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「お父さんのバックドロップ」を観る [映画(あ行)]

「お父さんのバックドロップ」を観る。
2年前、渋谷の映画館で友人とウルウル観たのを思い出し、今回はDVDで。

 2004年作品

話の舞台は1980年代。
新世界プロレスのメインを張っているが下田牛之助(宇梶剛士)は
40も過ぎた中年プロレスラー。
一年前に妻を亡くし、息子 一雄(神木隆之介)と共に実家の大阪に引っ越してきた。
息子の一雄は、試合を理由に母の死に目に間に合わなかった牛之助が許せず、
父の職業プロレスも恨んでいた。
マネージャーの菅原(生瀬勝久)に観客を増やす為にヒール転向を打診され、
一度は断るが、観客の少ないプロレス団体の窮状を救えるなら、と
仲間をリストラしないことを条件にヒールに転向する牛之助。
そして、ヒールに転向した牛之助を見て益々プロレスが嫌いになる一雄。

更に、父親がプロレスラーだということが同級生にバレてしまい、
一雄はクラスで苛められてしまう。

そんな一雄に信じてもらいたいと思った牛之助は、
世界空手チャンピオンのロベルト・カーマンとの真剣勝負を申し出る。
試合当日、牛之助は「今日わしはここで死んでしまうかもしれないが、
わしが今日ここで闘うのは、わし自身と死んだ嫁さんと、それからわしの息子のためじゃ。」
と宣言し、試合に臨む。
カーマンの強打とキックににフラフラになりながらも倒れない牛之助、
試合会場に行かずテレビで試合を観ていた一雄は、
父 牛之助が本当にリングで死んでしまうかもしれないと思い試合会場に急ぐ。。


この映画、原作は中島らもの短編。 

お父さんのバックドロップ

お父さんのバックドロップ

  • 作者: 中島 らも
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1993/06
  • メディア: 文庫

本当に短い話ながら、泣きのツボにはまった作品です。

原作を読んで、牛之助のイメージとして浮かんだのは、
ザ・グレートカブキのメイクを顔にほどこした「上田馬之助」。

上田馬之助といえば、事故が原因で現在は車椅子の生活を送られていますが、
ふたりでひとり―上田馬之助とその妻の物語ふたりでひとり―上田馬之助とその妻の物語 

  • 作者: 栃内 良, 上田 恵美子
  • 出版社/メーカー: ミリオン出版  発売日: 2002/10 メディア: 単行本



昔、竹刀を振り回しながらタイガー・ジェット・シン(サーベル&ターバン付)と
タッグを組んでいた時のヒールぶりを思い出すと妙に懐かしく、
当時の全日本プロレスのDVDは発売されないのだろうか、などと思う私。
スタン・ハンセンが入っていたら絶対買っちゃうのにな。
魂のラリアット

魂のラリアット

  • 作者: スタン ハンセン
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2000/10
  • メディア: 単行本      ←ハンセンファン必読書
映画版は、原作と設定が色々と違うので機になるといえば気になるし、
いちいち突っ込むときりがないのですが、
原作は原作、映画は映画と分けてみれば問題ない作品だと思います。
また、宇梶剛士の体を張った演技だけでなく、脇役陣も充実していました。
リストラされかけた弱々しいレスラー役を好演したコング桑田、
牛之助の父役(チャンバラトリオ)南方英二の惚けた表情、
(一雄の友人)金本哲夫役の田中優貴の当時の雰囲気たっぷりのませた演技、
牛之助が髪を金髪に染めに行く床屋のオヤジ役の中島らも、

また、 
 
映画“いかレスラー”でたこレスラーを好演したAKIRAも出演するなど、
懐かしい気分に浸りつつ、泣きのツボにもちゃんとはまり、
当時の全日本プロレスの試合をまた観たくなるような映画でありました。

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