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映画「漫才協会 THE MOVIE~舞台の上の懲りない面々~」 [映画(ま行)]

予告編を観て気になっていた映画、上映前のライブ付の回で鑑賞しました。
漫才.jfif
内容は映画.comさんより。

漫才協会に所属する芸人たちの魅力、悲喜こもごもを追ったヒューマンドキュメンタリー。
漫才協会の会長も務めている、「ナイツ」の塙宣之が初監督作品として手がけた。
200人以上の芸人たちが所属する社団法人・漫才協会。
浅草フランス座演芸場東洋館(通称:東洋館)を活動拠点に、連日多くの芸人たちが
舞台に立ち続けている。
事故で右腕を失いながらも舞台復帰に向けてリハビリに励む者、
39年間コンビを組んだ相方を亡くしてもなおピン芸人として舞台に立ち続ける者、
離婚後もコンビで舞台に立ち続ける者、結成3年の若手コンビなど、
協会に所属する幅広い世代の芸人たちをカメラが追う。
さらにナイツの師匠でもあり、舞台に立ち続けることにこだわり続けた
漫才協会名誉会長・内海桂子への思いなど、
漫才協会に集った芸人たちの過去、現在、そして未来が描かれる。

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笑うことって大事。

今年初め、東洋館にいって大笑いしたことを思い出しながら、
東洋館にまた行きたくなりました。

漫才協会というと、ナイツの塙さんが6代目の会長になったことで注目された、
と個人的には嬉しく思っていたのですが(マイナーネタかもしれませんが)
塙さんが漫才協会を盛り上げるために漫才コンビのスカウトやYouTubeでの
活動で漫才協会や東洋館について一般の人に知ってもらおうとする活動、
戦後盛り上がった関東の漫才もその後漫才といえば関西、という流れになって
(関西にはよしもとがありますもんね)
関東でも再び盛り上げたいと思う塙さんをはじめ漫才師の皆さんの姿を
ちょっとだけですが垣間見ることができました。

今回、上映前にお笑いライブがついている回に参加したので、
予約画面で最前列がすべて埋まっているのを見て焦り、2列目の席を予約して
当時角川シネマ有楽町に行ってみたら、
IMG_5833.JPG最前列は座れない設定(笑)
焦って2列目を予約した私、映画は見上げてみるので大変ですが、
お笑いライブは至近距離で見られるので結果オーライです。
IMG_5840.JPG金谷ヒデユキさん
公開後1週間か2週間、日替わりで漫才協会所属のお笑いさんがライブを
行っていたみたいですが、この日で最終日。
ああ、金谷さんってボキャブラ天国で見て以来かもと思って見ていたら、
ネタである替え歌で映画上映前のウォーミングアップとなりました。

浅草の東洋館に出演するお笑いさんたちについての歌詞なのですが、
実際、映画の中でも紹介される協会員の方々の歌があったので、
その後映画を観ていて、あ、さっき歌っていた人だ、と分かりやすく観ることが
できました。

(漫才協会員)http://www.manzaikyokai.org/entertainer/

替え歌で取り上げられていて映画の中でも印象が強かったのは、
夫婦漫才だけれど離婚して元夫婦漫才になった、はまこ・テラこ、
どっちがはまこでどっちがテラこ、禿げてる方がはまこ、という歌で、
(見た目のインパクト強め)http://www.manzaikyokai.org/entertainer/hamako-terako/
この2人が離婚しても同居していてなんとも不思議な2人ですが、
離婚してからの方が漫才のキレが良くなったという説明に次回の東洋館で
この2人が観たくなりました。

同じ夫婦漫才で、離婚とともにコンビ解消、妻はお笑いの世界からも去り、
1人になったところで事故に遭って右腕を失った大空遊平さん。
(穏やかな表情の雰囲気)http://www.manzaikyokai.org/entertainer/oozorayuuhei/
映画を見ていた時には気づかなかったのですが、昔、奥さんのかほりさんと
コンビを組んでいた時の漫才、見たことあった、、、鑑賞後に思い出しました。
リハビリの成果で、東洋館の舞台に戻る時、左手と義手で上手くネクタイを締める姿、
復帰初の舞台はしんみりしてしまったものの、これからは客席を笑わせたいという
気持が戻ってくる、舞台の力は凄いんだなと思う場面でした。

また、久しぶりに見た青空球児・好児も、ゲロゲーロでおなじみ球児師匠の
破天荒ぶりな姿と、塙に質問されて代わりに丁寧に答える好児師匠の腰の低さ、
随分年を取られていますが、まだお元気でいらっしゃるんだなあ、
画面越しにホッとしました。

漫才協会の会員の中にじゅんいちダビッドソンも入っていて意外だったのですが
(予想通り塙さんに誘われて協会に入った)
協会の舞台に立つことで自分がお笑い芸人だと実感すると言っていたので
テレビのバラエティなどが多くてもやはり原点は舞台なのかな、と思いました。

その他にも、長年の不仲が雪解けしたおぼん・こぼんさんが
関東の漫才を継承していくことが大事なんだという話、
かつてのような師弟制度が難しくなっていく中、
先輩が後輩の面倒を見ていくことでしきたりや芸が継承されていく、
最近はお笑いを学ぶスクール(ダウンタウンとかもそうなんですよね)が
主流になっていますが、先輩の姿を近くで見て学ぶ、そういう機会が
あるのは東洋館のような定席寄席ならではなんだろうな、と思いました。

実際、若手で映画の中に登場したのがドルフィンソングさん、
(アラサーかな)http://www.manzaikyokai.org/entertainer/dolphinsong/
漫才との出会いで引きこもりがちだった自分が変わったという話や、
若手は寄席の手伝いを月何回か行う中で、舞台袖から見る先輩方の漫才は
勉強になるという話に、今後東洋館で見てみたいと思いました。

師弟制度の話の中、でナイツの師匠であった内海桂子さんの話が出ますが、
10分の持ち時間の舞台を7分ちょっとしか持たずにおりてしまったナイツに
怒った内海桂子師匠、その後、移動中に転んで骨折したためいけなくなった
地方の舞台を師匠の代わりにナイツが30分なんとかもたせて桂子師匠が
喜んでいた話などを聞くと、今の時代にそぐわないというご意見もあるかも
しれませんが、師匠というのは一人立ちするまでにはあった方がよいのかな
と思いました。

一般的な考えとしては、テレビに出ている=面白い=人気がある、
となるのかもしれませんが、テレビに出ていなくても面白い人はいっぱいいて、
目の前にいる観客と対峙してライブで漫才する、そのことで鍛えられて
どういう場面でも臨機応変に対応できるお笑いの人の方が私は長いスパンで
応援できると思っています。

テレビに沢山出演した後に飽きられて使い捨てになってしまったお笑いの人も
過去にたくさんいたと思いますが、10分、15分の持ち時間、生身の人間を相手に
笑いを繰り広げる芸人さんが観られる東洋館、これまで殆ど行ったことが
なかったのですが(行く場合は隣の浅草演芸ホールに行ってしまう)
もうちょっとまめに通って笑って笑って笑いまくりたい、という気持になった
「漫才協会 THE MOVIE 舞台の上の懲りない面々」でありました。

IMG_5830.JPGプロマイド
浅草の老舗、マルベル堂さんで撮影したプロマイドだそうですが、
映画館入口で販売されていたものの、、、買いませんでした。(^-^;

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