ワールドカップで実況について考える

俄かワールドカップファンとなって試合を観た１ヶ月間、非常に楽しく過ごせました。
早朝起きたものの途中で寝てしまい、得点シーンを見逃してしまったり、
今朝も４時に起きたら試合は３時からで、前半を見逃してしまった、などなど、
一試合を通して緊張感を持ちながら観るのは数試合だけでしたが、
やはり４年に一度の大きなイベントだということはよく分かったつもり。

　イタリアが優勝しましたね

個人的にはサッカーといえばイングランドという印象なので、
イングランドに優勝してほしかったのですが、
決勝トーナメントの試合はどれも緊迫感一杯で、どこが優勝しても不思議はなかったような。

とはいえ、現役最後の試合というのにジダンの退場はとても残念でした。

と、試合自体には感動している私ですが、
今回の実況に限らず最近のスポーツ実況の絶叫振りには閉口気味です。

欧米風になってきたということかもしれないのですが、何となく馴染めない私。

「ゴーォォォォォォォォォォォォルッ」　

といった実況アナウンサーの絶叫は本人の自己満足ではないかと思うのですが。
各局とも上からの指示があるのかもしれませんが。　
以前なら、ラジオ中継も念頭に入れた実況だったからでしょうか、
目をつぶっていても情景が分かるような実況だったような記憶が。

何故スポーツ実況でアナウンサーが興奮して絶叫するようになったのか、
私なりに考えると、古舘一郎が原因ではないかと。

今から２５年位前、金曜日の夜８時、生放送で新日本プロレスの試合中継が
毎週放送されていたので私も毎週楽しく観ていた一人。
当時の実況アナウンサーは古舘一郎で「おーっと」を必ず頭につけては、
個々のレスラーを描写したり、試合の様子を独特に実況したりと、
少々鬱陶しい反面、それなりに面白かった記憶があるのですが、

　
アンドレ・ザ・ジャイアントを「歩くガリバー旅行記」と表現したのは面白かった。

その後の彼は、「おーっと」手法そのままで、Ｆ１や世界水泳など、
他のあらゆるスポーツにも絶叫実況で進出していった為に、
いつのまにか民法のアナウンサーはスポーツ中継の度に絶叫し
（バレーボールの試合でコートサイドで泣いちゃった男性アナウンサーもいましたっけ）
スポーツ中継でアナウンサーが絶叫するのが普通になった感あり。

以前と実況があまり変わらない思えるのは
相撲・競馬・テニス中継くらいかな(野球も？）、と思うのですが。

最近では、あまりの実況の喧しさに音量を落として聞いたりもするのですが、
観客の盛り上がりが伝わらないからと音量を上げるとアナウンサーが絶叫し、
痛し痒し、隔靴掻痒の感あり。

今の時代、多少は実況からの盛り上がり感もほしいし、
昔の淡々とした実況そのままに戻ってほしいとは思わないのですが、
スポーツ中継では、アナウンサーの皆さんにもう少し落ち着いて
具体的に実況してほしいもんだ、と改めて思うワールドカップでありました。

コメント 2

これ、よくわかりますよ～。「ゴール～！」の絶叫はもちろん、不必要に興奮するアナウンサーや解説などは不快感満点ですよね。選手名誤認も多いし、勉強不足を絶叫でごまかしているようにしか思えません。今大会では、日本vsクロアチア戦のときのテレビ朝日の実況＆解説はひどかった。この時はテレ朝以外に選択肢がなくガマンして見る羽目になってしまいましたし（苦笑）。NHKだとまだ安心して見られるのですが（NHKでは「ゴール～！」と叫ぶのはご法度だそうですし）。
ちなみに、イギリスではサッカー中継はだいたいサッカー専門の実況が務めてるんですが、選手名の誤認もないし、盛り上げ方も適度かつ巧みで（国際試合の場合ひいきは多々あるけど…笑）、不快感を覚えるような実況はほとんど覚えがないです。日本も、サッカー中継はその世界に詳しい専門アナウンサーに担当してもらえないかと。
ちなみに古館氏の場合、プロレスにしてもF1にしてもよく勉強しているのは伝わったし、私は彼の実況スタイル自体は嫌いじゃないんですけどね～。やっぱり実況する人はもっといろんな意味で勉強してもらいたいなと思いますね。
by bone-shaker (2006-07-12 00:37) 

bone-shakerさん、
会社の同僚で賛同者が結構いたので書いてみたのですが同感の人がいてほっとしました。民放は選手の名前を連呼するだけで状況の説明ができない実況が多かったかなという気がしたのですが、選手名誤認もあったんですね。
日本も昔に比べて放送するスポーツの種類が多様化しているのはわかっているのですが今回のような大会にかかわらず、きちんとそのスポーツについてきちんと知識をもったアナウンサーが実況してくれるようになるといいですね。
by うつぼ (2006-07-13 00:09)