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映画「PERFECT DAYS」を観る [映画(は行)]

呑み記事のストックがなくなったのですが映画記事のストックがまだありますので
もうちょっとだけ映画記事を続けたいと思います。
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ヴィム・ベンダース監督作品、役所広司主演というのが気になって
映画館で鑑賞しました。
perfect.jpg
あらすじは映画.comさんより。

東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。
淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、
彼にとって日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちている。
昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読むことが楽しみであり、
人生は風に揺れる木のようでもあった。
そして木が好きな平山は、いつも小さなフィルムカメラを持ち歩き、
自身を重ねるかのように木々の写真を撮っていた。
そんなある日、思いがけない再会を果たしたことをきっかけに、
彼の過去に少しずつ光が当たっていく。
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悪くはないのですが、どうにも映画に入り込めませんでした。( 一一)

冒頭のアパートで平山が朝起きて規則正しく準備して出かける、
その場面に演じているのが同じ役所広司さんだったからなのか、


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  • 発売日: 2021/10/06
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この作品とダブってしまったのですが、同じような感覚に陥った方って
ほかにもいるような気がします。

と、ここはまあ「違う作品だし」と気持ちを切り替えられたのですが、
本編のテーマというか、人それぞれの価値観や生き方みたいなものを
本当にどこかにこういう人がいるんじゃないかと思わせるような作品、
そこは共感できた気がします。

ただ、冒頭で気になった後、そのままずっと引きずってしまったのが、
平山がアパートにつるしてある青いつなぎの作業着を着て仕事に出る、
渋谷区のデザイナーズトイレ(奇抜)との対比なのか、墨田区の下町の
風景から軽自動車で首都高を走り渋谷区のトイレまで行って清掃、
黙々と真面目に作業する平山(清掃道具も自分で作ってしまうほど)、
洗剤やトイレッとペーパーの補充はどこでやっているのか?という
疑問を持ちながら最初に写される一日の様子を観ていて大きな違和感は
感じず一日が終わりそう、、、というところで、平山が帰宅し、
清掃(特にトイレですし)で汚れた作業着を部屋のハンガーにかけてつるす、
という場面に個人的には「ちょっとこれダメ( 一一)」と思ってしまった後は、
その場面が出る度、上がりかけたテンションが下がる、といった感じで
(朝作業着を着て夜戻ってきて部屋に吊るし、休みに洗濯)
映画の本筋ではないですし、ドキュメンタリーではないから気にしなくても
と思っていたのですが、終始そこが引っかかってしまいました。

といった個人的な感覚による引っかかりによってヴィム・ベンダースの世界を
心から楽しめずに見終わったのですが、平山が住む下町(多分墨田区あたり)、
以前墨田区の会社に勤めていたので見慣れた風景(本所吾妻橋駅の交差点とか)、
浅草駅地下の古い飲食店街、懐かしいなあと思いながら観ているときは楽しくて、
作業着が出てくるとテンションが下がるみたいな繰り返しとなりました。

あとは、渋谷区の再開発というかデザイナーズトイレに対しても個人的には
どこか違和感があるというか、お金がかかって維持費もかかる、まあ渋谷区は
税収多くて街づくりの一環でやっているのかな、なんて思ったのですが、
田中泯演じるホームレスの存在を観ていると、ホームレス排除みたいにも
見えたりして、エンドロールにでかでかとユニクロのクレジットがあったので
鑑賞後に調べたら、渋谷区とユニクロ柳井さんのご子息が手がけた映画だと
いうことが分かってどこかきな臭い感じもしてしまいました。
(そういう先入観を持つのもよくないとは思うのですが)

役所広司さん演じる平山(毎朝買う缶コーヒーがサントリーのBOSS(笑))、
この配役はぴったりだなあと納得できましたし、
呑み屋の女将さんが石川さゆり、と元ダンナが三浦友和で驚いたのですが、
こういうキャスティングも外国人監督による映画ならではなのかもしれませんね。

色々な引っ掛かりがあったものの、平山のような生活が羨ましく思えて
人とべったりすることなく、適度に距離を置きながら付き合うことで
自分の世界を誰にも邪魔されることなく穏やかに過ごす、そんな生活って
いいな、という気持になれた「PERFECT DAYS」でありました。


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コメント 4

溺愛猫的女人

ごめんなさい。私も作業着をそのままかけるのは・・・部屋が臭くなってしまいそう。2着は支給されないのでしょうか( ̄▽ ̄;)
by 溺愛猫的女人 (2024-01-26 12:20) 

夏炉冬扇

1日の半部は野良着でしょうか。気楽でいいです。

誰にも邪魔されることなく自分の世界、というのはなかなかに難しいと思います。人とのご縁を大事にすると、義理・人情・助け合いが生まれて。
優しいハートがどうも好みのようで(私)。
by 夏炉冬扇 (2024-01-26 13:05) 

うつぼ

溺愛猫的女人さん、こんばんは。
なんだか嫌な感覚にさせてしまって申し訳なしです。
実際の清掃員の方とは違う描き方にも見えてしまったりしたのですが、
フィクションですから気にしすぎなのかもしれませんね。(^^;
by うつぼ (2024-01-26 22:18) 

うつぼ

夏炉冬扇さん、こんばんは。
夏炉冬扇さんのような体を動かして周りの人達と交流する、
羨ましいです。
在宅勤務で引きこもりがち、もうちょっと外に出て人と交流しないと
と思う日々ですが、助け合いの心は大切ですね。
by うつぼ (2024-01-26 22:20) 

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