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感謝の気持ち [いろいろ②]

本日2つめの記事です。
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最近ネットで話題になっていた某国政政党幹部の方の一件について、
(JR東日本に対してあれこれ要求した話です)
SNSでも過去の言動を掘り起こしてはご本人が削除された記事を魚拓にとる人、
YouTubeでもこの件を取り上げる人、皆さんの熱量が凄いと感心したのですが、
それを目にする機会が多かったので私なりに感じたことを書くことにしました。
(何の件か分からない方はJRとか無人駅とか熱海とか、で検索すると出てきます。)

何か問題があったときその解決のために声を上げることは大事だと思います。
ただ、声の上げ方もきちんと考えないと単なる傲慢で強欲だと思われてしまう、
自分が求めるものを得るためにはどんな手段でもいいのだという考え方は
相手への配慮が欠如した一方的なものであり、自分が社会的弱者だからという
印籠をかざしたところでそれが許されるものではないと思っています。

今回の件に限らず過去にも色々な行動をされていますが、
(個人的にはスタバの一件が引きました。電車なら無賃乗車の話。)
自分が障碍者だから許されると思っているようなトーンで統一されていて
良くいえば一本芯が通っている(笑),揺るぎない信念(正義とはき違え)に見えますが、
見る角度を変えると相手への配慮が皆無(配慮という言葉を知らない体)であり、
自分の意に副わぬ反応がかえってくると「差別だ」を繰り返すような人に見えました。
周囲に一人でも意見を言える人がいなかったのだとしたら非常に残念なことです。

私が小さい頃、障碍者の方は今より外に出ることは大変だったと思います。
外出しても殆ど見かけることがなかったのは、公共交通機関で出かけたとしても
使える施設(エレベータや多機能トイレなど)が殆どなかったからなのでしょう。
車で移動するとしてもゆったりとしたスペースが確保されているようなタイプも
少なかったでしょうし、外出したくてもその手段が限られていた、
また、制度も少なかったのだと思います。
そんな大昔から少しずつでも改善されるようになってきていると思います。
日本全国どこでも(過疎地も含めて)設備を揃えるというのは自治体や企業の
予算もありますからそうそう簡単に出来ることではないと思います。
いっそ、国防費を削れば予算を振り分けられるんじゃないかという気もしますが、
最近は、うちの婆1号も含めて国民の高齢化が進む中での施設の充実化も
進めていかないといけないような時期なのだと思います。

実家の最寄り駅(ローカル駅)でもエレベータやエスカレータが設置されていますが、
実際頻繁に使うのは高齢化した住民が大半のように見えます。
障碍者以外の方でも使えば便利という人が増えているのが今の日本なのだと思います。

今回の行動に賛同されている方の発言などを見ると、こういうエレベータが増えたのは
障碍者が声を上げてきたお陰なので(勝ち取った権利)、
もしエレベータに行列ができていれば、その行列を押しのけても使用する権利がある、
ということらしいのですが、その感覚が今回のJRの一件にもつながっているのだろう
と思いました。

https://reiwa-kawaraban.com/society/20210414/

こういう記事を見て、私なりに腹落ちしたのですが、
マッチポンプというかなんというか、ホテルとレストランは予約していたというので
バリアフリー対応かどうか事前確認していたはずが殊移動手段であるJRについては
現地で何とかなるだろうという判断で事前確認(ちょっとだけしていたけれど)せず
現地に向かったという言い分ですが、移動できなければレストランで食事したり、
ホテルにも泊まれないのだからもっと色々調べてもよかろう、と思うのは、
私自身も旅行するとき、特に初めていくところで気になれば調べるので、
何を甘えたこと言ってるんだろう、と思いました。
また、ヘルパーさんが同行しての旅、ヘルパーさんが事前に調べることもできたので
調べずに出かけたとしたらそれはそれでまた職務怠慢なのかと思いました。
公共交通機関だから当然、と甘えているというより、本人の思い描いたシナリオありきで、
その通りに物事を進ませて(マスコミも呼んでいるくらいなので)問題提起として
メディアに報じてもらうのが目的だったのではと言われても不思議ではなく、
JRが対応したことによってシナリオが崩れても当初から考えていたブログのタイトルも
変更せずに記事をアップしたのではないかな、と思いました。

今回ネットで炎上したのも書き方にも一因があったと思いますし、
事実を書いてよかった点、改善してほしい点、淡々と書けばよかったのかと。
それに加えてもっと訴えたいのであれば、JR東日本の社長宛に公開書状を
出せばよいのではないではないかと思います。(他にも出すなら自治体宛も)

JR、公共交通機関とはいえ今は民間企業です。
かつての親方日の丸ではなく、他の業種の企業と同様、株式公開している上場企業です。
当然ですが、在来線、新幹線とも安全運行が大前提で、ダイヤ通りで運行できない場合は
イレギュラーな事態が発生するためそれにも対応しないといけないわけです。
公共交通機関として社会に貢献する一方、収益を上げて株主に還元しなければいけません。
収益性と利用者の満足度、どちらも実現するために、リソースを考えながら対応すること、
常に企業として考えていると思います。
JRに限らず、全国どの鉄道会社でも、昨今は無人駅が増えていますし、
ワンマン運行が増えていて、それも、乗降客が減り、人員配置して運営できない、
という理由が根底にあるわけですが、事前連絡(相談)することもなく、
現地で一方的な要求を突き付けたうえに、代替案を提示されても一切受け入れず、
至近距離の無人駅でないとダメだと主張すること自体、
社会人としての良識に欠ける態度であったのだろうと思います。

同じことを銚子電鉄でやったら私はこの人を絶対許さない。(笑)

うちの婆1号も近所の民生委員に勧められて渋々審査を受けて要支援1となりましたが、
本人はそんなものは要らない、支援などいただかなくてもいいんだ、の一点張り、
実妹(70代)が実は要支援1ということを知って急に態度が軟化して審査を受けて、
という感じで、歩くのも最近怪しい上に昨年は転んで骨折もしているので、
何かの時に支援をいただけるというのはありがたいことだと思っています。
数年前に出かけた時、予約した宿泊先では高齢で足が不自由なので、
エレベータから近い部屋を手配いただければありがたいと事前に連絡して、
部屋もエレベータすぐ横、食事場所も移動が少なくて済むテーブルにしてもらいましたが
事前に相談すれば、先方も出来る範囲内で対応しようとしてくださる、
そんな世の中になってきているということを感じています。

障碍者だから何を言っていい訳でもなく、特別な配慮をいただければありがたい、
ということであれば自分でそれなりに調べて(今なんてネットでいくらでも調べられる)
事前に相談、連絡すれば、現地に行ってここまで大騒ぎになることもなかったのでは、
なんて思いました。(大騒ぎすることが目的だったみたいにも見えるんですけどね)

障碍者と一括りにしてはいけないわけで、パラリンピックを見ても、
こんなに細かく障碍の種類が分類されているんだと驚いたのですが、
ぱっと見て分かりやすいのは目が不自由な方と四肢が不自由な方、
でも、それ以外にも様々な障碍を抱えていらっしゃる方がいるんですよね。

白い杖をもって駅にいらっしゃる方には、駅員さんが近くにいいなければ、
お手伝いすることありますか?となるべくお声かけするようにしています。
ホームの点字ブロックは最近足元が怪しくなってきた私にも躓きそうになって
危ないなー、と感じることがありますが、あの点字ブロックがなければ、
目の不自由な方は電車の乗降時のリスクが高まるわけで、必要なもの、
障碍の種類によって何が必要なのか、様々なわけで、それを全て叶える、
というのは現実的に難しいのだろうと思います。(特に予算的に)

ぱっと見て分かりづらい障碍の方は、最近ヘルプマークが浸透してきたとはいえ、
なんで優先席に座っているんだよ、とか冷たい目で見られて嫌な思いをされた方も
多いのではないかと思います。

ブログ友(最近記事更新がないので寂しい)のLICCAさんは大病されて、
現在ダブルストーマ。以前洋服の上からどんなもんか触らせてもらいましたが、
彼女に必要なものは外出時に使えるオストメイトなんですよね。
今でこそ大きな商業誌悦や駅などには設置されてきていますが、
エレベータよりもそういう施設が必要な方も多い中で、エレベータの設置を
声高に叫ぶだけが正義でもなかろうと思います。

過去にちゅーちゅーねずみーランドに行った記事も削除されたそうですが、
私がキャストだった30年以上前も、障碍者の方の来場に対しては
アトラクションへの優先搭乗(これは差別ではなくて嬉しいんでしょうね)も
ありましたし、なるべく段差がないような配慮はあったと思いますが、
アトラクションによっては利用できないものもあったと思います。
彼女はそれに対して差別とか言わないのかな、と、エレベータがないといわれて
そこまで駅員を移動させて車いすを運ぶように言うように、乗れないアトラクションに
キャストが乗せればいいだろう、とは言わないのかな、なんて思いました。
ねずみーランドは公共交通機関ではありませんが、誰もが楽しめる場所をという点にも
投資を行っているわけですが、やはり株式会社としては収益を上げて株主に還元する、
そんな中ですぐやるべきこと、中長期的に行うこと、ドラえもんのポケットから
なんでも出てくるわけではないので、優先順位をつけながら対応していると思います。

最初にこの人のブログ記事を見て真っ先に思い浮かんだのは、
向島の「かどや」さんの裏アカウント「黒かどや」さんの固定Tweetでした。
https://twitter.com/kadoya1/status/1178132004170190848?s=21

お客様は神様的にクレームしまくるモンスタークレーマーと相通ずるというか、
お金を払っているのだからと上から目線の人と、
社会的弱者、それに対する法律を理由に上から目線の人、発想が似ているなって。

今回、小田原駅で明確な回答が出来なかったのは他の駅の対応を確認する前に
出来ると安請け合いできない、という点があったと思います。
もし、自分が仕事で忙しいときに同僚から
「●●さんに頼まれたの受けといたからうつぼがやって」って言われたら怒ります。
こっちの都合を考えずに勝手に引き受けんなよって。そう思います。
でも、同僚が「●●さんから頼まれているけどやってもらえないかな?」と
事前に相談されたらその重要性や緊急性を考えて引き受けるかもしれません。
今回、熱海駅で駅長含め4人の駅員が対応するために待機していたというのも、
これまでにも同じように事前連絡なく社会的弱者の印籠で対応を要求する人が
ゼロではなかったのかもしれませんし、企業の信頼信用を毀損させないために、
部下の駅員に頭を下げて対応をお願いしたのかもしれません。
(まあ、推測の域は出ていないんですけれど)
もし、私が駅員なら駅長の気持ちも理解できます。
でも、腰を痛める可能性もあるし、重い車いすの運搬で怪我をする可能性もありますから
簡単に承諾もできません。
今回のような対応で依頼者の態度が「やって当たりまえ」というのであれば、
業務として仕方ないと思って対応するとしても障碍者の人たちに対しての印象は
悪くなることはあっても良くはならないだろうと思いました。

一方的に要求を突きつけるのではなく、相手の立場になって考えることで、
双方大満足といかないまでもお互い歩み寄ることができると思います。

世の中のいろいろな人のお陰で私も生きていられると思っていますので、
お金を自分が払ったとしても、バスの運転手さんとかスーパーのレジの方、
なにか対応してもらったらお世話様でした、とか、ありがとうございました、とか
感謝の気持ちを伝えるようにしています。

電車の乗降を手伝う駅員さんに車いす利用者の方がお礼を言っている場面を
何度も見たことがあるので、今回の一件はこういう人もいるんだな、と
自分の知らない世の中(というか人)を垣間見た気分になったのですが
(垣間見ながらどんよりした気分になったのですが)
自分の要求を一方的につきつけるばかりではなく、
相手に対しての感謝の気持ちを持つことが人としても大事なことなのだと
あらためて思った今回の一件でありました。


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(2021.4.19追記)

ご本人や支援されている方へSNSで様々な書き込みをされているを観ました。
一部攻撃的な内容が含まれているのは匿名性の高いSNSとはいえ、
自分の価値基準で一方的に書いている方もいて残念な気持ちになりました。
私自身はこういう渦の中に入る気持ちにはなれず自分のブログで書いた次第です。



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