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某帝国問題 [いろいろ②]

楽しかった下田旅行の記事の後にこういう記事を書くのもどうかな、と思ったのですが
自分の気持ちとして書き留めておこうと思い記事を書くことにしました。

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先月今月と記者会見のあった某J帝国(名前を出すのも個人的には違和感あり)、
非上場とはいえ、リスク管理能力のない会社、というのが正直な感想でした。

上場企業もサラリーマン社長が多く(創業家出身でも残念な方はいますが)
調子のいい時は表に出てきて困ったときは代わりに説明と謝罪をさせるような、
そんな人が結構多いように思うのですが、この方ちゃんとしているなと思ったのは
昨年、大規模通信障害を起こしたKDDIの高橋社長の会見でした。
もともと技術者というのもあるかと思いますが、謝罪の弁を述べた後は、
丁寧に原因と再発防止策を説明し、質問に対しても真摯な態度で答えていた姿、
私もSバンクから2019年に乗り換えた後、この通信障害対象となりましたが
幸い自宅でWi-Fiが使えていたのものの、これが外出していて実際被害にあっても
この記者会見を観たら今後は安心、と思えるような会見でした。

といってもこのような「災い転じて福となす」的な記者会見は少ないというか、
なんとか隠そうとして守りの姿勢に終始して、それが結果的には裏目になるような
パターンが多いように思っています。

今回の某帝国の記者会見は2回とも(1回目なんて4時間くらいありましたが)
一通り見ましたが、こりゃダメだ、という印象が残るばかりでした。
1回目は自分たちの影響力(プラス)を過信するあまりの態度(司会がぐだぐだ)、
タレントとして能力があっても経営能力や危機管理能力があるとは思えない内容で、
2回目はその対策として時間制限や時間稼ぎするような司会の態度、なにかあれば
弁護士が法を盾に回答する、信頼がガラガラ崩壊していくような記者会見に思えました。
指名NG記者のリストがばれた件については外資系PR会社が勝手にやったことになって
いますが、それでも依頼した某帝国に責任があるのは自明の理ですよね。

私自身はこの帝国の(タレントの)ファンでもアンチでもありません。
が、この帝国を筆頭とした巨大芸能事務所の圧力とか闇、みたいなものについては
小さいころから感じていました。
具体的には、売れて大手芸能事務所をやめて独立した某瀬戸の花嫁さんがその後干され、
テレビ朝日の深夜番組に当時のダンナと踊りながら料理をするのでブレークし、
再びテレビに出るようになったことや、TのきんトリオのTシちゃんも事務所から独立し、
その後まったくテレビに出なくなったことです。
(その点、Yっちゃんはギターの腕前でミュージシャンとして違うフィールドに進んで
 いましたね(両極端の展開))

この帝国は所属タレントをテレビに出演させる代わりに他の事務所のタレントを排除、
自分たちに逆らうタレントは放逐し、能力があっても起用させないように圧力をかけて
帝国を巨大化させていった、そのことによる積もり積もった弊害の責任は帝国だけでなく
関連するメディアなどの責任も大きいと思っています。

テレビで見る人=人気がある、というわけではないのだな、
テレビを殆どみなくなった今は尚更そう思うわけですが、
今年BBCで報じられた問題については、1999~2000年に週刊文春で暴かれた記事を
当時読んでいたので20年も経ってから何をいまさら、という感もありました。

1999~2000年、週刊文春で何週にもわたって闇を暴いていたころ、
当時勤め先の後輩に某帝国タレントのファンがいたので、文春の記事を見せて、
どう思うか感想を聞いてみたのですが、自分が好きなタレントについて言及されて
いなかったことに安堵しながらもこういう闇はあるのかもしれないですね、と言いつつ、
自分がファンのタレントは絶対こんな被害に遭っているわけないと信じているようでした。
その後、事務所が訴訟を起こし最高裁までいって敗訴したことも一部で報道されたのみ、
それでもテレビ局やメディアの大半は沈黙を通していたのは今回のことに限らずですが、
強い力が働くと忖度しまくる、公正な報道とは程遠い状態が長らく続いていた、
そのことに対して公共の電波を使って報道する人たちの責任は重いと思っています。

と、訴訟で敗訴してもBBCが衝撃的な内容のドキュメンタリーを放送しても、
それでも何とかなると思っていたのでしょうね。
その後、被害者の方々が実名で顔を出して告白し、国連にまで人権侵害を指摘されて
今回の記者会見に至ったのだと思いますが(したくないけれどせざるを得なかった)
欺瞞というか過信というかBBCの報道の時に日本国内では騒動にはならないだろうと
いう慢心で何もしなかったことが事態をさらに酷くしてしまったのだと思いました。

同じような犯罪でいえば、


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アメリカで起きたカソリック教会の神父による犯罪ですが、
今回は一人の方が犯した罪としては規模感が違いますよね。
(隠ぺいしたのは組織的なものとして共通していますが)

時代の流れとともに消費者の選択肢が増えていき(帝国一択ではなくなり)、
市場独占が崩壊しつつある中、それでもメディアに圧力をかけ続け、
目の上のたんこぶ(辞めたタレントや他の事務所のライバル)を排除し続け、
それが当然だと思っていたのが一気に崩れて慌てているのが現状に見えます。

今回の件、どの目線から見るかで色々ご意見があるのかと思いますが
個人的な興味として隠ぺいしていた帝国の経営陣(と加担したタレント)は論外、
その他で気になったのが2つの属性でした。

まずはファンの皆さん。
厳しい条件(ライブもどの地域が当たるか分からない)でライブに参加し、
物販などで帝国のタレントを応援している姿は凄いなと常々思っていました。
意外と同年代でもファンが多いのですが(友人知人でもファンの方が多い)、
週刊文春の記事や訴訟の件、古くはFリーブスのKさんの告白など、
まったく知らなかったのかな、という疑問がずっとありました。
とはいえ、友人知人に触れてはいけないと思っていたのですが
(それをきっかけに気まずくなりそうだという懸念)
今考えると、話す機会をもってもよかったのかな、という個人的な反省があります。
次回会う機会に聞いてみたいと思います。

もうひとつはスポンサー企業。
今回の記者会見などで多くの企業が広告中止や新規広告を出さないなどの措置を出して
いますが、これまで帝国が反社企業ではないからと広告会社もスポンサー企業も
帝国のタレントを起用していたものの、全くこの件について知らなかったってことは
ないのでは?と思いました。(噂ベースであって事実確認されていないからという判断?)
帝国タレントを使う企業の株式を保有していませんが、株主総会で疑問を呈する株主が
これまでまったくいなかったのか、というのも気になったわけですが、
帝国タレントを使うある企業について株主優待に興味を持って決算関連資料を読んだら
帝国タレントをCMに起用したことによってこの企業のサービス利用者が増えて
業績アップにつながったという記載がありました。(5年前位の話です)
CM起用タレントのファンの皆さんやCMの好感度でファン以外の利用が増えた、
それによってこの企業の業績が上がったということなので、
企業も株主も帝国も三方良し、みたいな状態だったわけですが、
今回、この企業はメディアのアンケートにノーコメントで、今後どうするのかな、
非常に気になっています。

今回は広告中止など口火を切って発表した企業に追随するパターンが多い印象ですが、
会社イメージの棄損(と業績悪化)を懸念して、また、株主や社員、取引先をはじめとした
ステークホルダーに対しての責任もあるでしょうから、火の粉が飛んでこないように
急いで決断する企業が多いのも理解できるとはいえ、それまで帝国タレントを起用して
win-winだった企業も自らを守るためには冷徹ながらそう決断してしまうのね、と
苦笑いしてしまう自分もおりました。
(一部の企業(JAL等)は私も利用する機会があるので今後も気に留めるようにします。)

と、書いていてあまりまとまりがなくなってきたのですが、
今回の件で、奢れるものは久しからず、という言葉を思い浮かべました。
諸悪の大根源(犯罪者本人)不在の状況で、関係者たちも尻拭いを押し付けられたような
表情や対応に真摯さが感じられないというか、「やらされている感」が滲んでいて、
記者会見の進行次第、どういう姿勢で臨むかどうか、によって、
よくも(更に)悪くもなるものだと思ってしまった今回の某帝国の一件でありました。



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