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「ヘアスプレー」と「サンタナ」を聴く [音楽・コンサート]

久しぶりに音楽記事です。。。

私うつぼ、遥かむかーしの小学生の頃、

Sheer Heart Attack

Sheer Heart Attack

  • アーティスト: Queen
  • 出版社/メーカー: Hollywood
  • 発売日: 1991/03/05
  • メディア: CD


クイーンと出会ってから洋楽をまめに聴くようになったのですが(当時はロジャーが好きだった)
モノラルのラジカセでFENから流れる洋楽を聴き、お小遣いを貯めてはLP(古)を買い、
カセットテープにラジオや貸レコードからダビングして、、、という若かりし頃。。
当時(ウン十年前)LPが2500-3000円だったことを考えると、 今のCDは安いような気がします。

因みに、マクドナルドも昔々の私の高校時代より現在の方がお安いです。(笑)

そんな訳で、レコード屋CDショップに行くと一枚だけ買って帰る、ということが出来ずに
1時間くらい店内をうろついてプチ大人買いというか、まとめて買わないと気が済まないのですが、
流行にもついていかないと、、と久しぶりにじっくり試聴してあれこれとCDを購入しました。

一枚目は、先日観た映画「ヘアスプレー」のサントラ。 

Hairspray [Soundtrack to the Motion Picture]

Hairspray [Soundtrack to the Motion Picture]

  • アーティスト: Marc Shaiman, Hollywood Studio Symphony, Bill Liston, Dan Higgins, Joel Peskin, Larry Williams, Alex Iles, Charles Loper, Steven Holtman, William Reichenbach
  • 出版社/メーカー: New Line Records
  • 発売日: 2007/07/10
  • メディア: CD

ホンワカしてハリウッド映画としては結構面白いな、と思った映画ですが
やはりミュージカル版に比べると音(バックの演奏)が厚めで豪華ですね。

「シカゴ」 オリジナル・サウンドトラック

「シカゴ」 オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: サントラ
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
  • 発売日: 2003/03/05
  • メディア: CD

Chicago: The Musical (1996 Broadway Revival Cast)

Chicago: The Musical (1996 Broadway Revival Cast)

  • アーティスト: Original Cast Recording
  • 出版社/メーカー: RCA
  • 発売日: 1997/01/28
  • メディア: CD


映画版「シカゴ」も舞台版に比べると音が厚くてゴージャス感たっぷりでしたが、
舞台版を聴きなれていると「ここまでしなくっても」なんて思ったりしてしまい。。。
また、ナゼか映画版になると、舞台版の曲が微妙に節回しが異なっていたりするんですよね。
今回の作品は、「シカゴ」の時と同様、映画オリジナルの曲も数曲あったりするのですが
聴きなれた曲の間に聴いたことのない曲が入っていると「あれ?」と思うのは私だけでしょうか。
とはいえ、オリジナル映画版(リッキー・レイク)、ミュージカル版(マリッサ・ジャレット・ウィノカー)、
今回の映画版(ニッキー・ブロンスキー)と、3人のトレーシー役が一緒に歌う
♪Mama, I'm A Big Girl♪など、映画ならではの企画も盛り込まれていて面白いですね。

でも、やっぱり、、個人的には聴き慣れているミュージカル版の方に軍配を。。。(キビシー)


2枚目は、イギリスの新人歌手ジャック・ペニャーテ、という若人のデビュー作。

Matinee

Matinee

  • アーティスト: Jack Penate
  • 出版社/メーカー: Xl
  • 発売日: 2007/10/08
  • メディア: CD

ロカビリーとポップと何だかエルビス・コステロみたいな音が派手に上下するサウンドとか、
若かりし頃に聴いていたThe Jamのようなギターの刻み方が入っていたりとか、
イギー・ポップのように弾むリズムのようだったり、軽快でメロディアスで、
でも複雑ではなくて、若さ溢れるマダマダ青い感じがなんともいえないというか、
自分でも何書いてるか分からなくなってきたのですが、ご本人の容姿は置いといて(スミマセン)、
若いっていいわねえ、、、、と己の若い頃を思い出し懐かしく思えるような作品でございます。

3枚目は、The Last Goodnightというちょっと面白いグループ名の“Poison Kiss”。

Poison Kiss

Poison Kiss

  • アーティスト: The Last Goodnight
  • 出版社/メーカー: Virgin
  • 発売日: 2007/08/28
  • メディア: CD

リンゴに巻きつくミドリヘビ。。。。 なかなかインパクトのあるジャケットですね。
CDショップの手書きコメントに「ポスト マルーン5!」と書いてあったのが買った理由で
初っ端の曲から「これ、マルーン5?じゃないよね?」と勘違いしてしまったくらいですが
(中盤からは少々テイストの異なってくるのですが、、、)、
最近寒くなってきたし心が寂しくて寒いときはこういう音楽が一番、、、と、
高音のボーカルが寂しい心にグッとくるようなメロディに癒されるような気分になりました。(笑)


そして、4枚目は、

Oblivion with Bells

Oblivion with Bells

  • アーティスト: Underworld
  • 出版社/メーカー: Underworldlive.com
  • 発売日: 2007/10/16
  • メディア: CD

以前から名前だけは知っていたのですが、今回試聴して初めて購入。
CDショップのコメントを見ると、現在来日中のようですね。
ジャンルはよく分かりませんがエレクトリック系とでも言うのでしょうか、
これは黙々と何か作業をするときや電車の中でボケーっとしている時に良さそうです。。。
比較的ポップでちょっと明るくて、でも淡々としている感じが往年のYMOを思い起こさせます。
YMO、、イエローマジックオーケストラというと、
初期のライブで舞台奥に設置されたやたらと巨大なシンセサイザーを操る松武秀樹、、、
を思い浮かべるのですが(勿論、主の細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一も思い浮かべますが)
そんなYMOを思い出しながら他の作品も聴いてみたいと思ったグループです。


そして、「ヘアスプレー」と同様にお目当てにしていたのが、

Ultimate Santana

Ultimate Santana

  • アーティスト: Santana
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 2007/10/16
  • メディア: CD

サンタナのベスト盤。 タイトルを直訳すると「究極のサンタナ」です。
「ひこにゃんに会う旅」の中で鉄男としてこのブログで披露させていただいた「うつぼ兄」、
この兄が、高校生の頃にちょっぴりはまっていたのがサンタナでした。

ムーン・フラワー

ムーン・フラワー

  • アーティスト: サンタナ
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2003/10/22
  • メディア: CD

↑兄はこのLPを持っていましたが、
妹の私に「サンタナってスゲーんだよ、ギターがうまくてスゲーんだよ」と言ってよく聴かされました。

因みに、兄はその後、何故か竹内まりやとディープ・パープルに染まり、
「世界で一番ギターがウマイのはリッチー・ブラックモアだ!」と言い張り、
「いや、ブライアン・メイの方がウマイよ」と主張する妹うつぼと対決するのでありました。。。(笑)

今回はそれ以来で聴くアルバム、この作品はかなりお買い得かも。
「ブラックマジックウーマン」「哀愁のヨーロッパ」のヒット作品の他に、
サンタナが今日まで現役でいる主な要因(?)なのかと思っているのですが
様々な流行アーティストとのコラボ曲も多数収録されています。
今回はジェニファー・ロペスやティナ・ターナーをフィーチャーした新録作品も入っていて
サンタナがソロだけでなく様々なアーティストとコラボして今日まで現役でやってきた軌跡が
うかがえる点ではおススメ、、、と思った「Ultimate Santana」でありました。


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運動会で「世界はピーポー」 [音楽・コンサート]

三連休の秋晴れの中、キンモクセイの香り漂う会場で甥の(幼稚園)運動会を楽しみました。
 青空です
万国旗はためく会場は風が強く砂ぼこりが舞っていますが子供達は元気いっぱいです。

最近の運動会ってスゴイなと思うのは、どの家族もアウトドア用のテーブルセットを持参し、
パラソルなども差して見ていること。時代も様変わりですね。。
さらに、脚立持参でビデオカメラで我が子を撮影する親がテンコ盛り。。。。

兄一家も以前パラソル付きテーブルセットを持っていたので期待していたら
壊れて買い換えたとかで今回はパラソル無し。
帽子もなく半そで姿の私、、、行った途端に直射日光チリチリです。(ーー;)
帽子に長袖ブラウスと完全防備の母はそんな私の姿を見て
「お前も中年になったんだから日焼けしないように気をつけないとダメよね~」と得意気。

はいはい、今度から持って来ますよ。。。。

運動会はなかなか盛りだくさんで、
 ←分かりにくいけど組体操やクラス対抗リレーなど
更に 兄出場の父母ボール運び競争
 貰ってきた景品はスポンジ5個セット
 字、、、違うんじゃ(笑) 

お昼は兄一家と一緒にテーブルでいただきましたが、
冷えが原因で足が痙攣して激痛が走った話を兄嫁にしたら甥にも伝わっていたらしく
「うつぼちゃん、寝てたら足が冷えて痺れちゃったの?大丈夫?」と心配顔の甥に
お前、オバチャンの心配してくれるなんていい子ねえ、と嬉しくなるオババカの私。。。
でも、いいんです、母も完全にバババカになってましたから。(笑)

そんな甥が出場したお遊戯にすっかりはまってしまいました。
それは、
 「世界はピーポー」

子供の間で流行っているものは、こういう場に来ないと分からないのですが、
 輪になって踊る甥達の姿に釘付け

運動会終了後に甥に聞いたらテレビ東京の「のりスタ!」と言う番組のテーマ曲とか。

パラパラ風の振り付けなのですが、子供達が嬉々として踊り歌う姿に
オバチャン、またもや涙腺が。。。。

因みに振り付けのサイトも発見
→ http://www.geocities.jp/don_donfun/donpipo.htm

「ピーポー」というのは「PEOPLE」とパトカーのピーポーを掛けているのでしょうか?
よく分かりませんが世界に向かって飛び出せ、、みたいな歌詞で非常に前向き。。

運動会終了後、甥に振付を教えて貰おうとしたのですが、
甥は帰宅後エネルギーを使い果たしたらしく即爆睡で教えて貰えず。

という訳で↑のサイトで練習してみようかと思っています。
子供向けの歌はメロディーもキャッチーなんでしょう、
未だに歌のサビ部分が頭の中を渦巻いておりますので。。。。(笑)

 ♪まちをとびだせ ピーポーピーポー
 ♪そらにむかって 
ピーポーピーポー
 ♪ほしのかなたに ピーポーピーポー

という訳で、左右両腕と顔が日焼けで大変なことになったものの甥の姿に涙腺が緩みつつ
「世界でピーポー」と出会えてなかなか有意義だった運動会でありました。


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ペレス・プラード楽団のコンサートに行く [音楽・コンサート]

台風が上陸すると言われた先週3連休の土曜日、
ペレス・プラード楽団コンサートでオーチャードホールへ行きました。
 夏といえばマンボ 

チケット完売と聞き「おー、マンボって人気あるのねぇ」と思いながらホールに入ると、
観客の8割くらいはシルバー層で、私なぞ「若造」の部類に入ってしまいそうな空気。。。。

ペレス・プラードといえば、私がまだ小さい頃、母がよく聞いていた二大ラテンバンドで、
トリオ・ロス・パンチョスと共に私の深いところにずっしりと根付いています。
とはいえ、ペレス・プラードご本人は1989年に既に他界されていますので、
メンバー(というか指揮をとるリーダー)は、違う人です。。(笑)

ペレス・プラードは、1916年キューバ生まれ。
クラシックピアノを学んだ後、ポピュラーに転じ、
キューバ国内でピアノを弾いたり自作の曲を提供したりしていたのですが、
ルンバにジャズの要素を加えたリズム=“マンボ”を1940年代ダンス音楽として広めた人です。


 

今回調べて初めて知ったのですが、
“マンボ(mambo)”という言葉はハイチの土着宗教ヴードゥー教の女性司祭の名前で
「神との対話」という意味とか。  


 

ただ、マンボはキューバでは今ひとつ不評だった為、ペレス・プラードはメキシコに移り
自分のバンド“ペレス・プラード楽団”を結成して世界に向けてマンボを発信したとか。

自分の微かな記憶では、ペレス・プラードの指揮というのは、
手足を激しく上下左右に動かして踊りながら


ア゛゛ァ゛~~~~~~~~ッ、ウッ!


という掛け声をかけて激しく指揮していたような気がするので、
心の中で「ラテン音楽界のスマイリー・小原」と勝手に呼んでいました。。(笑)

そんなペレス・プラード、1940~50年代はアメリカのヒットチャートを賑わせていましたが、
1960年代アメリカでロックの人気が台頭し始めるとマンボ人気も一段落、
メキシコに戻って音楽活動を続け、今度は日本でマンボ人気に火がつきブームに。。
「マンボの王様」ペレス・プラードは何度も来日公演も行うのでありました。

というペレス・プラード、たとえご本人が他界されてウキウキな指揮が見られないとしても
ゴーゴー世代の会社先輩(50代半ば)と一緒なので盛り上がりたいものです。。
 コンサートは14時きっかり開演。 
こんな感じのサボテンをイメージした背景に加え、舞台中央の高いところには、

   ペレス・プラード楽団

という大きな文字が浮かんでいて、ちょっと失笑。。。。。

演奏した曲目は、

【第一部】
①エル・マンボ
②マンボ№5
③パトリシア
④黒馬のマンボ
⑤ベサメ・ムーチョ/ある恋の物語/キサス・キサス・キサス
⑥ガテアンド
⑦マンボ・オン・サックス
⑧マンボ・ルビータ
⑨花火
⑩フレネシー
⑪マンボ№8

【第二部】
①情熱のマンボ
②セレソ・ローサ
③テキーラ
④お祭りマンボ
⑤闘牛士のマンボ
⑥パチート・エ・チェ
⑦ク・ク・ル・ク・ク・パロマ/キエン・セラ
⑧よこはまたそがれ
⑨熊ん蜂の飛行

となかなか面白い構成でしたが、
第一部の⑤などは「これってトリオ・ロス・パンチョスじゃないの?」と思ったりして。
 ←ソンブレロが似合うギター3人組

最初から立ち上がってノリノリで聴こうとした先輩と私でしたが、
如何せん会場が「オーチャードホール」で観客が「シルバー層」ばかりのコンサートでは
なかなか盛り上がれませぬ。(:_;)(:_;)(:_;)

第二部の②セレソ・ローサで、
ソロのトランペットのオニイチャンが観客席を歩きながら演奏すると、
演歌の歌謡ショーのようなノリでシルバーの皆さんが握手を求め、場内大盛り上がり。。。。

最近中野サンプラザで観た
ザ・テンプテーションズとザ・サウンド・オブ・シュープリームスのコンサートに似てるかも。。。

「お祭りマンボ(by美空ひばり)」や「よこはまたそがれ(by五木ひろし)」には
編曲で随分ラテン寄りに聴こえるもんだなあと思ったり、
時々出てくるダンサー達のセクシーな踊りに感心したり、であっという間にアンコール。
マリアッチの音楽と、もう1曲はマンボ(曲目不明)で、舞台天井からミラーボールが降りてきて、、
「タッテクダサーイ!!」とメンバーが言ったので先輩と私はそそくさと立ち上がったものの、
会場全体がノロノロ立ち上がっている雰囲気。2割くらいは座ったままで。。。(笑)
私達の隣の夫婦は社交ダンスのノリでマンボを踊りながら楽しんで、
と2時間弱のコンサートも終了。

トランペット4本、トロンボーン2本、サックス4本にドラムとパーカッション、
ベースのオジサンが踊り弾きしながら指揮をとり、
綺麗どころのラテンダンサー(勿論女性)が3人、時々出てきては踊る、
というスタイルのコンサートでしたが、先輩が一言、

「今日のコンサートって、
 地方の温泉場のホテルで見ているラテンショーって感じがしなくもないねー」

確かにそんな気がしないでもないかな。(笑)

勿論、演奏も歌もダンスもプロなのですが、なんと言うかユルイ空気も感じられたので
先輩の言っていることは確かにそう思えたわけで。。。

とはいえ、チケット代4500円でこれだけ楽しめるとは思わなかったので、
来年も日本に来てくれたら又行っちゃうかもなー、と思った
ペレス・プラード楽団のコンサートでありました。



タグ:マンボ
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アサヒビール「BARで聴く邦楽コンサート」に行く [音楽・コンサート]

「BARで聴く邦楽コンサート(其の八)」で
 アサヒビールアネックス4階の「月灯り」へ。 


火の玉ビル(フラムドール)と同じ敷地内にあります
以前から参加したいと思いながら応募しては毎回抽選で落ちていたのですが、
今回やっとのことで当選し、喜び勇んで会場へ。。。
因みに事務局の方のお話では、参加者25名に対して応募は1000名とか。
かなり狭き門です。。。

演奏は、「邦楽集団 大和」の皆さん。 メンバーは、
「鼓」&ナビゲーター の 西川 啓光さん 
「十七絃筝」 城ケ崎美保さん
「二十絃筝」 山田明美さん
「尺八」    川俣夜山さん
「三味線」  上原潤之助さん    の5名。

西川啓光さんは、邦楽打楽器奏者で
劇団四季(ジーザスクライストスーパースター等)や長野オリンピック聖火リレーの曲、
猿之助のスーパーカブキの音楽プロデュースなどを行っている方で
素人にも非常に分かり易い説明をしてくれました。

コンサートは三部構成で、ビール、ウィスキー、ワイン、ソフトドリンクを飲みながら楽しめます。
私は開演前から早速アサヒスーパードライを注文、
おつまみの生ハム&オリーブとぴったりでグビグビ飲み終わり、赤ワインをお代わりに。
でも、飲みすぎると肝心の演奏がよく分からなくなるので(笑)、
ここからはホドホドに、と飲んでいると18:30開演。

第一部は、「皆様よくご存知の曲を集めて」と題して、
♪夏の歌メドレー(夏の思い出、海、夏は来ぬ、七夕、我は海の子)、
♪「冬のソナタ~最初から今まで」
♪「剣の舞(ハチャトリアン作曲)」 
の3曲。

琴(筝)2面で奏でる「冬ソナ」は、意外やしっくり合っていてしっとり、
「剣の舞」も、三味線や琴でテンポよく奏でていて
「邦楽の楽器でここまで出来るのねぇ・・・・」と感心することしきり。

ここで一旦休憩。 赤ワインのお代わりをいただきながら、
新たにおつまみで登場したドライフルーツ(いちじく)を食べてリラックスリラックス。

第二部は、楽器の説明とその特性を生かした曲の数々。
♪鼓独奏「一陽来復」
♪尺八独奏「甲乙」
♪三味線独奏~粋な江戸の世界へ(並木駒形など)

鼓は、桜の木で作った漆塗りの胴に馬の皮を張ってあり、
麻ひもを引いたり緩めたりで音階を調節するということを今回初めて知りましたが、
鼓だけの独奏でも非常にドラマチックな曲で引き込まれました。。。
また、尺八は、一般的なサイズが「一尺八寸」で略して「尺八」と呼ぶことや、
根元から七節目のところに吹く部分を作っていること、
首を振りながらの奏法(一定の音で揺らす横振り、音の高低を出す縦振りなど)と、
尺八というと「与作」の出だし部分、というイメージが強い私には目からウロコ状態でした。

三味線だけは、寄席でよく俗曲などを聴いているので、そこそこ勝手が分かっていたというか、
隅田川、浅草のことを歌った歌でしっとり。。。。 したところで、再び休憩。
一緒に行った友人と譜面台に載っている楽譜を拝見させていただくと、
普通の五線譜に書かれている楽譜で、もっと特別な譜面かと思っていたのに、、と
少々拍子抜けしました。。。。

第三部は、よく知られている
♪「春の海」  からスタート。
お正月といえば「春の海」というイメージの私ですが、生で聴くのは初めてで
筝と尺八の音色にこれまたうっとり。。。。

続いて、二十絃筝による演奏で、
♪「白い風の下で」「雨ざんざん」の2曲。
一般的な筝の糸は十三本で、邦楽の音階(五音)に合わせて作られているのに対して、
二十絃筝は、西洋の七音階(ドレミファソラシド)に合わせて作られた筝で、
現代の曲や西洋の音楽を演奏しやすいそうです。
上の2曲は和服で弾くには右に左に前に後ろにかなり動いて激しい曲ながら
一般的な筝との違いを感じられる曲でありました。

コンサートの最後は
♪「冬の一日」
全員での演奏で盛り上がって拍手喝采の後は、お約束のアンコールで♪「木蓮の涙」。
ニッカウィスキーのCMソングで使われていた曲で和んだところで20:30お開き。。

一度当選して聴くと次は当たらないのかな、と思うくらいの高倍率のコンサートですが、
コンサートに来られなかった方々向けのコンサートとして、
12/6フラムドール(火の玉ビル)4階のアートスクエアで開催するそうです。
次回9月の邦楽コンサートも当たるか分からないので(というか二度と当たらないかも)、
12月のコンサートに足を運ぼうかな、と思ってはいるのですが、
今回の特定少人数向けのサロンコンサートのようなひと時に
ビールやワインのお酒を飲みながらゆったりのんびりまったーり、と、
邦楽を十二分に楽しめた「BARで聴く邦楽コンサート」でありました。 


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ジョセフ・リンのヴァイオリンを聴く [音楽・コンサート]

ジョセフ・リンのヴァイオリンコンサートですみだトリフォニーホールへ。

ヴァイオリニストのジョセフ・リン、、、実は全く存じ上げない方なのですが、
会社のクラシック好きのオジサンが「チケット貰ったんだけど行く?」と誘ってくれたので
訳も分からぬまま、ご一緒することになりました。
普通にチケットを買った方には誠に申し訳無し。。。。。
 1978年生まれ、台湾系アメリカ人のジョセフ・リン氏は、
ジュリアード音楽院プレカレッジ卒業後、ハーヴァード大学比較宗教学部(神学)に入って卒業し、
北京に留学して古琴を学んだり、と多彩な音楽家で日本には2001年初来日、
2003年からは毎年日本を訪れ演奏活動を行う若手のホープ。
チェリストのヨーヨー・マとも共演を果たし、CDなどで“魂のヴァイオリニスト!”と称されるなど
今後が期待されているとか。

ギタリストもよく演奏するバッハの無伴奏第二番シャコンヌを演奏したCDが評判らしいのですが、

今回は今年2月にトリフォニーホールで録音したバッハ無伴奏第三番パルティータのCD化、
「バッハとイザイの旅」ハイブリッドSACD(←お値段4500¥)発売記念の来日公演です。

比較的前の方に座って開演を待つものの。。 あれ、、人、少ない。。。。。。。
結局大ホール(1801名収容)の4、5割が埋まったかなという程度で少々寂しい雰囲気。
多分、コアなファンは確実に観に来るのでしょうが、日本での知名度が今ひとつなのか、
大ホールを満席にするというのはなかなか大変なようですね。

19:05開演。

前半は新しいCDに収録されているバッハとイザイの無伴奏曲を演奏しました。

「無伴奏パルティータ第三番 ホ長調BWV1006」(J.S.バッハ)
 1.前奏曲
 2.ルーレ
 3.ガヴォットとロンドー
 4.メヌエット1・2 
 5.ブーレ
 6.ジーグ

「無伴奏ソナタ第二番 イ短調 Op.27」(イザイ)
 1.妄想
 2.憂鬱
 3.亡霊たちの踊り
 4.復讐の女神たち

バッハの無伴奏パルティータは第二番のシャコンヌに比べると軽やかというか明るいというか
リズミカルな感じがバッハにしては聴き易い感じ。
(バッハは弾き手にとっては非常に弾いていて面白い作曲家だと思うのですが
聴き手にしてみると分かり難い部分があるような、そんな気がしています。。)

また、バッハの影響を受けているイザイのソナタは、少々暗い感じはありますが、
影響を受けてこういう曲を作るのね、などと感心したり。。。

ジョセフ・リンさんの演奏が、これまたしっくりきて聴きほれました。。。。

ここで休憩。

軽くサンドイッチでもつまみましょうと2階のバーに行くとやはり人は少なく、
「勿体無いね、こんなにいい演奏家なのに。。。」とオジサンと2人でワインを飲みました。
因みにここのワイン、普通のグラスワインの1.5倍くらいの量で600円と良心的なお値段です。

どこに居ても酒の話題には事欠きません。。。(笑)

ワインでリラックスして席に戻ってからの後半は、最初にピアノのオライオン・ワイスによるソロ。

「糸を紡ぐグレートヒェン」「水に寄せて歌う」~12の歌曲より(シューベルト=リスト)
「エステ荘の噴水~巡礼の年 第3年」(リスト)
リストがドビュッシーに影響を与えたというのが非常によく分かった2曲でありました。。
そして、ジョセフ・リンが再び登場してピアノとのアンサンブル。

「ソナタ イ長調」(フランク)
 1.アレグレット・モデラート
 2.アレグロ
 3.レチタティーヴォーファンタジア
 4.アレグレット・ポコ・モッソ
前半のバッハやイザイと異なり心地よく綺麗な旋律にウットリ、、、していたら
少しですが寝てました。(笑) ワイン飲んじゃったしなあ、てへへ、と思いながら終演後拍手。

私もオジサンも出来るだけ大きい音が出るように拍手拍手拍手、、、し続けていると、
再び2人が登場し、ジョセフ・リンさんが日本語で挨拶された後、アンコールを2曲。

「月の光」(ドビュッシー)
「美しい夕べ」(ドビュッシー/ハイフェッツ編曲)

の2曲で、ドビュッシーは自分でもピアノで演奏することがある(というかあった)ので、
親しみを感じている分、心和みました。。。。(しみじみ) 

“魂のヴァイオリン”と呼ばれているのが最初ピンとこなかったのですが、
情感たっぷりに激しく弾くというよりは、深く静かに、しかし熱く弾く、というタイプに思えました。
今まで生で聴いたことのあるヴァイオリニストというと、ラカトシュ天満敦子さんくらいなので
比較するのもなんですが、情感たっぷりに激しく弾く上記のお2人と異なり
彼の奏でる音色は非常にクリアで伸び伸びした印象を受けました。

だから、後半少し寝ちゃったんですけどね。(笑)

とはいえ、今後また来日公演があれば、自腹で聴いてみたいと思った
ジョセフ・リンのヴァイオリンコンサートでありました。


(おまけ)
コンサートが終わった後、食事でも、と
近くの「和可奈鮨」というお鮨屋さんに入ったのですが、ここが本当に美味でした。
カメラを持参せず写真もないので(おまけ)で書きましたが、
にぎり10巻に巻物1本のおまかせにぎり(4200円)が非常に美味。
小鉢(帆立とワカメ、ネギのぬた)の後、
中とろ、炙りとろ、しまあじ、平目、穴子、活海老、烏賊、鮎、焼しいたけ、芽ネギの握り、
そして、かんぴょう巻、玉子焼き、と御碗まで、
こんなに美味しいお鮨屋さんが錦糸町にあるとは吃驚(@_@)です。満腹満腹大満足でした。
また行く機会があれば(というか又行きたい)記事にしたいと思います。。。。。


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ザ・テンプテーションズ&シュープリームスを聴く [音楽・コンサート]

折角昨日からミュージカルの話を書き始めたのですが、
昨日行ってきたコンサートがなかなか強烈だったので本日はこの話で。

行ってきたのは、ザ・テンプテーションズとザ・“サウンド・オブ”シュープリームスのコンサート。
場所は何故か「中野サンプラザ」。都内ではここ一回きりなのですがナゼ中野?

また、シュープリームスに“ザ・サウント・オブ”がついているのは、
オリジナルメンバーではないから、らしいのですが、そういうことは気にしません!! 

一緒に行ったのは会社の先輩(50代)2人。
私を含む全員、映画“ドリーム・ガールズ”を観ているのでその余韻残るまま中野サンプラザへ。

しかし、今回不思議だったのは開演時刻が18:30ということ。
普通は19時からだと思うのですが出演者が高齢だからなのかしら、、、などと心配に。(笑)

 コンサート用の写真です
写真ではそこそこ若く見えますが、
ザ・テンプテーションズ(上)の真ん中に写っているリチャード・ストリートさんは、
1971年にグループ加入後、(オリジナルメンバーの)ポール・ウィリアムズに代わって
リード・ボーカルをつとめたとかで御歳65歳。
ただ、wikipediaでは、元メンバーと記述されています。 ま、どっちでもいいんですけど。
また、ザ・サウンド・オブ・シュープリームスは、1970年代後半からグループに加入したという
カレン・ラグランド(写真中)を中心に結成されたグループであちこちで演奏活動している模様。
実際、この2グループの組合せで一昨年も来日公演を行なっていたようです。

会場に入ると観客は予想していた通り50~60(70も?)代が殆ど。
時折若い女性も見受けられるのですが、親と一緒に来た、という方が多いようです。

私達の席は一階席後方の真ん中だったのですが、行ってみたら音響担当のオジサンがまん前に。
大きな機材を調整するのに座高を高めに座っているので、舞台真ん中が全く見えません。。。。。
しかも音響オジサンと私達の間2列がガラガラだと思ったら関係者(招待客?)と思しき人達が
ゾロゾロと着席し始め。。。。こういう観づらい席でもS席で販売するんだなあ、と少々ガッカリ。

とはいえ、18:35にスタートしたコンサートは素晴らしいものでした。
最初に出てきたのは、ザ・サウンド・オブ・シュープリームスで、16曲を熱唱。
 1.You Keep Me Hanging On
 2.Where Did Our Love Go
 3.Love Child
 4.Love Is Here And Now You're Gone
 5.The Happening
 6.Keep Falling In And Our Of Love
 7.Reflections
 8.Stoned Love
 9.You Can't Hurry Love
10.Come See About Me
11.Back In My Arms Again
12.I'm Gonna Make You Love Me
13.River Deep Mountain High
14.Baby Love
15.Stop In The Name Of Love
16.Someday We'll Be Together

最初、昔モータウンサウンドで乗っていた年代の方々に「照れ」があったようで
ジッとメンバーの熱唱を聴き続ける歌謡ショーの雰囲気でしたが、途中から徐々に盛り上がり
場内の空気がのってきたところで、ザ・テンプテーションズにバトンタッチ。

 1.Masterpiece
 2.The Way You Do The Things You Do
 3.Just My Imagination
 4.Get Ready
 5.Heavenly
 6.I Can't Get Next To You
 7.Ball Of Confusion
 8.My Girl
 9.Ain't Too Proud To Beg

5人のハーモニーとノリノリのリズムで最初から結構盛り上がり、
4曲目の“Get Ready”でリチャード・ストリートが観客席をあちこちと練り歩いて歌うと、
「昔取った杵柄」のオジサンオバサン達がおもむろに立ち上がって振り付きで歌い踊り。。。。
それまで眠っていたものが急に目を覚ましたかのような熱狂振りに一瞬唖然としたものの
その後のコンサートの盛り上がりはかなりのもので、
リアルタイムで初期のモータウンサウンドを経験していない私でさえも「ノリノリ」。
最後に観客層立ちで盛り上がった後にザ・サウンド・オブ・シュープリームスも登場し、
全員でアンコール。

曲目は多分“Psychedelic Shack & Cloud Nine”だったような。
開演前に演奏リストをいただいたのですが、大分異なっていたようで私も全て把握できず。。。

とはいえ、生で聴くモータウンサウンドは少々今風にアレンジしてある曲もありましたが、
とにかく迫力があってリズム感があってエネルギー溢れるステージでした。
彼らの素晴らしいリズム感というのは幼い頃からしみついたものなのでしょうね、
日本人には到底真似のできるものではないだろうなあ、などとつくづく思いました。
また、あの声の質や声量などは、ダンスなどで見せるリズム感と同様に
やはり幼い頃からゴスペル等が生活の一部なのだろうなあ、と実感しました。

また、歌だけでなく、ジョークを言ったり、観客をうまくのせて巻き込む彼らの術中に
ホール全体がまんまとはまったというか、「プロ魂」を見た思いです。。。
コンサート自体はきっかり2時間、アンコール1曲で20:30には終了と、
「あと、もう少し、、、」という気持ちもありましたが、
チケット代5500円を考えると十二分に楽しめましたし、
帰り道の足取りが(私なりにリズムを取り取り)軽かったことを考えると大変満足、
「来年も日本に来てくれたらまた行っちゃうなー、私」、と思った
ザ・テンプテーション&ザ・サウンド・オブ・シュープリームスのコンサートでありました。


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ウェンディ・ニールセンを聴く [音楽・コンサート]

ウェンディ・ニールセンのコンサートで武蔵野市民文化会館へ。
 オペラ歌手(ソプラノ)です

ウェンディ・ニールセンは、1996年にNYメトロポリタンオペラにデビューしたソプラノ歌手で
今まで「カルメン」「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」などの多くの演目に出演しています。
といっても、私自身は全く彼女のことを存じ上げないのですが。。。。
今回は、同僚が「メトロポリタンオペラのソプラノ歌手だから行こうよ」と誘ってくれたので
あまり事情を把握しないまま「うん」と返事をしていました。。。

チケット代、2000円だし。(笑)

そんな訳で、仕事の後、はるばる三鷹まで足を運びました。 
大混雑でギュウギュウの中央線に乗って三鷹まで行き、そこからタクシー。

しかし、何故、武蔵野市民文化会館でコンサートなのでしょうか。

ここのホール、他にも海外のオペラ歌手のコンサートをちょくちょく開催しているみたいだし、
何か強いパイプでもあるのかしら、などと思いながら中に入ると、
小ホール474席分は完売御礼で満席。 
観客は浅草演芸ホールに来たかと見紛うほど山盛りのシルバーばかりで
私など若いカテゴリーに入ってしまいそう。。。。。

開演直前に流れるアナウンスでも、携帯は電源を切るかマナーモードで、の後に
シルバー向けの丁寧なお願いが流れました。

「補聴器をお使いの方は、正しい方法で装着なさって下さい」

要は、ちゃんと着けないと良い音楽が聴こえないよ、ということか。

更に、驚きのアナウンス。

「本日、ウェンディ・ニールセンは風邪の為、万全の体調ではございませんが、
万難を排して演奏いたしますので予めご了解下さい。」

風邪引いているの???

はるばるやってきた三鷹でガッカリして、遥か遠くの自宅にションボリ帰るのは嫌だなあ、
と思っていたところで19時過ぎに開演。

第一部は比較的軽めの感じの曲で構成されていました。

・W.A.モーツァルト : ラウラに寄せる夕べの思い K.523
             : ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたとき K.520
             : 寂しい森の中で K.308
             : クローエに寄す K.524

・A.ドヴォルザーク : 『8つの愛の歌』 op.83
               -おお、私たちの愛は幸せではない
               -死は多くの人の心をとらえる
               -あの人の家のあたりをさまよい
               -私は甘い憧れにひたることを知っている
               -この地にさわやかな西風が吹き
               -せせらぎに沿った森で
               -お前のやさしい眼差しに魅せられ
               -おお、ただひとりの愛しい女よ

・W.A.モーツァルト : レチタティーヴォ「どうしてあなたが忘れられましょう」
              アリア「心配しないで、愛する人よ」 K.505

風邪引きと聞いて心配していましたが、全然気になりませんでした。
最後のアリアなども声量が大きくなるにつれ、私も吸い寄せられるような気分。。。。

休憩後の第二部は、ちょっとした企画的構成。

『月に寄せる歌』
 ・G.フォーレ       : 白い月影は森を照らし op.61-3
 ・R.シューマン      : 月の夜 op.39-5 
 ・F.プーランク      : 4月の月
 ・P.I.チャイコフスキー : この月夜に op.73-3
 ・A.ドヴォルザーク   : 月に寄せる歌 (歌劇「ルサカ」より)

月ひとつとっても作曲家によってイメージがこれほど変わるんだなあ、
などと感心しながら聴いた後は、現代音楽へ。

『ビートルズ・ナンバー』
 ・イエスタデイ(フォーレ風に)
 ・悲しみはぶっとばせ(パーセル風に)
 ・ミッシェル(ラヴェル風に)
 ・涙の乗車券(ヘンデル風に)

ヘンデル風というのが一番分かりやすかったのですが、
ビートルズも編曲によってオペラ風に生まれ変わるというのが非常に面白く。

そして、最後にプッチーニの歌劇『トスカ』から「歌に生き、恋に生き」を歌う予定でしたが、
風邪で多分声が出ないのでしょう(後半は少々ハスキーになっていたし)、
本人がお詫びを言いながら代わりに出身地カナダの歌(民謡?)を歌って終了。

プッチーニを聴けないのは残念でしたが、周りの観客のおばあちゃん達が
「仕方ないわよ、人間だもの」と何だか「あいだみつを」のようなことを言っていたし
休憩込みで2時間近くと非常に充実していて、とても2000円とは思えぬ内容だったし、
体調不良とはいえやはりメトロポリタンオペラに出演するほどの実力の持ち主だと実感して
三鷹まで足を運んでよかったよかった、と、思いつつ、
主催の武蔵野文化事業団には感謝感謝、誘ってくれた同僚にも感謝感謝の
ウェンディ・ニールセンコンサートでありました。


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小平で「ラカトシュ」を聴く [音楽・コンサート]

ラカトシュアンサンブルのコンサートを聴きに小平へ。
 たしか4年ぶり、のロビー・ラカトシュさん
 1965年生まれで今年厄年(本厄)

久しぶりのラカトシュコンサート、なのですが、
平日の新宿(オペラシティ)か休日の小平(ルネこだいら)か、選択肢が2つしかなく、
期末で多忙の友人が「平日は行けるか分からないから休日に行こうよ」と言うので
成田空港近くの実家から数回乗り継いではるばる小平まできました。
あまりの長距離にちょっとした遠足気分。(笑)

西武新宿線の小平駅から徒歩3分くらいでルネこだいらに到着。
約1200名収容の大ホールで「完売」と書いてありました。
確かにコンサートの告知に気付いたのが今年1月の私達の座席も2階。
前回すみだトリフォニーホールで観た時は余裕で前方の座席が取れたのですが、
今回完売と知り、いつの間にそんな人気者になっていたのかと驚きました。。 


【ロビー・ラカトシュについて】
1965年、ハンガリーのジプシー・バイオリンの名門、ラカトシュ家に生まれる。
7代前の祖先がジプシー・バイオリン中興の祖でベートーベンやリストを感動させたと
言われる“ヤノーシュ・ビハリ”という血筋のロビー・ラカトシュは、
父親や叔父(シャーンドル・ラカトシュ)に学び、ブダペスト音楽院卒業後、
ジプシー・バイオリンを中心とした楽団を結成し、世界中で演奏活動している。
このロビー・ラカトシュを中心に第二バイオリン、ギター、ピアノ、コントラバス、
ツィンバロンで編成されたのがラカトシュアンサンブル。

今回は、新譜2枚からの曲も含めての構成でした。

 

Klezmer Karma

Klezmer Karma

  • アーティスト: Roby Lakatos
  • 出版社/メーカー: Avanti Classic
  • 発売日: 2007/01/30
  • メディア: CD

Fire Dance

Fire Dance

  • アーティスト: Roby Lakatos
  • 出版社/メーカー: Avanti
  • メディア: CD
演奏曲目は、第一部が

1.炎の踊り~ジプシー・ボレロ~ツィツコム・パラフレーズ(ヨージェフ・シュハ・バログ)
 20世紀後半に活躍したバイオリン奏者シュハ・バログの作品で
 初っ端からパワー全開の弾きっぷりでした。

2.メニューインに捧げる瞬間(ロビー・ラカトシュ)
 1999年に亡くなったバイオリン奏者ユーディ・メニューインとラカトシュが
 よく協演したことから、ラカトシュが弔意と感謝の念を込めて作曲したとか。

3.屋根の上のヴァイオリン弾き(ジェリー・ボック)
 ユダヤ人を描いたミュージカルをロマ(ジプシー)の血が流れたラカトシュが
 ジプシー風にアレンジして演奏するというのがなかなか面白い試みでした。

4.ビハリの思い出に(イヴォ・チャーンパイ)~ヘイレ・カティ(ヤーノシュ・ビハリ)
 先祖のビハリに因んだ曲と、ハンガリーでは非常に有名な後者、
 共に独特のリズムと少々悲しい雰囲気を醸し出す曲。

5.第三の男~ハリー・ライムのテーマ(アントン・カラス)
 チターでの演奏しか聴いたことしかありませんでしたが、
 ジプシー・バイオリンで演奏すると妙に明るく聴こえたりして。(笑)

6.パピエロスン組曲(ヤブレコン)
7.イデッシュマメ(イェレン/ポラック)
 この2曲はユダヤ語の歌詞がついていて、
 6が紙巻タバコを売り歩く兄弟の歌、7はお母さんのことを歌った歌、とのこと。
 ゲストのミリアム・フックスというオバアチャン歌手が歌ったのですが、
 2曲とも最初はユダヤ風に重たい雰囲気で演奏された後、
 ジプシー風やタンゴ風にアレンジされていました。

ここまでで1時間たっぷり。
すっかりジプシー・バイオリンを堪能して満足したのですが、
20分休憩後は第二部です。

8.ディズィフィンガーズ(ロビー・ラカトシュ)
 新譜からの一曲で、素早く動く指さばきが目がくらむほど、ということから
 ディズィ(dizzy)とタイトルにつけられたそうですが、本当に早弾きの曲でした。

9.ゴッドファーザー~愛のテーマ(ニーノ・ロータ)
 ラカトシュが主旋律を弾くには弾いていたのですが、
 この曲はギターのアッティラ・ロントさんのソロ演奏+歌がメインという
 他の曲とは少々趣の違う演奏で、気分は悲しげな「ラテン」という曲でした。

10.ツィンバロン ソロ
 ツィンバロン、とはハンガリー語でCimbalomと書いて、
 ハンガリーを中心とする中欧・東欧で見られる打弦楽器。
  ←これ 
 弾く部分は、 こんな感じ
 主にロマ(ジプシー)の音楽で多く用いられ、
 ストラヴィンスキーなどの現代作曲家の作品でも用いられることがあるそうで、
 日本でも演者が増えてきている楽器だそうです。
 今回のラカトシュ・アンサンブルではツィンバロン、コントラバス、ピアノの3人が
 大幅な若返りを図って(19歳か20歳)メンバーチェンジしていたので
 演奏も物足りないかと思っていたのですが全然そんなことはなく、
 20歳のツィンバロン奏者イェヌー・イシュトヴァーン・リステシュの
 緩急強弱自由自在の演奏ぶりには感嘆しました。
 細いバチのようなもので細い弦を叩いて音を出すのですが、
 左右の手の動きの早さといったらもうビックリビックリで、
 もう少し聴いていたいくらい、と思ったほど素晴らしいソロ演奏でした。

11.チャールダーシュ(ヴィットリオ・モンティ)
 題名は19世紀中葉にヨーロッパで人気のあったハンガリー音楽・舞踊の一つ。
 2拍子とシンコペーションのリズムが特徴的で、
 最初のゆっくり悲しい曲調から後半に向かってテンポが速くなっていくのが
 もう聴いていてゾクゾクしました。

12.カサブランカ~時の過ぎ行くままに~(ヘルマン・ハプナフェルド)
 イングリッド・バーグマンとハンフリー・ボガード主演の映画の主題歌。
 前回のコンサートではジャズ風のアレンジの曲が多かったのですが、
 今回はこの曲だけがジャズの雰囲気でした。

13.ひばり(グリゴラス・ディニーク)
 作曲者は20世紀前半に活躍したルーマニアのジプシー風バイオリンの名手。
 とにかく早弾きの曲で、パンフレットには
 「この世のものとは思えぬ悪魔的な超絶技巧の見せ場」とありました。
 確かに、後半のカデンツァの部分は、早くて高音で
 目を閉じて聴いたら本当にひばりが鳴いているのでは、と思うほど。

ここまでで2時間。

前回アンコールで3回も舞台に戻っては演奏してくれたので期待して拍手すると、
2度アンコールに応じてくれました。
最初が「さくらさくら」をしっとりと、次がハチャトゥリアンの「剣の舞」を勇ましく。

今回は終演後サイン会を予定していたので、2回のアンコールで終演となりましたが、
ジプシー・バイオリンで心もおなかも一杯、満足満足大満足。

という訳で、小平まで足を運んだ甲斐があったというものだ、としみじみ思い、
来年もまた来てね!と願うラカトシュのコンサートでありました。 

タグ:ラカトシュ
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「モータウン・チャートバスターズ」を聴く [音楽・コンサート]

映画「ドリームガールズ」を観て感動した友人が
新宿高島屋HMVで購入したモータウン関連CDを借りて聴きました。
(友人、サントラは買わずに↓だけ買ったらしい) 

“Motown Chartbusters”というUK盤のシリーズもので
Amazonで見るとVol.12くらいまで出ているようです。
友人の話では、HMVで1枚990円だったそうで(Amazonは1302円)、
思わず全部買占めたかったけれど合計金額を考えて思い留まったとか。(笑)

そんな友人が購入したのは↓の3枚。

Motown Chartbusters, Vol. 1

Motown Chartbusters, Vol. 1

  • アーティスト: Various Artists
  • 出版社/メーカー: Spectrum
  • 発売日: 1998/11/02
  • メディア: CD

1. Blowin' in the Wind (Stevie Wonder)

2. You Keep Me Hangin' On (Diana Ross&The Supremes)
3. Standing in the Shadows of Love (The Four Tops)
4. It Takes Two (Marvin Gaye&Kim Weston)

5. When You're Young and in Love (The Marveletts)

6. (I Know) I'm Losing You (The Temptations)
7. What Becomes of the Broken Hearted (Jimmy Ruffin)
8. Happening(Diana Ross&The Supremes) 
9. 7-Rooms of Gloom (The Four Tops)
10. How Sweet It Is (To Be Loved by You)
    (Junior Walker & The All Stars)
11. I'm Ready for Love (Martha Reeves)
12. Love Is Here and Now You're Gone
    (Diana Ross&The Supremes) 
13. Gonna Give Her All the Love I've Got (Jimmy Ruffin)
14. I Was Made to Love Her (Stevie Wonder)
15. Take Me in Your Arms and Love Me (Gladys Knight&Pips)
16. Jimmy Mack(Martha Reeves&The Vandellas)

Motown Chartbusters, Vol. 3

Motown Chartbusters, Vol. 3

  • アーティスト: Various Artists
  • 出版社/メーカー: Spectrum
  • 発売日: 1998/11/02
  • メディア: CD

1. I Heard It Through the Grapevine (Marvin  Gaye)
2. I'm Gonna Make You Love Me
   (Diana Ross&The Supremes&The Tepmtations)
3. My Cherie Amour (Stevie Wonder)
4. This Old Heart of Mine (Is Weak for You)(The Isley Brothers)
5. I'll Pick a Rose for My Rose (Marv Johnson)
6. No Matter What Sign You Are (Diana Ross&The Supremes)
7. I'm in a Different World (The Four Tops)
8. Dancing in the Street (Martha Reeves&The Vandellas)
9. For One in My Life (Stevie Wonder)
10. You're All I Need to Get By  (Marvin Gaye&Tammi Terrell)
11. Get Ready (The Temptations)
12. Stop Her on Sight (SOS) (Edwin Starr)
13. Love Child (Diana Ross&The Supremes)
14. Behind a Painted Smile(The Isley Brothers) 
15. (I'm A) Road Runner (Junior Walker&The Alll Stars)
16. Tracks of My Tears (Smokey Robinson&The Miracles)
 

Motown Chartbusters, Vol. 4

Motown Chartbusters, Vol. 4

  • アーティスト: Various Artists
  • 出版社/メーカー: Spectrum
  • 発売日: 1998/11/02
  • メディア: CD

 

1. I Want You Back (The Jackson 5)
2. Onion Song (Marvin Gaye &Tammi Terrell)

3. I Can't Help Myself (Sugar Pie, Honey Bunch)(The Temptations)

4. Up the Ladder to the Roof (The Supremes)
5. I Can't Get Next to You (The Temptations)
6. Too Busy Thinking About My Baby (Marvin Gaye)
7. Yester-Me, Yester-You, Yesterday (Stevie Wonder)
8. Someday We'll Be Together (Diana Ross&The Supremes)
9. ABC (The Jackson 5)
10. Never Had a Dream Come True (Stevie Wonder)
11. Farewell Is a Lonely Sound (Jimmy Ruffin)
12. Do What You Gotta Do (The Four Tops)
13. I Second That Emotion
    (Diana Ross & The Supremes & The Temptations)

14. Cloud Nine (The Temptations)

15. What Does It Take (To Win Your Love)
     (Junior Walker&The All Stars)
16. Reach Out and Touch (Somebody's Hand) (Diana Ross)

アルバムのタイトル通り、当時のヒットチャートを席捲した曲が勢ぞろいで
この収録曲で1枚990円というのはかなりお買い得感があります。
そんな訳で、懐かしい気分になりつつ、更に「ドリームガールズ」を思い出して
どっぷりとモータウンサウンドに浸って聴ける“Chartbusters”でありました。


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ラヴェルの「ボレロ」を聴く [音楽・コンサート]

読売交響楽団のマチネコンサートで東京芸術劇場へ。
一番安い席なので3階ですが、2階までエスカレータで上がれるのに
更に1つ上に行くには階段しか使えない、というのが腑に落ちないホールです。
C席(5回券で購入したので定価5000円が3000円です)に着席。
 (イメージ図)
これは2階席から見た様子なので3階席からだと舞台はもっと遠くに見えます。
14時過ぎに開演。

指揮はオーストリア人のテオドール・グシュルバウアー氏。

コンサートのプログラムは、

ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」
ビゼー「交響曲第1番」
ラヴェル「スペイン狂詩曲」
ラヴェル「ボレロ」

と、バレエ音楽、スペイン人作曲家の初期作品、
フランス人作曲家によるスペイン風作品、という構成。

この中でも最後に演奏された「ボレロ」には感動しました。

「ボレロ」とは、、
モーリス・ラヴェルがイダ・ルビンシュタイン(バレエダンサー)の依頼で
スペイン人役のバレエ曲として作曲し、1928年11月パリオペラ座で初演された曲。
当初、ラヴェルはイサーク・アルベニスの‘イベリア’を編曲するつもだったが
既にアルボスの編曲が存在していることを知り、一から作曲したとか。

この曲の場面(バレエ)はセビリアのとある酒場。
一人の踊り子が舞台で足慣らしをし、振りが大きくなってくると、
最初は興味のなかった客が次第に踊りに目を向け、
最後には一緒に踊り出す、というのが一連の流れで通すと20分弱。

普通のクラシックと異なるのは、
最初から最後まで(最後の2小節を除く)同じリズムが繰り返される、という点で、
これだけみると単調に見えるものの、
実際の演奏は非常に豊かで魅了されます。

小太鼓が、タッ、タタタタッ、タタタタッ、タタタタタタタタタというリズムを奏でると、
最初にフルートが、次にクラリネットが、
そして次々と木管から金管へとメロディーが移り、
最後にオーケストラが大団円となる様子が、ライブで観ていると、「もー鳥肌」です。
小太鼓がずーっと同じリズムを刻むので、
この曲で一番拍手を貰うのも小太鼓なのですが、
打楽器が注目を浴びて真っ先に拍手をもらうという曲というのも珍しいので、
この曲はその中でも代表的なのかもしれませんね。

私自身の「ボレロ」の思い出というと、1984年のサラエボオリンピック。
スケートといえば、ドロシー・ハミル時代から観ている私ですが、
イギリスのジェーン・トービル&クリストファー・ディーン組のアイスダンスペアが
「ボレロ」の音楽で独自の世界を繰り広げるパフォーマンスを演じたところ、
最終滑走でないのに審査員9人全員から芸術点で6点満点を得た、というのが
非常に印象に残っていて、
 すごく情熱的な演技でした
その後、これほど情熱的なアイスダンス演技を観たことがないというか
これほどまでに印象に残るペアはいないのでは、と思ってしまうような。
そんな感動を20年以上経っても思い出すような演奏でジンと来たのでありました。

更に、私の記憶にあるのが、 

愛と哀しみのボレロ

愛と哀しみのボレロ

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 1999/01/29
  • メディア: DVD


クロード・ルルーシュ監督の作品なのですが、
中学生の時、この作品を劇場で観て、戦争の虚しさを感じると同時に
 ジョルジュ・ドンの筋肉ムキムキ腹筋ワレワレに
うっとりした記憶があります。

中学生でボレロを踊る故ジョルジュ・ドンにウットリしたというのも
今考えるとテヘヘヘなんですが、映画の中で、戦争で様々な体験をした人達が
パリのエッフェル塔前にあるトロカデロ広場に集まり、
その中で踊るジョルジュ・ドン、というイメージが強く、
映画も見直してみようかな、と思った「ボレロ」でありました。


タグ:ボレロ
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