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映画「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」を観る [映画(や・ら・わ行)]

以前観た作品ですが久しぶりに笑いたくて借りました。

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ [DVD]

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント
  • メディア: DVD


あらすじはYahoo!映画さんより。

テネンバウム家の3人の子どもたちは皆若くして成功した天才児。
長男のチャスは10代で不動産売買に精通し、国際金融にも才能を発揮する。
長女マーゴは12歳で劇作家デビュー。
次男リッチーもまたテニスのジュニア選手権3連覇で将来を嘱望されていた。
しかし、父親の過ちと裏切りにより一家は崩壊を始めてしまう。
チャスは飛行機事故で妻を失い、男手ひとつで二人の息子を育て、
マーゴは年上の男と結婚の末無気力な毎日を送り、
次男も突然テニス界を引退、船旅に出てしまう。
そんな彼らと再び家族の絆を取り戻したいと考えた父親は一計を案じるのだったが……。

 


 

もう、バカバカしいくらいシュールで面白い映画です。

とはいえ万人受けするかというと好き嫌いがはっきりする映画かもしれません。(^_^.)


話もトホホな感じで始まります。

タイトルにもなっている父親ロイヤル(ジーン・ハックマン)が
金の無心というとんでもない理由で「自分は癌で余命6週間」と言って
長らく別居中で連絡もとっていなかった奥さん(アンジェリカ・ヒューストン)や子供たちの前に現れます。

金の無心にやってくること自体、図々しいというか破天荒というか、もう酷くて笑えるのですが、
小さいころ天才と言われた子供3人(ベン・スティラー、グウィネス・パルトロウ、ルーク・ウィルソン)や
奥さんをかきまわすだけかきまわして、結局病気が嘘とばれて結局家を追い出されてしまうものの、
彼が現れたことで、各々心に傷を持つ子供たちや奥さんなどが、改めてお互いを認識し、
前向きに生きて行こうとする、そういう流れです。

とにかくジーン・ハックマンがいい味を出しています。

妻を亡くし、自分の子供達にも会社の経理を手伝わせている長男チャス(ベン・スティラー)のやり方に
疑問を持つ父ロイヤルは孫2人を連れて悪いことをどんどん経験させます。
赤信号で急いで横断歩道を渡る、雑貨店で万引きさせる、走行中のゴミ収集車方ステップに乗る、
走っているタクシーに水風船をぶつける。。。

もうこのジイチャンの行動が孫達を子供らしく生き生きさせるのがホッとして笑わせられます。


また、チャスと子供たち、普段は揃いの赤いアディダスのジャージ(何故か)を着ているのですが、
お葬式のときに黒いアディダスジャージになったりして、ここもすっかりツボにはまったポイントです。


ご近所に住む、幼馴染のオーウェンウィルソンのおバカぶり(ヤクチュウ)ぶり、
マーゴ演じるグウィネスパルトロウや次男を演じるルークウィルソンも(ボルグっぽい感じで笑える)も
妙にハマっていて、この作品が気に入ったのはキャスティングの妙なのかなとも思いました。


ロイヤルは結局最後は亡くなるのですが、家族につらい思いをさせて去って行った割に、
戻ってきて家族の和を戻そうとした、、そういうことがあったからでしょうか、
墓碑に「沈む軍艦から家族を救い非業の死を遂げた」と刻まれます。(笑)

いかにもアメリカっぽい仰々しい書き方ではあるものの、確かにそういう役目を果たしてましたしね。


家族の絆というのが物語の中心ですが、お涙ちょうだいって感じではなく、コメディ作品です。
描き方がかなりシュールであありますが、私のツボには完全にハマる作品なので、
ちょっと斜めから見ると小ネタでグフグフ笑えて、最後にはホンワカした気持ちになれる
「ロイヤルテネンバウムズ」でありました。