映画「レッド・ロケット」を観る [映画(や・ら・わ行)]
昨日アップした映画「聖地には蜘蛛が巣を張る」を鑑賞した15分後くらいから、
同じ映画館で観たおバカ画です。(あらすじは事前確認していませんでした)
あらすじはYahoo!映画さんより。
2016年。マイキー(サイモン・レックス)は、ポルノ映画のスター俳優だったものの
落ちぶれてしまい、無一文の状態で故郷のテキサスへ舞い戻る。
別居中の妻レクシーと義母リルに煙たがられながらも、マイキーは彼女たちの家に
居候させてもらうが、17年間ポルノ俳優をやっていたことがブランクとなって仕事はない。
昔のコネを頼ってマリファナの密売で日銭を稼ぐ中、マイキーはドーナツ店で働く少女と
出会い、彼女との交流を通じて再び前を向こうとする。
同じ映画館で観たおバカ画です。(あらすじは事前確認していませんでした)
あらすじはYahoo!映画さんより。
2016年。マイキー(サイモン・レックス)は、ポルノ映画のスター俳優だったものの
落ちぶれてしまい、無一文の状態で故郷のテキサスへ舞い戻る。
別居中の妻レクシーと義母リルに煙たがられながらも、マイキーは彼女たちの家に
居候させてもらうが、17年間ポルノ俳優をやっていたことがブランクとなって仕事はない。
昔のコネを頼ってマリファナの密売で日銭を稼ぐ中、マイキーはドーナツ店で働く少女と
出会い、彼女との交流を通じて再び前を向こうとする。
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失笑もれまくりのおバカ映画なのですが、現代のアメリカの一端を描いている作品、
だと思いました。
(2016年のアメリカ大統領選でヒラリーが優位だったころというのが
テレビの音声からうかがえる、そんな時代設定でした)
フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 デラックス版 [Blu-ray]
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- 発売日: 2018/10/03
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というのは知った上で鑑賞したので、話の展開などを観ていても、
フィクションとはいえ、アメリカで生活する低所得層の白人、を描いている、
そういう気持でどこか納得して観ていました。
映画のタイトルは主人公マイキー(元ポルノスター)とかけてつけられたスラング、
らしいのですが、マイキーのダメっぷり(でも妙に明るい)を観ていると、
40代で仕事がなくなり故郷のテキサスに帰ってきて仕事に就こうとするものの、
職歴の空白(17年間)が長すぎて聴かれて自分の芸名を説明する場面、
面談相手も納得するものの、そんな人を雇ったら上司に怒られるという理由で
仕事が見つからず、大麻を売って稼ぐという道しかない、というのは、
今作がフィクションであっても、実際こういうこと(職探しで苦労)は多いのでは
そんな気持ちで見続けておりました。
ちなみに上映時間は2時間越え(130分)ですが、マイキーの変に明るい態度を観ると
「濡れ手で粟、みたいなことをやって調子に乗っていたらいつか大変な目に遭うだろう」
と思っていたのが最後にその通りになっていきました。
マイキーが大麻を売ってそこそこ稼いでいく中で出会うのがドーナツ店店員で、
17歳の少女(あだ名がストロベリー)、大人の男が好きと言われて付き合うマイキー、
途中から年下のストロベリーにマイキーがすっかりコントロールされていく様子、
それでも、ストロベリーと一緒にポルノ界に戻れるかもと変な野望を抱く、
そんなうまい話はあるわけないのですが、ある大きな事件を起こしてしまい、
自分を慕う近所の青年ロニーに罪を押し付けて自分は逃げのびようとするあたりから、
歯車が一気に狂い始める、、、、当然といえば当然ですね。
最後の場面は、観客の想像におまかせ、的な終わり方で、ストロベリーとの出会いが
現実だったのか幻想だったのか、アメリカの低所得者層(というか貧困)を描くというのは
「フロリダ・プロジェクト」と同じですが、主役のキャラクターに悲壮感がまったくなく、
そういう点では共感しないものの、ひたすらクズっぷりを発揮していくので場内から
笑いも時折漏れつつ自分のやったことはよくも悪くもブーメランのように返ってくる、
マイキーを観ながらそんな気持ちになった「レッド・ロケット」でありました。