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ひったくり未遂に遭う [いろいろ①]

といっても4年くらい前の話です。

タイトルを見て驚かれた方、ゴメンナサイ。

今日、仕事先から「飲まずに」「まっすぐ」家に帰る途中、
ぼけーっと歩く私の後ろからバイクが近づき、私の横まできた途端、
「ちょっといいですか?」とおじさんが話しかけてきました。

よく見れば白バイの警察官でした。

「あなた、今、カバンを車が通る方に提げて歩いてましたけど、
 こうやってバイクが通り過ぎたらあっという間にひったくりに遭いますよ。
 寄っている側にカバンを提げて歩いてくださいね。気をつけてくださいよ。」

厳しい表情で注意される私。

「はい、今度から気をつけます。どうもありがとうございました。」と頭を下げると

「ホント、気をつけてくださいよ!」と言いながら白バイ警察官は去っていきました。

そんな白バイさんを見ながら4年前に遭遇した「ひったくり未遂」を思い出しました。

朝、自宅から駅に向かって歩いていると、
いつもは自分の前後にポツポツと他の人も歩いている道に珍しく人がいない。
とはいえ、乗ろうと思っている電車の時間まで余裕たっぷりなので、
道路の左端に寄りながら「右手」でカバンを持ち、ぼーっと歩いていると、

背後から聞こえる物凄く早い駆け足の音。

電車に間に合わなくて走っているのかな、と思ったのも束の間、

右手に持つカバンがギューッツと引っ張られていました。

思わぬ時に人間というものは馬鹿力が出るらしく(火事場の馬鹿力)、
それまでぼーっとしていた私のどこからそんな力が出たのか、
カバンを馬鹿力で握りながら、
自分の声と思えない、まるで地の底から湧きあがるような声で
叫んで(というか吠えて)いました。

ああ、よかった。カバン盗られなかった。。。

と思ったのも束の間、ひったくりは2人組らしく、
新たなひったくりが背後から猛ダッシュで走ってきてカバンに手を伸ばし。。。

今度は「離すもんか」と思いながら馬鹿力でカバンを握り締めていると、
敵も然る者、執拗にカバンを引っ張り、気づけば道路にうつぶせに倒れている私でした。

カバンは無事でした。  

多分バイクに乗ったひったくりならカバンは盗られているか、
自分がカバンと共に引きずられていたか、、、かもしれませんね。

最初のひったくりから多分20秒にも満たない間の出来事でした。

立ち上がって埃をはたき、駅まで歩き始めながら何が起きたのか考えたら急に怖くなり、
カバンを抱きしめながら駅に猛ダッシュ。
駅前の交番に行こうかと思ったのですが、ひったくりといっても未遂だし、
交番に行くと会社に遅れるからと、そのまま会社に行きました。

会社に着いてほっとした途端、足や肘が打撲で痛いことに気づき、
近所の薬局で買った湿布を貼りながら一日を過ごし、
会社帰りの帰宅途中、やっぱり交番に寄って話そうと、交番に寄って事情を話すと
まず、ひったくりに遭った場所、犯人の年齢や服装、風貌を聞かれました。

場所は答えたものの、
犯人のことは、何が起きたか分からなくてパニック状態だったし、
ニット帽かぶった後姿しか見ていないし、
地面にうつぶせに倒れた格好で見たから身長も分からないし、
そんな風に答えると、、、、

「ひったくりに遭って、どうしてすぐ交番にこないの?
 未遂といっても同じこと何度もする奴らなんだよ。
 あなたが朝ここに来ていれば、他の人たちが同じ目に遭わなくて済んだんだよ。」

私の後に同じ場所で2人の女性が同様にひったくり未遂に遭ったので、
このように言われてしまった訳ですが、この頃には打撲がかなり痛かったので
冷たい中年警察官の言い方に普段気の強い私でさえ涙が滲んでいました。

更に、

「どうするの? 訴えたいの?
 何にも被害に遭ってないんだから訴えても仕方ないと思うけど。で、どうするの?」

追い討ちをかけるような中年警察官。

「別に何も盗られてませんから、訴えるつもりはありません。」と答えると、

「あ、そう、ならいいんだけどね。これからはちゃんと気をつけて歩いてよね。」と
面倒臭そうに言う姿に、怒りよりも何だか悲しくなってしまったところに、

まだ20代と思しき若い警察官が、

「未遂だったからすぐに届けなかったんですね。お気持ち分かりますよ。
  私達もこれからは朝うつぼさんが歩く道路の付近をパトロールしますから、
 うつぼさんも、これからはカバンは斜めかけにするとか、寄っている側に持つ、
 肩から提げる、とにかくカバンはしっかり持って歩いてくださいね。」

と、慰めとも思える優しい言葉をかけてくれました。

思わず涙。。。。

それからというもの、異常に道路の端に寄って歩くようになったのですが、
未遂事件から1週間経った頃、急に息苦しくなり呼吸するのも大変な状態に。。。

「転んだ拍子で肋骨にヒビでも入ってるんじゃないの?」という友人の言葉に
整形外科の門をくぐると、早速レントゲン、そして、

「肋骨にヒビは入ってないけど軟骨にヒビ入っているみたいだから、
 冷湿布にコルセットで1週間くらい安静にしてね。その間アルコールダメだからね。」

こんなに苦しくちゃ私だって酒飲めないっすよ、先生。。。。。

大きな湿布をベタベタと左右肋骨付近に貼り、
胸からヘソくらいまでの幅でギューっとコルセットを巻いて過ごすこと1週間。

もちろん、ちゃんと1週間アルコール抜きました。

嘘のように息苦しさが去った後は、カバンを肌身離さず持って警戒しながら
歩くようにしていたのですが、時が経つとともにすっかり忘れしまい、
またもや警察官に注意されてしまいました。

というわけで、自分も気をつけなければ、と、改めて気を引き締める私でありました。

皆さんもカバンに貴重品を入れて歩くときは(特に女性でしょうか)気をつけて下さいね。


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コメント 8

それはとてもお気の毒でしたね。4年前とは言え、恐怖心は簡単に癒えませんから・・・。通勤までも気をつけなければいけない時代になったのですね。これからも何が起こるか分かりませんが、気持ちだけはしっかりと持っていたいですね。
by (2006-11-29 08:36) 

noric

無事で良かったですね。年末に向けて、気をつけないと。
by noric (2006-11-29 19:15) 

堀越ヨッシー

記事の生々しいリポートにドキドキしながら読ませていただきました。バッグを盗られなかったことも去ることながら、深刻な怪我とかがなくてホント良かったですね。バイクとかのひったくりはホント危ないですからね。ふいに一方方向に強烈な力で引っ張られると、人は受け身がとれないですからね。
でも、今回はたまたま何もなかったから良かったようなものの、近頃は物騒な連中もいますから必要以上に抵抗するのは考えものですよ。バッグも大事でしょうけど、なにより大事なのは自身の身の安全ですからね。
警官ってホント見下すような態度をとる輩が多いです(一般論ですが)。でも、その若い警官の方はなかなかできた方でしたね。うつぼさんを気遣ってちゃんとフォローをしてくれて。とりあえず、オイラはその中年警官にタックルしてテイクダウンしたところで腕ひしぎ逆十字固めの刑にしてやりたいです!(かよわいうつぼさんを泣かしやがって、許せんヤツ!)。
by 堀越ヨッシー (2006-11-30 08:30) 

うつぼ

cocoa051(in Korea?)さん、こんばんは。
日本も安全はタダではないのだなあ、なんて思う一件でした。
私の中ではノド元過ぎれば、で、風化しかけていたのですが、白バイ警察官のご指導で改めて思い出し気が引き締まった次第です。
by うつぼ (2006-11-30 23:36) 

うつぼ

noricさん、こんばんは。
何も盗られず(少々怪我しましたが)よかったんでしょうね。
本当に年末に向け気をつけないといけませんね。
by うつぼ (2006-11-30 23:38) 

うつぼ

堀越ヨッシーさん、こんばんは。
今思い返せば大したことがないような気もするのですが、やはり気をつけなければいけない話ですよね。肋骨軟骨ヒビでもあれだけ息苦しいのですが、肋骨自体にケガが生じていたらどれだけ苦しかったかなあ、なんて思ったりしますし。
最近は警察とご縁がありませんでしたが、今回の白バイさんの仕事ぶりには感心しました。4年前の時の若い警官がそのまま成長してくれるといいのですが、なかなか難しいかもしれませんね。
>腕ひしぎ逆十字固めの刑に
渋いですね。他に派手な技を想像してしまったのですが、現実ではこのくらいがいいのかもしれませんね。(笑) 
ヨッシーさんってタクマシー!!!!などと思ってしまいましたよ。
by うつぼ (2006-11-30 23:46) 

SoundsofLiberty

こんにちは。最近は警察も、「被害者感情に配慮して、、、」という方向に向いていると思っていたのですが、4年前とはいえ、まだまだこんな、無神経な警官もいるんですね。。。
by SoundsofLiberty (2006-12-12 21:54) 

うつぼ

箱屋さん、こんばんは。ご無沙汰してます。
警察も徐々に改善されているのでしょうが、やっぱりどこかにこういう警察官もいるんですよね。今考えれば、あのお陰で自分の身は自分で・・・なんて心がけるようになった気がしますが。(笑)
by うつぼ (2006-12-12 23:46) 

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