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映画「真実」を観る [映画(さ行)]

Amazonプライムのおすすめに従って鑑賞した作品です。


フランスの国民的大女優ファビエンヌが自伝本「真実」を出版し、
それを祝うためという理由で、アメリカに暮らす脚本家の娘リュミールが、
夫でテレビ俳優のハンクや娘のシャルロットを連れて母のもとを訪れる。
早速、母の自伝を読んだリュミールだったが、そこにはありもしないエピソードが
書かれており、憤慨した彼女は母を問いただすが、ファビエンヌは意に介さない。
しかし、その自伝をきっかけに、母と娘の間に隠されていた愛憎渦巻く真実が
次第に明らかになっていく。
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カトリーヌ・ドヌーヴの存在感。

是枝監督作品ですが、その前に公開された、
万引き家族

万引き家族

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  • 発売日: 2019/07/08
  • メディア: Prime Video
市井の人たちを描く「万引き家族」と比べると、じめっとした空気が少なめ、
登場人物が国民的俳優(カトリーヌ・ドヌーヴ)というところが湿気を
少なくしているようにも感じました。

カトリーヌ・ドヌーヴ、といえば、
シェルブールの雨傘(字幕版)

シェルブールの雨傘(字幕版)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2019/04/09
  • メディア: Prime Video
この頃のイメージが若い頃から強かったのが、
結構精力的に映画に出演されているので、その後年を重ねても
強さが表面に出ている感じ(コメディ映画でも)のイメージです。

今作でも監督にクレームつける、タバコをガンガン吸う、現場でもわがままな
ファビエンヌ(⇐カトリーヌ・ドヌーヴのミドルネームなんですね)を観て、
こんなわがままに振り回される現場も大変、と思いながら観ていた前半、から、
時折出てくる「サラ」という名前、彼女はファビエンヌのライバルだった俳優で
大きな役をファビエンヌにとられて早逝してしまったことがわかります。
ファビエンヌの娘のリュミエールは母との楽しい思い出よりも、サラとの楽しい
思い出があったこと、大好きなサラに酷い仕打ちをした母ファビエンヌに対して
複雑な思いを長年抱き続けていたことが観ていると分かってきますが、
(自分自身もそうなのですが)周囲の人たちに聞くと自分の記憶違いだったことも
多いことに気づく展開となっていきました。

タイトルの「真実」は、ファビエンヌの自伝の真偽、とファビエンヌとリュミエールの
関係の真偽(一部リュミエールの記憶違い)の意味をかけているように思いましたが、
強く見せているファビエンヌも愛犬を連れて散歩すればどこか弱い自分が出てきたり、
やっぱり人間は誰しも弱さを持っている(その加減は様々だと思いますが)、
母娘の関係をアルコール依存症(リハビリ後)のリュミエールの夫ハンク、
娘のシャルロット、ファビエンヌの秘書リュック、ファビエンヌの元夫ピエール、
2人とって長い関係のある人達と、ファビエンヌの映画撮影現場での撮影で
2人の複雑に絡まった関係性がちょっとずつほぐれていく、、
そんな結末に見えました。

映画の中に映画撮影風景が盛り込まれていて(SF映画)入れ子状態になっているのも
面白かったのですが、このSF映画が単独で制作されて公開されたら面白そう、
という点でもあっという間に観終わった感があったのですが、
実際にカトリーヌ・ドヌーブってこんな感じ(昔ながらの大女優)なのかな、という
目線でも面白く観られた「真実」でありました。




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映画「ザ・メニュー」を観る [映画(さ行)]

映画館で観そびれた作品、Amazonプライムのおススメに出てきたので
鑑賞しました。


ザ・メニュー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

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あらすじは映画.comさんより。


有名シェフのジュリアン・スローヴィクが極上の料理をふるまい、
なかなか予約が取れないことで知られる孤島のレストランにやってきた
カップルのマーゴとタイラー。
目にも舌にも麗しい料理の数々にタイラーは感動しきりだったが、
マーゴはふとしたことから違和感を覚え、
それをきっかけに次第にレストランは不穏な空気に包まれていく。
レストランのメニューのひとつひとつには想定外のサプライズが
添えられていたが、その裏に隠された秘密や、
ミステリアスなスローヴィクの正体が徐々に明らかになっていく。
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うわぁぁぁぁぁぁぁ(´Д`)

怖かったです。ぶるぶる。

レイフ・ファインズ先生主演の映画ですが、
ヴォルデモートよりずっとずっとリアルで怖くて先が読めずに
ホラー映画を避けている私には心臓バクバクの映画でした。

最初からレイフ・スローヴィク演じるシェフが不気味なので
(今回事前にあらすじを読まずに鑑賞したので更に頭の中が迷路)
孤島で予約困難なレストランにやってきた客たちが偶然居合わせたのではなく
なにか因縁とか訳ありということで集まったような、ミステリーであるような
きっとそんな感じなのだろう、というのはうっすら感じながら鑑賞したものの、
予約客の代理でやってきたマーゴの登場に反応するスローヴィクを観て
何かしら彼の計画があるのだろう、と思いながら見続けました。

前菜からコース料理が提供されますが、章立てになっていて、
タイトルをスローヴィクが客に伝えて一斉に食べる、予約困難な店ということで、
マーゴ以外はありがたく料理を食べるのですが、マーゴだけはその光景に
違和感を感じて料理に一切手を付けない。
え、こんな感じになっちゃうの?と思ったのですが、孤島のレストランで密室、
集まる客は金持ち常連客、料理評論家、レストランに出資している投資家、
スローヴィク信者のタイラー(マーゴを誘った男)に、料理番組レポーターとして
再起をかけた落ちぶれた俳優、マーゴ以外はスローヴィクの料理を食べたい、
というよりは食べた自分の虚栄心を満たしたり自分の箔付けをしたりしたいだけ、
スローヴィクの料理を美味しく心豊かな気持ちで食べたい、というよりは、
自己中心的な理由で利用しているだけに見えました。

そういう点で、予約困難な超高級店、何年も予約待ちというお店に行くと、
自分のような庶民は、もし運よく行けたとしても期待値(ハードル)が
滅茶苦茶上がってしまうのと慣れない環境でおどおどしてしまいそうで、
自分の虚栄心を満たすレベルには自分を持っていけないような気がしました。

そんな経験ないから想像の域は出ませんが。(笑)

人間の醜い部分(現実でもありそうですが)を炙り出すように、
お料理が進むにつれどんどんスローヴィクが残酷になっていく中で、
恐怖を感じながらも正気を保とうとしていたマーゴだけがスローヴィクの
経歴を知る機会を運よく持てたこと、それも彼女が正気だったからなのですが、
スローヴィクに正直にレストランの料理について意見を述べた後、
自分が食べたいものを注文して食べることで心身ともに喜べる。
そして彼女だけ助かるって映画は終わりました。
(細かいことは書きませんが最後も怖かった)

お金持ち夫婦の奥さんを演じていたジュディス・ライト、
私が12年前ぷーたろーになった時BSで毎日再放送を観ていたドラマで
きりっとした都会の経営者を演じていたイメージが強かったのですが、
今作では旦那の浮気を問い質しながらも最後はスローヴィクに制裁される
ちょっと鼻もちならないお金持ちを好演されていました。殺されちゃったけど。

ちょっと怖いかな思いながら見始めたら、滅茶苦茶怖かったので震えましたが、
観終わった後は現金というか、マーゴの注文した料理を食べたくなった、
怖い映画なのに、評判にとらわれずに美味しいものが食べたくなった、
そんな映画「ザ・メニュー」でありました。




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映画「侍タイムスリッパー」を観る [映画(さ行)]

予告編を見てどうしても映画館で観たくなった映画です。
侍.jpg
あらすじは映画.comさんより。

幕末の京都。
会津藩士の高坂新左衛門は家老から長州藩士を討つよう密命を受けるが、
標的の男と刃を交えた瞬間、落雷によって気を失ってしまう。
目を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所だった。
新左衛門は行く先々で騒動を起こしながら、江戸幕府が140年前に滅んだことを
知り、がく然とする。
一度は死を覚悟する新左衛門だったが、心優しい人たちに助けられ、
生きる気力を取り戻していく。
やがて彼は磨き上げた剣の腕だけを頼りに撮影所の門を叩き、
斬られ役として生きていくことを決意する。
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最高!(^O^)/

映画愛にあふれた素晴らしい映画でした。

自主制作映画で2600万円という低予算映画と鑑賞後に知って、
え?東映で撮影してかつらに武士の衣装にそれで収まるの???と思ったら、
今作の監督である安田淳一さんの自主制作2作目「ごはん」に出演された、
時代劇で5万回斬られた男、福本清三さんが安田監督の今作の脚本に興味を持ち、
さらに東映京都撮影所でも安田監督の時代劇愛に共感して全面協力してくださった、
というのを知りました。
福本さんはこの作品に出演することなく他界されてしまい、
(東映剣心会にかつて所属されていた峰蘭太郎さんが代わりに好演されていました)
映画や時代劇を愛する人たちによって作られた作品というのは熱量が高いというか
みんなでよいものをつくろうという気持ちが非常に強く感じられた作品でした。

映画を監督された安田淳一さんは京都の城陽市で米農家として米作りしながら
映画もつくるという兼業農家と知り驚きましたが、
今作の中でも会津藩士の高坂が雷に打たれて現代の京都にやってきて、
お寺の親切な老夫婦(住職と坊守にお世話になることになったという場面で、
おなかがぐーぐー鳴ってしまい、坊守に塩むすびをつくってもらって
美味しそうに食べる場面で登場したおむすび、このお米を作ったのも
安田監督の田んぼだったというのを知ってびっくり。
激しい空腹、何が食べたいか、と考えると私も炊き立てのご飯がいいな、と
改めてこの場面で思いました。

今作で印象的だったのはこの塩むすびの場面以外に2つありました。
高坂が現代、しかも太秦の撮影所にタイムスリップして自分がどこにいるのかと
困惑しまくるのですが、撮影所から飛び出て京都の今の街並みを歩いていて
見つけたのが京都の博物館の展示会ポスター。
「倒幕から140年」と書いてあるポスターを観て唖然とする高坂、自分が守ろうと
していた江戸幕府が倒れてしまったことを知った時の高坂の表情がなんともいえず、
いっそ死んでしまおうかと思った後、倒幕した現代で生きていこうと決心する、
本物のお侍さんが時代劇の斬られ役になる、この設定が私にはとても新鮮で、
高坂のその後の行動が気になって最後まで目が離せず見ることができました。

もう1つ印象的な場面だったのは、お寺でお世話になっている高坂が、
住職、坊守と3人で時代劇をテレビで見ながらショートケーキを食べる場面。
甘くてふんわり、幕末に生きた高坂が(というか江戸時代には洋菓子ないけど)
あまりの美味しさに感激して、倒幕後、日本がこんなに豊かによい時代になったと
目頭を熱くする場面でした。

その後の高坂は斬られ役で時代劇で活躍しますが、真面目な性格で俳優仲間にも
信頼されこのまま現代で生きていくのか、、、と思ったら、起承転結の「転」で
まさかの展開に発展していきます。

ここで登場するのがかつて時代劇で活躍した有名俳優の風見恭一郎が
時代劇に復活し、適役として斬られ役の高坂が抜擢されるのですが、
この風見が実は、、、、と知り、そうくるか!自分の想像を超える展開で
この後どうなるの???もうドッキドキ状態で最後まで駆け抜けるように鑑賞。

今作、私が知っている俳優さんが誰もいなかったのですが、
高坂役の山口馬木也さん(大河ドラマにも出演されているとか)、
風見役の冨家ノリマサさんをはじめ、出演者の誰もが素晴らしい殺陣と
時代劇愛を感じる演技で製作費をかければよいというものではないのだな、
監督(脚本、制作など低予算のため11役を掛け持ちされていたそうです)の
熱い映画愛と時代劇愛と共感したスタッフと俳優の皆さんの想いを感じられて
しかもところどころで爆笑(映画館内も時折笑いに包まれていた)して
ホロっとしてすっきりした気持ちで見終われて、これは何度も見たい、と
思った「侍タイムスリッパー」でありました。



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映画「正義の行方」を観る [映画(さ行)]

最近、再審請求、冤罪といった内容のドキュメンタリーを観る機会がありますが
これも興味があって田端のチュプキさんで鑑賞しました。
正義の行方.jpg

内容は映画.comさんより。

2022年4月にNHK BSで放送され、
令和4年度文化庁芸術祭・テレビドキュメンタリー部門大賞を受賞した
BS1スペシャル「正義の行方 飯塚事件30年後の迷宮」を劇場版として公開。
1992年に福岡県飯塚市で2人の女児が行方不明となり、
同県甘木市(現・朝倉市)の山中で他殺体となって発見された飯塚事件。
94年に逮捕され、DNA型鑑定などにより犯人とされた久間三千年(くま・みちとし)
は死刑判決を受け、08年に刑が執行された。
しかし、執行の翌年に冤罪を訴える再審請求がなされ、
事件の余波はその後も続いている。
本作では飯塚事件に関わった弁護士、警察官、新聞記者がそれぞれの立場から
語られる「真実」と「正義」をもとに、この事件の全体像を描きながら、
日本という国の司法の姿を浮き彫りにしていく。

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もやっとしたまま鑑賞終了しました。( 一一)

もやっとした原因ですが、「冤罪」に偏り過ぎているような印象が
非常に強くてそこに違和感を感じてしまったからです。

今年夏に和歌山カレー事件のドキュメンタリー「マミー」を観たのですが、
マミー.jpg
この事件も真相はドキュメンタリーからは判断できませんが、
今回観た飯塚事件よりはどちらか側に偏り過ぎる感じには思いませんでした。

最近、袴田さんが最新で無罪確定したニュースが報じられていましたが
(検事総長の発表内容はイラついてしまった(V)o¥o(V))
最近「冤罪」とメディアが報道する機会が増えているような気がします。

ただ、「冤罪」だと印象付けようとメディアが偏向報道しているような
そんな気がすることも実際あったりするのですが、それが今回の飯塚事件、
NHKが以前報道した番組を映画化したものだそうで、NHKと聞いたからなのか、
当時の警察の方々も実名顔出しで長時間のインタビューに応じています。
彼らのインタビューについても恣意的な切り取りのようなものも感じられ、
(よくテレビで政治家の発言を前段を切り取って繰り返し報じる感じ)
そんなところも違和感を感じました。

驚いたのは、当時のスクープ記事を出した西日本新聞の記者の方が
警察から聞いた話をスクープしたことに対して、
「自分はペンをもったおまわりさんだった」と振り返っているのですが、
その後同じ新聞社の記事が検証取材を行っていたのも印象的、
和歌山カレー事件のように振り返らないのとは違うのなあ、と思いつつ、
ドキュメンタリーの流れとかつくりが、飯塚事件の加害者として死刑執行に至った
久間さんに対して、弁護団目線で描かれている印象が非常に強くて
個人的に違和感を感じたまま観終わりました。

弁護団の主張も聞いていて分からない訳ではないのですが、
裁判でとりあげられた証拠の矛盾点の付き方もどこか断片的な感じ、
もちろん私が真相について語る立場にはないのですが、その編集の仕方に
違和感があったというのが正直な感想でした。

と、モヤモヤを感じたまま帰宅して関連記事やYouTubeがないか探してみて、
「Tamagoの真実探求」という以下のチャンネルを見つけました。 https://www.youtube.com/@tamago11

事件の起きた九州ではなく東日本にお住まいの方ですが、報道に対して疑問を持ち、
裁判記録や当時の新聞を丁寧に読み込んだ上で考察する動画をあげていらっしゃいます。
この方の動画では、裁判記録にはこの映画で取り上げた証拠以外に多くの証拠が
説明されていて弁護団側が再審理由に挙げている証拠以外にもたくさんあるのを
この動画で知りました。
多くの回数を使って動画をあげていらっしゃるので見るのに時間がかかりましたが、
断片的な判断ではないのも分かり、自分のモヤモヤも晴れていきました。

映画では、様々な側面からの「正義」を描いているようで、目線的には弁護団が主、
刑事や検察、裁判所は弁護団の正義を阻害する要因であるように思えてしまうような
インタビュー構成だったような気がしていたのがTamagoさんの動画を観て
やっぱりそうだったのかなと思ったのですが、同じインタビュー素材もどのように
構成するか演出するかで心象はどちらにでも振れるものだなと思いました。

今作で問題になっていたDNA鑑定について、同じ鑑定法だった足利事件が冤罪と
言われたことと一緒にしているような印象も受けたのですが、足利事件は再審で
無罪となった後、検察が謝罪したことと紐づけるような印象を与えられそうに
なって、同じような時期だからといって同じように考えてよいものかどうか、
そんなモヤモヤもあったのですが、飯塚事件では、血液以外に体液も裁判では
証拠になっていたことなどは映画で取り上げられていなかったことからも
NHKの番組製作時に方向性が決められた上でインタビューなどが行われ、
その意向にそって編集されたと思うと、人間、目にしたものを信じがちですが、
鵜のみにしてはいけないのだな、と、よく政治家の発言も切り取って繰り返す、
といった報道姿勢のマスメディアの報道姿勢には見る側も気を付けないといけない、
事件そのものより、偏向報道についての疑問が湧いてしまった「正義の行方」で
ありました。

(終始モヤモヤな記事でごめんなさいm(__)m)


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映画「SHE SAID」を観る [映画(さ行)]

Amazonプライムのおすすめに出てきて、そうだ映画館で観ていなかった、
と見放題終了近くに急いで鑑賞しました。
昨日はかなり重い映画でしたが、今作も重ためです。
シーセッド.jpg
あらすじは映画.comさんより。

映画プロデューサーのハーベイ・ワインスタインによる性的暴行を告発した
2人の女性記者による回顧録を基に映画化した社会派ドラマ。
ニューヨーク・タイムズ紙の記者ミーガン・トゥーイーとジョディ・カンターは、
大物映画プロデューサーのワインスタインが数十年にわたって続けてきた性的暴行に
ついて取材を始めるが、ワインスタインがこれまで何度も記事をもみ消してきた
ことを知る。
被害女性の多くは示談に応じており、証言すれば訴えられるという恐怖や当時の
トラウマによって声を上げられずにいた。問題の本質が業界の隠蔽体質にあると
気づいた記者たちは、取材対象から拒否され、ワインスタイン側からの妨害を
受けながらも、真実を追い求めて奔走する。
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金と権力があれば何でもやっていいわけじゃない。

今回悪事が暴かれたハ―ヴェイ・ワインスタインといえば、


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  • 発売日: 2012/04/13
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他にもたくさんヒット作をプロデュースしていますが、
グウィネスパルトロウも被害者、この映画の製作時に被害に遭っていたのかも、
また、キルビルを始めとしたクエンティン・タランティーノ作品もプロデュースして
いましたが、


クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男 [DVD]

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このドキュメンタリーの中で、ユマ・サーマンが撮影時に事故に遭った際に、
証拠となる映像の提出拒むなど自分目線でしか動けない傲慢さを感じたのですが、
今回観た映画の中でも、自分に不利な報道をされそうになると権力を使って
記者たち(新聞会社)をつぶそうとする、権力を持つと人間気持ちが大きくなるのは
かつて勤めていた北の蟹工船企業の社長(将軍)が規模感は全く違いますが、
似ているな、なんて思いました。

(倍返しの男)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2019-06-27

上の記事、久しぶりに読み返して笑ってしまったのですが、将軍、その後退任して、
今は会社の株をも大量にもっていますが評価額も目減りして経営から身を引いた今
何をされているのやら、まあどうでもいいか、なんて思ってしまいました。

と、久しぶりの将軍ネタに逸れてしまいましたが、
このワインスタイン、示談金を渡して口封じ、それが長年にわたって続き、
被害に遭ったことを言えない(言うと自分にも危険が及ぶという不安)、
それを地道な取材と粘り強い対話によって証言を引き出した女性記者2人、
この記事がその後、Mee Too 運動につながっていったことを考えると、
その影響の大きさも凄いと思いますし、つらい思いをしても言えなかった、
という人が減る(撲滅されるのが理想ですが)大きな運動となっていった、
その根っこの部分にこの新聞記者と勇気を出して証言した被害者がいたことを
この映画で知りました。

権力で悪事を働くということがなくなるように、世の中が前向きに変化して
いくように、そんな気持ちになれた「SHE SAID」でありました。







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映画「Shall we ダンス?」を観る [映画(さ行)]

YouTubeの角川映画チャンネルで無料公開されていたので久しぶりに観ました。
Shall we ダンス? シャル・ウィ・ダンス [レンタル落ち]

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  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2005/03/25
  • メディア: DVD
あらすじは映画.comさんより。


平凡なサラリーマンの杉山正平は、会社にも家庭にも何の不満もなかったが、
どこか虚しさを感じていた。
そんなある日、会社帰りの電車の中からダンス教室の窓際にたたずむ女性を見かけ、
その美しさに目を奪われる。
後日、そのダンス教室で社交ダンスを習い始めた杉山は、個性的な仲間たちとの
交流を通して社交ダンスにのめり込んでいく。
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たま子先生[黒ハート]

ファンシイダンス 4K Scanning Blu-ray

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  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2014/09/12
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先日観た周防監督商業映画第一作(彦摩呂が細かった)や、
シコふんじゃった。 4K Scanning Blu-ray

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  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2014/09/12
  • メディア: Blu-ray
大学相撲部を描いたこの作品に続いてなので、
もっくん、田口浩正さん、竹中直人さん、柄本明さん、ああいつものメンバーだな、
(彦摩呂が出ていなかったのは残念でしたが(^-^;)
と思ったら、清水美砂さんもダンスホールの歌姫に登場していてびっくりしました。

と、安定のキャストに加えて渡辺えり子さんの馬力のある存在感なども相まって
キャスティングの妙という感じだったのですが、役所広司さん演じる杉山を
ダンススクールのグループレッスンで担当するのが草村礼子さん演じるたま子先生。

爆走するキャラクターの中に混じって、たま子先生が全体を優しく温かく包む、
そんな安心する存在感を終始醸し出していたので主役の草刈民代さんよりも
たま子先生を演じる草村礼子さんに焦点を当てながら観終わった感じです。

もう30年近く経つので古典映画の部類に入るのかもしれませんが、
結婚して子供も生まれてマイホーム、課長に昇進して順風満帆、かと思いきや
夫婦の関係も冷めつつある中での毎日の会社生活、通勤電車の窓の外に見えた
ダンススクールに通い始めて会社でも家庭でもない空間での楽しみを見つけて、
でも、それを家族にはいうことができず、、
私はおじさんではなくおばさんですが(^-^;なんとなく気持ち分かるなあ、
杉山だけでなく、会社では陰口をたたかれる(竹中直人さん演じる)青木、
自分が新卒から20年ちょっと勤めた会社でもこんな感じの雰囲気あったよなあ、
フィクションなのにフィクションに思えないような気分で楽しめました。

タイトルは、
王様と私 (製作60周年記念版) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2017/12/02
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今思えばユル・ブリンナーの彫りの深い顔だちがなぜシャム国王なのか、と
つっこみを入れたくなる作品ですが、婆1号がこの映画が大好きで、
(王様と私、ウェストサイド物語、サウンド・オブ・ミュージックが
 私と婆1号にとっての三大ミュージカルです(^-^))
私も小さい頃からテレビ放映があると必ず観ていたこの映画、
たま子先生がこの映画をきっかけに踊るようになった、という説明して、
更に親近感が湧きながら映画を観られました。

以前観たことがあるので結末も分かっているのですが、最後の場面は
何度見てもホッとします。ハッピーエンドはいいですね。

というわけで久しぶりに観たのですが、たま子先生の姿を追いながら、
笑ってじわっと目頭が熱くなって楽しく観られた「Shall we ダンス?」で
ありました。

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映画「SCRAPPER スクラッパ―」を観る [映画(さ行)]

予告編を観て気になっていた作品です。
スクラッパ―.jpg
あらすじは映画.comさんより。

母を亡くした少女と音信不通だった父のぎこちなくも愛おしい共同生活を描いた
イギリス発のヒューマンドラマ。
母を亡くし、ロンドン郊外のアパートにひとりぼっちで暮らす12歳のジョージー。
親友アリと自転車を盗んでは転売して日銭を稼ぎながら、母が遺したホームビデオを
見て孤独と悲しみを耐え忍ぶ日々を送っていた。
そんなジョージーのもとに、12年間ずっと行方がわからなかった父ジェイソンが
突然訪ねてくる。
父に対して複雑な気持ちを抱くジョージーだったが、父娘は別々に過ごしてきた年月を
埋めるかのように、ぎこちないながらもともに時間を紡いでいく。
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あれ、重くない。(。´・ω・)?

あらすじを読んでから(というか予告編も観ている)鑑賞したのですが、
上映時間は90分もない短めということもあるのか、作りがちょっとポップで
内容的にもうちょっと重くなるかと思っていたらなんとなくそうでもなく、
拍子抜けした感じで観終わりました。

色々と気になる箇所があったのですが、まず主人公のジョージ―になかなか
感情移入できず後半なんとなく気持ちが分かってきたものの最後まで彼女の
ことを理解しきれた感覚を持つことができませんでした。
両親が物凄く若い時に生まれたジョージ―、父ジェイソンは父になる自信なく
自分が必要でないと思ったという理由でジョージ―と妻の前から消えてしまい、
ジョージ―の母はシングルマザーとしてジョージ―を育てていたが病で他界、
その後、ジョージ―は福祉事務所に嘘をつき(伯父がいるから大丈夫と)
一人暮らしを続け、収入は友人と自転車を盗んで転売したお金、この設定だと
ジョージ―とジェイソンに共感しづらく、そこから2人がどう心を通わせて
いけるのか、色々なエピソードを交えながら2人が互いを認め必要と感じる
ようになってよかったなあ、という感覚には至りませんでした。

ジョージ―も立派な自立心で誰にも頼らないという姿勢が現実的に思えず、
母の写真や動画を観ては楽しかった時を思い出す場面では私もウルっとして
しまいましたが自転車を盗んだり、自分が傷つくようなことを言った同級生を
殴って大けがをさせても素直に謝らなかったり、ジェイソンもそのことを
知っていて謝るようにジョージ―を説得しなかったのはよくないかな、と
そのあたりがモヤモヤしたまま2人が一緒に暮らしていくのかな、と思わせる
終わり方になってもなんだかスッキリできませんでした。

ジェイソンが不器用ながらお父さんぽく振舞おうと努力する場面では
(金属探知機で見つかったといってジョージ―にブレスレットを渡す場面とか)
クスっと笑ったりほんわかした気持ちになれましたが、
亡くなったお母さんが残したボイスメールでジョージ―の気持ちが変化する、
最後の場面で2人が和解するきっかけが映し出される、そこに至るまでに楽しい
ことだけでなく、それまでに行ってしまった悪い行いについても2人で向き合い
話し合う方がよかったかな、という気持ちが記事を書く段になってももやもや
残ってしまいました。

同じ題材でも描き方で重くも深くもなり軽めにも浅くもなるのだなあ、
イギリス映画は結構きでよく観ますが今回は自分が期待し過ぎたからか
ちょっと肩透かし感があった「SCRAPPER スクラッパ―」でありました。



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映画「再会長江」を観る [映画(さ行)]

予告編を見て気になっていた作品です。
長江.jpg
内容は映画.comさんより。

中国・南京在住でインフルエンサーとして活躍しながら、同国のリアルな社会や文化を
捉えたドキュメンタリー作品を手がける日本人監督の竹内亮が、大河・長江を題材に
撮りあげたドキュメンタリー。
広大な中国大陸を横断するアジア最大の大河・長江。竹内監督は10年前にNHKの番組で
長江を撮影した際、北極・南極に次ぐ「地球第3の極地」と呼ばれるチベット高原にある
「長江源流の最初の一滴」を撮影できなかったことを後悔していた。
その後、日本から中国南京市に移住した竹内監督は、2021年から2年をかけて長江6300キロ
をたどる旅に出る。
道中で10年前に撮影した友人たちと再会しながら、長江を通して中国の10年の変化を見つめ、
今度こそ「最初の一滴」を記録するべく源流を目指す。

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雄大!

6300キロもの長さ、日本よりも長い距離を流れる長江、説明を聞いても想像が出来ず
川といえば普段見ているのは江戸川、利根川、隅田川に荒川くらいな自分にとって
これほど雄大というか壮大というかその存在感の凄さに圧倒される映画でした。

NHKの番組制作時にかなわなかった長江源流最初の一滴を求めるという目的が分かって
観ているのでたどり着けるのかどうか、ドキドキしながら観ていた私ですが、
冒頭でその最初の一滴のちょっと手前(標高5000mのチベット高原)に到着し
あとちょっとで、、というところで乗って来た車が泥だらけの土地で動かなくなる、
いきなり大トラブル、え、最初の一滴が観られたから映画になったはずじゃないの?
ここで車が動かなくなったら監督の竹内さんはじめ同志の皆さんも助からないじゃない?
いやいや、映画になっているから助かったよね?助かってるよね?こういう手法なのかも
しれませんが、映画が始まっていきなりのトラブルに驚いていたら、
長江の河口がある上海からスタートし、上流に向かって映像が変わっていく、
ある意味、つかみはオッケー的な始まり方に私、すっかり飲み込まれて鑑賞できました。

竹内監督が撮影時(10年前)に会った人たちを訪ねる、というのもこの映画の
面白いところなのですが、10年経って中国が劇的に変化していた様子も
観ていて日本よりも変化が早いことに驚きました。
変化というのは、インターネットとキャッシュレスの普及なのですが、このあたりは
日本にいるよりも変化の早さを感じるかもしれませんね。

10年前に会った人たちを訪ねる、色々な人に竹内監督が出会うのですが、
彼らとの再会でも中国(都市部ではない場所でも)も大きく変化していることを
感じます。

貨物船の船長さんとの再会では、船の乗務員の高齢化問題(若い人はやりたがらない)、
貨物船が激増し、船の運航スケジュールをGPSで管理するようになったが、
船が多すぎて出発するまでに時間がかかってしまうようになってしまった、
中国の経済成長によるものですが、10年でこの変化にはびっくりしました

撮影した少数民族の少女が通っていた学校を訪ねるとダム建設とともに
そのエリア自体が消滅(建物取り壊し)、近くにあったレストランで情報を得て
少女の実家のある村を訪ねるとここも消滅、引っ越した先を訪ねて母親に会い、
少女(結婚して大きくなっていた)とスマホ越しで再会し話すことができる、、
このあたりも時代の変化なのかなと思う場面でした。

女性が主要な役割を占める村(女性がとにかく強いのが観ていて面白い)も
伝統的なものを守りながら新しいものを取り入れている、一方で、村にある
湖の水質改善につとめていることに、中国というと公害が多いイメージだった
私も環境改善に取り組む自治体の存在にびっくりしました。

一番印象的だったのは、香格里拉に住むチベット族の少女ツームーでした。
(恐らく観ている人は殆ど同じ感想だと思いますが)
10年前、竹内監督が撮影後に上海にツームー(とお母さん)を連れていき、
高いビルや高いタワー、その大都会ぶりに驚いていたツームーの様子を写し、
彼女がその後、上海での経験(泊ったホテルなど)から大好きな故郷の香格里拉に
民宿を建てたい、と自分の夢について竹内監督に手紙を書いた、、と思ったら
本当に民宿を建てていた。その場面に竹内監督だけでなく見ている私も驚いて、
結婚しても強く生きるツームー(10年前は気弱な少女だった)の姿を観て
日々流されているように生活している自分を反省しました。(^-^;

懐かしい人たちとの再会を経て、とうとう最初の一滴のあるチベット高原まで
やってきて車が泥にはまって動かなくなったものの、そこは運も味方して
車が動くようになりそこでお世話になったチベット族人たちと交流した後、
最初の一滴までたどり着く(竹内監督は高山病一歩手前状態だったので、
仲間のスタッフが成し遂げてくれた)あの雄大な長江の最初の一滴を画面越し
観るだけでもなんだか感極まってしまいました。

竹内監督の表情を観ていると達成感だけでなく、10年前は出会った人たちとの
別れがつらそうだったのが、再会した後に別れるときはスマホやインターネットで
つながっていられるという気持で明るい表情だったことが印象的でした。

中国というと個人的に良くないイメージが頭のどこかにあるのですが、
広大な土地、漢民族以外の人たちも多く、皆さん明るい表情が印象的でした。
10年前より価値観が多様化していくのも感じながら、雄大な長江を取り囲む
壮大な風景を大画面で楽しむことができた「再会長江」でありました。




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映画「ストップ・メイキング・センス 4Kレストア」を観る [映画(さ行)]

以前デヴィッド・バーンの「アメリカン・ユートピア」を観て
彼が若い頃のライブ映像も観たくなり映画館まで足を運びました。
stopmakingsense.jpg
内容は映画.comさんより。

1980年代の音楽シーンに変革をもたらした
アメリカのロックバンド「トーキング・ヘッズ」が1983年に行った伝説のライブを
記録したドキュメンタリー。
キャリア絶頂期にいた彼らが全米ツアー中の83年12月にハリウッドのパンテージ・
シアターで敢行したライブの模様を収録。
バンドのフロントマンであるデビッド・バーンの躍動感あふれるパフォーマンスに、
彼を象徴する衣装「ビッグ・スーツ」、エキセントリックなダンスとエキサイティング
な演出による圧巻のステージを映し出す。
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アメリカン・ユートピア [Blu-ray]

アメリカン・ユートピア [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
  • 発売日: 2021/12/08
  • メディア: Blu-ray
この舞台の映画化を観た時、リアルタイムであまり興味がなかったトーキングヘッズに
俄然興味が湧いて今回のライブ映像を鑑賞したのですが、
裸足で登場したデヴィッド・バーンがラジカセをつけて流れてきたメロディに合わせて
演奏する「Psyho Killer」から始まり、少しずつメンバーが増えていく様子、
もう40年以上も前のライブでありながらそこにいて一緒に体感しているような錯覚に
陥りながら駆け抜けるように最後まで楽しむことができました。

おそらく当時は奇抜さもあって万人受けしていたかといえばそうでなかったような、
そんな気もしたのですが(私自身がその一人だった)今見ると、独特の世界観を
作っていく様子、自分が歳をとるとどこか理解できるというか共感できるような
そんな気持ちになりました。

応援上映(声出し可)だったらもっと楽しかったかも、と思うと残念感もありますが
料金が高いのでIMAX上映を敬遠して、普通の上映回で鑑賞したことを鑑賞後に後悔した
自分がおりました。こういうものはケチるといけませんね。

というわけで、帰宅後、自宅で「アメリカン・ユートピア」をおさらい的に鑑賞し、
1人満足したのですが(笑)、先日のQUEENライブ映像のリマスター版然り、
現代の映像技術のお陰で大迫力の世界を体験することができてみて良かったと思った
「ストップ・メイキング・センス 4Kレストア」でありました。










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映画「シン・ちむどんどん」を観る [映画(さ行)]

以前観た「センキョナンデス」が面白かったので、続編も鑑賞しました。シンちむどんどん.jpg
内容は映画.comさんより。

ラッパーのダースレイダーと時事芸人のプチ鹿島が選挙戦を突撃取材した
「劇場版 センキョナンデス」のシリーズ第2弾で、
本土復帰50年の節目となった2022年9月の沖縄県知事選と、
その争点となった基地問題に切り込んだドキュメンタリー。
プチ鹿島は当時放送中だったNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」を推す
候補者たちにさまざまな質問を投げかけ、その人物像を浮き彫りにしていく。
一方、ダースレイダーはSNS上に溢れる県知事選についてのデマを問題視し、
候補者を直撃。
そして2人は基地問題について話を聞くため、座り込み抗議が約3000日にわたって
続く辺野古の現場へと足を運ぶ。
前作に続き、「なぜ君は総理大臣になれないのか」などのドキュメンタリー監督・
大島新がプロデュースを手がけた。


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政治や選挙に対して国民一人一人が興味と関心を持つことが大事、
そんな気持ちで観終わりました。

ここ数年、政治家や選挙に関するドキュメンタリーを観る機会が増えましたが
そんな中で見たのがプチ鹿島さんとダースレイダーさんによる
劇場版 センキョナンデス [DVD]

劇場版 センキョナンデス [DVD]

  • 出版社/メーカー: マクザム
  • 発売日: 2023/11/30
  • メディア: DVD
選挙はお祭り、と言う描き方で関心がない人にも分かりやすい内容でした。

前作ほどお祭り感はないのですが、沖縄県知事選の各候補の選挙活動を観て
現職の玉城デニーさんが再選したのも分かるような気がしました。
統一教会の合同結婚式に参加するほどずぶずぶの関係を指摘された
自民公明推薦の佐喜真候補、アンケートでNHKの「ちむどんどん」が好きと
書いておきながらプチ鹿島さんに聞かれると見ていないとはっきり答える場面、
(イメージアップのために秘書か後援会の方がアンケート書いたんでしょう)
一方、玉城さんは同じ質問をされても具体的に共感した部分などを丁寧に
答えているその真逆な感じが面白く思えました。
もう一人の下地候補、IR関連でお金をもらって維新の会を除名され、
無所属で立候補、全身オレンジの洋服に身を包み、オレンジの自転車で
選挙活動を行うその姿、一見奇抜そうでも印象付けるための作戦?にも思えたり、
政見放送だけでは見えてこない各々の候補者の姿を映し出していて、
私も自分が投票する選挙についてはもっと真面目に候補者について
知る努力が必要だなと思いました。

普天間基地についても辺野古基地完成前に普天間基地を返還するという矛盾を
公約にする佐喜真候補、そんなところも選挙結果に影響したのかもしれませんね。

この沖縄県知事選の期間中、辺野古基地建設現場の取材も行っていますが、
現場入口で座り込みをする皆さんたち、彼らがいない時間帯に現場に行って
座り込みしていないじゃんとかSNSでバカなことを言ったひろゆきの態度は
腹立たしい気持ちになりましたが、毎日一定の時間座り込むことで、
建設現場に入るトラックの台数をコントロールしていることも今回の映画で
知りました。活動を行うオール沖縄の方のお話、彼らに歌ってと言われて
その場で即興のラップを披露するダースレイダーさんの姿を観ると、
米軍基地の大半を沖縄県だけに負担させることについても考えるべきでは
と言う気持になりました。

2004年に米軍のヘリコプターが墜落した沖縄国際大学の教授への取材で、
辺野古に基地をつくっている理由となっている普天間基地、
本当はここよりも町の中心部に近い嘉手納基地の方が本当は事故件数が多く、
それなのにそこから問題をずらすかのように普天間を辺野古に移すといって
手打ちしようとしているのではないかという考えの方の話を聞いて
沖縄県知事と全く相容れない政府の姿勢には疑問が湧いてしまいました。
実際、大学の事故現場や大学から見える普天間基地、返還すると言っておいて
新たな建物をどんどん建てているというのは返還する気がないのでは、という
疑問もわきました。

米軍基地問題についてはこれまでもドキュメンタリーなどで観ていて
ぼんやりながら理解していたつもりでしたが今作を観てあまりにも根深く
日本政府がアメリカの顔色ばかりうかがって弱腰にしか見えないのですが
平成の失われた30年といわれる間(ちょっとだけ民主党が与党でしたが)
自分が真面目に選挙で投票していたかというとそうではなかったのかも
(といっても某〇民党には投票しないのですが)
日本は千葉県、関東だけではなく、北海道から沖縄まであるわけですし、
自分の住んでいるところから遠いところでも関心を持って知ることが大事、
改めて思った「シン・ちむどんどん」でありました。






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