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映画「バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち」を観る [映画(は行)]

lovin姐さんの記事を読んでムショウに観たくなり、
友人Kサンを連れて年明け早々に見にいった作品です。

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あらすじはYahoo!映画さんより。

エルヴィス・プレスリーやザ・ローリング・ストーンズなど数々のミュージシャンを、
類いまれなる歌唱力で支えてきたバックシンガーたち。
彼女たちの多くは聖歌隊で歌うことを覚え、才能を開花させた。
しかし、多くがソロでの活躍を夢見ながら失敗に終わっている。
1960年代から活躍するダーレン・ラヴをはじめ、第一線で活動するバックシンガーが
その栄光と挫折を赤裸々に語る。



原題は“Twenty Feet From Stardum”。

邦題、、分からないではないのですが、原題を観るとその過酷さというか切実さが伝わらないかな。

で、率直な感想ですが、
都内でも渋谷のル・シネマのみの上映とは寂しいというか勿体ないと思った作品でした。

まあ、万人受けはしないので、単館というのは分かるのですが、でも都内ならあと何カ所かで
上映してもよいのではないかな。


あらすじは60年代、白人のおとなしめに踊って歌う優等生的なバックコーラスから
黒人のソウルフルなバックコーラスの登場し、それを好んで取り入れた白人アーティストの件。
エルビス・プレスリーからはじまり、イギリスのロック歌手いろいろ。

ローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリン、ジョー・コッカー、、、などなど。

ここで、これまでずっと単なるアル中歌手だと思っていたジョー・コッカーがイギリス人だと
はじめて知りました。(これは単なる私の感想で本筋には全く関係なし)

イギリス人が自分の作品をソウルフルにしたいが為に、黒人バックコーラスを使う訳ですが、
そうやってステージに立つことがあったとしても、決してステージの中心には立てないわけです。

ティナ・ターナーのバックコーラスのアイケッツも激しく踊って歌うレッスンを受けて
ステージに立ちますが、あくまでもティナ・ターナーのバックコーラス。

黒人バックコーラスの先駆け的存在のダーレン・ラヴは、自分のクレジットでデビューできると信じ
レコーディングした作品が他のアーティストの作品としてリリースされ
全米ナンバー1になるものの、クレジットが違うアーティストであったが為に
彼女自身が注目されることがないという事実、。
更に、若手プロデューサーのフィル・スペクターとの確執で歌から離れ、
家政婦として生計を立てていた時期もあったり、、と、彼女の苦悩と苦労が描かれます。

他にも登場するメリー・クレイトン(ストーンズの“ギミー・シェルター”で共演)や、
バックコーラスからソロに転向し、グラミー賞まで受賞しながらその後続かずバックコーラスに戻り
スティングなどとのステージに立つリサ・フィッシャー(この人は知ってました、私も)、
ストーンズの“ブラウンシュガー”のイメージだったクラウディア・リニア、

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この作品で、マイコーと一緒に歌っていたジュディス・ヒルなどなど、
とにかく沢山のバックコーラスのディーバが登場します。
 
 
とはいえ、私が一番驚いたツボというか、は、実は違うところにありまして。

ボウイ様のこの曲のバックコーラスに、私の大好きなルーサー・ヴァンドロス様がいたこと。

彼がバックコーラスからあれだけソロとして成功していたことを初めて知った私です。。。


その彼のバックコーラスとして活躍したのが上述したリサ・フィッシャーですが、
ソロとしていい作品が出来ても売れるかどうかは別なんだなあと思いますね。

 

日本よりアメリカの方がこういう点では層が厚いというか、、
トップ(ソロ)として活躍できるかどうかは実力に加えて運や本人の度胸もあるのかな、と
この作品を観て思いました。

NYに行ってミュージカルを観ていて思うのが、代役(の代役ってこともある)だとしても
全く遜色のないパフォーマンスが出来るくらい実力のある人が演じているということで、
これらの人が上に上がれるかどうかというのも運なんだろうな、と思うと、
今作に登場するディーバ達も運やタイミングに翻弄されてしまったのかもしれないな、
なんて思いました。


ビッグスター達は有能なバックバンドとバックコーラスのお陰で自分の才能を何倍何十倍にも
伸ばして輝かせてもらって巨万の富を得ている、、ってことを認識しているのかな、
なんてことも感じたのですが、とりあえず、今作に登場しているブルース様は分かっているかと。

今はどう売ろうか、てな感じで企画したものが売れたりする時代ですし、
歌が下手でもどうにでも加工できちゃたりするくらいですから、
こういう実力ある人がさらにソロになりづらいかもしれませんが、
画面越しでこれだけ圧倒される実力なのですから、陽の目を見る機会がもっと増えれば
いいのにな、なんて思った「バックコーラスの歌姫たち」でありました。

 

(おまけ)どうでもいいんですが、映画館を出た後にKサンと感想を述べあったとき、
      「どうでもいいんだけどさ、リンゴが出てきた時、“お、リンゴだ!”って思ったよね」
      「ホントにどうでもいいんだけど、リンゴが2度出てきてなんか受けた」
      そんな感想をお互い共通で感じました。(笑)

      リンゴ、、、って、リンゴ・スターのことね。念の為。(笑)
       (ソロのジョージ・ハリスンのバックでドラム叩いてました。)

 

 


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