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「また中国か!」を読む [本・ゲーム・テレビ]

「私だって呑み記事以外も書けるもん!」、の続きです。(^_^.)




昨日の記事で、ひとつの方向からの見方、とのコメントを頂戴しましたが、
確かに、私の記事は一方向からしかダルフール紛争を観ていないのかもしれません。
スーダンだけでなくアフリカのほかの国々でも紛争が起きていますし、
残虐だと私が書いたアラブ系の反乱軍、政府側の言い分もあるでしょうし、
彼らにとっても辛いことはあるのかもしれませんし、
私自身がその地に身を置いて体験したわけでもありませんから
どうにでも書ける、そんな悶々もありますが、先日観た映画から私自身が関心を持ち、
自分なりに感じたことを記事している、、、そうご理解いただければ幸いです。m(__)m


 

今回の本は「ダルフールの通訳」と一緒に購入した本です。

また中国か!―90分でわかる「中国の悪行」大全 (晋遊舎ブラック新書 12)

また中国か!―90分でわかる「中国の悪行」大全 (晋遊舎ブラック新書 12)

  • 作者: 東亜細亜問題研究会
  • 出版社/メーカー: 晋遊舎
  • 発売日: 2008/09/25
  • メディア: 単行本

どうして、この本を一緒に購入したかというと、
映画「シング・フォー・ダルフール」の中で
中国がスーダンの地下資源と引き換えに武器を供与している、という表現があったから。
いくら非営利の映画とはいえ、事実無根を盛り込むわけもないだろう、と思い、
関連すると思われる本を購入した次第です。。。

ブラック新書というので辛口な切り口かと思いながら読みました。。。。





著書は6つの章で構成されています。

*食品から偽ブランドまで 中国のウソが止まらない

*チベットからダルフールまで続く人権無視の歴史

*まやかしの経済発展で広がる絶望的な格差社会

*東アジアの政情を狂わせる 中国の軍事行動

*中国人の本質を心底から理解するために

*日本が中国と正しくつき合うには


毒野菜から知的所有権、歴史捏造、人権抑圧、外資系企業の中国進出リスク、
都市部と農村部での社会格差の拡大、環境汚染などなど、
さまざまな視点で書かれていますが、

この中で、勤務先が一番関連しそうなのは知的所有権や商標登録に対する関心の低さ
(権利者に対する配慮がなくコピーすることに罪悪感がないことなど)なのですが、
商標などについては、消費財のほうがもっと大変だろうな、なんて思いました。

 




中国ばかりが世界の紛争に加担しているわけではない、というのは
昨年読んだ本、

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

  • 作者: 堤 未果
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2008/01
  • メディア: 新書

 

 「貧困大国アメリカ」の中で記述されているアメリカの戦争ビジネスでも
理解しているつもりですが、中国の場合はビジネスというよりは国益重視の展開もあり、
その点について気になって本著を読んだわけですが、
ダルフール紛争については思いのほか記述が少なく拍子抜けしました。。。

今年に入ってから読んだ経済誌の中国特集記事などを見ても、
中国が爆発的に拡大する内需で枯渇が予測される資源を求めて
アフリカのほとんどの国へ経済進出し(民間企業の進出を促進し)
中国国営銀行による融資や政府援助も積極的に行い、
(現在、アフリカへの最大輸出国になっていますし)
また、台湾と外交関係を持つ国への援助攻勢、外交樹立を積極的に展開し、
更には原油だけでなく鉱物資源を確保する。 

それは武器供与と引き換えにしている面もあり、
それが、ダルフール紛争を助長している一因でもあるわけで。

(アフリカだけでなくアジアでも資源を求めての領海侵犯など問題視されていますが)



中国というと私の勤務先のメーカーでは製品の大きな輸出先になりつつある国、なのですが、
お客さんや現地法人スタッフなど、個々人では非常に友好な関係を築いているので
国家と個々人は違うんだろうな、と思いながらも、こういう本を読むと少々複雑ですね。

ただ、中国の政策がアフリカのジェノサイドを扇動し、終わりのない紛争を助長しているのであれば
日本の政治家も適当に視察したりちょっと発言するだけでなく、
言ったもの勝ち、やったもの勝ちのような状態で世界中でよからぬことでも展開している中国に
もっと媚びることなく堂々と対等に渡り合うくらいの気概がほしいものだな、なんて思った
「また中国か!」でありました。


次回からちょっと雰囲気を変えて旅行記をアップの予定です。(^^)


 


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「ダルフールの通訳」を読む [本・ゲーム・テレビ]

ガブ呑み記事の次にアップするのもどうかと思うのですが、
酒呑んでるだけじゃないところをお知らせしといたほうがいいと思って。(^_^;)



 

kenさんのお陰で観る事が出来た映画「シング・フォー・ダルフール」で
もっと知りたいと思って買った本、

ダルフールの通訳 ジェノサイドの目撃者

ダルフールの通訳 ジェノサイドの目撃者

  • 作者: ダウド ハリ
  • 出版社/メーカー: ランダムハウス講談社
  • 発売日: 2008/07/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
やっと読み終わりました。






著者のダウド・ハリ氏はスーダンのダルフールで生まれ育ったザガワ族の男性。
(ザガワ族は非アラブ系民族)
ザガワ族を狙った軍事活動の噂を聞いた幼いダウド氏は
アラブ系主導のスーダン政府と戦おうとチャド軍に参加しようとしたが、
武器を持つなら勉強しなさい、といっていた兄の勧めで
リビア、エジプト、イスラエルと移動して働きながら勉強していたが、
不法滞在の罪でエジプトで収監され、スーダンに強制送還されそうになる。



スーダンに強制送還されれば重罪で死刑になるのは必至、と人権保護団体に救済を求め、
スーダンに強制送還されずスーダンの隣国チャドへ送られたダウド氏は、
いったんはスーダンの故郷に帰るが攻撃を受けた村は変わり果ていた。
更に、ダウド氏が村に着いてまもなく、ジャンジャウィードから大きな攻撃を受け、
兄は死に、村民達は散り散りになる。難民キャンプに避難したダウド氏は、
自分に出来ることは何か、欧米ジャーナリストの通訳としてダルフールに案内し、
自分の故郷で起きている惨状を世界に知らせてもらうことではないか、と決心し、
チャドで偽名を名乗りながら、ジャーナリストを命がけでダルフールに案内すようになる。



死を覚悟しながら危険と隣り合わせの状況下、ジャーナリストを案内してきたが、
6組目のジャーナリストを案内した時、武装集団に捕らえられ、政府軍に引き渡されてしまう。。




 
ダウド氏が案内した6組目のジャーナリスト、ポール・サロペック氏による記事が
少々ですが読めます→ http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/0804/feature04/index.shtml



また、ダルフール紛争についてはwikipediaへ→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%B4%9B%E4%BA%89



ポール・サロペック氏の記事でも残虐だということがお分かりいただけるかとは思いますが、
著書の中でもっと悲しく悲惨で残虐な実情が記されています。
特に、アラブ系民兵ジャンジャウィードなどによる子供や女性に対する残虐さについては
読んでいて同じ人間同士でどうしてこういうことが出来るのか、と
悲しい気持ちと被害者への嫌悪感や憤りを感じます。


映画「シング・フォー・ダルフール」の中でも、子供をバーベキューで焼いていた
という表現が出てきて本当に驚いたのですが、
著書の中でも父親の眼前で銃剣によって串刺しにされた女の子の話や
村が襲撃にあった際、レイプされた女性達、
更には難民キャンプに逃げてきたものの、薪を取りに行く為、遠くまで歩いて道中で
レイプされ、精神を病む、望まぬ子供を妊娠してしまう、、などの話が多く記述されています。


もし、自分の家族が同じ目に遭ったら悲しいし怒るはずなのに、
大きな権力によってマインドコントロールされてしまったのか、群集心理なのか
殺らなければ自分達が殺されてしまうと末端の民兵達は思っているのではないか、
だから、人を殺したり強姦したり、残虐行為を続けているのではないか。


このような状況であっても、
国連によってジェノサイドとして主観的要件などが認められていないのは何故なのでしょう。


アフリカの他の地域でもあちこち紛争が起きていること、残虐な殺戮が行われていること
ダルフールだけではないこと、ということは私もぼんやりですが理解しているつもりです。


ただ、だからといって遠くの話だから、といって済むわけではなく、
同じ一つの命であっても、産まれた時、場所によって、
その後の運命が大きく左右されてしまうことが今ありうるのは分かるのですが、
同じ地球の遠いところでこんな理不尽なことが繰り広げられ、
罪も無い人達が沢山命を落としていくことがいつまでも続くのは許されないことでしょう。


ダウド氏は6度目のジャーナリスト案内で政府軍に捕らえられ酷い拷問を受けましたが、
それまでに案内したジャーナリストをはじめ、U2のボノやアメリカ国会議員などが
スーダン政府に働きかけたことが奏功しなんとか釈放され、現在ではアメリカに居を構え
この本を執筆したそうですが、いずれ、ダルフールに帰りたいと考えているそうです。


ダウド氏が武器を持たずに通訳として戦おうとしたこと、
世界にダルフールについて伝えたいと思った気持ち、
少しは理解できたような気がした「ダルフールの通訳」でありました。


(次回もこの関連で本の紹介予定です)

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寿輔からの告白 [本・ゲーム・テレビ]

昨日アップしたばかりの「トモダチコレクション」記事でございますが、
アップした直後、唐突に寿輔師匠から告白を受けました。

実のところ、始めて3日目で私うつぼに既に恋人が出来てしまい(展開早い)
(相性テストで友達どまり、と判定された人なのですが)
師匠が「うつぼさんに告白したいのですが・・・」とつぶやく画面を観て(@_@)ビックーリ。
DSCF9765.JPG もじもじしてます。

告白を手伝う、もしくは、それはダメ、と思いとどまらせる、の二択でボタンが表示されるので
思いとどまらせてもよかったのですが、



略奪愛



なんて言葉が思い浮かんで思わず告白を勧めてしまった私。

師匠と略奪愛、、全然結びつかないから面白いかと思って。(^_^.)

で、最初に告白してくれた人には「公園で正統派の告白を」と勧めたので、
師匠には「海辺でロマンチックな告白を」と勧めてみました。
DSCF9766.JPG 師匠、決意も固く海辺へ。。

DSCF9767.JPG海辺です

DSCF9768.JPG 師匠、必死に告白中

DSCF9770.JPG うつぼ「ごめんなさい」

DSCF9772.JPG師匠、落ち込みます。。  

見ていた私も一緒に落ち込んでしまいました。
そして「ナゼ、師匠の告白をオマエ断っちゃうんだよ、馬鹿野郎!」と
DSの画面に向かって吠える私でございました。。。

師匠の背後に青い火の玉のようなものがポッポとちらつきますが
これは落ち込みの度合いを示しているようです。。。

何とか慰めたいと思いながら好物のラーメンを食べさせたり
手当たり次第に、、と胃薬あげたり、着替えさせたり、あれこれやってみるものの全然ダメで、
DSCF9773.JPGDSCF9774.JPG
DSCF9775.JPGDSCF9776.JPGDSCF9777.JPGDSCF9781.JPGDSCF9782.JPG 全然ダメなので、

DSCF9787.JPG 扇風機も差し上げてみましたが、

DSCF9788.JPGDSCF9789.JPGDSCF9791.JPG
DSCF9792.JPG ブルーな表情で風に当たりっぱなし。。。

DSCF9793.JPG いかんな。(汗)

と、師匠、、夜(さっき)やっと落ち着いてくれましたが、
現実ではありえない師匠からの告白を受けてドキドキしながらも
一人で妙に盛り上がった「トモダチコレクション」でありました。

今後、また展開があったら記事にするかもしれませぬ。。。。。

 

(おまけ)
新たに登録したDSCF9797.JPGふれでぃ
いつかバレリーナのタイツを穿かせて演歌を歌わせたいと思っています。。。

こちらはDSCF9798.JPGまどんな
エナメル素材の女王様ルックでムード歌謡とかを歌わせたい。。。
 


タグ:寿輔
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「トモダチコレクション」で遊ぶ [本・ゲーム・テレビ]

lovin姐さん、私も買っちゃいました。(^^)

トモダチコレクション

トモダチコレクション

  • 出版社/メーカー: 任天堂
  • メディア: Video Game

おいでよ どうぶつの森」の止めどきが分からず、ズルズル週1回開いては
村の住民達のところを挨拶回りしていたのですが、さすがに劇的なことも起きず
毎度同じやりとりをしているのにどうしたものか、、、と思っていたところ
最近lovin姐さんが旅行先までもって行くハマりぶりだったのでつられちゃったというか。(笑)


 

昨年の発売当初、ヨッシーさんが私も登録してくれて
うつぼ.jpgヨッシーさんが作った私 結構似てる

「うつぼさんは、ヴィゴ・モーテンセンと恋人になりました!」と連絡を貰って
現実には絶対ありえない状況に狂喜乱舞したことがありまして、
これはゼヒ私の好きな世界を作ろう、、と今回早速頑張って作ってみました。

最初にもちろん自分を作りDSCF9759.JPG(イマイチ似てないかも・・・)
その後友人2人と会社の同僚数人を登録して
満を持して作ったのがDSCF9763.JPG寿輔師匠[黒ハート]

ただ、キャラクターを作る時に選べる髪型の選択肢が意外と少なくて
師匠のバーコードヘアーが選択肢になかったので毛糸帽子で代用しました。。。

で、普段から取り扱い説明書とかほとんど読まない性格なのですが
読まないで始めても画面でいろいろとアドバイスしてくれるので遊びやすいので、
昨日、一昨日の旅行にも持っていきちょこちょこ遊びました。
って、今日でまだ4日目ですが。(^_^;)

とはいえ、登録の仕方がよかったのか(笑)友人たちがいつもと同じような動き方で
観ていて思わず笑ってしまうのですが、師匠に歌をプレゼントしたところ熱唱してくれました。

プレゼントする歌もポップ、ラップ、演歌、ムード歌謡など選べるのですが
現実にありえないからと「ヘビメタ」を選んでプレゼントしたら
DSCF9760.JPGDSCF9761.JPGヘドバンしながら
DSCF9762.JPG熱唱する師匠(笑)

面白かったので5回ほど連続で歌っていただきました。。。

 

また、友人にWiiをプレゼントしたところ
DSCF9758.JPG 起きている間ずっとWii三昧。

私はというとDSCF9764.JPGオルゴールを一生懸命聴いたりして。。

lovin姐さん、これはなかなか止められませんね。(笑)

師匠と私がいずれ恋仲になるのを期待しながら
暫くは盛り上がれそうな「トモダチコレクション」でありました。
(師匠と恋仲になったら報告記事を書きますが、書く日がくるかしら(^_^;))

 


タグ:寿輔
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「風が強く吹いている」を読む [本・ゲーム・テレビ]

そんな訳で、酒のニオイがしない記事第二弾です。




会社先輩(50代半ば)に「よかったら読んでみて・・・・」と渡された本です。

風が強く吹いている

風が強く吹いている

  • 作者: 三浦 しをん
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/09/21
  • メディア: 単行本

思わず先輩&50代の職場のオジサン2人とも泣いてしまったそうで、
涙腺の弱い私も泣けるかしら、、、なんて読んでみました。


 

竹青荘(通称アオタケ)に住む寛政大学生10名、

 ①清瀬灰ニ(ハイジ)
   竹青荘のリーダー的存在で4年生。
   高校時代に故障してから競技から遠ざかっていたが
   メンバーを集めて箱根を目指そうと言い出した張本人。

 ②蔵原走(かける)
   高校時代陸上部で指導方法に納得できずに監督と衝突して退部、
   親に反発して陸上競技が全く強くない寛政大学に入学したての1年生。

 ③④ジョージとジョータ
   走と同じく入学したての双子1年生。

 ⑤ムサ
   理工学部で学ぶアフリカからの国費留学生。

 ⑥王子
   ボロアパートの部屋中が漫画で一杯の漫画好き。

 ⑦ニコちゃん
   留年を重ねて6年間在学しているヘビースモーカー。

 ⑧神童
   ど田舎の故郷で神童と言われていたが今や普通の大学生。

 ⑨キング
   クイズ番組が大好き。

 ⑩ユキ
   在学中に司法試験に合格した秀才。

   
この10人が箱根を目指して一生懸命練習して本選まで進み
シード権を獲得するまでの物語。


 

かいつまんで書けばこんな話です。

こうやって書くと「ありえねー!」としか思えないのですが、
なかなかどうして本選に進むまでがうまく書かれていて抵抗無く読むことができました。


万引きして逃げる走のフォームを銭湯帰りに見かけたハイジ、
そのまま走を追いかけて、竹青荘に住もうと誘ったことから話が始まるのですが、

走が竹青荘に入居 
     ↓
入居者が10名になる
     ↓
箱根駅伝の出場選手は1チーム10名
     ↓
ハイジが入居者に出場しようと提案
     ↓
一部ぐずるメンバーを抱えながら練習開始
     ↓
記録会に出ながら練習を続ける
     ↓
近所の商店街の協力の下、強化合宿を行い
     ↓
予選会に出場、ギリギリのところで通過
     ↓
本選まで練習するがメンバー同士の不協和音が発生するも和解
     ↓
緊張の中、お正月の本選
     ↓
シード権獲得!!


こんな感じのざっとした流れの中でも、
本選にいたるまでが300ページと長くて「い、いつ、正月の本選になるんだ・・・」と
心挫けそうになったのですが、本選のところからは200ページ一気読み。(^^)

途中まで上がった順位がグーンと下がり、再び上がり、、、で
各々のメンバーの走っている様子、心理の描写が面白くアッというまに読めました。

メンバー各々の性格と能力をうまく配置したハイジの作戦もよかったとはいえ、
何故苦しいのに走るのか、苦しくても走り続けたいと思う各メンバーの気持ち、
メンバーが走る様子を小さい携帯テレビで観ながら適切に指示を出すハイジ、
それを監督車に乗りながら選手に伝える監督(←陸上に知識なしの大家)。

高校最後の陸上競技大会に出られなかった原因は走の不祥事にあると
記録会などで会う度、走に対して執拗にイヤな態度で接してくる元同級生の榊、
箱根駅伝で毎年優勝している強豪校の主将、藤岡、
ハイジの指示以外にも味のあるコメントをメンバーに送り続ける大家、
商店街の八百屋の娘、葉菜子、など脇を固めるキャラクターも個性的で面白く。

私自身は走るのが苦手で(高校のマラソン大会なんてホント、イヤでした(-_-;))
この本を読んだからといって今すぐ私も走りたい!とは思えませんでしたが、
箱根をひたすら前へ前へと走り続けるメンバーの描写を読みながら
いつもテレビで観ている駅伝の風景を思い出し、相乗効果でじーんときました。。

彼らの順位が上がったり下がったりに一喜一憂、
メンバー同士の心の交流にほんわかした気持ちになり、
陸上馬鹿の走が走ることへの喜びを感じながら同じ区間を走った藤岡に競り勝ち
アンカーのハイジが痛む古傷を抱えながら、全力を出し切って走る姿を思い浮かべて
涙腺が緩む私でございました。。。。


現実的に有り得ないんだろうな、と心のどこかで思いつつも、
こういう世界が現実にあったら素敵だろうな、と読み終わった後に
ほんわかした気持ちになれた「風が強く吹いている」でありました。


風が強く吹いている 1 (ヤングジャンプコミックス)

風が強く吹いている 1 (ヤングジャンプコミックス)

  • 作者: 三浦 しをん
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/03/19
  • メディア: コミック

この著書、漫画にもなってるんですねぇ。。 
ま、これは多分読まないと思いますが。。。

風が強く吹いている スペシャルエディション [DVD]

風が強く吹いている スペシャルエディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: DVD


これはレンタルで観ようと思いまっす。(^^)


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「砂の器」を読む [本・ゲーム・テレビ]

久しぶりに私のブログを観た友人から
「呑み記事ばっかりじゃないの!」というヒジョウに素直な感想を貰ったので
今日は少々反省しつつ、真面目に本の話でも。


今更感もある作品なのですが、
唐突に同僚が「はい、読んで」と貸してくれて読んだので折角だからと記事に。(^_^.)


 

砂の器〈上〉 (新潮文庫)

砂の器〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1973/03
  • メディア: 文庫

砂の器〈下〉 (新潮文庫)

砂の器〈下〉 (新潮文庫)

  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1973/03
  • メディア: 文庫

同僚がナゼ貸してくれたのか不明なのですが、これまで松本清張で読んだことがあるのは、

空の城―長篇ミステリー傑作選 (文春文庫)

空の城―長篇ミステリー傑作選 (文春文庫)

  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/11/10
  • メディア: 文庫

実はこれだけだったので(恥)、同僚の心遣いに感謝しつつ読みました。


(amazonより転載)

東京・蒲田駅の操車場で男の扼殺死体が発見された。
被害者の東北訛りと“カメダ”という言葉を唯一つの手がかりとした必死の捜査も空しく
捜査本部は解散するが、老練刑事の今西は他の事件の合間をぬって執拗に事件を追う。
今西の寝食を忘れた捜査によって断片的だが貴重な事実が判明し始める。
だが彼の努力を嘲笑するかのように第二、第三の殺人事件が発生する。



手抜きしちゃった。(^_^.)



物語の舞台は昭和30年代半ば~後半くらいなので、さすがに時代的に古さを感じます。

「ヌーボー・グループ」とか、「ミュージック・コンクレート」とか、
平成の世には違和感を感じてしまうような言葉がちょくちょく出てくるのですが、
この時代だからこそのトリックというかなんというかが、後半で生きてくるわけですね。

犯人が別の人間として生まれ変わるために戸籍を作る場面で、
私もたまたま所用で知ったので読んでいてウムムムムーに思ったのが
戦争で焼失してしまった戸籍を復帰させるくだりでした。

今のように電子化されているわけでもないのでデータのバックアップもあるわけなく、
戦後、役所に申し出て戸籍を作り直してもらう、、、
それに乗じて犯人が自分の新たな戸籍を作る、そうかそうなのか、、なんて妙に納得しました。

 

読み始めの頃、犯人の手がかりが「カメダ」と「東北弁」とあったので、
それはきっと羽後亀田よ!というプチ鉄子なりの推理で読み進み、
刑事さんもその通りに羽後亀田に行くので「ちょっと行くの早すぎる?」と不安に思いながら
うつぼ母に「今、『砂の器』読み始めてさ~」と話したところ、

 

「ああ、それってカメダじゃなくてカメダケなのよね!」

 

思いっきりネタバレされてしまいました。(-_-;)


まだ全然カメダケが出てくるところまで読み進んでないのにネタばらしをされて憤慨した私、
読む楽しみを何割か奪われてしまった感もありましたが、
それでも、今西刑事が推測し、それを検証し、犯人を追い詰めていく、、、という
筋書きにはドキドキしながら読めました。

ま、一部、今西刑事自宅近所に、事件の関係者が住んでいた、というのは
ちょっと出来すぎのような気もしましたが。(^_^.)
そうしないと、事件の糸がつながっていかないでしょうから致し方ないのでしょうね。。

今の世に同じような事件があれば、
携帯電話、インターネットなど簡単便利なものが溢れているわけで、
犯人の証拠隠滅や協力者との連絡、刑事の犯人追跡などもっと効率よく進められるだろうな、
血液鑑定だってルミノール反応よりもっと精密な方法だってあるもんなあ、

血痕は語る

血痕は語る

  • 作者: 坂井 活子
  • 出版社/メーカー: 時事通信社
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 単行本

こんな本も好きだったりする私です。(^_^;)

と思わず現代と比較してしまいましたが、

犯人が残虐な殺人を犯してしまう理由は当時の世相に根深く存在した社会的差別であり
(といっても私は物語の設定の時代には生まれておりませんが。。。。)
そこから抜け出して別の人間として生まれ変わりたい、その強い思いから
戦後の混乱に乗じて別人の戸籍をつくり、新しい名前で新しい人生を歩み、
若いながら社会で成功した者として認められる、、、
そこに自分の過去を知る男が現れれば、たとえ男が悪気が全く無いとしても
犯人は心が乱れ、男を殺さないと葬ったはずの自分の過去が暴かれる、、と思う気持ちは
社会的地位が高くなればなるほど、これからの人生が順風満帆に思えるほど、
自分が忌み嫌う過去は知られたくないわけですものね。(世間に晒されてしまいますし)

こういう心理は今でも社会的差別がなくなった訳ではないのですから有り得るのでしょうが
今ならこういう行為に出る前にマスコミが群がってあーでもこーでもと騒ぐでしょうね。


人を殺めたことで犯人は華やかな栄光へ大きく飛躍する本当に直前で
捕らわれてしまい一気に転落、、、、、、、で話は終わりますが、
普段自分自身が考えることのない人間の業を深く感じる「砂の器」でありました。


 

砂の器 デジタルリマスター 2005 [DVD]

砂の器 デジタルリマスター 2005 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: DVD

こちらも観ようと思います。(^^)


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アンコウ親子の歌 [本・ゲーム・テレビ]

最近、「さくらや」が完全閉店、というニュースをテレビで知り、
会社の同僚(私と同年代)と「家電量販店というとCMソングだよね」と何だか盛り上がり。

ただ、同僚は東北出身なので、微妙にズレもあったりします。。。(^_^;)

幼い頃、家電品を買う=秋葉原へ行く、というのがうつぼ家でしたが、
多分当時はそういう人、多かったんじゃないでしょか。

で、家電品を買いに行くときの店選びというと、
CMソングの耳に残る度合い、というかなんと言うか、インパクトでした、私も親も。(笑)

CMで流される頻度が一番高かったのは「石丸電気」だったような。

イシマル~♪ (マルマル~) イシマル~♪ (マルマル~)
電気のことなら石丸電気、石丸電気はアキハバ~ラ♪ デッカイワァ♪

デッカイワァ、、、がちょっとセクシーに聴こえたような気がしますが、
このCMソングのお陰で、うつぼ家は石丸電気に大分お世話になりました。

で、こんなことを思い出したら、最近楽しいYoutubeで検索してました。    

でも、毎度素晴らしいと思うyoutubeでも探せなかったものがありました。

「アンコウ親子」 です。



ナカウラ.jpgこういうアンコウがファミリー状態で出てくるCM。

小さい頃、頻繁に見た「電気のナカウラ」のCMが
40過ぎた今でも時々なんかの拍子に脳裏に甦る私、
東北出身の同僚に知っているか聞いたら「うーん、知らない」との返事。

(今調べたら、関東ローカルのCMだってwikipediaに書いてありました(^_^;))

 

♪ハッピー、ハーッピー、アンコウ親子~
 ハッピー、ハーッピー、シアワセ か・ぞ・く~
 ハッピー、ハーッピー、秋葉原のナカウラ
 ハッピー、ハーッピー、電気の電気のナカーウラー
 ハッピー、ハーッピー、アンコウ親子~
 ハッピー、ハーッピー、電気のナカウラ秋葉原♪


って感じだった記憶なんですが(記憶違いの歌詞があるかもしれませんが)
アンコウなんて見たことないのに(しかも出てくるのはチョウチンアンコウ)、
CMでこんな魚が世の中いるんだなあ、なんて幼心に思ったものです。。


最近どこでも店舗があるような気がするビックカメラ、
私が学生の頃は池袋東口からちょっと歩いたところに1店しかありませんでしたが、
有楽町そごう跡地に進出しているうちに勢力拡大っていうか、
昨年末池袋に行った時は西口の丸井スポーツ館だったところにも進出していました。


家電品の内容も数十年経てば変わっていく訳ですが、
量販店も勢力図っていうか、随分変わったんだなあ、、、なんて
今回のニュースでしみじみ思いました。。。。


懐かしついでにオマケ。↓

小さい頃から行きたいと思っていながら未踏の場所です。。(^_^;)

因みに、東北出身の同僚は、この存在も「??」って感じでした。。。


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共通テーマ:日記・雑感

「ナイアガラ」で滝壺落し [本・ゲーム・テレビ]

久しぶりにゲームネタです。

って、元々ゲームネタってほとんど書いてないのですが。(^_^;)



ゲーム好きの友人宅を訪ねました。
学生時代の友人夫婦(夫、妻とも)なのですが、
ダンナの方が昔からゲーム好きで

モノポリー

モノポリー

  • 出版社/メーカー: タカラトミー
  • メディア: おもちゃ&ホビー

私の闘争心を掻き立てるように(笑)モノポリーを教えてくれたのですが、
その後、モノポリーからステップアップ、更に闘争心を掻き立てるように

カルドセプト エキスパンション

カルドセプト エキスパンション

  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • メディア: Video Game

カルドセプトを教えてくれました。
クリーチャーを使って土地を取ったり取られたり、、、と
一時期、自宅で一人、大はまりしてしまった私です。。。  

その後も

おいでよ どうぶつの森

おいでよ どうぶつの森

  • 出版社/メーカー: 任天堂
  • メディア: Video Game


こういうゲームを教えてくれたので未だ止め時が分からず
週1度、スイッチ入れては村の住民が引っ越してないか確認しています。(笑)

そんな友人夫婦ですが、外国モノのゲームにはまっているらしく
ここ数年で100個も購入しちゃったそうで、夫婦2人で遊ぶなら皆で、と
時々ゲーム大会に呼んでもらっては私も遊ばせて貰っています。(^^)

で、今回は友人夫婦、大学時代の友人(♂)、私、
友人夫婦のご子息(幼稚園通い)でゲーム大会です。

で、私が参加したのは、4つ。

これしか画像が出てこなかったのですが、このゲームの(多分)最初のバージョンかな。
投獄された海賊たちがカルタヘナ要塞から脱獄するゲームで、
すごろくの要素とダイアモンドゲームのような駒が高飛びする要素などがミックスした
これもなかなか面白かったのですが、友人いわく「ウォーミングアップ」だそうで、


続いて、

ハゲタカのえじき

ハゲタカのえじき

  • 出版社/メーカー: Ravesnsburger
  • メディア: おもちゃ&ホビー
1~15まで数字の書かれたカードを出して参加者全員でじゃんけんを行いながら
高得点のネズミ(1~10点)、マイナス点のハゲタカ(-1~ー5点)のカードを獲得して
合計得点を競うゲーム。
ネズミのカードは得点になるのでほしいのですが、ハゲタカカードはほしくない、
相手のカードの出し方を推測しながらカードを出すのですが、
自分の思惑通りにカードを出してない人がいたりして、これもシンプルなゲームながら
更に盛り上がり、、、、


スティッキー / Zitternix

スティッキー / Zitternix

  • 出版社/メーカー: HABA
  • メディア: Board Game


友人夫婦のご子息が「うつぼちゃん、これで遊ぼう!」と可愛いこと言ってくれるので
闘争心むき出しから可愛いゲームにスイッチ、、、と思いきや、
ジェンガのスティック版のようなゲームでサイコロに出た色のスティックを引いて
束が崩れたら負け、というシンプルゲームに夢中になってしまい、
子ども相手に少々ムキになってしまいました。 
そして、2回とも子どもが負けちゃって、それを観てホッとしている自分がおりました。


オトナゲ無い自分を少々反省。。。。(^_^;)



ま、ご子息、へそ曲げたり泣いたりしない良い子で、私に対してもご立腹しないところは
友人夫婦の育て方が良いからかしら、、、と勝手に解釈しました。(^_^;)

 

で、続いて、

ナイアガラ

ナイアガラ

  • 出版社/メーカー: Zoch
  • メディア: おもちゃ&ホビー

ウォーミングアップもあってか、このゲームが何だか異様に盛り上がりました。

実際、遊んでみた方のサイトがあったのでご参考まで→ http://gioco.sytes.net/niagara.htm

カヌーに乗ってナイアガラの滝から落ちないように宝石を獲得するゲーム。
端的に言えばそれだけなのですが、ボードゲームなのに良く出来ています。

同じ色の宝石を4個、または、1色ずつ計5個、または色に関係なく7個、
いずれか一番最初に集めた人が勝者、なのですが、これが結構タイヘンで。。。。

DSCF7288.JPG 私は赤いカヌーを漕ぎますだ

手前から手札(1~6)を選んで進みたいカードを提示し、画面奥に向かって進みます。
奥が切れたところから落ちるとナイアガラの滝つぼに落ちる、、、という設定で
滝つぼに落ちないように宝石を獲得したらカヌーを漕いで戻ってこないといけないのですが。


DSCF7289.JPG こうやってカヌーを宝石のあるところに進めます
DSCF7290.JPG 矢印の5箇所に宝石があるのでカヌー漕ぎ漕ぎ
DSCF7291.JPG こうやってカヌーに宝石を積んで
DSCF7292.JPG 戻って岸に上がろうとするんだけど

単純に戻れるわけもないのがゲームの厳しいところです。


いや、現実の方がもっと厳しいかもしれないな。(ーー;)


でも、ゲームは厳しいけれど楽しいからいいよね。(^^)


毎回、皆が出したカードの中で一番小さい数字の分だけ、
カヌーが滝つぼの方向に向かって流されます。
自然でも、滝つぼに向かって水が流れるのでそれに倣っているわけですね。

DSCF7293.JPG このプラスチックの円盤が1つ分

全員が一度に6を出せば6つ動かしますが確率として非常に低いため
大体、毎回1~3くらいの数字が一番小さく、その分だけ円盤が右にスライドされます。

が、単純に水が流れていたらゲームにならないし自然もそんなに優しくないので
時として水の流れが激流に変化します。

DSCF7296.JPG このお天気コーナーが左右するのですが、
参加者全員が手札に一枚ずつもっている雲[曇り]カードを好きなときに出して
お天気を良くしたり、悪化させたりすることができます。
通常は「0」のところに置いてある雲を、一つ晴れにすると「1」。
と、一番小さい目より水の流れが「1」だけ減ります。(天候いいからね)
これが天候悪化(上の写真で右方向)に雲を進めると悪化した分だけ水の流れが速くなり
一番小さい目に加えて水の流れが増えます。

友人夫がゲームを盛り上げるためにすかさず雲を天候悪化に進めたところ、

DSCF7294.JPG 一部のカヌーが滝つぼへ。。。。

2艘とも落下した場合は1艘自動的に復活させられますが、
1艘だけ落下した場合は、獲得した宝石一個と引き換えでないと船を復活させられず、
断腸の思いで復活させる参加者。。。

DSCF7297.JPG この円盤がいい感じに流れてねぇ。。。。。

私は一艘落下したのを宝石一個で復活させてせっせと宝石をとって岸に戻ろうとしたのですが、

DSCF7295.JPG 寸でのところで黄色いカヌーに2個とも略奪され。

ぬぅぅう~、怒怒怒怒怒怒<`ヘ´>

黄色いカヌーは友人夫。
やはりプレーし慣れているので盛り上げ上手です。

が、略奪されたのはワタクシ。 

何とか仕返ししてやろうと、雲カードで天候を悪化させて水の流れを急にし、
空になった己のカヌーもろとも黄色いカヌーを二艘とも滝つぼに突き落としました。。。。

ああ、すっきりした。

と思ったところで、他の参加者(友人妻)がこつこつ宝石を集めていて優勝。。。

他人の足を引っ張ったら勝てないな、、、なんて思いました。(笑)


この後、カジノ気分が味わえる「シンシナティ」でサイコロフリフリして盛り上がり、

DSCF7299.JPG ゲーム中もずっと呑み続けていたワインと一緒に
DSCF7298.JPG ハロウィンだからとパンプキンパイ(by不二家)


と、ここで私は用事があって失礼しちゃったのですが、
闘争心むき出し、意地悪根性が露呈しながらも、
つくりの面白さに笑ってのめり込んで楽しめた「ナイアガラ」でありました。

ご家族でも絶対盛り上がりますよ。おススメ♪


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「身の上話」を読む [本・ゲーム・テレビ]

lucksun姐さんのところで記事を読んでからすぐ買ったものの(8月下旬)


時間のあるときに最後まで一気に読むことをおすすめしたい


というlucksunさんのアドバイスに従ってタイミングを探っていたら、
早くも2ヶ月が経っておりました。(^_^.)

が、おかげさまで先週末やっと一気読みできました。。。。



で、読んだのは、

身の上話

身の上話

  • 作者: 佐藤正午
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2009/07/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


いつも買うのは文庫か新書の私、単行本を買ったのは久しぶりかも。(^_^;)



海辺の町の書店に勤める23歳のミチル。

地元の久太朗と付き合う一方で、
大手出版社から月一度営業にやってくる豊増とも不倫の関係が続いている。

営業にやってきた豊増との逢瀬を前日楽しんだミチルは
「歯医者に行く」と仕事を途中で抜け出し、豊増を空港に見送るが
制服のまま飛行機に乗って豊増と一緒に東京に来てしまう。

東京に一泊して翌日帰る予定だったミチルだったが、
飛行機に乗ることなく空港で一日過ごし、結局そのまま東京に残ってしまう。

困惑する豊増を気にすることなく幼なじみの竹井のところに転がり込んだミチルは
地元での騒ぎをよそに、そのままずるずる東京で時を過ごしていたが、
飛行機に乗る前に何気なく取った行動がその後のミチルの人生を大きく動かしていく。



ああ、ここまでしか書けないずら。(^_^.)


lucksun姐さんの記事は本に対する思いが細かく書いてあっていつも素敵だなと思います→ http://lucksunblog.blog.so-net.ne.jp/2009-08-22



ミチルが海辺の町から東京にやってきて人生が大きく動く様子については
「ミチルの夫」と名乗る男性が淡々と丁寧に語り続けます。


読み進むにつれて、ミチルやミチルを取り巻く様々な人物がどうなっていくのか
展開が気になって仕方なくなるばかり、、なのですが、

一方では、

・ミチルの夫は一体何者なのか。ミチルとは一体どこで知り合ったのか。

・ミチルの夫は、誰に向かって、何のために、ミチルのことを語り続けているのか。

この2点が気になって気になってもー。。。

最後まで読み進むと勿論こういう疑問も明らかになるのですが、
読み終わったところで思ったのは、

「主人公はミチルだったのか、
 もしかしたら、主人公はミチルの夫だったのではないか。」

でした。

物語の9割以上はミチルのことを中心に描かれているのですが、
最後まで読むと、ミチルが辿ってきた人生をつらつらと書いているのは
ミチルの夫のことを描くためだったのかしら、なんて思ったり。

私の想像力は非常に平凡なので(笑)
ドキドキしながらその後の展開をベタな2時間サスペンス並に想像し読み進んだりしましたが、
それが悉く面白いように裏切られて物語が進行していくのも今までに無い作風で
非常に新鮮な作品でございました。

どうしてそんなこと書いてるんだろう、と思うと、
そのことが後々大きく展開していく鍵になっていたり
細かいことが小さく絡み合っていくうちに大きな流れになっていたり。。。

ミチル自身の行動には私自身が共感できないことばかり、でも、
自分も何かのきっかけで同じ行動をとらないとも言い切れない、なんて思ったり、
平凡に見えて実は非常に濃い他の登場人物が絡み合う展開にドキドキしたり、
最後の最後で、ミチルの夫のとった行動がミチルを大切に思う故だと思いながら
なんだかどうにも切ない気持ちになってウルウルしちゃったり。(涙腺が本当に最近弱いです)

と、今まで読んだことのない作風に魅了されながら一気読みした「身の上話」でありました。

素敵な本を紹介してくれたlucksun姐さん、ありがとう♪
 


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「貧困大国アメリカ」を読む [本・ゲーム・テレビ]

本屋で平積みだったので購入した本「貧困大国アメリカ」を読みました。

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

  • 作者: 堤 未果
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2008/01
  • メディア: 新書

「貧困が生み出す肥満国民」

「民営化による国内難民と自由化による経済難民」

「一度の病気で貧困層に転落する人々」

「出口をふさがれる若者たち」

「世界中のワーキングプアが支える民営化された戦争」

5章から構成されるルポです。



いや~、、、読むにつれ驚くばかりの本でした。

私自身、テレビなどでアメリカについて薄らボンヤリの知識があると思っていましたが、
アメリカという国の行く末が非常に心配になるばかりでなく、
日本国民の私自身は日本のことをまず心配すべきだと思いつつ、
アメリカが病んでいく現状を知ると、日本の行く末はアメリカと同様で、
今後益々、格差が広がる社会になるのではないか、、、と思ったり。。。

世界を同時不況に陥れたサブプライムローン問題も要は貧困ビジネスの一環であり、
この金融商品が破綻したことからアメリカの貧困層が増大したこと、

低所得者層が政府から支給されるフードスタンプで得られる食料は
逆に肥満国民を激増させるだけで、これで富むのは巨大食品企業であること、

スーパーサイズ・ミー [DVD]

スーパーサイズ・ミー [DVD]

  • 出版社/メーカー: レントラックジャパン
  • メディア: DVD

このあたりは“スーパーサイズ・ミー”でも描かれていますが、
低所得者層が食べられる学校給食などもカロリーばかりで栄養バランスは一切無視、
そんな子供達が増えると同時に肥満児童も増えていること、


ニューオリンズのハリケーンカトリーナ被害は人災であり、
危機対策機関までもがブッシュ政権時代に民営化されていったことが大きな原因であること、


保険会社の巨大化、権限増大化によってもたらされた国民の格差拡大、、、
一度病気にかかると高額医療費で自己破産に追いやられる中流層、
病後、職場復帰しようにも企業が保険料負担増額に応じたくないばかりに復職させない現実、
出産であっても高い医療費で日帰り出産する現状、、、
効率主義で過酷な労働に向きあわざるを得ない医師たち、、、

シッコ [DVD]

シッコ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ギャガ・コミュニケーションズ
  • メディア: DVD

この作品、未見ですが、これもアメリカの医療制度についてのドキュメンタリーですよね。
3割負担が高い、、、とか言っている私など甘いんだろうな、とつくづく思いました。


また、貧困層を言葉巧みに取り込む裏口徴兵制度。
市民権供与をエサに不法移民を軍隊に誘うリクルーターたち。


戦争ビジネスによって世界中から集められ米国の為に働く傭兵や労働者。
世界の貧困層が、アメリカの戦争ビジネスを支えている事実。



一部の富裕層、政治家、巨大企業が甘い汁を吸う為に
その何倍も何十倍もそれ以上もの人々が貧困層へ転落し、
一度転落したら二度と上には上がれない社会システム、、、

アメリカは日本よりずっと病んでいると改めて思いました。

だからといって日本がいいとも思いませんし、
その一方では、これは対岸の火事ではないとも思いました。

全て民営化すればよい、という考えを捨て、
用途によって民営化すべきもの、国営で残すものを分けるべきだと考えを改め、
アメリカと同じ轍を踏んで失敗しないよう、今よく考えるべき時期ではないのだろうか、、
と思った「貧困大国アメリカ」でありました。。


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