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映画「ベルファスト」を観る [映画(は行)]

映画館やYouTubeで予告編を何度もみてしまったので、
マーケティング戦略に素直にはまり映画館まで観に行きました。
BELFAST.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

北アイルランド・ベルファストに暮らす9歳の少年バディ(ジュード・ヒル)は、
仲の良い家族と友人たちに囲まれ、映画や音楽を楽しむ幸せな日々を過ごしていた。
しかし1969年8月15日、プロテスタントの武装集団がカトリック住民を攻撃したことで、
彼の穏やかな日常は一変。
住民同士が顔なじみで一つの家族のようだったベルファストの街は、この暴動を境に
分断されてしまう。
住民の間の対立が激化し、暴力と隣り合わせの日々を送る中、バディの家族は故郷を
離れるべきか否か苦悩する。
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映画を観ていてU2の歌を思い出しました。



Live Aid、久しぶりに観たのですがなんか学生服みたいな。(^-^;
この頃はLPも買ったりして好きだったU2も、その後の活動に興味がなくなってしまい
(政治的な発言が多いイメージなのと、捕鯨反対というのが個人的に引っかかり)
ちょっとというかうんと遠ざかっていたグループでしたが、今作の冒頭で描かれる、
カソリック信者の家を襲撃という場面を見てU2を思い出したまま、そのまま最後まで
ボノの顔が時折ちらつくような状態で鑑賞している己がおりました。

現在のベルファストが空撮されてカラーで投影された後、
モノクロに変わって1969年のベルファストにタイムスリップして楽しそうな風景、と
思ったら襲撃、という展開でそうかこれって楽しい映画じゃないんだよな、と
思った途端、頭の中にはU2。そのままずっとU2、最後まで引きずってU2。
変な感じで頭の中をU2かぐるぐるループしていました。

監督は先日観た「ナイル殺人事件」でポワロを演じ、私には違和感ありありの
アクションシーンを見せてくれたケネス・ブラナー。
自身の話を描いた半自伝的映画らしいのですが、映画鑑賞後調べてみたら
ケネス・ブラナーとボノって同い年と知りびっくり。
1969年にベルファストで経験した襲撃事件、1972年の血の日曜日事件、
同年代で北アイルランド(ケネス・ブラナー)、アイルランド(ボノ)にいた2人、
私が思い出したものもある意味つながっていたのなと思いました。
(的外れなことを思い出したのではないことが分かりホッとしました)

予告編はうまく場面をつないであるなと鑑賞後に思ったのですがが、
楽しい音楽を聴くと小躍りしそうな気分で観ると全然違います。(^-^;
本編はそんなに楽しくできていないので、カソリックとプロテスタント、
信じるものが違うという理由で争いが起きていることを9歳の子供の目線で描くことで
残虐な描写になりすぎずに見る人の想像力でいかに酷いことが起きていたのかを
想像するような映画だったのかと思います。

苦しい家計(お父さんはロンドンに出稼ぎでたまにしか帰ってこない)、
お母さんは時々泣いているし、でも、優しいときはいっぱい優しいし、
おまけにお爺ちゃんやお婆ちゃんは優しいし、
(お爺ちゃんが算数のテストで良い点をとる方法を教えている場面で爆笑)
近所の人たちや同級生たちとの触れあいも楽しいし、でも暴動起きるし、
9歳の主人公バディの目線で感じたことを描いている作品なので、
お店の襲撃に巻き込まれて洗剤を棚からとって持って帰ってお母さんに怒られたり、
それを返しにいって暴動に巻き込まれそうになったり。
子供の目線では暴動が起きている理由もよく分からなかったりするのかもしれませんが、
大人だってよく分からないけれど暴動に参加してしまう人もいるのではないか、
多数に入っていれば安心という心理もあったのではないか、そんな気持ちになりました。

とはいえ、監督の思いが強いのか、予告編のイメージが強すぎたのか、
前半は少々ダレる感じもあったのは正直な感想です。

バディは結局家族と一緒にロンドンに引っ越すことになるのですが、
(お爺ちゃんはなくなり、お婆ちゃん(ジュディ・デンチ)は連れていってもらえない)
クラスで片思いだった女の子がカソリックだということがバディの言葉でわかります。
バディ(プロテスタント)は女の子がカソリックだから話しかけづらかったのかな、
と思ったのですが、行いが悪いと地獄に行くと教会で説法を聞くバディ、
懺悔すれば許されると聞いているカソリックとは相いれないのかな、というのは
子供ながらに感じていたのかもしれませんね。

期待し過ぎてあれ?という気持になりましたが、日本から遠い場所で起きたこと、
子供目線で描いてもらって知る機会になったかなという気持ちになれたので、
観てよかったと思った「ベルファスト」でありました。



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