたラジャーは、
かつて人間に忘れさられた想像たちが身を寄せ合って暮らす「イマジナリの町」に
たどり着く。
そこでラジャーと仲間たちは、彼らの大切な人や家族の未来を懸けた冒険を繰り広げる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これってジブリ?(?_?)
絵柄がそんな感じに見えたのですが、ジブリ出身のクリエイターさんで構成される
スタジオポノックの作品なんですね。
それを知ったのは観終わった後ですが、ああそういうことなのね、と妙に納得。
小さい頃に自分の想像の中でしか存在しないもの、ああ自分も小さい頃はこんな感じ
だったかも、、、と懐かしい気持ちになる一方で、どこか既視感があるような、、
まあ、これは実際のおもちゃが出てくる話ですが、小さい頃はおもちゃで遊んで
想像力を膨らますなんてこともあったのでどこかこの作品が鑑賞中もちらちらして
しまいました。(^^;
ジブリファンで今作を鑑賞する方も多いのではと思っていたのですが、
鑑賞後、ネットで感想を見ていると、ジブリファンでない私と違って期待値が高い分、
なんだかがっかり、みたいなレビューが多くみられたのも、
私が一昨日の「ウィッシュ」鑑賞記事でディズニーなんだからと期待値を上げて
がっかり、みたいなのと同じなのかなあと思ったのですが実際のところは不明です。
観ていてモヤモヤしたのはトイストーリーを思い出したことだけではなくて、
亡くなったお父さんとの思い出がいまいちはっきりしなかったことでした。
現在の状況に至った経営をもうちょっと深く描けば物語に入りやすかったかも、
と思ってしまいました。
あとは、イッセー尾形さんが声を担当されたミスター・バンティング、
このキャラクターだけがやたらと濃くて(嫌な意味でも)他のキャラクターと比べて
印象強すぎてバランスがよくないというか、浮いてしまった感じ、
それとどこかでこんな感じの顔したキャラクターって観たことないかな?と
思って後で調べて、私が観た数少ないジブリ作品に出ていた、
想像力を膨らますなんてこともあったのでどこかこの作品が鑑賞中もちらちらして
しまいました。(^^;
ジブリファンで今作を鑑賞する方も多いのではと思っていたのですが、
鑑賞後、ネットで感想を見ていると、ジブリファンでない私と違って期待値が高い分、
なんだかがっかり、みたいなレビューが多くみられたのも、
私が一昨日の「ウィッシュ」鑑賞記事でディズニーなんだからと期待値を上げて
がっかり、みたいなのと同じなのかなあと思ったのですが実際のところは不明です。
観ていてモヤモヤしたのはトイストーリーを思い出したことだけではなくて、
亡くなったお父さんとの思い出がいまいちはっきりしなかったことでした。
現在の状況に至った経営をもうちょっと深く描けば物語に入りやすかったかも、
と思ってしまいました。
あとは、イッセー尾形さんが声を担当されたミスター・バンティング、
このキャラクターだけがやたらと濃くて(嫌な意味でも)他のキャラクターと比べて
印象強すぎてバランスがよくないというか、浮いてしまった感じ、
それとどこかでこんな感じの顔したキャラクターって観たことないかな?と
思って後で調べて、私が観た数少ないジブリ作品に出ていた、
釜爺でした。手の本数とかは違いますが見た目、似てませんか?
(と鑑賞した人に聞いてみたい)
と、モヤモヤポイントをあれこれ書いてしまったものの、
自分も小さい頃にはこういう体験あったよなあ、という親近感を感じて
全体的には楽しめました。
アマンダのお母さんが小さい頃に想像の世界の中で思い描いていた犬、
(冷蔵庫、と言う名前(笑))
現実の世界、生活に疲れ切っていたお母さんが、アマンダとラジャーのお陰で
この犬を思い出す場面(映画のほぼ最後の方)で、迂闊にも涙腺崩壊しました。
と、ここでめでたし、と思っていたら最後にあれ?という展開になったので
(アマンダが子供なのにラジャーは旅立っちゃうの?という疑問)
涙腺崩壊後、再び正気に戻ってしまった残念感はありますが、
声変わりした寺田心さんのラジャーの吹替もしっくりときていたし
老犬を演じた寺尾聡さんも渋くてよかったし、声優の良さも下支えして、
おそらくジブリファンではない分の期待値もなかったことも奏功したと思いますが
全体的には自分の小さい頃を思い出させてもらえるような温かい作品、
「屋根裏のラジャー」でありました。
(と鑑賞した人に聞いてみたい)
と、モヤモヤポイントをあれこれ書いてしまったものの、
自分も小さい頃にはこういう体験あったよなあ、という親近感を感じて
全体的には楽しめました。
アマンダのお母さんが小さい頃に想像の世界の中で思い描いていた犬、
(冷蔵庫、と言う名前(笑))
現実の世界、生活に疲れ切っていたお母さんが、アマンダとラジャーのお陰で
この犬を思い出す場面(映画のほぼ最後の方)で、迂闊にも涙腺崩壊しました。
と、ここでめでたし、と思っていたら最後にあれ?という展開になったので
(アマンダが子供なのにラジャーは旅立っちゃうの?という疑問)
涙腺崩壊後、再び正気に戻ってしまった残念感はありますが、
声変わりした寺田心さんのラジャーの吹替もしっくりときていたし
老犬を演じた寺尾聡さんも渋くてよかったし、声優の良さも下支えして、
おそらくジブリファンではない分の期待値もなかったことも奏功したと思いますが
全体的には自分の小さい頃を思い出させてもらえるような温かい作品、
「屋根裏のラジャー」でありました。