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映画「パンケーキを毒見する」を観る [映画(は行)]

以前から見たかったのですがなかなか映画館で観られず、
やっと田端のChupkiさんで観ることができました。
パンケーキ.png

あらすじはYahoo!映画さんより。

菅義偉氏は秋田のイチゴ農家から上京し、国会議員秘書、横浜市会議員、衆議院議員を経て
内閣総理大臣にまで登りつめる。
内閣官房長官時代、記者会見における記者とのやり取りでも耳目を集めた菅氏は
総理大臣就任早々、大手メディアの政治担当記者と「パンケーキ懇談会」を開き、
携帯電話料金の値下げやデジタル庁の新設などに着手する一方で、
日本学術会議の任命拒否や中小企業改革などを断行する。



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ぐふっ。

と笑ってしまう作品でした。
在任期間中に観たらもっと面白かったかも。(笑)

鑑賞したのが10月中旬。
岸田内閣発足後に観ると、すっかり過去のことに思えてしまったのですが、
在任期間中に観たらぐふっと笑うというよりイラついていたかもしれません。

菅さんという存在を意識してみるようになったのは、やはり官房長官時代、
表情が変わらないといかいつもメディアからの質問にいらついて答えている、
そんなイメージでした。
総理になってからは、官房長官よりもっと多忙で余裕がなかったように見えて、
原稿を予習無しでページを飛ばして読んでしまった上に、のりでくっついていた、
とかよく分からない言い訳をするようなイメージが強かったのですが、
東京オリンピックの思い出話など、自分の気持ちを語るときと原稿があって
それを読まないといけない時の落差がとても大きくて、
トップに立ってリーダーシップを発揮するとうよりは陰の参謀というか
陰から権力を動かす方が得意そうに見えました。


今作では、総理になる前の菅さんの半生を出身地の秋田からたどって、
上京して法政大学を経て、政策秘書、横浜市会議員、衆議院議員、
官房長官、そして総理大臣になっていく流れを追っていくのですが、
貧しい地域の出身と言いながら実家はそんなに貧しくなかったこと、
横浜市会議員の時にアクアラインを値下げした功績があること、
(森田健作が自分が下げたと言っているのでどっちもどっちに思えた)
総理大臣になってからの国会答弁(ご飯論法)をテレビニュースの編集前の
状態で見ると、日本をよくしようと立候補して当選して国会議員になって
その間に色々な流れとか力に流されたり押されたりして利益誘導のような
何かに利益が行くように便宜を図るのが仕事になってしまうのかと
思ってしまいました。

もちろん、今作は菅さんを批判する側から描いているドキュメンタリーなので
菅さん側から作品を作れば当然まったく真逆のようなものになるでしょうから
偏りがあるというのはある程度認識しながら見ていたのですが、
官房長官時代の政策推進費(機密費)が総裁選の間に多額の金額で供出されていること、
当然、日本のために使っていることもあると思うのですが、違うことにも使っている?
そんな疑念を持つようなタイミングと金額で、機密費が予算枠内なら自由に使える、
性善説に基づいてなんだと思いますが、この件は観ていてかなりモヤモヤしました。

戦時中と同じ報道統制で大手メディアが政権に忖度している図式、
といっても、メディアの都合よく恣意的に映像を編集して報道するような姿勢は
関心しませんが、肝心なことを報道しない、新聞社系のメディアにも
問題があるような気がしました。

作品の中で紹介されるアニメ(羊牧場、サウスパークのような子供が出てくる場面)が
なんとも皮肉で逆に面白かったのですが、要はまず選挙に行くこと、投票率が低ければ
自民党圧勝と思っているような人たちに国民も何か感じて行動しなければいけないな、
という気持ちにました。

投票してその後は関心がない、というのは反省点ですが、
今の総理も聴く耳があると言っては小さいノートを見せるパフォーマンスが
そんなに自分に響いてこず、選挙で勝つためにばらまくことばかりアピールして、
財源はどこ?所得倍増って本当にできるの?安倍さんの時もインフレに誘導できず
デフレが続いていて所得は増えず、社会保険料と消費税は上がっていくばかり。
私自身は、人生を折り返して老後の不安がいっぱいな状態ですが、
若い人たちはまだまだ長い人生をどうやって進んでいくのかもっと不安ではないのか、
そんな気持ちで見終わりました。

リーダーは危機的状況でどうやってリーダーシップを発揮できるか、だと思います。
政治家も民間企業のトップも、自分自身も、危機的状況におろおろせず、
打開策を見つけて進んでいけるようでなければだめんだなろうと思った、
「パンケーキを毒見する」でありました。


(おまけ)
今回田端のChupkiさんで鑑賞したので音声ガイドも聴きながら鑑賞しましたが、
銚子電鉄の「電車を止めるな!」の音声を担当された檀鼓太郎さんで、
ところどころのちょっとした音声ガイドにクスっと笑ってしまいました。(^-^)


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lovin

菅さん、すぐ隣の選挙区なので、ポスター、毎日のように見ます。
若いころ、よく来てたっていう中華屋さんとかもあるし。
この映画、観られてないのですが、たしかに裏で上手く立ち回って動かす、みたいなほうが得意なんでしょうね。官房長官時代って、けっこうコワい人だったらしい、とか?
今の総理は、人の話聞くって、みんな聞いちゃって、なんだかハンパな感じになりそう(今回の10万円も。。)だし、話聞いてると説明が長すぎて、結局何言いたかったのか分からない、アベちゃんと似た雰囲気を感じちゃいました。選挙の時、他の候補者も含め、いいことばっかり言うけど、どうやって実現するか、を話せない人だと信用できないですよね。
姐さん書かれてるような、ホントの意味でのリーダー、誰かいないのかな~~。
by lovin (2021-11-10 17:23) 

うつぼ

lovin姐さん、おはようございます。
そうか、菅さん、横浜が選挙区でしたね。
いまの総理はオープンな姿勢を売りにしていますが、観ていると
パフォーマンスばかりで一本芯が通っているようにも見えないのが
残念ですねぇ。
国が危機的状況にあるときに真のリーダーシップが見えると思いますが
そういうリーダー、いるのかどうか。( 一一)
by うつぼ (2021-11-12 07:54) 

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