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金沢旅行記2023~日本海庄やで夜の部編~ [日本の旅(北陸)]

小松空港に遅れて到着したので空港からのバスも遅れ、金沢駅に着いたのは21:10。
お腹ぺこぺこです。(:_;)

目星をつけていた駅ビル内の回転寿司はラストオーダーを過ぎていて、
開いているお店は結構並んでいたりして、うわー、どうしよう、と思いながら、
金沢2023 (17).jpegホテルがある方(バスが到着したのと反対側の出口)へ
近くの商業ビルに入ってラストオーダー21:30って書いてある!(その時21:20)
金沢2023 (18).jpegと思ってお店に近づくと、既に閉店の表示

「すみません、ラストオーダー21:30って書いてありますが閉店ですか?」
念のため聞いたのですが「はい、閉店です」というお答えでした。(:_;)

金沢2023 (19).jpeg遠くに見えるホテル(この日宿泊)を確認しながら、
ホテルからあまり遠くないところで呑めるところ、と探していたら、
金沢2023 (20).jpeg日本海庄やを発見しました
(食べログ)https://tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17002520/

大庄グループは私を裏切ることはないはずだ!という根拠のない信念で中に入り
「1名です!」と、人差し指を立てて「1」をアピールすると、
男性スタッフが入口すぐのカウンター席端っこに案内してくれました。
金沢2023 (31).jpegありがとう、大庄グループ
金沢2023 (32).jpeg金沢2023 (41).jpegカウンター席にはお花も
金沢2023 (23).jpegはい、かんぱい♪
お通しはおくらと人参の和え物でした。
金沢2023 (34).jpegお花の横には洒落た絵画も
こんな雰囲気の庄や、初めてかもしれません。(笑)
金沢2023 (21).jpeg金沢2023 (22).jpeg
本日のおすすめと地酒メニュー、どれも美味しそうで目移りしてしまいます。
金沢2023 (25).jpeg他の地域のお酒メニューも豊富です
金沢2023 (29).jpeg金沢2023 (30).jpegグランドメニュー
刺身三種盛りはなんでしょうか?と聞くと、まぐろ、カンパチ、ホウボウ、というので
美味しそうと思って注文してみたら、
金沢2023 (35).jpegうわぁ、寂しい(笑)
マグロとかんぱちは厚切りで1枚ずつ、ホウボウは薄切り4枚。
サーモンとか甘エビが入っていないと1人前ってこんな感じなのね。
金沢2023 (37).jpeg中トロが美味しいからまいっか。
スタッフのお兄さん、運んでくれたときにお皿に注文票の紙ぺらがくっついたまま、
おまけに醤油皿忘れ、という不慣れな雰囲気でしたが、「すみません!」と
スマイルでその後リカバー(その後の注文対応も常にスマイル対応)してくれて
おばちゃん(私)の寂しそうな1人呑みを盛り上げてくれました。(^-^)
金沢2023 (40).jpeg揚げ出し豆腐(好物)
本日のおすすめに入っていたのですが、なぜおすすめなのかは謎というか、
(季節感のないメニューですし)お豆腐、大量に仕入れたのかな。
これも外れのない味でした。
このあたりで、カウンターの遠くの方に30代くらいの男性が着席し、
加賀野菜の天ぷらや白海老の唐揚げに冷たいそば茶(ノンアル)を召し上がって
30分くらいでお会計していましたが、仕事終わりにノンアルの人も入れるのは
いいですね。

と、私はこのあたりで北陸の地酒をと思って富山の満寿泉を注文したのですが、
立て続けに二次会と思しき団体さん(10人グループの次に9人グループ)が
やってきて、スタッフの皆さんも急に慌ただしくなり
(お料理出るのにお時間かかりますけど、と言われても「大丈夫です!」と 
 酔っ払って幹事さんが答えていた光景を入口近くの席から見ていた私)
団体さんがいるので入口ドアが開けっぱなしで寒風が座席にもぴゅーぴゅーと
吹いてくるのが寒いうえに、お酒が全然こない、、でも忙しそうだし、、と
カウンター内の調理風景を眺めながら待ちました。
ちょうど私の注文(帆立とアスパラの焦がし醤油バター焼き)を作っていたので、
お酒が来る前にお料理がきそうだな、とみていると、ペットボトルをとりだし
フライパンにかけてジュージュー。
ペットボトルには「焦がし醤油」の手書きラベル。
先に手作りで焦がし醤油を作っておいて調理時間短縮術なんですね。びっくり。
金沢2023 (42).jpeg金沢2023 (43).jpegと、やっときました、お酒。
金沢2023 (44).jpeg続いて焦がし醤油バター焼きも
しっかりした味の日本酒に良く合う味わい、お腹が空いていたのでパクパク食べ進み、
金沢2023 (46).jpeg加賀鳶を更に注文(ピッチあがりました)
1杯目はグラスの小さいお猪口だったのが次は何故か大き目のグラスでした。
スタッフのお兄さん、私の呑み方がおっさんみたいで大きいグラスを持ってきて
繰れたのかもしれませんね。(笑) お兄さん、ありがとう。

この頃、更に8人グループが入ってきたのですが(外から寒風吹いてきて寒かった)
「満席です」と店長さんが断っていました。
金曜の夜だったので宴会多いんだなあ、と思いながら、〆の炭水化物は我慢してお会計。
寂しい盛のお刺身が結構いいお値段だったので、お会計もちょっと豪華になりました。
(久しぶりの金沢に着いたのだからちょっと豪華でもいいかと自分に言い聞かせ)
金沢2023 (47).jpeg庄やから歩いて数分でホテル到着
ガーデンホテル金沢

ガーデンホテル金沢

  • 場所: 石川県金沢市本町2-16-16
  • 特色: 金沢駅正面というフットワークの良さが自慢。兼六園・ひがし茶屋街などへの観光の拠点に最適。
ツアー検索で一番安いホテルとして紹介されたホテル、
口コミ評価も駅近はポイント高いのですが客室などは古いという口コミも
あったりして悩んだものの、夜遅く着いて1泊で滞在時間短いからいいか、
とここにしました。

入ってすぐのレセプションでチェックイン手続をしてくれたのが、
お笑いのタイムマシーン3号の関さんみたい風貌の男性で、
もそもそ早口で説明して非常に素っ気ない感じが残念でした。
金沢2023 (48).jpeg金沢2023 (49).jpeg確かに古めの室内
ちゃんと清掃されていてシャワーも熱いお湯が出たので無問題です。
金沢2023 (51).jpeg部屋の外に見える高級ホテル(ANAクラウン)
シャワーを浴びたらもう夜11時。
翌日は夜の便で帰るまであちこち巡る予定なのでそのまま就寝。


(-。-)y-゜゜゜(-。-)y-゜゜゜(-。-)y-゜゜゜


(つづく)



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金沢旅行記2023~出発編~ [日本の旅(北陸)]

呑み記事のストックもなく、映画記事のストックも殆どないので、
旅記事を暫くアップしようと思います。

今回は金沢です。

金沢といえば、大学生の時、サークルで行ったのが最初。(もう40年近く前(笑))
バイトはしていましたがそんなに予算があるわけでもないので、
北陸ワイドという周遊券を購入し、特急料金を支払いたくないという理由で
夜8時に上野を出発する急行「能登」に同級生たちと乗って早朝に金沢に到着、
それが初めて訪れた金沢の記憶です。

金沢駅からバスでしかいけない(遠い)保養所みたいな宿に3泊しながら、
周遊券で福井県(東尋坊)にも足を混んだりしたのですが、
駅前が当時は非常に寂しく、飲食店(ドムドムバーガーがあったのは覚えてる)は
少なくて、しかも夜8時に閉店、賑やかなのは駅から離れた香林坊、
地方都市に行くと、駅前よりお城のあるエリアが繁華街、というのを金沢で知りました。
あとは、金沢大学の学食で食べたお蕎麦の汁が関西風で色が薄かった、という記憶。

そんな金沢ですが、その後何度か足を運び、最後に行ったのは、2014年

長らくのぷーたろー生活からやっと転職した後、snorita姐、けーすけ兄と一緒に
訪れた(2人に金沢マラソンにエントリーされたので渋々2キロの部で走りました)、
それ以来ご無沙汰しておりました、金沢。

インバウンドで混んでいそうだから、というのが理由なのですが、
今回、期限切れになりそうなJALのマイルとe-JALポイントをなんとかしないと、
と慌ててJALパックを探したら金沢が意外と手頃で(新幹線と競合しているから?)
金曜日の夜遅いフライトで行って土曜日の夜遅いフライトで帰ってくる、
一番安いタイプのフライトで組合せたところ、総額2万円くらいで手配できました。
(全額マイルとe-JALポイントで充当したので自己負担ゼロ!)

行く理由がマイル消化という少々ショボい理由ではありますが、
久しぶりの金沢を私なりに楽しむことができました。(^-^)

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3月中旬の金曜日、ちょっと早めに在宅勤務を終業し、JRとモノレールで羽田空港へ。
金曜日で移動するビジネスマン、と全国旅行支援利用の観光客(私もです)で
大混雑のモノレールで羽田空港に到着したのがフライト出発の1時間弱前。
金沢2023 (1).jpeg空いているように見えますがかなり混んでいました。
いつも2時間近く前に着いてボンヤリ過ごすのが当たり前になっていたので、
「時間がない!」焦って羽田空港に着いたらまだ余裕がありました。

クラスJのアップグレードのキャンセル待ち手続きを行ってから保安検査場を通り、
金沢2023 (2).jpegゲート近くに座って暫し待ち
キャンセル待ちのカウンターに行くと、運よくアップグレードできました。
たまたま私がキャンセル待ちで優先順位が一番だったという幸運もあったのですが、
1人だけチェックインしない方がいて、その方の分でアップグレードできたという、
こんなところで運を使っていいのか、と思いながら手続きしてもらいました。
「飛行機、物凄く混んでいるんですね」とカウンタースタッフの方に言うと
「ここのところどの便もほぼ満席なんです」と仰っていました。

結果的に搭乗予定の機材到着遅れという理由で搭乗開始も10分遅れとなりましたが、
優先搭乗の人が長蛇の列を作っているのを座ってぼんやり見ていたら、
搭乗を案内するスタッフ(年配の女性)が小さいお子さんなどの事前改札の後に、
優先搭乗をてきぱき案内していました。
搭乗率が回復してきたのと全国旅行支援でフライトが混んでいるので、搭乗サポートの
スタッフの方を雇用するようになったのかもしれませんね。
金沢2023 (3).jpegという私もほどなくして搭乗
金沢2023 (5).jpeg幹線でないものの大きめ機材
金沢2023 (9).jpeg真ん中ブロックでした
金沢2023 (6).jpeg金沢2023 (7).jpeg
機内誌で見つけた新宿区落合エリア、私が生まれた頃住んでいたエリア、
当然当時は下町ぽい場所でしたが、機内誌を観て懐かしく思いました。

お隣には、キャメルのロングコートを着たお姉さん。
意識高い系な雰囲気を醸し出していましたが、座った途端爆睡されていました。
お仕事帰りでお疲れなのかもしれませんね。

10分近く遅れてドアが閉まり、プッシュバック。

マスク着用が任意になった頃だったので、機内アナウンスもマスク着用は個人の判断、
と言っていましたが、9割9分はマスク着用していました。

換気しているといっても密な空間ではやはり気になってしまいますね。
(前列に座るおじさんはマスク無し、少々酔っている感じで気になってしまいました)

プッシュバックした後、しばらくして機長様からアナウンス。
離陸前に機長様のアナウンスって珍しいな、と思ったら、
到着機材遅れによる出発遅れのお詫びの後、滑走路に向かう誘導路が一時的に閉鎖されて
再開待ちであると説明でした。
雪も風もないのに一時的閉鎖って誘導路に異物発見で除去しているのかなあと思いながら
暫し待ち、アナウンスの10分後くらいに無事離陸しました。
飛行時間は45分。思っていたより短いのですが、小松空港の到着は予定の20分遅れ。
小松空港から金沢駅までバスで行って、そこで夜の部と思っていたのですが、
駅ビルなどに入っているお店は閉店が9時~10時と比較的早く、飛行機が遅れたので
夜の部無理かも、、、そんなことが心配の私、
金沢2023 (10).jpeg出発時には消灯するのも夜便ならでは
金沢2023 (2).png旅のお伴にYMO
ユキヒロさんに続いて教授も旅立たれて寂しい私ですが、
最近YMOを聴く機会が増えたような気がします。
金沢2023 (11).jpegコーヒーをいただいていたら
あっと言う間というか、機長様からCAさんたちに着陸準備の指示があって、
その10分ちょっとすぎには小松空港に到着していました。
前方の席に座っているメリットで、早めに降機できたので、早めにバス乗り場に行って、
金沢2023 (12).jpeg乗車券を買って乗車。
空港のバスは飛行機の到着時間に合わせて運行するので、
時刻表の時間より10分近く遅れて金沢駅に向けて出発しました。

途中の高速(松任海浜公園、北陸松任)で3人下車(地元の方なのでしょうね)、
その後、駅西合同庁舎前で1人下車する時トランク荷物出すのに時間かかり、
金沢駅西口に着いたのは夜9時10分過ぎでした。
金沢2023 (14).jpeg金沢駅
テレビによく映る大きな鼓みたいなつくりの駅舎が見えるのは反対側の東口。
金沢2023 (15).jpegポストです
上に載っているのは「郵太郎」という加賀人形だそうです。(ポストは大理石)

この後は、夜の部を目指してお店を探します!


(つづく)



タグ:金沢 JL
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映画「EO イーオー」を観る [映画(あ行)]

ここのところまめに映画館に通うようになったのですが
(行かなくなったりやたら行ったり、の繰り返しです)
昨日の映画と同じく映画館で予告編を何度もみて気になっていた作品です。
EO.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

好奇心あふれる灰色のロバ・EOは、サーカス団で暮らしていたが、
ある日そこから連れ出される。
以来放浪の旅を続ける中で、善良な人間だけでなく、悪意を持った人間とも出会うが、
何があろうともEOが持ち前の無邪気さを失うことはなかった。


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EOといってもマイケルじゃないのね。(笑)
00s/deadstock限定マイケルジャクソン キャプテンEO Tee

00s/deadstock限定マイケルジャクソン キャプテンEO Tee

  • 出版社/メーカー: ノーブランド品
  • メディア:
どうしてもこれを思い出してしまうのは、ハッピー5Yearsの頃(昭和の終わり)、
ちゅーちゅーねずみーランドでバイトしていたのですが、
働いていたお店の斜め向かいの建物でこれがオープンしたからです。
って、今作は全然マイケル関係なし、ロバのEOのお話です。

(EO イーオーって、ロバの鳴き声?と思ったのですが、
 プーさんに出てくるロバのイーヨも鳴き声からつけられたのか思いました)

リアルでこんなに演技できるの?CG?と思ったのですが、6頭のロバが演じていたのを
エンドロールで知りました。
毛並みがさっきと違う、って思った私の目の錯覚ではなかったようです。(笑)

人間の愚かさと不条理さをロバの視線から描いた作品のように見えたのですが、
ロバという動物が馬ほど重宝されず、でも人荷運搬にも使う動物、
サーカスでも花形というほどではないイメージで、サーカス団が破産し、
動物愛護団体によって(サーカスは動物虐待という理由)保護され、
転々としていきます。

途中、サーカス団でEOと一緒にパフォーマンスを行っていたカサンドラが
EOのところにやってくるので、連れていくのかな、と思ったら、
「俺とロバとどっちが大事なんだ」と恋人に聞かれて、
迷うことなくさっさと恋人と去っていきます。
それきりカサンドラは出てこないのですが、一緒にサーカス団で仲良く暮らして
いたのに、サーカス団がなくなったらEOを懐かしく思うものの一緒に暮らそう、
という頭にはならないところが人間って身勝手だなと思いました。

その後、ポーランドからイタリアまで、歩いたり車に乗ったりしながら移動するEO。
EO.pngワルシャワからローマまでだとこんな感じ
歩いたら14日かかるみたいです。(Googleマップ調べ)

馬牧場からロバ牧場(ここでカサンドラと再会)、その後逃げ出して、捕獲されて
途中、毛皮工場(狐が電気ショックで殺される音が結構怖いです)に連れていかれ
狐を殺す人間に対して怒りを覚えたのか、蹴りを入れて逃げたり、
捕獲した消防署のおじさんが出場したサッカーの試合で大きな声で鳴いて
それが原因で消防署のおじさんのチームが勝ったものの、相手チームは納得せず
そのうち暴動が起きてしまったり、、、EOを載せたトラック運転手が暴漢に殺され、
代わりに司祭(若い)がEOを連れてイタリアまで車で移動し、
(この場面でフランス人女優のイザベル・ユペールが出てきてびっくり)
更にそこから場面が変わって牛の牧場で牛と一緒に移動している場面で
映画は終わります。

放牧から牛舎に戻る牛の群れの中にいるEOを観ていると、
この先EOが幸せに暮らせるのか、そう思えなくて悲しい気持ちになって
見終わりました。

EOのつぶらな、でもどこか寂しげな瞳、もふもふした毛並み、
走ることなく寂しげにのろのろ歩く姿、そして時々大きな声で悲しげに鳴く姿、
観ていて楽しいかと言われると、EOが人間の都合や愚かさに振り回されっぱなしで
EOが可哀想というか不憫に思えて仕方なかったのですが、動物映画≠可愛い、
と思いがちな私も人間の身勝手さや愚かさをロバの目線で観ることができて、
自分の振る舞いは大丈夫だろうか?他人に迷惑をかけない生き方をしていかねば、
そんなことを考えた、「EO イーオー」でありました。


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映画「ウィ、シェフ!」を観る [映画(あ行)]

予告編で観て楽しそうな映画(展開がよみやすくてドキドキしなさそう)を
ヒューマントラストシネマ有楽町で鑑賞しました。
シェフ.jfif
あらすじはYahoo!映画さんより。

カティ(オドレイ・ラミー)は、一流レストランの副料理長を務めていたが、
シェフと大ゲンカをして店を辞めてしまう。
移民の少年たちが暮らす自立支援組織の調理担当として働きだすが、
まともな食材も器具もないことに不満を抱えていたところ、
施設長のロレンゾ(フランソワ・クリュゼ)から少年たちを調理アシスタントに
してはどうかと持ち掛けられる。
天涯孤独で他者とのコミュニケーションが苦手なカティとフランス語が不得意な
少年たちは、料理を通じて少しずつ心を通わせていく。

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厳しい中でも輝く青年たちの姿に思わず目頭が熱くなりました。(:_;)

料理人の世界、縦社会で厳しいんでしょうね、テレビで人気のシェフの下で働き
遂に堪忍袋の緒が切れて店をやめたカティが難民支援施設で働くことになり
(詐欺ぽい表記の求人内容でやってきて荒れた施設に驚くカティ)
成人(18歳)になるまでに仕事に就けなければ強制国外退去となる難民たちの施設で、
食や食材に対する興味を持って誰かのために美味しい料理を作る楽しみを
知ってほしいと、身をもって教えようとするカティの姿は最初は少々強引に見えますが、
彼女自身も身寄りがなく孤児院で育った後、料理の世界に飛び込み実力でスーシェフまで
上がっていった人であり、難民の青年たちに対してどこか共感できる部分もあって
真剣に彼らをサポートしていこうとする様子にこのあたり(結構序盤)から
既にムネアツな気持ちになっている己がおりました。
最初は反抗的だった青年(一部少年も)たちもカティの本気の姿に惹きこまれていき、

美味しい料理を作ってもてなすことの楽しさをっ体験していきます。
私自身、自炊も適当になりがちなのですが、カティや青年たちの姿に気が引き締まり、
味付けだけではなく見た目も綺麗に盛り付けることの大切さを感じました。

先日観た「トリとロキタ」も難民の話(ベルギーですが)で、ビザをとる大変さ、
難民を受けいれるといっても国力を考えればおのずとその限界はあるわけで
(といっても入管職員の審査風景は本当に冷酷だった)
今作でもアフリカだけでなく政情不安の国(アジアや東欧)からやってきた難民たちが
フランス語を覚えて何かしら手に技術を得て職に就く、中にはサッカーのユースとして
チームに入りたいという青年もいたりするのがフランスらしいと思ったのですが、
今作では、カティから料理を学びたいと希望した全員が料理を作るというわけではなく
厨房とテーブルをレストランとして、それをサッカーコートに見立てて、
各自の役割を分担してチームとして作り上げていくというのが分かりやすく、
指導するカティもサッカーの有名選手をあげながらどのポジションも大事であることを
教えていく姿に、とかく「俺が俺が!」となりがちな人たちをうまくまとめる力を
カティに感じました。

難民支援施設の責任者のロレンゾも最初はカティの身勝手さに困っていたものの、
(この人見たことある、誰かに似ている、と思ったら、
 映画「最強のふたり」の主演の1人、フランソワ・クリュゼでした(^^;)
調理学習のコースを施設内に作って難民の青年たちをサポートできないか、
真剣に考えて実現に向けて取り組んでいく(非常に大変なことのようですね)、
その実現を強くサポートしたのがカティ、人気料理番組(料理の鉄人みたいな番組)から
出演依頼されていたのを断っていたのがこの番組をうまく利用して施設と難民たちを
前向きにさせたいと決勝戦まで実力で勝ち上がっていき、その決勝戦であることを仕掛け、
電波をつかって世論に訴える姿を観て、自分自身も苦労続きだったカティの強い気持ちを
感じて思わずこの時点で目頭が激熱になりました。

ロレンゾ以外にも施設の同僚のサビーネ(最初はのんびりした人だと思っていたら、
彼女自身も夢と現実のギャップに悩む、とても真面目で、でもお茶目な人でした)、
カティの性格に時々呆れるものの友人として何かあればサポートしてくれる
女優の卵のファトゥ、彼女たち2人も料理番組の決勝戦でカティのやりたいことを
後押ししてくれる頼れる味方で、まさにチームとして戦った結果、
難民支援施設内に調理学習のコースが出来たところで映画はおわりました。

予告編を観るともっと軽めの映画かな、と思っていましたが、
実際は難民受け入れ問題を抱えるフランス側、ビザとってフランスで働きたい難民、
現実の問題を炙りだすような題材だと思います。
ハッピーエンドとはいえ、料理番組の決勝戦でともに戦った難民の青年たちの中には
その後、国外退去となった人もいるとことが分かるような描き方になっていましたが、
祖国で問題なく暮らせればリスクを冒して難民として他国に行くことはないでしょうし
それでも難民として来ざるを得なかった人たちがどうやって自立していけるのか、
難民が増えるとその国の国民が失業する、という考え方もあるのかもしれませんが、
偽装難民ではなく本当に厳しい事情を抱えてやってきた難民に対して手を差し伸べる、
(日本で今作のようなことができるのか?という気持にもなりまししたが)
重いテーマを扱う作品ながらサラっと描いていて全体的に心地よく観ることができた
「ウィ、シェフ!」でありました。























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映画「セールスガールの考現学」を観る [映画(さ行)]

学生時代に3本立てとか名画座で観たことを思い出しながら、
昨日記事を書いた「パリタクシー」鑑賞後に移動し、違う映画館で観た3本目です。
(趣の異なる映画であれば3本観ても問題ないことを今作で確認できました!)
考現学.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

大学生のサロール(バヤルツェツェグ・バヤルジャルガル)は、
ケガをしたクラスメートのナモーナ(バヤルマー・フセルバータル)の代理として、
アダルトグッズショップでアルバイトをすることになる。
高い給料なのに仕事は簡単だと聞いたサロールは、1か月だけ働くことを決める。
ショップのオーナーは、カティア(エンフトール・オィドブジャムツ)という
謎の多い女性だった。

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人生初のモンゴル映画、楽しく鑑賞できました。(^-^)

モンゴルというと、

ゲル、遊牧民、羊、星空、そして旭鷲山

自分のモンゴルに対する知識が少なすぎて(しかも全く更新されていない)
この程度しかなかったのですが(朝青龍とか白鵬もいましたね(^-^;)
今作を観て未訪の土地ながら都市部(舞台はウランバートル)の様子を
垣間見ることができました。(オシャレなお店がいっぱいあるとか)
あとは、家に帰ってきたら靴を脱ぐ習慣とか親近感を感じたのですが、
顔が似ているものの使う文字はキリル文字(ロシア語と同じ)、
発音もどこかロシア語ぽいし、ロシア料理のお店も出てくるし、
地理的にはロシアに近い(交流も多いのでしょうね)という印象でした。

主人公のサロールの雰囲気がどこか不思議チャンというか、
あまり笑わず(いつも物憂げな感じ)外見もどこか野暮ったい感じ、
(同級生は髪も染めたりして結構オシャレ)
足を骨折した同級生に頼まれて引き受けた大人のお店のバイト、
引き受けるときもそんなに抵抗なく、店番している時も配達する時も
実に淡々としていて(来店者の質問にも適切にアドバイス(笑))
フェルトスリッパを作って市場で売る両親(そんなに裕福ではない)を
支えるためなのか、自分のやりたい夢を叶えるためなのか、
全然楽しくなさそうに働いていて(でも仕事ぶりは優秀)いて、
この先サロールはどうなるんだろうと見続けていると、
お店のオーナーのカティアと触れあうことによってどんどん変化していくサロール、
どんどんきれいに、どんどん明るい表情になっていく様子が微笑ましく、
そんなサロールを応援している自分がおりました。
(前髪をおろしてゲジ眉を隠していたのが前髪を上げてから明るさ加速)

親に逆らえず大学で原子工学を学ぶサロールですが、
本当にやりたいことは絵を描く事(でも親にはそれを言えない)、
カティアに対して最初は抵抗も見せたりしていましたが、
カティアのことを知って少しずつ心を開いていきて、自分のやりたいことを
親にも伝えることができたサロールの表情がなんとも言えず
明るくて楽しそうで、ハッピーな結末に温かい気持ちになりました。

お店のオーナーのカティアは過去に色々あった40代くらいの女性で
人生経験が豊富な分、サロールが後悔しないよう背中を押す存在で、
最初はサロールにどこか無理強いしているように見えてしまい
あまり共感できなかったのですが、サロールと出かけて話していくうちに
サロールが前向きに変化していく様子、それを観てホッとするカティア、
サロールも身内でない年長者のカティアと出会うことで大人の階段を上る、
人との出会いは人生のどの段階においても、特に若い時には大切だなあ、
そんな気持ちになれた(自分はそうだったかな、なんて思い返して(^-^;)
「セールスガールの考現学」でありました。


(おまけ)


The Dark Side of the Moon

The Dark Side of the Moon

  • アーティスト: Pink Floyd
  • 出版社/メーカー: Parlophone (Wea)
  • 発売日: 2011/09/26
  • メディア: CD

カティアがやっと見つけたとサロールに見せるLPがピンクフロイドの「狂気」。
サロールに匂いを嗅いでみなさいとレコードを渡しながら
「1970年代の匂いがするでしょ」と嬉しそうに言っている様子を見て、
リアルタイムの私もなんだか嬉しくなりました。

と、ピンクフロイドのLPを嬉しそうに見せるカティア、エンドロールでは大人の店で
販売されているものを使って早業を見せてくれます。(真似したサロールはできない)
こんな場面、日本の映画だったらやることを躊躇しちゃいそうだなあ、
なんて思いました。(明るい雰囲気なので全く無問題!)








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映画「パリタクシー」を観る [映画(は行)]

今朝8時に投稿予約したつもりでいたら下書きのままになっておりました。(笑)
いつもと違う時間帯のアップとなってしまいましたが、
明日はいつもの通り、8時に記事をアップする予定です。(^-^)
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昨日アップした「妖怪の孫」を観おわった10分後から鑑賞した作品
(定期券がないので都内に行くときはまとめて映画を観るようになりました(笑))
`paris.jfif
あらすじはYahoo!映画さんより。

パリでタクシー運転手をしているシャルル(ダニー・ブーン)は、
金もなければ休暇もなく、免許停止寸前という人生がけっぷちの状態にあった。
ある日彼に、92歳のマドレーヌ(リーヌ・ルノー)をパリの反対側まで送り届ける
という仕事が舞い込んでくる。
彼女の頼みでパリの街のあちこちに立ち寄るうちに、マドレーヌの知られざる過去が
明らかになっていく。


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一期一会。

偶然による巡り合わせが生み出した化学反応というか、
ご縁とか運とかそういうものがもたらす幸せを感じられる映画でした。

邦題にちょっと違和感があったのですが、
原題は"Une Belle Course"、美しいコース(走行?)、
英語題は"Driving Madeleine"で、
ドライビング Miss デイジー [DVD]

ドライビング Miss デイジー [DVD]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2015/02/18
  • メディア: DVD
この映画と同じ、、ではありません。(^-^;

最初は何もかもうまくいかずに悶々(というかイライラ)しているシャルル、
彼が迎えに行くときからメーターを倒していいからとタクシー会社に言われて
渋々ながら向かった家で待っていたのがマドレーヌ。
1人暮らしで転んで骨折したり(他人事に思えませんでした(^-^;)
パリの反対側にある施設に行くという事情を聴いてただ送り届けるだけ、
と思っていたのですが、施設に入ったら自分の思うように出かけることも叶わない、
と思ったマドレーヌが寄り道したいと第二次世界大戦の頃からの思い出の場所を
巡っていくうちに彼女の激しい人生(の回想場面)が描かれていきます。

パリ解放、16歳で米軍兵マットとの恋、別れ、そして生まれた息子。
マドレーヌが語る表情が乙女で、キスの味も覚えていると話していて
微笑ましい気持ちになったものの、その気持ちが一転します。

愛のない結婚(今のフランスのように事実婚制度もなかった)、
DVが息子マチューにも及びそうになったことから、
マドレーヌは夫に対して事件を起こしてしまいますが、
今の時代であれば情状酌量だったかもしれないものの、1950年代、
陪審員は全員男性、マドレーヌの訴える真実よりも夫の嘘を信じて
マドレーヌは有罪、禁固刑で刑務所に入ってしまう。

模範囚として13年後に大学生となったマチューと母の元に戻るものの、
息子は犯罪者の母を持ったことで辛い思いをずっとしていたこと、
自分のやりたいことをやりたいとジャーナリストとしてベトナム戦争の
戦地に赴き命を落としてしまう。

このあたりまででマドレーヌの話は終わりますが、そこから50年あまり、
彼女はどうやって暮らしてきたのか、それは本人の語りではなく、
シャルルの妻がネット検索することで最後に分かります。

最初は、お婆ちゃんをさっさと施設に送ったら仕事終了、
と思っていたシャルルも、マドレーヌの話を聞いて、寄り道しながら
自分のことも語るようになり日が暮れてからもタクシーは走り続け
(免停寸前のシャルルを警察の尋問からマドレーヌが助けてくれる場面も)
一緒にシーフードの晩餐を食べた後、マドレーヌがの助手席に座り
シャルルと楽しそうに語る場面には、運転手と客という関係を越えた2人、
初めてあって数時間一緒に話していてこの関係性が生まれるなんて本当に
偶然も偶然の一期一会だろうと思わず目頭が熱くなりました。

当初の到着予定時間を大幅オーバーして施設に到着し、2人は別れますが、
その後の展開には半世紀以上生きてきた私も涙腺が崩壊しました。

息子を亡くして独り身のマドレーヌが初めてあったシャルルに心を開き、
シャルルもどうにもならない日々をマドレーヌと話したことで打開していこう、
そんな前向きになっていく姿、人生を折り返した人であれば、この2人に対して
何かしら共感できる部分があるのではないかと思いました。

パリの風景とジャズのBGMで重い雰囲気を軽めにしてくれた効果があると思いますが、
結末を分かった上で、改めて最初から見直してみたい、また2人に画面越しで会いたい、
そう思える映画「パリタクシー」でありました。












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映画「妖怪の孫」を観る [映画(や・ら・わ行)]

公開している映画館が少ないのでやっと観られた作品です。
妖怪.png
あらすじはYahoo!映画さんより。

1993年に衆議院議員に初当選した安倍晋三氏は、
自由民主党幹事長、内閣官房長官などを経て、2006年に内閣総理大臣に就任。
2012年に再度総理大臣に選出され、「アベノミクス」などさまざまな政策を実行し、
連続在任日数2822日は総理大臣として歴代最長となった。
しかし退任後の2022年7月8日、奈良市で参議院選挙の街頭演説中に凶弾に倒れる。 
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選挙で勝てば正義。

そう思っている与党が導く日本のこの先、明るくならないような気持ちになって
観終わりました。


パンケーキを毒見する [DVD]

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  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2022/06/03
  • メディア: DVD


以前観たこの作品と同じ、内山雄人監督作品ですが、
Yahoo!映画は★2.8、映画.comでは★3.7と随分レビューに差がついているのが
非常に気になる今作でした。

菅さんを描いたパンケーキ毒見は首相をやめられてからの鑑賞だったので、
ぐふっと笑ってしまったのですが、今作は描いている安倍さんがお亡くなりに
なっている中で鑑賞する作品なので、ぐふっと笑うことはできず、
(というかそういう場面もないし)
アメリカのような二大政党が政権を争うような状況にならない限り、
自民党VS分裂して共闘しない野党の構図が続いて自民党が政権を握り続け、
平成の暗黒30年を過ぎて令和になっても「異次元」「緊急」と声高に言って、
(気づけば一人あたりのGDP金額も20位台後半に落ちてしまったし)
給与は上がらず、社会保険料や税金が上がっていって国民の暮らしは楽にならず、
今や国連に貧困層がある国と認定されている今からどうやってよくなっていくのか、
私自身も年金もらえるの?色々不安はありますが、姪や甥の世代のように、
(ねんきん定期便に書いてあった年金は婆1号の半分くらい(:_;))
この先まだまだ人生長い人達が希望を持って生きていけるのか、本当に心配です。

過去の安倍さんのお姿や発言(国会でも)、関係者(元官僚の古賀さんなど)が
語って様々な疑問に答えていく構成になっていましたが、コロコロ首相が代わる政権、
に対して、安倍さんは長期政権だったから何かしたのかというと、例えばアベノミクス、
インタビューで「アベノミクスは『やっている感』を出せばいい」と言ったり、
「見せかけが大事」と思っているというのを知り、選挙に勝てば後は私利私欲で
いいのか、という気持になりました。

世襲制の地方地盤を持つ国会議員は地元に利益誘導と言いながら、地盤となるエリアは
少子化が進み廃れていくところが多いという話を聞いたことがありますが、
安倍さんの地盤である山口県長門市の様子、元長門市議(無所属)の女性が語る談合、
安倍さんが若い頃勤めた神戸製鋼へ発注し、地元の建設関連の会社には仕事がいかない、
地元で票を集めて当選して地元が廃れていくってどういうこと?と思ったのですが、
今作で安倍晋三さんは安倍晋太郎さんの息子、と思っていたのが、
タイトルにある通り、岸信介(妖怪)の孫だったのか、ということが分かりました。
(安倍晋太郎≠岸信介&安倍晋三、に思えた)

昨年の痛ましい事件の根底にあった宗教の問題についても触れていて
(鈴木エイトさんも出演されていました)
選挙で勝つために必要だからというさほど問題視せずに手伝ってもらっている議員の
多さにも驚きました。
第何次安倍内閣か覚えていませんが閣僚24名のうち宗教と関連していたのが14名、
(関連していない中に小泉さんちの息子さんがいてちょっと笑ってしまった)
結局この問題も小川さゆりさん等の宗教二世が問題提起しているにもかかわらず
どこかうやむやになってしまっている感じがして、選挙に勝つために勝つために、って
勝てば正義で何やってもいいのか、という怒りも覚えてしまった私です。

かなり批判も多いため、今作をつくった内山監督も妨害などを心配されていましたが、
ご自身の小さいお子さんの将来を考えてこのままで日本はいいのか、という問題提起を
したかったのだろうと思いました。
ここまでして危機感をもって描かなければいけなかったのは、
政府と大手メディアのずぶずぶの関係に他ならず(昨今の皇室問題も同様だと思っている)
政府が圧力をかけることによって(変なこと報道したら停波するぞと脅す)
(政府に不利な)真実をメディアが報道できない状態になっているからだと思いました。
ニュースでよく見るようになった「報道の自由度」も68位、G7のダントツで最下位
というのも日本で偏向報道や忖度報道が常態化しているということですよね。

私自身は選挙には毎回行くのを常としておりますが、
若い世代にもこの作品を観て自分たちの将来に対して考えるきっかけになってほしい
(鑑賞していたのは私と同年代かもっと上ばかりだったので)
と思った「妖怪の孫」でありました。





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映画「レッド・ロケット」を観る [映画(や・ら・わ行)]

昨日アップした映画「聖地には蜘蛛が巣を張る」を鑑賞した15分後くらいから、
同じ映画館で観たおバカ画です。(あらすじは事前確認していませんでした)
レッドロケット.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

2016年。マイキー(サイモン・レックス)は、ポルノ映画のスター俳優だったものの
落ちぶれてしまい、無一文の状態で故郷のテキサスへ舞い戻る。
別居中の妻レクシーと義母リルに煙たがられながらも、マイキーは彼女たちの家に
居候させてもらうが、17年間ポルノ俳優をやっていたことがブランクとなって仕事はない。
昔のコネを頼ってマリファナの密売で日銭を稼ぐ中、マイキーはドーナツ店で働く少女と
出会い、彼女との交流を通じて再び前を向こうとする。


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失笑もれまくりのおバカ映画なのですが、現代のアメリカの一端を描いている作品、
だと思いました。
(2016年のアメリカ大統領選でヒラリーが優位だったころというのが
 テレビの音声からうかがえる、そんな時代設定でした)

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 デラックス版 [Blu-ray]

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 デラックス版 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2018/10/03
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やるせない気持ちで観終わったこの映画と同じ、ショーン・ベイカー監督作品、
というのは知った上で鑑賞したので、話の展開などを観ていても、
フィクションとはいえ、アメリカで生活する低所得層の白人、を描いている、
そういう気持でどこか納得して観ていました。

映画のタイトルは主人公マイキー(元ポルノスター)とかけてつけられたスラング、
らしいのですが、マイキーのダメっぷり(でも妙に明るい)を観ていると、
40代で仕事がなくなり故郷のテキサスに帰ってきて仕事に就こうとするものの、
職歴の空白(17年間)が長すぎて聴かれて自分の芸名を説明する場面、
面談相手も納得するものの、そんな人を雇ったら上司に怒られるという理由で
仕事が見つからず、大麻を売って稼ぐという道しかない、というのは、
今作がフィクションであっても、実際こういうこと(職探しで苦労)は多いのでは
そんな気持ちで見続けておりました。

ちなみに上映時間は2時間越え(130分)ですが、マイキーの変に明るい態度を観ると
「濡れ手で粟、みたいなことをやって調子に乗っていたらいつか大変な目に遭うだろう」
と思っていたのが最後にその通りになっていきました。

マイキーが大麻を売ってそこそこ稼いでいく中で出会うのがドーナツ店店員で、
17歳の少女(あだ名がストロベリー)、大人の男が好きと言われて付き合うマイキー、
途中から年下のストロベリーにマイキーがすっかりコントロールされていく様子、
それでも、ストロベリーと一緒にポルノ界に戻れるかもと変な野望を抱く、
そんなうまい話はあるわけないのですが、ある大きな事件を起こしてしまい、
自分を慕う近所の青年ロニーに罪を押し付けて自分は逃げのびようとするあたりから、
歯車が一気に狂い始める、、、、当然といえば当然ですね。

最後の場面は、観客の想像におまかせ、的な終わり方で、ストロベリーとの出会いが
現実だったのか幻想だったのか、アメリカの低所得者層(というか貧困)を描くというのは
「フロリダ・プロジェクト」と同じですが、主役のキャラクターに悲壮感がまったくなく、
そういう点では共感しないものの、ひたすらクズっぷりを発揮していくので場内から
笑いも時折漏れつつ自分のやったことはよくも悪くもブーメランのように返ってくる、
マイキーを観ながらそんな気持ちになった「レッド・ロケット」でありました。










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映画「聖地には蜘蛛が巣を張る」を観る [映画(さ行)]

一昨日手術、と書いたままその後について書いておりませんでしたが、
2時間くらいで無事終了し(局所麻酔が覚めないまま帰宅)、
その後、傷口の痛みやら指がいまいち動かないやら、という感じですが、
担当医によれば順調らしく、今後自主練やリハビリで早い回復を目指したいと
思います。やはり健康第一ですね。実感しております。(^-^;

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予告編を観て気になっていた作品です。
聖地.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

イランの聖地マシュハドで売春婦連続殺人事件が発生する。
「街を浄化する」という信念のもと、犯行を重ねる殺人鬼“スパイダー・キラー”に
人々は恐怖を抱く一方で、犯人を英雄視する市民も少なからずいた。
そんな中、事件を覆い隠そうとする圧力を受けながらも、女性ジャーナリストの
ラヒミ(ザール・アミール=エブラヒミ)は臆することなく事件を追い始める。
ある夜、彼女は家族と暮らす平凡な男の狂気を目の当たりにする。


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2000年から2001年、実際に起きた事件に着想を得た作品です。

原題は”Holy Spider”、聖なる蜘蛛、という意味ですが、
殺人犯が”Spider Killer(蜘蛛殺し)”と呼ばれること、
イランのマシュハドという聖都が舞台であること、
中心の広場から蜘蛛の巣のように道が放射状にのびていることなどから
このタイトルがつけられているのではないかと思いました。

冒頭に娼婦が殺害される場面、犯人のバイクなどが映されて、その後、
犯人ぽい男性が映るのでこの人か、、と思っていたら今度は顔が映っての
殺害場面、なので私を含めた観客は犯人のことが分かっているので、
犯人捜しでドキドキする代わりに、犯人を追う女性ジャーナリストのラヒミが
危ない目に遭いそうになる場面が多くそのドキドキ感が終盤まで続きました。

イスラム教の世界、蜘蛛にならざるを得ない女性たちの厳しい境遇もあるのだろう、
(冒頭に殺される女性はシングルマザー)と思って観始めたのですが、
ラヒミがマシュハドに到着しホテルにチェックインしようとしたところ、
予約しているにも関わらず独身であることを理由に宿泊を断られる場面、
警察の幹部にもあからさまな女性蔑視で協力してもらえない、
女性差別(今から20年前)が酷かったことは容易に想像できます。

一方で、娼婦たち(多くは薬の依存症)を殺して街を浄化するという大義の下で
殺人を繰り返す犯人、ラヒミが危険を冒して囮になることで犯人が捕まり、
その後裁判にかけられますが、元軍人(イラン・イラク戦争の前線に従事した経験あり)
の犯人は、退役軍人のコミュニティの後ろ盾があるせいか、自分のやったことは
正義であり、悪いことはしていない、罪にも問われないと余裕の表情で、
このまま終わるわけがないとみていたら最後の最後、やはり罪は罪として
犯人が裁かれ、最後は当然の報いを受ける死刑の場面、ホッとしましたが、
観ていてスッキリとか気持ちのいいものではありませんでした。

冒頭の殺害場面から最後まで(ベテラン娼婦を殺害する場面が本当にひどかった)
犯人の家族は守るが(自分は戦争にもいったし善良な市民というエゴ)、
娼婦は汚いから消してやる、という態度、更に、10代の息子が父(犯人)を尊敬し、
父の死後に受けたテレビインタビューで父の犯行の様子について語る場面、
全く共感できませんでしたが、今も女性差別や犯人の行ったことに対して
イランの情勢が変わっていないのだろうなと思いました、

(現在のイランについてちょっとだけですが調べてみたら、ヒジャブの着用が不適切と
 女性が逮捕されその後亡くなる事件も昨年発生していました)

祖国についてこういう映画を作ることに対しての葛藤もあったと思いますが、
イラン出身のアリ・アッバシ監督が描きたかったこと、イランについて
中東以外の人にも知ってもらうことも製作のきっかけだったのかと思いました。

イランでは上映禁止、デンマーク・ドイツ・スウェーデン・フランス合作、
撮影はヨルダン、というのがイランの現状を映し出しているのかもしれませんが、
私自身は観るのが辛い映画だったものの、イランへの関心を持つというきっかけを
持つことができたことは良かったと思えた「聖地には蜘蛛が巣を張る」でありました。



(おまけ)

鑑賞したヒューマントラストシネマ渋谷に飾ってありました。
映画ポスターイメージを実際織ったもの。
中東が舞台の話らしい演出ですね。
IMG_4515.JPG



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Amazon Prime「ジャネット・ジャクソン 私の全て」を観る [映画(さ行)]

ドキュメンタリー系の映像が好きなのでおススメに出てきて飛びついてしまった作品です。


ドリーム・ストリート

ドリーム・ストリート

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2022/08/01
  • メディア: Prime Video

Amazonで検索すると違うタイトル(おそらく原題)が出てきますが、
この作品です。 

あらすじはAmazon Primeさんより。

伝説のシンガー"ジャネット・ジャクソン"が、これまで明かしてこなかった人生を
振り返る、自身初のドキュメンタリー。
複雑な幼少期、兄姉や親との関係、成功までの道のり、そしてマイケルとの想い出や
スキャンダルによる転落まで、本人や家族、友人達が、その全てを語りつくす!



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ジャネットについて実はよく知らなかったので、
今回知ることができて良かった、と思える作品でした。

2017年のツアーを撮影するきっかけから、ジャネットが保管する大量のビデオと
インタビューを重ねること5年で公開されたドキュメンタリーだそうです。

4つのエピソードで構成されている本作ですが、
1つ目のエピソードはインディアナ州からジャクソン5が誕生したころ、
ジャネットは小さい頃からドラマに出演し、ステージパパである父の言う通り、
芸能活動を行っていた頃の話ですが、最初にジャネットを知ったきっかけが
中村雅俊と一緒に出演していたCMでした。


YouTubeって便利ですね。検索したら出てきてびっくり。
日本の歌謡番組にも登場し、マイケルの妹、可愛いなーと思っていたことを思い出しました。
ジャクソン5もそうですが、この頃のジャネットは父ジョーの強権に従っていたイメージで、
ジョーにはいい印象がなかったのですが、インディアナ州の小さな家からLAの大きな豪邸に
引っ越せたのは父のお陰と、兄と語る場面もあり、不満があっても今の自分がいるのは
父のお陰と思っているのは意外でした。
また、この頃、最初の結婚(ジェームズ・デバージ)をしているのですが、父の呪縛から
解かれたいと思っていたのかもしれませんね。

続くエピソード2では、父ジョーやジャクソン家から独立しようとしたジャネット、
コントロール

コントロール

  • アーティスト: ジャネット・ジャクソン
  • 出版社/メーカー: USMジャパン
  • 発売日: 2012/09/19
  • メディア: CD
リズム・ネイション1814

リズム・ネイション1814

  • アーティスト: ジャネット・ジャクソン
  • 出版社/メーカー: USMジャパン
  • 発売日: 2012/09/19
  • メディア: CD
この頃のジャネットです。私もリアルタイムで聴いていたのでよく覚えています。


これらのアルバムをプロデュースしたジミー・ジャム&テリー・ルイス
彼らのプロデュース作品(シュレールとかぺブルスとか)も聴いていたので、
今でも思い出深い作品ですが、「Control」では、マイケルの妹であることで注目され、
マイケルの真似と言われてご苦労されていたのも今回知ったのですが、
続く「Rhythm Nation」ではその酷評も打ち破り、 
このCMも未だに記憶に残っています。

エピソード3では、2番目の結婚(映像作家のレネ・エリゾンド)の中で、
ジャネットが更に進化していく様子が映されます。
ザ・ヴェルヴェット・ロープ

ザ・ヴェルヴェット・ロープ

  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2004/03/31
  • メディア: CD
この作品の頃で、夫レネのプロデュース力もあったと思いますが、
ジャネットが歳を重ねて深みを増す(俳優としても活躍)のを観て、
その後、2人が離婚訴訟で分裂してしまったものの、ジャネットの前向きな変化を
感じることができました。

ただ、ジャネットが成功を積み上げていく中で、マイケルのスキャンダルが発生し、
巻き込まれるというかジャネットにもやはり影響が及んだことも描かれていました。
(コカ・コーラと契約寸前のジャネットがマイケルのスキャンダルで契約できず
 なんてエピソードもありました)

渦中の中でも契約通りにツアーを行うジャネット、

その中でマイケルと一緒に作った「Scream」の制作風景もビデオで映されていて
この歌がそういう中で作られていたことも今回初めて知りました。 



最後のエピソード4は、2004年のスーパーボウルのハーフタイムショーでのアクシデント、
これによっていろいろなところから締め出されてしまったジャネットが
ブラックコミュニティによって支えられ復活していったことが描かれていました。
ジャネット・ジャクソン in 最強の夫婦 [レンタル落ち]

ジャネット・ジャクソン in 最強の夫婦 [レンタル落ち]

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2013/03/08
  • メディア: DVD
ひどい邦題ですが、この映画がヒットしたそうで(未見です)、
そこから復活していったジャネット、マイケルの死やロックの殿堂入りなども
描かれていましたが中東の富豪と結婚してお子さんを授かった話については
色々問題があるのか作品の中では述べられていませんでした。

本人のインタビューの他に色々な人達のインタビューも出てきて
ジャネットの半生について理解が深まったのですが、
ポーラ・アブドゥル(ジャネットの振付師)やジャネール・モネイ(ジャネットを尊敬)は
まあわかるとして、なぜマライア・キャリーが出てくるの?と最初不思議に思いました。
デビュー時期は違うものの同年代、マライアもアフリカ系の血を受けていることで
(デビュー当時はソウルトレインにも出演していたのは記憶にあります)
ジャネットに共感する部分があるのだろうとインタビューを観て理解できました。

先日観たボウイ様の作品(1990年代以降が描かれていなかった)と異なり、
小さい頃から今に至るまでが描かれている分、親近感が更に増して、
過去の作品も聴きなおしたいし、今のジャネットをもっと知りたいと思えた、
「ジャネット・ジャクソン 私の全て」でありました。



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