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映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」を観る [映画(か行)]

映画館で観られなかったのですがNetflixでやっと観られた作品です。

なぜ君は総理大臣になれないのか [DVD]

なぜ君は総理大臣になれないのか [DVD]

  • 出版社/メーカー: マクザム
  • 発売日: 2021/04/30
  • メディア: DVD
内容はYahoo!映画さんより。
2003年10月、当時32歳の小川淳也は第43回衆議院議員選挙に民主党(当時)から初出馬。
地盤・看板・カバンなしで選挙戦を戦ったものの落選。
2005年に初当選を果たす。
無私で真摯(しんし)な姿勢には、リベラルと保守の双方の論客から期待を寄せられた。
しかし、党利党益に貢献できないと出世もままならない。
2012年からの安倍政権下では我慢の日々が続き、苦悩を抱えながら2017年の
衆議院議員総選挙に挑んでいく。


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政治家ってなんで政治家になろうと思ったんだろう、ってずっと思っていました。

テレビを含めたメディアの報じ方によるものもあるとは思いますが、
国会で思いきり寝ていたり、下品な野次を飛ばしたり、コロナ禍で大変なのに、
国会が休みになると何しているか分からないし、
(こんな時だからさすがにご褒美外遊もしてないだろうけど(笑))
利権の絡むことには熱心で、絡まないところには無関心、
恥を知れと野党に言い放つ元セクシーナイトも映像としてパフォーマンスアピール、
(セクシーナイトが誰か分からない人はググると多分出てきます(笑))
しているように見えたりして、それもこれも選挙で有利に働くようにするため、
選挙で勝つためにパフォーマンスしている、国をよくしようとしている、というより
私利私欲みたいに見えなくもないし、選挙で勝つことが最大のが目的みたいになって
いるように見えたりするんですよね。
まあ、選挙で勝たないと国会で活動できないから勝つのが大事、といっても、
じゃあ勝って国会議員になって何するの?何してるの?実績は何なの?
結局、実績をメディアも報じないで揚げ足取りばかりしているので、
政治家のイメージが普段ふんぞり返っていて選挙の時は土下座、
それ以外のイメージがあまり浮かばないままもう五十路になっていました、私。

今作で紹介されている小川さん、本当に真面目で無私、この国をよくしたい、
その思いで勤めていた総務省を退官し、政治の道に入っていくわけですが、
国会議員になってもその信念を実現するために突き進んでいくと、
同じ国会議員でありながらヒエラレルキーがあからさまに存在して、
下層の国会議員は信念実現の場を与えられることも自らつかんでいくチャンスも
与えられない、以前からそんなもんかと思っていましたが小川さんの真面目な姿に
反比例するくらい大きな力が働いているのは観ていて胸糞悪くなりました。

まず、比例ではなく選挙区で当選すること、
与党で大きな派閥(大きな勢力)に所属すること、
大きな地盤を持つ二世(三世?)であること、
忖度。

小川さんは全て真逆、いくら日本をよくしたい気持ちと考えがあっても、
結局は力が物を言う世界、民間企業でもそういうことは往々にしてありますが、
昭和も遠ざかり民間企業は変わりつつある中でも、国会は何ら変わらない、
だから日本が緊急事態に陥っても責任とって強いリーダーシップを発揮する、
という気概を見せることもなく、責任とりたくないから押し付けあって、
ずれたことばかりやっているように見えてしまいます。

小川さんもド定番の選挙活動には疑問を持ちながらそうするしかないのかな、
そんな気持ちで活動せざるを得ない上に、途中で経験した所属政党の解体、
更に合流する党(ゆりこが党首の希望の党)による「選別します」発言の中、
不安要素満載の中での選挙活動。

小川さんを観ていてホッとするのは、彼を取り巻く人たちがいい人たちばかり、
ご家族(奥さんとお嬢さん2人)とご両親、秘書に支援者の皆さん、
小さい時はお父さんの選挙活動が嫌だったお嬢さんたちも成長すると自ら頑張って
お父さんを当選させたいと頑張る姿、おそらく両親の姿をずっと見ていたから、
なのだと思いますが、17年間、撮った映像を使うかどうかも分からないのに
ひたすら人間としての小川さんを映像に収めた監督の大島さんも小川さんの
真の応援者なんだろうなと思いました。

JRのフリーパスを私用に使ったり、コロナ禍でも銀座のクラブにいっちゃったり、
使途不明でもOKな議員歳費を好き勝手に使うような議員もたくさんいる中で、
小川さんのような人がいたことにまず安堵したというのが正直な感想です。

熱い思いと信条の元、日本をよくしていきたいと思うような、
小川さんのような国会議員ばかりだったら、日本の借金もずぶずぶに膨れ上がることなく
暮らして楽しい国に変わっていく可能性があるのではないか、そういう気持ちになりました。

自分の気持ちに忠実に、長いものに巻かれないように、と思いながらも
それでは国会で孤立してしまうんだな、同じ考えの仲間を増やしていかないと
いけないけれど、本音と建前、結局力の強い方に流れていく議員が仲間には
なってくれないのか、と思うと、やっぱり国会議員はまず半分にして、
少ない人数でもっと声が伝わりやすいような環境に変化していけばいいのに、
そんな中で小川さんが活躍する日が早くきてほしいと思った
「なぜ君は総理大臣になれないのか」でありました。


















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