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喬太郎独演会で「ハンバーグができるまで」 [落語・お笑い]

落語会、、、というと、
先月一年ぶりにお会いした寿輔師匠のひとり会くらいしか今年も行ってなかったのですが、
ひとり会で思い切り弾みがついたというか、もうちょっと落語を生で聞こう、と思い立ち、
インターネットであれこれ検索して出たのが、
喬太郎.jpegこちらの落語会。

都内でなく、常磐線沿線(千葉)で落語会だなんて!と思いチケット購入し、
松戸市民会館に行ってみたのですが、かなり年季の入ったホールで、座席が狭い。。
30年以上は経っていそうな座席は前との間隔も狭いし幅も狭くてギュウギュウ。。。
私はほとんど最後列に近いあたりの右端だったので通路に足がはみでても、、ですが、
これは座席を減らしても改装すればいいのに、、、なんて思うくらいのホールでした。。

で、落語会とか寄席でありがちな光景で、殿方の洗手間に大行列。。。
やはり落語会っていまだに殿方の方が多いのかな、なんて思うと、
もっとレディースにもきてほしいな、なんて思ったり。
(噺家さんによってはレディースが多いこともあるんでしょうが)


後方の席からホール全体を見回すと満席。。。
土曜日の夜とはいえ、人気あるんですねぇ、喬太郎さん。

前方右ブロックにオトタケ君が座っていたのが(車椅子から普通の座席に移って座ってた)
見えたのですが、落語ファンなのでしょうか。喬太郎さんの知り合い?
わざわざ千葉まで来るんだなあ、、、なんて思いますた。

 


 

 

18時半開演で最初に登場したのは二つ目の柳家小んぶ さん。。
喬太郎さんの弟弟子で(喬太郎さんはさん喬さんの一番弟子、小んぶさんは十番弟子)
噺は「権助芝居」。

町内の芝居好きが集まって素人芝居をすることになったものの、
一人具合が悪くて出られないというので権助を小遣いで釣って舞台に上がらせる、という噺で
今回初めて聞いたのですが、ホールが古くて音響が悪いのとマイクの音量がいまいちだったのと
で、ほとんど聞き取れず。 多分、小んぶさんの声質もあるのかな、と思いましたが、
あまり好きな声質ではなく(噺家さんの声質って皆さん好き嫌いがあると思いますし)
おまけに舞台が遠くて顔もよく分からず、、で終了。。。。

ウォームアップにもなりませんどした。 ちょと残念残念でございますな。

 

つづいて、喬太郎.jpg 喬太郎さんが登場。 場内大拍手。。。。

 

松戸で独演会をやるのは初めてで、
スタッフが「松戸は若い人が多いから千葉の原宿のようなところ」と言ってましたけど、
客席見た感じは「千葉の巣鴨」って感じがしなくもありませんね。。。

と、ひとしきり笑いを取ってから、江戸時代のご商売、の話、
耳かき屋さん、屑屋さん、、、と始めたのが古典の「井戸の茶碗」。

あらすじは念の為wikipedia先生でどぞ→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E6%88%B8%E3%81%AE%E8%8C%B6%E7%A2%97

 

屑屋の清兵衛、訪れた長屋に住む浪人(千代田卜斎)から屑と一緒に仏像を200文で引き取る。

目利きに自信のない清兵衛は仏像引取りを断ろうとしたが、卜斎に懇願され、
200文以上で売れた場合は、儲けを折半しましょう、と卜斎に言って引き取った仏像、
籠に入れて歩いていると、細川家に仕える侍、高木佐久左衛門に声をかけられる。
腹籠りの仏像だ、と300文で高木が買い取り磨いていると腹の中から出てきたのは五十両。

仏像を買ったが中の五十両は買った覚えがないので売主に返したい、と清兵衛に申し出る高木、
そのまま五十両を持って卜斎のところに行くと、中から出てきたものは私のものではない、と
受け取りを卜斎は断る。

清兵衛は、共に受け取りを拒む高木と卜斎の間を行ったりきたり。。

遂には長屋の大家が間に入り、高木と卜斎に20両、清兵衛に10両で一件落着、、、
したかと思ったが、そのまま20両を受け取るわけには、と、卜斎は使っていた茶碗を差し出し、
20両受け取る代わりにと、茶碗を高木に引きとってもらう。。

が、今度はこの茶碗が細川公の目に留まり、目利きに「青井戸の茶碗」という逸品であると鑑定され、
細川公から茶碗を高木から300両で買い上げた。

一件落着したはずの50両、、、卜斎が20両の代わりに差し出した茶碗が300両に化けて。。

という噺。

私も寄席で数回しか聞いたことがないのですが、
高木と卜斎の間に入って右往左往する清兵衛さんの様子が面白く、
今まで聞いた中では一番楽しく聞けました。
(少々とちっていたのですがうまくフォローしていたような。。。。。)

 

 

ここで仲入り。   


またもや殿方の洗手間が大行列の中、私はすいすい御婦人用へ。(^_^)



そして、後半の部はスタンダップコメディの寒空はだかさんから。
(サイト)→ http://www.geocities.jp/hadasamu/pro.html


この方、以前、今は亡き晴乃ピーチクさんの独演会でゲスト出演したのを見たきり、
今回2度目なのですが、代表作「東京タワーの歌」についてもご紹介済み。
(こちらね)→ http://utsubohan.blog.so-net.ne.jp/2009-11-26

また、あの旋律が聴けるかと思って大いに期待しました。(^_^)

はだかさん、冒頭でこんなことを言いました。

「私の持ち時間はあってもなくてもいいような、電車で例えると北綾瀬駅のような存在で。」

常磐線沿線住民と思しき観客は笑っていたのですが半分以上は何のこっちゃで笑えず。
多分、観客の多くは常磐線沿線以外、遠方からいらした方なんでしょう。

って、この記事読んで意味が分かる人って殆どいないかもしれませぬ。
うたにさんだったら分かるかも。 えへへ。

また、

「私、埼玉は草加の出身なので、松戸の皆さんにシンパシーを感じるんです。
 だって、東京に近いけれど東京じゃない、惜しい!ってところにありますよね、両方。
 上り線に乗ると北千住ってありますけど、東京は北千住まで、そこから下りのエリア、
 足立とか、そういうところはグレーゾーンにしちゃうってもいいと思うんですよね!」

というかなり激しい発言にも常磐線沿線住民と思しき観客のみ笑い。。。。

せっかく松戸までやってきたので色々ネタを考えてきてくれたのに、
受けがポッツンポッツンな感じが気の毒。。私自身、大爆笑していたので。。(^_^.)


で、いろいろとお笑いネタを披露した後に、お待ちかねの「東京タワーの歌」を披露、
場内大爆笑、となったのですが、

「最近、東京タワーにライバルが出現したんです!」とはだかさん、
「スカイツリーの歌を歌います!」と歌いだしたのですが、

「チッチキチッチキ・・・・」とYMOのテクノポリスのような出だしの後、
いつものように

東京タワーの歌

東京タワーの歌

  • アーティスト: 栗コーダーカルテット
  • 出版社/メーカー: インディペンデントレーベル
  • 発売日: 2000/05/11
  • メディア: CD

この歌のイントロにつながっていました。。。(笑)

 

と、喬太郎さんの独演会で、まさかあの「東京タワーの歌」が聴けるとは、、、とびっくりしつつ
存分に楽しんだ後は、喬太郎さんの2席目です。

喬太郎.jpg 1席目が古典だったから2席目は創作落語かな?と期待していたら
やはり噺は創作落語で「ハンバーグができるまで」。


離婚して5年、いつも惣菜などを買ってばかりで料理もできないと思われているノボルが
商店街で買い物するが、肉屋ではひき肉、八百屋では玉ねぎ、にんじん、ブロッコリ、
スーパーではパン粉を買うので、商店街の人たちが大騒ぎ。

買った食材でノボルはきっと自殺するに違いない、、、そう思った商店街の人たちが、
買い物を終えて自宅に戻ったノボルのところに様子を見にやってくると、、、
そこには別れた元妻がやってきてハンバーグを作っていた、、、
元妻はどうしてノボルのところにナゼ突然やってきたのか、
どうしてノボルにハンバーグを作ろうとしたのか。。。。。

って感じの噺。

 

って、これだけ書いてもイマイチ分からないと思いますが、

ハンバーグ.jpg ワザオギさんでCD発売中♪
(CDをクリックするとサイトにつながりまーす)

このネタ、既にCDを持っていたので知っていたのですが、
収録してからも少しずつ変化しているようで、いろいろな点が異なっていました。

CDでは主人公が「マモル」なのが、今回「ノボル」だったのは、ご愛嬌なのかもしれませんが、
ノボルが元妻に再婚することを告げられた後のやりとりなどは、ちょっと違っていて、
発表した頃から練られているのかな、、なんて思いました。

商店街の人たちが、買った食材でノボルが自殺しようとしているんじゃないか、と考える件で、

肉屋は買ったひき肉を乾燥させるとそこから硫化水素が立ち上り、、、、と考え、

八百屋は買った人参を削って先を尖らせてそれで喉を突いて、、、、と考え、、、

という場面が、個人的には非常にツボにはまりました。。。


サゲは笑うのではなくシットリ大人の雰囲気で、、という感じも普段聞かないパターンで面白く
こういう創作落語もあるんだなあ、と実感しました。。

 

と、たっぷり楽しみ20:30終演。 

予定では20:45終演だったので、喬太郎さんがネタを変更したのかな、とも思いましたが
(予定よりも早く終わっちゃうと少々損した気分にもなりますし。。。。(ーー;))
ずいぶん昔の寄席で聞いて以来、今回2度目の喬太郎さんの噺でしたが、
寒空はだかさんも面白かった上に、喬太郎さんの古典、新作落語とも大いに笑って
ほんわりした気分になれた独演会でありました。(^^♪


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krause

だんだん落語に興味がでてきました^^。
by krause (2010-10-29 14:06) 

うつぼ

krauseさん、こんばんは。
興味出てきましたか! それはなにより!!
テレビで見るより生で見るのは楽しいですよ♪
まずは寄席からいかがでしょう?? ご案内します!!!
by うつぼ (2010-10-29 22:25) 

lovin

ワタシも学生時代は好きでけっこう聞いてましたが、
生では観たことないんですよね。
あ、はな家さん寄席では観ました!
噺家さんの声質、これ大事ですよね。
昔は米朝さんの美しい関西弁が大好きで。。。
by lovin (2010-10-30 11:37) 

うつぼ

lovin姐さん、こんばんは。
落語って想像と違って肩肘張らずに聴けるのですが、
意外と聞く機会がないんですよね。
はな家さんの落語会、こういう積み重ねで落語に触れて
もらえると落語ファンが増えていいな、、と思います。(^^♪
米朝さん、、上方は私もこれから勉強です。。。。
by うつぼ (2010-10-30 18:49) 

へろーめ

声質、大事です!通る声は何より財産ですね。

で、「井戸の茶碗」はANAの機内で立川志の輔師匠の噺を聞きました。
やっと判る話が出たのでコメント入れられます。

by へろーめ (2010-11-01 20:05) 

うつぼ

へろーめ兄さん、こんばんは。
声質は好き嫌いもでやすいですね。
井戸の茶碗は寄席などでもたまに聞くネタなのですが、
噺家さんによって随分雰囲気が変わりますね。
って、どの噺もそうなんですが。。 
これで兄さんを落語に引きずりこめるかも、、と期待。(^^)
by うつぼ (2010-11-02 21:51) 

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