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青森旅行記2023~三沢航空科学館編⑤~ [日本の旅(東北)]

三沢航空科学館については3回くらいで書き終えようと思っていたのですが、
写真が多くて(撮った自分が驚いています(笑))おまけに説明が長すぎて
つい記事が多くなっていますが、あと3回くらいで書き終えたいと思いますので、
皆さまも気長に読んでいただければありがたいです。<m(__)m>

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ミス・ビードル号、奈良原式、白戸式飛行機から航研機、YS-11とみてきた後は、
体験コーナーに進みますが、その前にちょっとだけ未来の乗り物。
IMG_1831.JPGドローンも社会的地位を獲得していますね
最初はリモコンカーみたいなイメージ(おもちゃぽい感じ)だったのですが、
昨今の技術では複数のドローンをプログラミングしてパフォーマンスしたり、
高いところからドローンが撮影することで素晴らしい自然を俯瞰して観ることが
出来たりする一方、軍事用(偵察など)にも使えたりして、世の中便利になると
良いことばかりに使われないこともあるのだなと思う今日この頃です。
(神社仏閣で使用が禁止されているのも理解できます)
IMG_1832.JPGIMG_1833.JPG
Amazonのような宅配でドローンが配達するとか、人を乗せて、みたいな話も聞きますが、
世の中の進歩も出来ることと倫理的なせめぎ合いみたいな中で進んでいくのかな、
という気持ちになりました。 
IMG_1838.JPG空を飛んでみよう!
館内、場所柄米軍ファミリーみたいな感じの方々が多かったのですが、
ファミリーの金髪お母さんがこれを体験するのを見学させてもらいました。
ベストを着てそれをワイヤーで接続して水平(うつ伏せみたいな恰好)で
レールにそって館内を滑空する、みたいな体験コーナーで、
体験していたお母さん、物凄く楽しかったみたいで絶叫していました。(笑)
私も体験、一瞬脳裏に滑空する自分の姿を想像しましたが、
おそらく重そう(己)で無理、冷静に即諦めました。(^-^;
IMG_1839.JPGIMG_1840.JPG
ジャイロ、私も聞いたことはありますが、説明の通りにやってみたつもりながら
思ったような反応がなく、おそらくやり方が悪かった、、、、みたいです。 
IMG_1841.JPGIMG_1842.JPGジャンプも無理そうでパス 
IMG_1843.JPGIMG_1844.JPGパイロット入門(反射神経)
自分の反射神経を測ったことがないのでこれはやってみようとチャレンジしましたが、
光るランプをタッチしたものの、終盤スピードが上がると手がついていけず、
IMG_1845.JPGでも、頑張ったほう、、だと思います 
IMG_1847.JPGそしてこれ プローブⅣ
スタッフの方が手持無沙汰に見えたので「これはなんでしょうか」と声をかけてみると
圧縮空気で人間を押し上げる仕組みですという説明を聞いてやってみたくなったものの
「私(巨漢)でも大丈夫ですか?」念のため聞いてみて(笑)、「大丈夫です!」と
答えてもらったので安心して体験しました。6人くらい乗れますが貸切。(^-^;
シートベルトをしめて(荷物は外のロッカーに預けました)両脇の手すりにつかまり、
数十秒だと思うのですが、プシュ―という音と共に上がったり下がったり、
まるで気流の悪いところを飛んでいる飛行機のような、そんなに激しくなかったものの
食べてすぐじゃなくてよかった、、と思いつつ、楽しい体験となりました。(^O^)/
IMG_1849.JPGIMG_1851.JPG聴覚と視野テスト
入門とありますが、パイロットになるのって本当に大変なんだな、と思いながら、 IMG_1853.JPG形状認識に挑戦 
IMG_1854.JPG頑張りました(負けず嫌い) 
IMG_1855.JPGヘリコプターのシミュレータを発見 
IMG_1856.JPGIMG_1858.JPGはい、飛んでみよー IMG_1862.JPG東京スカイツリーが見えてきた!
と、喜んでいたら、あっという間に東京スカイツリーが傾いて
(傾いているのは自分が乗っているヘリコプターなんですが(笑)) 
IMG_1863.JPG元に戻らず強制終了。(;_:)
運転はセンスも必要だと思いますが、乗り物系の運転センス、私にはないのだな、
こんなところでもしみじみ感じました。
IMG_1866.JPGスピードセルフチェック IMG_1867.JPG人間<象<ダチョウ IMG_1868.JPG<チーター<飛行機<ロケット
測定板のようなところでダッシュすると時速を測ってくれますが、
走るのも苦手(お前は何が得意なんだというセルフツッコミを入れました(笑))、
なので観るだけで終了ですが、お子さん連れできたら楽しめそうです。 
IMG_1869.JPGIMG_1870.JPG金属の重さ比べ
同じ体積でも密度が高い方が重い、ええ、このくらいなら私も理科の授業で
学んだ記憶はぼんやり残っています。
IMG_1871.JPG左から、銀、銅、鉄、チタン合金、アルミニウム
アルミニウムが一番軽い、想像していた通りでホッとしました。
で、これらの金属の横、一番左に金が置いてあったのですが、
IMG_1872.JPGセコムしてます(◎_◎;) 
記念に窓から手を入れてずっしりした金の重さを体験させてもらいました。
この近くに科学実験工房という部屋がありましたがその部屋の壁に、
IMG_1876.JPGこういうポスターが貼ってありました
可哀想と家に連れて帰らないでそのままにしておきましょうね、ということでしょうね。
IMG_1877.JPG私が住んでいる千葉県も応援しています 
科学ゾーン、盛りだくさんで全然飽きずにあれこれ楽しんでおりますが、
もうちょっと楽しんでから2階の宇宙ゾーンに向かいたいと思います。


(つづく)



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青森旅行記2023~三沢航空科学館編④~ [日本の旅(東北)]

国産飛行機の歴史を観てきましたが、今度は戦後に造られた飛行機、
なんとなく自分の生きている時代に近づいてまいりました。(^-^)
IMG_1793.JPG結構大きいです
IMG_1813.JPGIMG_1814.JPG
羽根の部分の説明書きは右の写真に書いてありますが、
左からタービン(羽車)、燃焼室、火災検知のライン、スターター。
IMG_1816.JPGあちこちガン見してしまいます。(笑)
IMG_1818.JPG戦後初の国産輸送機YS-11
ワイエスジュウイチと呼んでいたのですが、正式にはワイエスイチイチ
YS-11の名前の由来は、輸送機設計研究会輸送(Y)、設計(S)、
エンジンと機体の設計で
それぞれ1番目の案を採用したことから
「11(イチイチ)」と命名されたそうです。

第二次世界大戦後、日本は航空機の開発・製造・研究を禁止されていたそうですが
1952年(昭和27年)の解禁に伴い、国産の旅客機を製造しようという気運が高まり、
1957年(昭和32年)五戸町出身で航研機を設計された木村秀政博士(日大教授)が
技術委員長に、戦時中数々の傑作機を設計した人々が集められ、
(財)輸送機設計研究協会が設立され、
1958年(昭和33年)から開発開始、
1959年(昭和34年)、日本航空機製造㈱が設立されて
YS-11の開発が引き継がれ、
本格的な設計・製造が開始されました。

1962年(昭和37年)試作1号機が初飛行、1965年(昭和40年)、
初の国産実用機として
国内線に就航、1973年(昭和48年)まで182機が生産され、
アメリカをはじめ世界の
航空会社に採用され好評を博したそうです。
IMG_1820.JPG中山秀政博士
1973年まで生産されて海外にも好評を博していたのに、
この後、後継機が開発・製造されなかった理由ってなんでしょうね。

当時、私は幼稚園から小学校、という頃ですが、
その後(1976年)に金のピーナツ事件があった記憶がぼんやりあって
記憶にございません、とか、国会証人喚問で手が震えちゃったおじさん、とか、
ハチの一刺し、とか、そんなことを思い出したので、
アメリカの航空機メーカーと内閣(というか総理大臣)の密約が国内生産を
継続させないきっかけになったのかな、と思って
wikiを観ると(生産終了の項目)、
安定的な販売網が構築される前に売上が鈍化した理由として、
海外販売で強豪国並みの長期繰延低金利で対抗せざるを得ず、
第二次大戦後の国産初飛行機という実績不足で足元を観られての原価割れ販売、
初期コストに販促費などの営業関連費用を盛り込まず原価管理が杜撰、
寄せ集め集団で責任所在が不明瞭、変動相場制移行で海外販売で為替差損発生、
(1ドル=360円から円高になったら大変ですよね)
アメリカでの営業活動で代理店の不正取引が問題になり(会計監査院から指摘)、
特に海外販売分に充分な製品サポートが出来ず、欠航が相次ぐことで信頼低下し、
リース料支払い拒否され訴訟を起こされる事例(インドネシアのプラーク航空)、
などなど書いてあったのですが、モノは良くても経営が十分でないと、
適正な価格で販売して収益を上げて(お金をうまく回す)健全な経営には程遠い、
これでは生産打ち切りもやむなしなのかな、と思いました。
IMG_1824.JPGIMG_1825.JPG
時節柄、タラップを上って機内を見学することができませんでした。( ノД`)
IMG_1826.JPGのぼりたかった。。。
IMG_1827.JPGルリー
JACは日本エアコミューター(東亜国内航空と鹿児島県奄美群島が出資)で、
このルリーは奄美群島のルリカケスをイメージしたキャラクターなのでしょうね。
説明によれば、展示されているYS-11A-500型機(JA8776 製造番号2157)は、
1971年(昭和46年)5月、日本航空機製造㈱(NAMC)で製造され、
東亜国内航空で愛称「しれとこ」として就航し、2002年(平成14年)11月18日まで、
日本エアーコミューターで、鹿児島~屋久島・種子島・奄美大島・沖永良部島・
与論・福岡/福岡~高松・徳島・高知・出雲/出雲~隠岐/伊丹~隠岐の12路線を
運航し、2002年(平成14年)11月25日、31年の就航を終え、
IMG_1822.JPGIMG_1821.JPG
青森県立三沢航空科学館への展示のために三沢空港に飛来したのがラストフライトと
なりました。総飛行時間は59,451時間22分、フライトサイクルは60,942回。
短距離路線が多かったと思いますが、31年間飛び続けた飛行機、お疲れ様です。
IMG_1834.JPG尾翼の形
今のジャンボジェット機とは違ってどこか穏やかな感じです。
羽田から沖どめB737に乗ってきたあと、三沢でも沖どめ(風)の旅客機を
観ることが思わずニヤニヤしながら見学していたおばちゃん(私)ですが、
次は体験コーナーに進みます。


(つづく)

 


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青森旅行記2023~三沢航空科学館編③~ [日本の旅(東北)]

国産飛行機の歴史を観ながら展示エリアを歩き進んでいて見かけた赤と銀色の飛行機。

IMG_1795.JPG航研機という名前の飛行機です。
(展示されているのはレプリカです)
IMG_1800.JPG今回初めて知りました。
wikiから転載しますと、
航研機は東京帝国大学(現・東京大学)附置東京大学航空研究所が設計し、
飛行は大日本帝国陸軍協力のもと、1938年(昭和13年)に長距離飛行の世界記録を
作った実験機。だそうです。展示してあるのは復元機ですが、
IMG_1791.JPGIMG_1792.JPG
機体は東京瓦斯電気工業(現在の日野自動車)の大森工場で製作されたそうです。
この発動機は川崎98式800馬力発動機(ハ9-Ⅱ乙)。
長距離周回飛行の世界記録樹立を目標にその達成が絶対要請であったことから、
そのために最も容易で確実な手段をとることを念頭に置いたそうです。
川崎航空機でライセンス生産していたドイツBMW開発のBMW-6(水冷Ⅴ型12気筒)を
基本に川崎航空機が独自に改良を重ねて出力を向上させた水冷・液冷エンジン系列の
最終発展型BMW-9(ハ9-Ⅱ乙)発動機。
この発動機は98式軽爆撃機(キ-32)や95式戦闘機2型改(キ-10Ⅱ改)搭載されていて
これを航研機用に改良したそうです。
戦闘機のは発動機を長距離周回飛行用に改良するポイントとしては、
・離陸時に大きな馬力が出る
・水平飛行に移ってからは燃料消費が少ない
・長時間運転に耐えられる
この3つが必須事項だったそうです。
(慶応義塾大学理工学部機会工学科から航空科学館に貸与いただいているそうです)

元々あったものを改良したのかと思っていたら、この記事を読むと形だけは残った
という
大改造だったみたいで、一から作るよりはあるものを改良してということながら、
気づけば殆ど改良してしまったということなのかもしれませんね。 IMG_1798.JPG全体はこんな感じ(1/10縮小模型)IMG_1804.JPG周回コース
右に写る男性は、操縦していた藤田雄蔵少佐(弘前出身)。
航研機の設計は木村秀政さん、製作は工藤富治さんを中心に行われたそうです。
木更津飛行場を出発して、銚子~太田~平塚(1周401.795㎞)を29周し、
世界記録を樹立したと説明に書いてありました。
IMG_1806.JPG車輪(結構大きい)
機体に収納する完全引き込み式主脚ですが(空気抵抗を減らすため?)
離陸後、人が車輪をひっぱって収納していたそうです。(重労働だったでしょうね)
IMG_1807.JPGIMG_1808.JPG
IMG_1811.JPGポイント通過は地上から目視
IMG_1799.JPG操縦席 とても狭いのですが、
飛行機の先頭にあるのかと思ったら、
IMG_1809.JPGここ(◎_◎;)
なので、前方が良く見えず、というか窓が小さいので外の様子を観るのが大変、
と動画で説明されていました。と心配しちゃったのですが、
IMG_1810.JPGお酒、積んでたってー。
実際機内で呑んでいたのか分かりませんが呑んだら催しちゃうだろうし、
それ以前に飲酒運転になってしまうし、この説明、驚きました。
IMG_1812.JPG世界記録を樹立
401.795㎞を29周、周回航続距離世界記録11,651.011㎞と、
10,000㎞コース速度世界記録186,197㎞/時の国際記録を樹立、
1938年5月13日に飛び立った航研機は翌々日の15日午後7時18分、
滞空時間62時間22分49秒で木更津飛行場に帰着しました。
狭い操縦席でほぼ3日間、操縦し続けるという荒業は今の時代にはあり得ないと
思いますが、世界記録樹立という大きな目標のために多くの人が尽力された、
ということなのだと学ぶことができました。
青森県で「銚子」の二文字を目にすることが出来たのも何かのご縁。(^-^)

IMG_1793.JPGIMG_1794.JPG
続いて国産の旅客機の展示に進みましょう。(^O^)/

(つづく)


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青森旅行記2023~三沢航空科学館編②~ [日本の旅(東北)]

三沢駅で昨年みたミス・ビードル号の看板で興味を持って訪れた航空科学館で
復元した飛行機を見て(太平洋無着陸横断についても学んで)既に満足しているのですが、
このほかにも楽しい展示や体験コーナーが沢山ありました。
IMG_1769.JPGもうワックワクです
ミス・ビードル号がアメリカで作られた飛行機の歴史、という展示ですが、
ここからは国産飛行機の歴史が展示されています。
IMG_1768.JPGIMG_1771.JPG
IMG_1784.JPGIMG_1785.JPG

最初に観たこの飛行機は、国産飛行機による初飛行を果たした、
IMG_1772.JPG奈良原式2号機
IMG_1776.JPG操縦席が木製の椅子というのも時代を感じますね
IMG_1773.JPG設計した奈良原三次さん
日本国内で最初に作られた国産飛行機はこの奈良原さんによって設計されましたが、
1号機は1910年(明治43年)10月30日、戸山ヶ原練兵場(新宿区)での滑走試験で
30㎝浮遊したものの地上を走るだけに終わってしまったため、竹製の1号機を
全木製骨格へと改良を加えた2号機として、1911年(明治44年)5月5日、
所沢飛行試験場(日本最初の飛行場)で高度約4m、距離約60mを飛び、
国産機による最初の飛行記録をつくったそうです。
IMG_1774.JPG実際の様子
ライト兄弟の初飛行から7年後の1910年、
徳川好敏大尉や日野熊蔵大尉が飛行したのが日本で最初の動力飛行とされているものの、
それはフランス、ドイツからの輸入飛行機、国産という意味では奈良原さんが設計された
飛行機が国産飛行機では初ということで、この後、国産飛行機がつくっていかれる道筋が
出来たのかなと思いました。
ただ、奈良原さんの紹介文を観たら、鹿児島の男爵家の生まれながら、飛行機開発に
私財を投じて男爵家をつぶしてしまい、一時市井に身を潜めたと書いてありました。
お金がないとこういう開発はなかなかできませんが、私財を投じて男爵家をつぶす、
今こういうところまで没頭するのは難しいかもしれませんね。
IMG_1778.JPGIMG_1783.JPG
奈良原式2号隣にあった飛行機はIMG_1779.JPG白戸式旭号
IMG_1781.JPG発注した白戸榮之助さん
奈良原式2号機で操縦技術を習得し、飛行団の操縦士として奈良原式4号機鳳号で
有料飛行会や地方巡回飛行などの活動を行い、民間初の職業飛行士となった方だそうです。
青森県の出身で、地元の高等小学校を卒業後、建具職人見習いとして働きながら、
「人が乗るトンボ」づくりに励み、「野原を鳥のように飛ぶ」と吹聴していたそうですが、
その後、軍隊入りした後、上官であった徳川好敏の照会で奈良原氏に弟子入りし、
民間の飛行機養成機関(白戸協同飛行練習所)を開設、白戸式旭号や白戸式巌号(水上機)
を発注製作し、また、朝日新聞との提携で奈良原氏の門下生であった伊藤音次郎氏と
東京ー大阪を定期航路とする東西定期航空会を発足、日本の民間航空の黎明期を拓いた、
という説明が書いてあったのでほほーと読み進めていたのですが、
「東西定期航空会では事故が頻発したことから1923年(大正12年)、
 37歳で航空界を退いた」と説明が書いてありました。なんだか切ない。。
野望というか大志に飛行機の性能がついていかなかったということなのだと思いますが、
乗っている人にしてみれば事故が起きるのは怖いですもんね。
ただ、こういう白戸さんのような方々のお陰で今のような安全に乗れる飛行機まで進化した、
ということなのだと思います。(今年は白戸さん引退100年後なんですね)

飛行機の特徴としては、補助翼が垂れ下がっていて風圧で水平になった補助翼を
旋回時に必要な方を引き下げる方式であることと、プロペラ軸にはずみ車をつけて
いることだそうです。高く、長く飛べるように工夫していったことがその後の飛行機の
発展につながっていったということを改めて知ることができました。
IMG_1788.JPGグライダー
プライマリー初級用グライダー「HAYABUSA」。
昭和初期、パイロットの素質発掘のための国策として、全国の旧制中学(現在の高校)
約3000校に文部省からプライマリー(初級)グライダー「文部省一型」が配布設置、
その機体設計製作を担当した「前田グライダー」の後継者である前田健氏が
飛行距離を短く抑え簡単に浮く、子供が乗れるグライダーとして「複鷹」という名の
プライマリーグライダーを製作したそうですが、その後、前田氏の製作指導を受けた
日本宇宙少年団みさわ分団、三沢航空科学館ボランティアと職員の手により完成したのが
展示されている「HAYABUSA」で2010年10年、初飛行に成功したと書いてありました。
奈良原式、白戸式からプライマリグライダーまで観ていて思い浮かんだのが
鳥人間コンテスト、でした。(^-^;(日本テレビに刷り込まれている世代です)
IMG_1789.JPG続いて視界に入ったのがこの飛行機
戦闘機みたいに見えるけれどなんだろう、と思いながら飛行機前方に移動します。

(つづく)




タグ:三沢 青森
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青森旅行記2023~三沢航空科学館編①~ [日本の旅(東北)]

前回、月曜日の休館日で訪れることができなかった三沢航空科学館、
今回は思いきり見学できます。(^-^)

(三沢航空科学館ホームぺージ)https://kokukagaku.jp/

IMG_1722.JPGレツゴ―[飛行機]
IMG_1723.JPGこの先で入館料510円を支払って
IMG_1724.JPG展示ゾーンに向かいます
ハンガーのような雰囲気(しかも古め)にこの時点で盛り上がっております。
IMG_1726.JPG最初は航空ゾーン
航空科学館、というだけあって、航空ゾーンと科学ゾーンで構成されています。
IMG_1727.JPGミス・ビードル号
三沢駅で見かけてから知ったのですが、
三沢の淋代海岸(さびしろ)から離陸したミス・ビードル号という飛行機で、
41時間の飛行後、ワシントン州ワナッチー市に着陸した、という知識で
今回ここを訪れてもっと詳しいことを知ることができました。
IMG_1729.JPGミス・ビードル号に乗っていたハングボーンさん
(もう一人、ヒュー・ハーンドンさんも乗っています)
パネル展示とアニメでハングボーンさんが太平洋横断に成功された経緯が紹介されています。
が、それが結構紆余曲折というかトライ・アンド・エラー的な感じで面白く、
最初、世界一周最速記録に挑戦して失敗したところ、
IMG_1730.JPGIMG_1731.JPG
朝日新聞が懸賞金を出すというのを知って再び太平洋横断に挑戦したというエピソード、
お金もかかるのでわかるのですが、懸賞金につられて挑戦というのが人間らしいなと
クスっと笑ってしまいました。
IMG_1732.JPG日本に向かっちゃうIMG_1733.JPG気持ち分かる。(^-^;
1931年(昭和6年)という昭和の初めも初めの話、それで青森の人たちはとても親切で
(言葉が通じていたのかも少々謎ですが)行ってらっしゃい、と見送って、
IMG_1734.JPG日本人が優しくてホッとしました
IMG_1735.JPG沢山の人が手を振って見送ってくれたのでしょう
IMG_1736.JPGチヨさん いい人です
(それより小比類巻という苗字にかほる、といってしまう世代です)
IMG_1737.JPGIMG_1738.JPG
その後、41時間の飛行の後、アメリカに無事着陸(胴体着陸で大変だった)、
IMG_1740.JPG空気抵抗のために支柱や車輪を捨てた上にエンジンとまる不運
IMG_1739.JPG残っていた支柱の一部も途中で捨てて
IMG_1741.JPG曲芸飛行士ならではの荒業ですね
IMG_1742.JPG車輪がないことに驚く地上の人々
IMG_1743.JPGしかも風でプロペラが垂直になる不運
IMG_1744.JPG無事到着した後もエピソード満載
無事アメリカに到着できたことからお礼にと、アメリカのリンゴをもって青森に行ったら、
検疫で引っかかってお世話になった人達に渡せなかったというエピソードに、
気持と反する日本(のお役所)の反応に切ない気持ちになりました。
IMG_1747.JPGお金目当てじゃなくて安堵
お二人がその後パイロットとして活躍されたというエピソードの後に、
ミス・ビードル号が新たな持ち主が操縦している時に大西洋で行方不明になった、
というのが残念ながら、今回訪れた航空科学館に復刻された飛行機が展示されているのは
青森が彼らの偉業を支えたということなのかな、と思いました。
IMG_1749.JPGIMG_1750.JPG
IMG_1766.JPG
ドラム缶が沢山置いてあるのですが、200ℓ入りのドラム缶18本(3,600ℓ)を
後部座席や胴体下部に増設された燃料タンクに積み込んだそうです。
太平洋を無着陸で横断するためにこれだけの燃料がかかったということで、
この重量で飛び立つのも大変だったでしょうね。
IMG_1751.JPGIMG_1755.JPGアニメでも復習IMG_1756.JPG90年前の偉業です
(婆1号が生まれる前の話なので尚更そう思えてしまう)
IMG_1757.JPG見習いたい(でも難しい)
IMG_1759.JPGミス・ビードル号
IMG_1761.JPG復元作業の様子
アメリカで製作し、この航空科学館に展示されています。

三沢にこなければ知ることがなかったかもしれませんが、
三沢に来たことで知ることができた一世紀近く前に挑戦した人達、
それを支えた青森の人たちのことを知ることができました。

楽しい!

と思いながら見学は続きます。



(つづく)






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青森旅行記2023~出発編②~ [日本の旅(東北)]

お天気がいい日でよかったと思いながら沖どめ飛行機の前でバスを降りると、
IMG_1668.JPG目の前に見える飛行機に萌え
IMG_1669.JPGエア・ドゥが近くを通ります
ここ数年、コロナ禍でフライト数が減少していた時は普通にボーディングブリッジから
搭乗できましたが、昨年の南紀白浜空港行でもそうだったように、
フライト数が回復傾向にある中で、幹線ではない路線は沖どめに戻っていくのだなあ、
しみじみ感じました。
IMG_1670.JPG皆さんが搭乗されるまで待ちます
IMG_1671.JPGエア・ドゥ いつか乗ってみたい
(他にスカイマーク、スターフライヤー、フジドリームエアウェイズも)
IMG_1672.JPG間近に見る飛行機にテンションが上がり
IMG_1673.JPGトーイングカーを観て更に盛り上がり
IMG_1674.JPGワクワクが止まらない中搭乗しました
機内に入って、クラスJ最後列(4列目)の窓側席に着席。

前方席の下に置けそうだと後から気づいたのですが、着席前に頭上の棚に
小さいコロコロケースを入れました。
昨年の左上腕骨折後、何もできなかった状態だったのが、リハビリ(9ヵ月)を行って、
重い荷物を頭上の棚に持ち上げることができるようになったことに何だか感激。
リハビリを頑張ってきた甲斐があったと1人感慨深い気持ちになりました。
(あまりニヤニヤすると単なる怪しいおばちゃんに思われるので我慢しました(笑))
IMG_1676.JPG機材は小さめのB737 
ぎっちぎちに固めた夜会巻き姿のCAさん(客室責任者の方でした)がクラスJの
乗客に一人一人挨拶していたのが印象的でしたが、こういう挨拶で上級会員だぞ、
と天狗になる人、まだいるんだろうな(実際一人発見)と思いながら、
夜会巻きCAさんにこちらこそよろしくお願いしますとご挨拶を返しました。
IMG_1675.JPG預け荷物を機内に運ぶ様子を眺めて出発を待ちます
ゲートからバス2台がやってきて搭乗してから15分後、最後のお客さんを待っていて
遅かったのだと思いますが、3台目のバスがやっときて全員乗って即ドアクローズ。
定刻より5分くらい遅かったのでCAさんが遅れてすみませんとアナウンスしていましたが、
すみませんなのは遅く来た人なのにねぇ、なんて心の中で思ってしまいました。(^-^;
IMG_1678.JPG機内誌に一之輔さんを発見♪
一日に落語会をかけもちするほど超多忙の中、笑点にも出演するとは
物凄い人だなあと改めて思いました。応援してます、一之輔さん。
IMG_1679.JPG機内は7,8割くらいの混み具合
私の隣2席はラッキーなことに空席でした。お陰でゆったり過ごせます。  
IMG_1682.JPGJAL名人会は遊七さんと鯉斗さん
昔、権太楼さんの火焔太鼓を機内で聞いて爆笑したJAL名人会ですが、
時の流れとともに出演される噺家さんも様変わりしていきますね。 
IMG_1685.JPG安全のご案内を観て 
IMG_1688.JPGANAを観ながらプッシュバック 

IMG_1687.JPGお手振りは右側でした!
最初、左側の席を予約して、当日アップグレード時に右側に変更したので
お手振りは観られないと諦めていたのですが、まさかの右側でテンション上がりました。
おまけに窓から手を振ったら気づいてくれたのか(気づいてくれたのだと信じたい)
左側の黒い制服の方が(この写メの後)両手を振ってくれました。(^-^)

飛行機までは遠い沖どめですが、滑走路まで近いのでその点はいいかもしれない、
と思いながら滑走路に向かう途中、CAさんの機内アナウンスで
JAL、青森県、星野リゾートで「のれそれ青森キャンペーン」を実施しているのを知り
帰宅後に応募したのですが(三沢便搭乗が条件?)
星野リゾートって全国あちこちに宿泊施設をつくっていてすごいですね。
料金が高くて私は一生泊まれないような気がしていますが、
宝くじが当たったら一度は泊まってみたいです。

ドアが閉まってから離陸まで10分くらいとあっと言う間で、
IMG_1689.JPG旋回中、東京スカイツリーが遠くに見えました
三沢空港までの飛行時間は54分と短めですが、滑走路(米軍基地)から空港ターミナルまで
結構遠いので(電動ゲートが開いてそこを通過する)飛行機を降りるまで他の空港より
時間がかかります。(米軍・空自・民間が併用するという点で珍しい空港)

離陸して10分くらいで水平飛行になってからすぐコーヒーをいただいたのですが、
飲み始めたら気流の悪いところを通過して飛行機激揺れ。(◎_◎;)
ドリンクサービスも即中断、CAさんも一旦着席していましたが、CAさんも体力勝負の
大変なお仕事なんだなとこういう時に感じます。

その後、渋い声の機長様のご挨拶アナウンスを聞きながらコーヒーをすすっていると、
定刻より10分早く到着予定であるが、強いジェット気流を受けて再び機体が揺れるかも
しれなというご説明でした。羽田に戻らなければ揺れても我慢します。(笑)
IMG_1698.JPG離陸後30分後くらい(山形県付近らしいです)
この5分後くらいに降下態勢に入って三沢空港に到着?と思っていたら、
管制塔から待機指示が出ているため旋回していますというアナウンスがあって、
10分くらい海の上を旋回した後、
IMG_1704.JPG陸地が見えてきて
IMG_1705.JPG海岸線を越えて
IMG_1706.JPG雪に映る飛行機を観ていたら着陸していましたIMG_1710.JPG雪 結構積もっています
IMG_1713.JPG米軍基地の中を進んで空港ターミナルへ
着陸許可が出るまで旋回していたため到着が遅くなり申し訳ありません、と
機内アナウンスがあったのですが、羽田のように混雑しているわけではないので
天候理由で許可がなかなか出なかった、のかもしれません。
ターミナルに到着したら降機はあっという間(前方に座っていたから)で、
IMG_1716.JPG今回は絶対食べます! 
IMG_1718.JPGりんご王国 青森らしいねぶた
この向かいに星野リゾートのねぶたがありました。

三沢空港から最初に向かったのは三沢航空科学館、
バスで移動する場合は空港で1時間ちょっと待たないといけない&歩くには遠い、
という理由で、ここからは止む無くタクシーで移動しました。
IMG_1719.JPGワクチン3回接種済みマーク
(お名前はさすがに消しました) 
全国旅行支援の割引条件もワクチン3回接種済み証明ですが、
何回接種したとか気にせず過ごせるようになってほしいものです。
IMG_1721.JPG10分弱で到着(タクシー代は1700円くらい)
前回三沢に来た時は月曜日の休館日で訪れることができなかった三沢航空科学館、
今回は思いきり楽しみます!


(つづく)



タグ:三沢 青森 JL
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青森旅行記2023~出発編①~ [日本の旅(東北)]

ここのところネタ枯れ気味になってきたためリアルタイムに追いつけそうな(笑)、
今年の青森旅の記事を暫くアップします。

ここのところは年に一度の青森旅となっていますが、
飛行機で最初に行ったのが2010年と青森のタグで検索して思い出しました。

(青森旅)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/tag/articles/%E9%9D%92%E6%A3%AE?page=10

プー太郎になって転職で大変だった時期から今の会社に転職できて落ち着くまでの3年間は
行かなかったらしく(実はそのあたりのことは覚えていない)、2016年に3年4か月ぶりに
訪れてそれからは毎年訪れている青森。
2019年は強風で羽田戻りという珍事で(ゴーアラウンド初体験)仕切りなおして行ったのも
備忘録で書いているブログを読み返してなんだか懐かしくなりました。

今回は2泊3日(土曜日~月曜日)でスケジュールを組んだのですが、主な目的は4つ。

[黒ハート]黒木ママに会う
[黒ハート]三沢航空科学館を見学する
[黒ハート]北寄貝を食べる
[黒ハート]たっくんライブを観る

最初は何の目的もなく、私のことを知っている人がいないところに行きたい、と
衝動的にツアーを予約して大雪の青森を訪れたのですが(2010年)、
通っているうちに色々と楽しみができるようになりました。(^-^)

いつものように朝一番のバスで羽田空港に向かいましたが、
制限もなく全国旅行支援が実施されていた時期(2月中旬)でバスはほぼ満席。
私はいつも座ってすぐシートベルトを締めるのですが(出発後アナウンスもあり)
意外とシートベルトを締めない人が多く(隣のおばさんも締めていなかった)
運転手さんが急ブレーキかけたりしたら大変じゃないか(心配し過ぎなんですが)
と心の中で毎回心配してしまいます。

バスに乗ってから45分くらいで羽田空港第二ターミナルに到着、
半分くらいの人が降りた後、第一ターミナルに着いたので私も降車しました。
IMG_1657.JPG朝5時55分の第一ターミナル南ウィング
三沢空港行のフライト出発時刻まで1時間半あります。(笑)

以前も書きましたが南ウィングは沖縄方面に行くフライトに乗る人が多いので
いつも北ウィングより朝は人が多いのですが、この日は全国旅行支援もあって
大きなスーツケースをもった人で更に混んでいた印象でした。

と人の多さにびっくりしながら自動チェックイン機でクラスJにアップグレードしてから
北ウィングにのんびり歩いて移動してから保安検査を通過。
雪国仕様でスノーブーツを履いていったので(足首までかかっている)
保安検査で脱ぐのが面倒でしたが、履いていかないと寒いので仕方ありません。(^-^;
IMG_1658.JPG素敵朝酒♪
カツサンドにしようか迷ったのですが、最近の定番になったやまやさんのおむすびを購入。
IMG_1660.JPG結構ボリュームあります
出汁で炊いたおむすびと唐揚げ、辛子明太子に高菜、ビールに良く合います。
(お代わりしたい気持ちを抑えて1杯のみです)
ラウンジではラウンジ内で食べられるようにご厚意で置いてくださっているのに
ハッピーターン(1枚ずつ個包装)を鷲掴みで持っていく人続出。
タダと思うと気持ちが大きくなるのでしょうか、それ、全部ラウンジ内で食べるの?って
聞きたくなる己がおりました。聞けないけれどね。(^-^;
頻繁に補充するラウンジスタッフさんがなんだか気の毒に見えました。
IMG_1661.JPG外が明るくなってきました。
IMG_1662.JPGB747!
ルフトハンザはまだ運航しているんですね。
人生初めて乗った飛行機がB747 (キャセイパシフィック航空)だったので
この機種に思い入れが強いのですが、久しぶりに観ることができて興奮!しました。
IMG_1663.JPG英国航空(多分)
国際線も復活してきて人の往来も以前のように活発になるのかな、
そんな気持ちで外資系航空会社の飛行機を眺めました。
IMG_1664.JPGまだ朝7時
三沢空港行のフライトはゲート35と書いてあったので、もしや沖どめ?いや絶対沖どめ、
早めにゲートに行った方がいいかと少々早めにラウンジを出てゲートを探すと、
IMG_1665.JPGやっぱり沖どめ(飛行機までバス移動)
この日はお天気がよかったので沖どめは嬉しいのですが、雨の日だったら嫌かも。
沖どめでも事前改札、優先搭乗があるのがびっくりですが、
グループ2で一番最初のバスに乗れました。
IMG_1667.JPG消防車を発見
こういう大きな施設には敷地内に消防設備も常備しないといけないのですね。
ちゅーちゅーねずみーランドにも施設内に消防署がありましたが、
伊東のハトヤ消防隊を思い浮かべてしまう己がおりました。(関東生まれの昭和世代)

かなり遠くまでバス移動した後、搭乗予定の飛行機前でバスを降り、
沖どめ飛行機に搭乗します!


(つづく)


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映画「梅切らぬバカ」を観る [映画(あ行)]

映画館で見そびれた映画ですがNetflixで観ることができました。
梅切らぬバカ[DVD]

梅切らぬバカ[DVD]

  • 出版社/メーカー: Happinet
  • 発売日: 2022/05/11
  • メディア: DVD
あらすじはYahoo!映画さんより。

占い師の山田珠子(加賀まりこ)は自閉症の息子・忠男(塚地武雅)と二人で暮らしていたが、
ある日、忠男の通う作業所で知的障害者のためのグループホームへの入居を勧められる。
珠子は自分の死後の忠男の人生を考え、忠男の入居を決める。
しかし、環境の変化に戸惑った忠男は、ホームを抜け出した際に、
ある事件に巻き込まれてしまう。
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桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿。

近所で桜の枝をばっさり切った家の話をしたら(虫がいたのかもしれませんが)
婆1号がこの言葉を真っ先に言って反応していたのを思い出しました。

珠子がなぜ梅の木を切らないのか、息子の忠さん(忠男)の父親が植えたから、
という理由をお隣さんに説明するのですが、この父親について色々想像しつつ、
珠子が忠さんと父親のつながりをどこかに残しておきたいという気持なのかな、
と思いました。(1本しかないのに実が生るのも理由かも)

自閉症の息子より先に自分が旅立つ、その後のことを考えた珠子が
忠さんをグループホームに入居させる、そこでよかったね、というはずもなく、
仲良くなったお隣さんの息子(草太)に誘われてある場所に入って事件が起きる。
慌てて逃げた草太に対して、その場から逃げられなかった忠さん一人が犯人に
仕立て上げられて近隣住民からグループホーム撤退の活動を起こされてしまう。

人間って頭の中で必要だと思っていても、自分の近所にはあってほしくない、
と思う人が多いですよね。
葬祭場やごみ焼却場、刑務所などなど、グループホームも自閉症の人たちが
出入りすると何をされるか分からないから怖くてたまらない、という理由ですが、
自閉症じゃなくても怖いことやってる人がいるかもしれないでしょう、って
思ったりします。

最近、ダイバーシティとかインクルージョンとか世間で言われるようになって
(会社でもそういう取り組みを始めていたりします)
自分と違うこと、多様性を認めて受け容れましょう、という流れになって
来ているとは思いますが、声高に言っている人たちがどれだけ実現できているか、
少々冷めた目で見てしまいがちの自分がいるのですが、と書いて急に思い出しました。
レインマン [DVD]

レインマン [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2010/06/25
  • メディア: DVD
ダスティン・ホフマン演じる兄、自閉症の設定でしたね。

お金目当ての弟(トム・クルーズ)の態度が序盤いやらしいのですが
少しずつ兄のことを理解していこうとする姿が記憶に残っている作品です。
自閉症の方と私は実際接点を持ったことがありませんが、ちょっとしたことでパニック、
ということはありますが(今作の忠さんは梅を切ろうとすると大パニック)、
時間や数字、記録などについて非常に細かく記憶しているところも才能であって、
一般的な「社会性」という点で問題があるかもしれませんが、長所を観ることで
個を受け容れることが大事なのかなと思いました。

映画を観ていて救われたのはお隣さんの息子、草太が忠さんのことを
もっと知りたいと近づいて一緒にいることで受け容れようとすることでした。
(大人ほど先入観がないのかなという気持に)

自分が小学生の頃、一緒に勉強していたはずがある段階から消えている
(当時そういう子供が通う専門の学校があったと聞きました)
一緒に過ごせないと大人が判断してそういうことがあったのかと思いますが、
色々な子供がいる中で育つことも(先生は大変なのかもしれませんが)
大事なのかなという気持になりました。

と、一朝一夕に世の中が変わるのは難しいかもしれませんが、
自分と違うことを知ること、理解して受け容れること、あまり意識過ぎても、
なのですが、コミュニケーションをとることで自分が違うと思う境目が
少しずつでもとれていければいいなと思った「梅切るバカ」でありました。

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麹町「ラ・タベルナ」でミートローフ [呑んだり食べたり(欧州料理)]

酒友から「五郎さん(孤独のグルメ)がランチで食べたお店に行かない?」と
お声かけをいただき(グルメな方で色々誘ってもらって感謝しています)、
麹町(私は四谷駅から徒歩10分くらい)の「ラ・タベルナ」さんに行きました。

(食べログ)https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130803/13000423/

とにかくボリュームが凄いらしく、ちょっとずつ沢山の種類を食べよう、
ということで今回は8人での参戦です。

IMG_2327.JPG最初はビール(小瓶だったのが残念) 
(サッポロがよくて瓶にしましたが生ビールの場合はアサヒです)
IMG_2328.JPGはい、かんぱい♪ 
IMG_2331.JPG最初に生牡蠣 
壁メニューにあって注文したのですが(「海の完全食品」と書いてあった)
1個290円とお手頃なのに結構大ぶり、とぅるんとした食感とクリーミーな味、
本当に美味しい。
IMG_2335.JPG他の人が食べていたブルゴーニュ風
生牡蠣の100円プラスですが、香りよくとても美味しそうでした。
(他に、焼いてレモンをかけて食べるメニューもありました)
幹事さん(ランチでこのお店に来て盛りにびっくりした人)を中心に
メニューを決めたので私はそれをぼんやり眺めてきたものを有難く食べる、
その繰り返しです。(^-^;
IMG_2332.JPGいわしのトマトマリネ
いわしを焼いてトマトソースで煮込んで冷やしたような一品でしたが、
トマトの味がよくしみていて美味。 
IMG_2334.JPG茄子のマリネ
これは酸味もきいたさっぱり味でした。 
IMG_2336.JPG生ハム&ケッパー
ケッパーというとスモークサーモンのイメージだったのですが、
生ハムと一緒でも美味しくて、フレンチドレッシングのかかった野菜と一緒に
食べると更に美味。前菜から美味しくて全員盛り盛りと食が進みました。 
IMG_2338.JPG鯛のカルパッチョ 
これはそんなに盛りが凄いわけではなかったのですが(魚介だから?)
これも見た目通り、美味しい一品でした。
IMG_2340.JPG続いてハウスワイン(白)をデカンタで 
900ml入っていますが8人で分けると1回で空になります。(笑)
そんなわけでお代わりをすかさず注文しました。
IMG_2341.JPGマッシュルームのサラダ
生のマッシュルームの食感が楽しいサラダ。
フレンチドレッシングでさっぱり食べられます。 
IMG_2342.JPG紅白揃ったところで 
IMG_2343.JPG特製ミートローフ
五郎さんが召し上がったお料理だそうです。(私は未見)
IMG_2344.JPG上からみるより IMG_2345.JPG横からみると更にすごい 
ランチタイムはパスタとバターライスもついてこれで1000円だそうですが、
(16時~は1100円、18時以降は1300円と値段が変わります、でも安い)
中盛に変更するとミニサラダ付き、ハーフにするとミニサラダとデザート付き、
とミートローフやパスタの量を減らすとおまけがつく、というシステムらしく、
幹事さんもハーフにしてちょうど一人前くらいだったと話していました。
今回は2人前を8人で分けたので、ハーフのハーフ(1/4)を食べた感じでしたが、
それでも結構多い印象でした。
パスタはバジリコ味で結構アルデンテな感じで美味、バターライスもさっぱりして
意外とぺろり、メインのミートローフはデミグラスソースによくあって肉肉しく、
赤ワインにもよく合いました。(^-^)

IMG_2347.JPG海老とマッシュルームのアヒージョ
ぐっつぐつ熱々、ニンニク少なめなのでガツンとした感じが殆どなく、
油なのに意外とさっぱり食べられました。 
IMG_2348.JPGムール貝のトマトワイン蒸し
なぜだろう、シソが載っている。。
除けていただきましたがトマト味でほどよい酸味とプリっとしたムール貝、美味。 
((1人前15粒という説明でしたが喧嘩しないように16粒入っていました)
IMG_2350.JPGトリッパ煮込み 
一緒にペンネも煮込んでありましたが、よい箸休めになるというか、
色々食べているのでトリッパだけでなくペンネも入っていてよかったかも。
IMG_2352.JPGお酒を呑むときはお水もね~ 
IMG_2354.JPGチキンマスタードソテー
粒マスタードがやさしく効いている感じ、柔らかい鶏肉が白ワインにぴったり。 
IMG_2355.JPG軽快に進みます(^O^)/ 
IMG_2356.JPG牡蠣のクリームパスタ
100円プラスでペンネに変更してくださいと注文していたのですが、
普通にスパゲティで運ばれてきました。
満席でフロアも厨房もお忙しいのでこういうこともあるんでしょうね。
普段、自ら注文しないクリーム系ですが思っていたよりさっぱりしていた感じ。
牡蠣は個数が足りず私は食べませんでしたが、牡蠣の味がほのかに香っていました。 
IMG_2359.JPG6切れしかないピザはゲット! 
耳ところがサクサクしていてのび~るチーズと良く合っていて美味。
IMG_2360.JPGカツレツ
豚の赤身肉みたいでこれも胃にもたれない感じで(一口だけだからかも)美味。 
ここでデザートを食べて〆ようか、と思っていたら、デザートが軒並み売切れて
アイスのみ、というスタッフの方の説明に、
IMG_2361.JPGなぜかオムライスを注文(笑)
ケチャップライスではなくちょっとスパイシーに炒めたご飯だったので
これを8人で分けるとそんなにヘビーではなかった感じ。

これでお会計(ワインはデカンタで5つか6つ呑みました)。
一葉さんからおつりがきました。

全体的に味付けが薄めで、塩気が強くてお酒が進む、という感じではなく
(それでも美味しくて十分お酒が進みました)
イタリアンという割にガーリックモリモリでもなかったので、
食後に胃がもたれることもなくどこか健康的に食べられた感じです。

1人で来たら1品で満腹太郎ですが、8人で来たお陰で色々な種類をちょっとずつ、
どれも美味しくて満腹満足のラ・タベルナさんでありました。

 




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映画「モリコーネ 映画が恋した音楽家」を観る [映画(ま行)]

予告編を観ていて気になっていた作品、公開後から大分時間のたったところで
やっと観ることができました。
モリコーネ.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

多くの映画やテレビ作品で音楽を手掛け、
2020年に逝去したエンニオ・モリコーネ氏。
クエンティン・タランティーノ監督やクリント・イーストウッドらが
彼に賛辞を贈る一方、自身は映画音楽の芸術的価値が低かった当時の
苦しい胸のうちを明かす。
『荒野の用心棒』での成功、『アンタッチャブル』で3度目のアカデミー賞
ノミネートとなるも受賞を逃し、落ち込む様子なども描かれる。


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マカロニウェスタン、観てみようかな。

という気持で観終わりました。

エンニオ・モリコーネというと、映画の中でも紹介されていた、
ニュー・シネマ・パラダイス SUPER HI-BIT EDITION [DVD]

ニュー・シネマ・パラダイス SUPER HI-BIT EDITION [DVD]

  • 出版社/メーカー: アスミック・エース
  • 発売日: 2009/06/19
  • メディア: DVD
アンタッチャブル30周年記念ブルーレイTV吹替初収録特別版(初回生産限定) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2017/11/08
  • メディア: Blu-ray
これらのイメージが強いのですが、幼い頃に父親と同じトランペット奏者を目指し
(目指したというよりは父親にトランペットを演奏するように厳しく指導された印象)
その後、クラシックの作曲技法をペトラッシ氏(作曲家)に学んでから、
ラジオ、テレビ番組の音楽を作曲し、その後、映画音楽の制作に携わる、
絵画と同じく、芸術を生み出すアーティストの人生を知ると興味が湧く性格なので
今作で俄然モリコーネさんに興味が湧いたのですが、お昼を食べた直後だったのもあって
序盤の淡々とした流れ(アンタッチャブルが出てくるのは後半というか殆ど最後)に
うとうとしてしまったのは反省です。(^-^;

対位法(バッハより前に生まれた複数の旋律を合わせる作曲法なんだそうです)を
活用した映画音楽、時に楽譜に旋律を書かず演者に委ねるというのも実験的、
作曲家として様々なことをやってみたいという活力のようなものを感じましたが、
予告編でも描かれている通り、賞レースには運から見放されていた感もあって、
(そういう描き方をしたいという作り手側の考えが明白に伝わっていましたが(^-^;)
その前にグラミー賞は受賞していたようですが、アカデミー賞を受賞したのは、
2007年に名誉賞、そして2016年に作曲賞というのも今回知ったのですが、
いつまでも受賞できないマーティン・スコセッシ監督にどこか重なるというか、
(スコセッシ監督もまさかリメイクで初受賞すると思いませんでしたが)
才能があるのに運に恵まれない、でも最後には報われてよかった、
どこかホッとする自分もおりました。

ただ、モリコーネさんがアカデミー賞を受賞した、
ヘイトフル・エイト [DVD]

ヘイトフル・エイト [DVD]

  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • 発売日: 2018/03/02
  • メディア: DVD
観たのは覚えているのですが、自分の鑑賞記事を観ると
タランティーノ監督作品にしては不発だったみたいで、
音楽のことには微塵も触れていないのが我ながら残念でしたので、
音楽を意識しながら改めて鑑賞しようと思います。

クリント・イーストウッドなどの映画監督だけでなく、
映画音楽に携わる作曲家として、ジョン・ウィリアムズやハンス・ジマーが
登場していたのが個人的には萌えたのですが、音楽のない映画もある中で、
やはり映画は音楽と映像の組合せで相乗効果が生まれてより楽しめる、
そういうものなのだと改めて思えた、
「モリコーネ 映画が恋した音楽家」でありました。



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