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林家時蔵の「居酒屋」を聴く [落語・お笑い]

久しぶりの落語ネタです。

でーもー、、、、寿輔師匠の記事じゃないっす。(ーー;) 

寿輔師匠には昨年末に寄席でお会いしたきりなんですが、
その時の記事さえ書きかけで。。。 何とか早くアップしたいと思うております。。



取引先が主催する落語会に呼んでいただきました。

場所は都心の某ホテル。。。

以前も声をかけていただいて参加したことのある落語会なのですが、
木戸銭をお支払いすると(二席とはいえ)落語を聴けるだけでなく
食事もいただけたりしちゃうので毎回恐縮しております。。(^_^.)

「落語好きな人に喜んでいただきたくて開催してますから、うつぼさんも楽しんでね」
と私の勤務先担当のオジサンが言ってくれるので今回も有難く参加させていただき。。。

 


前回は林家たい平さんお一人で一席(マクラが20分と長めでした)でしたが、
今回は二つ目の入船亭遊一さんと真打の林家時蔵師匠のお二人が出演されます。

林家一門というと、お騒がせ海老名家への嫌なイメージがつきまとっているので
出来れば避けたいところではございますが、
林家とつくからといって皆が嫌なイメージってこともないでしょうしね。

で、取引先のお偉いさんが開会の挨拶をされた後、登場したのが、
二つ目の278.jpg入船亭遊一さん。

寄席で一度見た事あるような、、、という記憶のちょっと濃い目のお顔です。

噺は「悋気の独楽」。  

悋気(りんき)=嫉妬、の意味です。 嫉妬に狂っちゃうオカミサンの話。

最近出かけてばかりで夜も泊まりが多いダンナがおかしいと思ったオカミサン。
きっと女が出来たに違いない、と「褒美をやるから」と小僧の定吉に後をつけさせるが
それに気付いたダンナは、定吉にオカミサンより多い小遣いを渡して撒こうとする。
が、それでも付いてくる長吉に諦めたダンナはお妾さんの家まで連れて行き、
小遣いを渡して、家に帰ってオカミサンに嘘をつくように言い含める。

ダンナに言われたとおり、ダンナは知り合いの家に言って碁を打っているので
今日はお泊りです、、、とオカミサンに嘘をつく定吉だったが、
それを見透かしていたオカミサン、お前の後をお松がつけて全部見ていた、と
逆に嘘をついて、定吉の隠し持っていた独楽は何か?と問い詰めると、
これは、お妾さんの家にあった「辻占の独楽」で、
一つがダンナ、もう一つがオカミサン、残りの一つがお妾さんの独楽と答える定吉。

3つ一緒に回して、
ダンナの独楽がオカミサンのところに当たれば、「今日は本宅にお戻り」、
お妾さんの独楽に当たったら「今日はお妾さんのところにお泊り」と占う独楽だという。

それを聞いて「キーッツ!」、嫉妬の余り怒り心頭のオカミサン、
定吉に独楽を回すように言うと、何度回しても何度回しても、、、、
ダンナの独楽はオカミさんの独楽から逃げるようにクルクル回って遠ざかり、
お妾さんの独楽に近づいてコツン、、、当たってしまう。。。

「定吉、おまえのやり方が悪いんだ。もう一度おやり!」というオカミさんに、
「肝心の心棒(=辛抱)が狂ってます。」と定吉が答えてサゲ。。。

という噺。

まだ20代の遊一さん、全体的には良かったのですが、
途中、滑舌が悪くなり「辻占(つじうら)の独楽」とちゃんと言えずちょと気の毒でした。。。

とはいえ、これからまだまだ伸び代はあるでしょうし頑張ってほしいものです。(^^)

 

続いて。。。

メインの%E6%99%82%E8%94%B5.jpg 林家時蔵師匠が登場。

師匠は先代の正蔵、というか、彦六で、木久蔵(今は木久扇)さんの弟弟子。
マクラは師匠彦六の話で、物真似すると笑点で木久蔵が真似しているのとソックリ。
本当にあんなに声がユラユラしている人だったんだなあ、なんて感心しました。(^_^.)
また、現在の正蔵(こぶ平)についてもちょっとチクリとするような話をしていましたが、
こういう落語会ではオフレコなのでしょうから書けませんが、場内こぶ平話に大爆笑でした。

15分くらいのマクラの後に披露したのが、「居酒屋」。

縄のれんに醬油樽、切り回しているのは番頭と十二、三の小僧だけ
という、うらぶれた居酒屋に一人の男が入ってくる。

酒を飲んで酔い始めた男は、他に客がいないのを見て
店の小僧を呼びつけ酌をしろと言い出した。

仕方なく小僧が男に酌をすると、男は小僧をからかい始め。。。

肴は何が出来るのか?と男が聞くと、
「けんちん、おしたし、お芋に、・・・・・・・・・・・・、のようなものです」と答える小僧。
と、「じゃ、その、ようなもの、を持ってこい」と無理難題を男がふっかける。。

更に、壁に貼ってあるお品書きを見て、
「あの、口の上、(←口上のことね)ってのを一人前持ってこい」と無理難題。。。

困る小僧に、「あの“とせうけ”、ってのは何だ?」と更に聞くと、
「あれは、どぜうじる(ドジョウ汁)でございます。イロハは濁点を打つと音が変わります。」
と、小僧が答えたものだから、
「じゃ、イに濁点つけたら何て読むんだ?ロは?マは?」と
濁点のつけられない文字ばかり選んで男が聞いてからかう。

次に男が聞いたのは店の向こうにおいてある赤いブツ。
「あの赤いのは何だ?」と聞く男に「茹で蛸です」と答える小僧。
「茹でた物は何でも赤くなるのか?じゃあ、猿の尻は茹でたのか?鳥居は?」と
更に絡む男。。

そして、店の向こうに吊るしてある魚を見つけた男、
「そこで、腹が裂けて、裸になって逆さまになっているのはなんだ?」と聞くと
「あんこうです。鍋にします。」と答える小僧。

「それじゃ、その隣でソロバン持っているのは?」と男が聞くと、
「あれは番頭さん」と答える小僧。

「あれを鍋にして持ってこい」としつこく小僧をからかいながら言う男に、
「そんなものできません!!」と答える小僧。

「ナゼだ?」と小僧が断るのを訝って更に問いただす男に
小僧が「番頭さんはオカマだからナベには出来ません!!」と答えてサゲ。。。。

という噺。

サゲはいくつかパターンがあるようですが、時蔵師匠のサゲはこんな感じでした。

番頭(ばんとう)と鮟鱇(あんこう)の韻を踏んでいるのを掛けているようにも思いまして。。。

字面で書くとこんなもんですが、
酔っ払った男の様子を演じる師匠が堂に入っていて場内大爆笑で
私もワーハッハッハと笑わせていただきました。。

落語の後の抽選会では、運よく師匠の名入り扇子が当たり!サインまで頂戴したり、、と
非常にラッキーな私でございましたが(とはいえ、出席者の半数が当たる仕組だったかも、笑)
今まで存じ上げない師匠とはいえ、酔っ払った男の演じぶりに「素では?」と思いつつ(笑)
すっかり楽しませてもらった落語会でありました。。。。

やはり笑うってのは心身ともにいいですね♪(^o^)/


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cocoa051

落語のカテゴリーに、一瞬、寿輔師匠!と思いきや・・・残念無念でした。
でも食事つきの落語会、なんともおつな感じでいいですねぇ。
ところで食事に日本酒は・・・なかったようでございますねぇ。
by cocoa051 (2009-03-18 07:50) 

うたに

お! 久しぶりの落語♪
最近(というかずいぶん前から)お笑いブームですが、やっぱり落語の笑いって、いいですね。
なんというか、クスクス笑わせるところが魅力の一つ・・・そんな気がします。
by うたに (2009-03-18 12:50) 

bluebird

寄席って行ったことないんですよね。
歌舞伎は、大学のゼミで、学生用の安い席で通ったんですが・・
落語は結構すきですよ^^
有名な古典の演目しか知りませんが。

滑舌のお話しが出ましたが、やはり話芸ですから、
精進してほしいですね、お若いの(笑)
by bluebird (2009-03-18 16:17) 

うつぼ

cocoa051さん、こんばんは。
そうなんです、師匠の記事を書こうと思いつつ、寄席で沢山の噺家さんを
見ちゃったので書き進まず下書きのまま、、なんです。(^_^;)
食事会は残念ながらビールかワインのみ。
おまけに取引先さんの前でグビグビするのも品がないかと、いつもより
控えめに飲みました。(笑)
by うつぼ (2009-03-18 20:35) 

うつぼ

うたにさん、こんばんは。
はい、久しぶりの落語記事で。(^^)
今年に入ってからまだ寄席に一度も行っておらず、禁断症状が出始めて
います。(笑) そろそろ寄席でドッカンドッカン笑いたいものです。
世の中が厳しくて暗いのですから、特にそんな気分です。(^_^;)
by うつぼ (2009-03-18 20:37) 

うつぼ

bluebird姐さん、こんばんは。
寄席は私も通うようになって10年足らずでまだまだ初級者っす。(^_^;)
古典も噺家さんによって微妙に違ったり、艶物、与太郎、のんだくれ、など
各々の得意分野が違うので同じ噺の聴き比べも面白いですよ。
ああ、一度でいいから姐さんに寿輔師匠のドハデな羽織と陰湿な語りを
生で体験してもらいたいっすっすっすー。(^^)
by うつぼ (2009-03-18 20:41) 

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