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「また中国か!」を読む [本・ゲーム・テレビ]

「私だって呑み記事以外も書けるもん!」、の続きです。(^_^.)




昨日の記事で、ひとつの方向からの見方、とのコメントを頂戴しましたが、
確かに、私の記事は一方向からしかダルフール紛争を観ていないのかもしれません。
スーダンだけでなくアフリカのほかの国々でも紛争が起きていますし、
残虐だと私が書いたアラブ系の反乱軍、政府側の言い分もあるでしょうし、
彼らにとっても辛いことはあるのかもしれませんし、
私自身がその地に身を置いて体験したわけでもありませんから
どうにでも書ける、そんな悶々もありますが、先日観た映画から私自身が関心を持ち、
自分なりに感じたことを記事している、、、そうご理解いただければ幸いです。m(__)m


 

今回の本は「ダルフールの通訳」と一緒に購入した本です。

また中国か!―90分でわかる「中国の悪行」大全 (晋遊舎ブラック新書 12)

また中国か!―90分でわかる「中国の悪行」大全 (晋遊舎ブラック新書 12)

  • 作者: 東亜細亜問題研究会
  • 出版社/メーカー: 晋遊舎
  • 発売日: 2008/09/25
  • メディア: 単行本

どうして、この本を一緒に購入したかというと、
映画「シング・フォー・ダルフール」の中で
中国がスーダンの地下資源と引き換えに武器を供与している、という表現があったから。
いくら非営利の映画とはいえ、事実無根を盛り込むわけもないだろう、と思い、
関連すると思われる本を購入した次第です。。。

ブラック新書というので辛口な切り口かと思いながら読みました。。。。





著書は6つの章で構成されています。

*食品から偽ブランドまで 中国のウソが止まらない

*チベットからダルフールまで続く人権無視の歴史

*まやかしの経済発展で広がる絶望的な格差社会

*東アジアの政情を狂わせる 中国の軍事行動

*中国人の本質を心底から理解するために

*日本が中国と正しくつき合うには


毒野菜から知的所有権、歴史捏造、人権抑圧、外資系企業の中国進出リスク、
都市部と農村部での社会格差の拡大、環境汚染などなど、
さまざまな視点で書かれていますが、

この中で、勤務先が一番関連しそうなのは知的所有権や商標登録に対する関心の低さ
(権利者に対する配慮がなくコピーすることに罪悪感がないことなど)なのですが、
商標などについては、消費財のほうがもっと大変だろうな、なんて思いました。

 




中国ばかりが世界の紛争に加担しているわけではない、というのは
昨年読んだ本、

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

  • 作者: 堤 未果
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2008/01
  • メディア: 新書

 

 「貧困大国アメリカ」の中で記述されているアメリカの戦争ビジネスでも
理解しているつもりですが、中国の場合はビジネスというよりは国益重視の展開もあり、
その点について気になって本著を読んだわけですが、
ダルフール紛争については思いのほか記述が少なく拍子抜けしました。。。

今年に入ってから読んだ経済誌の中国特集記事などを見ても、
中国が爆発的に拡大する内需で枯渇が予測される資源を求めて
アフリカのほとんどの国へ経済進出し(民間企業の進出を促進し)
中国国営銀行による融資や政府援助も積極的に行い、
(現在、アフリカへの最大輸出国になっていますし)
また、台湾と外交関係を持つ国への援助攻勢、外交樹立を積極的に展開し、
更には原油だけでなく鉱物資源を確保する。 

それは武器供与と引き換えにしている面もあり、
それが、ダルフール紛争を助長している一因でもあるわけで。

(アフリカだけでなくアジアでも資源を求めての領海侵犯など問題視されていますが)



中国というと私の勤務先のメーカーでは製品の大きな輸出先になりつつある国、なのですが、
お客さんや現地法人スタッフなど、個々人では非常に友好な関係を築いているので
国家と個々人は違うんだろうな、と思いながらも、こういう本を読むと少々複雑ですね。

ただ、中国の政策がアフリカのジェノサイドを扇動し、終わりのない紛争を助長しているのであれば
日本の政治家も適当に視察したりちょっと発言するだけでなく、
言ったもの勝ち、やったもの勝ちのような状態で世界中でよからぬことでも展開している中国に
もっと媚びることなく堂々と対等に渡り合うくらいの気概がほしいものだな、なんて思った
「また中国か!」でありました。


次回からちょっと雰囲気を変えて旅行記をアップの予定です。(^^)


 


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コメント 12

krause

中国は、人口も国土も大きいのでいろいろな問題を抱えていますよね。私はかなり中国好きで、自分でもびっくりするほど中国を贔屓目に見ていますが・・・・・、なぜか意見もこれまたたくさんあります。
by krause (2010-03-27 06:08) 

うつぼ

krauseさん、こんにちは。
私も中国の人が嫌いということではないのですが、
国と人は別ってことなんでしょうね。
by うつぼ (2010-03-27 10:51) 

hideyuki2007y

なんてタイムリーな記事でしょう。2年前のギョウザ事件の犯人逮捕と報道されています。でも、まだちょっと不安です。18のニュースは報道ができないというのもなんだか大変そうです。
by hideyuki2007y (2010-03-27 11:16) 

lovin

中国、近い国なのに、よく分かってないです。
うちの職場の業務が中国に移管になり、
たくさん赴任しますが、現場は大変みたい。
そして、うちの父は中国大好きで、リタイヤしてから中国に留学してました。
今もけっこう行ってるみたい。
アジアっていっても大陸、いろんな面がありますよね。

by lovin (2010-03-27 16:18) 

うつぼ

hideyuki2007yさん、こんにちは。
2年経って証拠品が出てくる、、というのがホント?と思ったのですが
これで収束させたいという意図も見えたりして、、なんて
ほっとしながらも安心しきれない部分もありますね。。。。
by うつぼ (2010-03-28 18:54) 

うつぼ

lovin姐さん、こんにちは。
確かに、私も近い国の割には知らないことがいっぱいです。
って、日本のことさえ分かりきっていないような気がしますし。(^_^;)
仕事で知り合った中国の方々はいい人ばかりなんですけどねぇ。。。
隣国なのだから友好な関係を築いていければいいなと思います。。。
by うつぼ (2010-03-28 18:57) 

うつぼ

へろへろさん、はじめまして。(ウソ)
誰かと思えば兄さん。(^^) こちらこそ気持ちの行き違いですみません。
この本の中に、このままだと世界の資源を枯渇さえ、国家自体も
このままだと、、、、、という怖い話が書いてあるのですが、
都合のいいときは先進国、都合の悪いときは途上国、と言い換える態度は
まず改めてほしいものです。。


by うつぼ (2010-03-28 19:08) 

へろーめ

ん~~と、取り上げた題材を批判めいて書いたのではなく
争いの当事者たちよりも後ろに居て利益を得る人たちこそ
批判を受けるべきだと言いたかったのです。

中国という国家が有する「中華思想」と「人治主義」、
人民に蔓延する「個人主義」、「一族主義」など、
この超大国の行末を憂うべきことが多いのですが
この国が近代化してまだ30年足らず、いまだ民主化ならずという
前時代的な国家であることを忘れてはなりません。
by へろーめ (2010-03-28 20:01) 

へろーめ

あは、知り合いのPCで書いたら
ID が違っとったw
by へろーめ (2010-03-28 20:05) 

うつぼ

へろーめ兄さん、おはようございます。
あ、書き直しちゃったんですか。。。あのままでもよかったのに。。。。
by うつぼ (2010-03-29 06:45) 

うたに

中国はうちの会社も工場があるし、既に市場としても無視できない存在になっています。
製品の品質も一昔前の粗悪品ばかりでなく、かなり出来が良くなってきていますね。

個人レベルだと、とても友好的なんですが、国同士となると、なかなか互いの利害もあって難しいことが多いんだろうなぁ。。
by うたに (2010-03-30 09:01) 

うつぼ

うたにさん、こんばんは。
私の勤務先も中国は大きな市場で、これからも伸びていくと思っていますが
輸出するのに関税が大きくかかったり、、などという問題もありますので
民間だけでなく、国と国とがもっと友好な関係になってほしいものです。
by うつぼ (2010-03-30 21:26) 

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