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映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」を観る [映画(あ行)]

YouTubeに流れていた予告編の宣伝を観て一体どんな映画なんだろう、
という興味だけで映画館に観に行った作品です。
(鑑賞したのはアカデミー賞授賞式の1週間前くらいです)
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あらすじはYahoo!映画さんより。

エヴリン(ミシェル・ヨー)は優柔不断な夫ウェイモンド(キー・ホイ・クァン)と
反抗期の娘、頑固な父と暮らしながら、破産寸前のコインランドリーを経営している。
税金申告の締め切りが迫る中、エヴリンはウェイモンドに並行世界に連れて行かれる。
そこでカンフーマスターさながらの能力に目覚めたエヴリンは、全人類の命運を懸けて
巨大な悪と闘うべく立ち上がる。
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キー・ホイ・クァン、大きくなったねぇ。。。。(;_:)

グーニーズは未見のため、
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この作品以来の御目文字。
こんな立派なおじさんになっていて(私よりちょっと年下)時の流れを感じましたが、
アカデミー賞で最優秀助演男優賞を受賞した時のスピーチに思わず目頭が熱くなりました。
(サイゴン陥落後、香港からアメリカに避難してご苦労された方だったのですね)

と、キー・ホイ・クァンばかり見てしまったのですが、
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ダニエル・ラドクリフが死体役を好演したこの映画の監督、
ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート(ダニエルズ)による今作、
この監督なら映画の世界観(監督たちがやりたいことを盛り込みまくる)、
分かるなあと思ったのですが、かなり好き嫌いが出そうな映画でした。

(YaCoHaさんは楽しまれていました!)https://yakoha.blog.ss-blog.jp/2023-03-18

私もお下劣な場面にうわー、、と思いながらも全体的には楽しめたのですが、
ダメな人にはダメ(どこが面白いの、と思う人も結構いそう)な作品かもしれません。

人生に「たられば」はないと思いますが、もし~だったら、もし~していたら、
そうしていた場合の自分が違う空間に存在している(マルチバース)、そこに行くには
変わったことをしないと飛んでいけないという設定で、その変わったことが笑えたり
ちょっと引いたり(トロフィーの件はもうちょっと短くてもよかったかなと思った)、
全面的に受け入れるのは個人的に難しかったかもしれません。

LGBTQだけでなく、BLM(Black Lives Matter)の活動も活発になっているアメリカで
アフリカ系、アジア系も公平に扱いましょう、という流れになっている中で
今作がアカデミー賞を受賞したのもどこか象徴的だったように思いましたが、
映画の中でもアジア系移民がアメリカで差別され苦労が多いことが描かれていました。
(駆け落ちしてアメリカにやってきた後、コインランドリーのお店を持つものの
 生活は厳しいまま、という設定)
未だにロサンゼルス暴動で韓国系の男性が自分の店をまもるために銃を構える場面が
記憶に残っていますがあれから30年以上経ったというのに、コロナの原因がアジア人だと
アジア系に非アジア系が暴力をふるう場面をニュースで見て、人種差別がなくなっていない、
ということにショックを受けましたが、そんな中で今回の賞レースで存在を見せたのは
大きな意味があったのではないかと思います。


全米映画俳優組合賞)の授賞式で(上にはった動画)
おじいちゃんのゴンゴンを演じたジェームズ・ホンのスピーチが印象的でした。
70年前に出演した映画はクラーク・ゲーブル主演、アジア人はこうだ、と
眼をつり目にされ、アジア人は興行収入に貢献しないと言われたもんだが、
今はどうだ!と声を上げるのを見て、香港からアメリカにわたって差別されて
それでもアメリカで活動し続けたことは素晴らしいと思いました。
そのあと、ジェイミー・リー・カーティスをさして「リーは中国人の名前に多い」と
言って笑いを取っていましたが、アジア系アメリカ人の監督(2人のうち1人)が
こういう作品を作ってアカデミー賞でも主な賞を受賞したことが象徴的ですね。
(LA暴動を知らない若い方にはこのあたりピンと来づらいかもしれませんが)

と、アジア系のことばかり書いてしまいましたが、
アジア系を差別する国税の監督官を演じたジェイミー・リー・カーティス、


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ちゃんと見たのがこの作品以来(ほぼ30年前)だったので、最初気づかず、
途中で気づいて驚きながら何とも言えない(いやーな感じ)雰囲気を醸し出す役柄を
演じていたジェイミー・リー・カーティスの存在も強く感じる作品でした。

作品についてここまで殆ど書いていませんでしたが、
たられば、の世界の中にたくさんの空間(マルチバース)があって、
主人公のエヴリン(ミシェル・ヨー)に他の空間からやってきた人たちと戦う中、
最後は「他を認める」「他の存在を受け入れる」ことでみんなハッピーになる、
自分と違うからと差別することなく受け入れることが大事と伝えてくれたような
そんな終わり方でホッとしました。

とはいえ、1回の鑑賞では見落としていたことが多いかもしれません。
もう1回見るとお下劣なところ以外に気づきがあるかもしれない(というか多分ある)
と思うと、Yahoo!映画などのレビューはかなり低いとはいえ、もう1回鑑賞しよう、
という気持になった「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」で
ありました。




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