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上越の旅2010~高田世界館で白鳥さん♪①~ [落語・お笑い]

前回はだらだらと高田世界館の説明を書いて終了してしまいましたが、
今回は三遊亭白鳥師匠の落語会記事です♪

DSCF4536.JPG モロ師岡さんとの異種落語特別競演です(^_^)

bluebird姐さんが前売を買っておいてくれたので、木戸銭は2000円でした。

DSCF4539.JPG 昨日も紹介しましたが舞台にポッツン座布団1枚

開演の16:30になると、
白鳥さんの出囃子「白鳥の湖」がテープで流れ(さすがにお囃子まで連れてこれないもんね(^_^.))
白鳥さんが舞台後方から右端通路を歩いて登場。
舞台横の階段から上がり、草履を脱いでから舞台に進み座布団へ。。。。


高田出身の白鳥さん(本名:藤田さん)は、ベアトラック兄さんの弟さんと同級生だそうで
実家は兄さんのお家からすぐ近く、地元のケーブルテレビにもちょくちょく出演するくらい
よく高田には帰ってきているとか。
兄さんも海外出張の折、新幹線でお会いしたことがよくあるそうで、
高田では短パン姿でぶらぶら歩いている、と聞くと、兄さんやbluebird姐さんからすると
希少価値のない噺家に思えてしまうのですが、私は滅多にお会いできないので有難や有難や。。

家紋の代わりに白鳥のイラストが染められた相変わらずのお着物で登場した白鳥さん、
高田での景観寄席に出演を重ねているうち、こんなに沢山の方がきてくれるようになって
高田のエロ映画館だった世界館がいまや世界の世界館に変わりつつある、、、と言って
場内の笑いを誘っていました。。。


まくらでは、前座(三遊亭新潟)時代の話から、地元名産の話。
高田の名物といえば笹団子、以前、師匠の円丈から土産に貰ったのが出身愛知の銘菓「ういろう」。
羊羹とゼリーを合わせてできた結果が失敗、みたいなお菓子で、私の母も一口食べて
「あとは仏様に」とお供えしちゃったくらい。でも、地方のお菓子で美味しいものありますよね。
萩の月」これは本当に美味しい。でも、この元になったお菓子があるそうですね。。。。



と、マクラで振った後の噺が「萩の月の由来」。
(タイトルは噺の最後で聞いたので、この時点では一体何の噺をするのか不明なまま聞き始めました)

仙台の宿場町にやってきた男の傍に小さい男の子が寄ってきた。
うちの宿に泊まっておくれ、という子供の熱心さに泊まることにした男だったが、
布団は質屋に入れてある、というし、食事は子供が作るというので不安になる。
質草の布団を出すお金、と、食事を買うお金、を男が子供に渡すと、
子供が自分の好物の「おはぎ」が食べたいと言い張るので、おはぎも買っていいぞ、と男は言った後、
先に宿「ねずみ屋」に向かったが、、そこは物置のようなぼろ屋。おまけに宿の主人は腰の立たない男。


主人が茶菓子を出してくれたものの食べてみると「たんぽぽ団子」。


そういえば、白鳥さんは貧しい二つ目時代にお金がなくて目白の学習院大学横で
たんぽぽの花を摘んでゆでてたべていたっけ、それって実話らしいですよ。
と白鳥さん自虐ネタで観客大爆笑。。。


そんなぼろ宿だというのに、宿の主人は向かいにある大きな旅館「虎屋」の主人だったという。
とても信じられないと思った男が主人に事情を聞いてみると、
妻に先立たれたので、店の使用人で女中頭だったお紺を後妻にもらったが息子に辛く当たり、
腰を悪くして療養している間に預かっていた印鑑を使って虎屋を自分の名義に変えていた。

だまされたと思ったが後の祭り、主人と息子は虎屋の向かいの物置小屋に住むことになり、
小さな宿として小屋に住んでいたねずみにちなんで「ねずみ屋」と命名し、生計を立てようとしたが
客は虎屋にとられてばかり、今では貧乏な暮らしを送っている。。。。

という主人の話を聞いた男、自分は左甚五郎、この宿のために何か彫ろうと申し出るが、
主人は信じようとしない。

薪として置いてあった「松の幹」を手に取った甚五郎は一晩部屋にこもり、
一匹のねずみを彫り上げる。

見た目たいしたことがないと嬉しそうな顔をしない主人に「水を張った桶に入れてみろ」と甚五郎。
言われたとおりに桶に入れてみたところ、木彫りのねずみが本物のように動き出した。。。。

びっくりした宿の主人は驚いた途端、腰がピンと伸びてすっかり元の姿に。。。
甚五郎は、宿の前に木彫りねずみを置き、「このねずみを見たものはこの宿に泊まること」と書き、
宿はどんどん大繁盛。。。。。。

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     このあたりまで聞いていて「あれ、古典の『ねずみ』?」と思っていたら
     ここから白鳥さんがどんどん暴走していきます。。。

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桶の中で生きているかのように動く木彫りねずみ見たさに宿泊客が押し寄せた「ねずみ屋」。
2号館、3号館とどんどん別館を増やし、いつしかそこは「ネズミーランド」状態。


「私は、松の幹でできているので名前は
ミッキー(幹)・マッチュ(松)でちゅ!」と
無理矢理なこじつけで己の名前を名乗る木彫りのねずみ。。。

この繁盛振りを快く思わなかったのが虎屋を乗っ取った元後妻のお紺。
有名な彫師に虎を彫らせて、ねずみ屋を睨むようにと屋根の上に掲げたところ、
木彫りのミッキー・マッチュがピタッと動かなくなってしまった。

一体どうしたことか?

心配したねずみ屋の主人が甚五郎に相談し、宿にきてもらう。。
木彫りねずみ「魂を込めて彫ったというのに、どうしてあんな出来の悪い虎をおびえるのか?」と
甚五郎が尋ねると、「あれ、虎だったの?猫だと思った!」とねずみが答えてサゲ、、

なのですが、白鳥さんの落語はこの後も続きます。

猫ではなく虎の彫り物だと思ったねずみは再び元気に動き始め、
それを見た虎は屋根から飛び降り、ねずみを追いかける。

ねずみを追いかける虎、グルグルグルグルぐるぐるぐるぐる。。。。。。。

ねずみがグルグルの輪から逃げたのに気づかない虎は自分の尻尾を追いかけて
更にグルグルグルグルぐるぐるぐる。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

この時点で、展開が見えている観客、すでに爆笑していました。。。

気づけば虎は溶けて黄色い液体に変わっていました。。。







ちびくろ・さんぼ

ちびくろ・さんぼ

  • 作者: ヘレン・バンナーマン
  • 出版社/メーカー: 瑞雲舎
  • 発売日: 2005/04/15
  • メディア: 単行本

これでございます。(笑)

ねずみ屋の主人が黄色い液体をすくってなめてみるとそれはそれは美味しくて、、
たんぽぽまんじゅうのたんぽぽ餡の代わりに入れてみたらそれそれは美味しいお菓子になり。

主人が息子に「どうだ、美味しいだろう、これが一番美味しいだろう?」とたずねると、
「ううん、僕はやっぱりおはぎが一番好き、だからこのおまんじゅうはおはぎの次に好きだよ」


おはぎの次、おはぎのつぎ、おはぎのつき、はぎのつき・・・・・


そして、ここに仙台銘菓「萩の月」が誕生したわけでございます。。。。

 

という噺でした。

 

相変わらずものすごい勢いに驚きつつ、多少強引な感じもしましたが(笑)、
こういう噺はやっぱり白鳥さんならではだなーと改めて思いました。。。。

 

で、長くなってしまったので、この後の続きはまた明日♪

 

(つづく)


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コメント 8

ベアトラック

藤田くん、子供の頃はもっとスリムでした。
あ、人の事は言えなかったんだ(笑)
by ベアトラック (2010-10-17 15:56) 

うつぼ

ベアトラック兄さん、こんばんは。
藤田君、、いつ見てもぷっくりしていて汗汗な感じですが、
スリムだったころってどんな感じだったんでしょう。。想像できません。(笑)
by うつぼ (2010-10-17 19:05) 

bluebird

藤田君、今でも足首がものすごく細いんですよ。
昔がりがりだったそうです・・・

しかし強引な展開の噺だ(笑)
by bluebird (2010-10-17 20:54) 

うつぼ

bluebird姐さん、こんばんは。
藤田君の足首が細いのは高座でも拝見しました。
バランスが悪いんじゃないかと心配し。。。
>強引な展開
古典をモチーフにしていると大体こんな感じかも。(笑)
by うつぼ (2010-10-17 21:18) 

krause

「萩の月」の由来、楽しく読ませて頂きました^^。
by krause (2010-10-19 07:55) 

うつぼ

krauseさん、こんばんは。
今後、萩の月をお土産でもらったら、この話を思い出して吹いてしまうかも
しれません。(^^)
by うつぼ (2010-10-19 20:49) 

lovin

おもしろい~~。
ゆっくり読ませて頂きました。
同じ世代的にも、、ちびくろさんぼとかツボですね~~。
あ、次の記事も読みたいけど時間が~~。
夕方、お会いしましょう~~~!
by lovin (2010-10-21 07:28) 

うつぼ

lovin姐さん、おはようございます。
ちびくろさんぼに萩の月、、、同じ世代の噺家さんなので、
どのネタでもこういうツボがたくさんあって笑えますよ~♪
by うつぼ (2010-10-22 06:52) 

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