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Netflix「ベッカム」を観る [映画(は行)]

Netflixのお勧めに上がってきたドキュメンタリー、
私も知っている人なので興味あり鑑賞しました。
ベッカム.jpg
内容はNetflixのサイトより。


つましい家庭で育ったサッカー少年が、一躍サッカー界の世界的大スターに。
デビッド・ベッカムの軌跡を、未公開映像を交えて振り返るドキュメンタリーシリーズ。
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デビッド・ベッカムという一人の人間の半生が丁寧に綴られていました。

私自身、ベッカムというスターを知ったのは日韓共催のワールドカップ、
2002年なのでもう20年以上前のことなのか、とそんなことにも驚きましたが、
当時話題になっていたのは中津江村に大幅に遅れてやってきたカメルーン代表
あとは、やっぱりベッカムだったなあ(髪型真似している人いっぱいいたし)、
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この映画もワールドカップの頃の作品、ベッカムに憧れる女子サッカーを
描いた作品もあったくらい注目されていたのだなあ、
そんなことも思い出しながら4つのエピソードを鑑賞しました。

1つめは「人生を変えたシュート」。
小さい頃から父と一緒に楽しんでいたサッカー、
(父が自分が叶えられなかった夢を息子に託すというパターン)
12歳でファーガソン監督にスカウトされてマンチェスターユナイテッドの主軸に
なるまで成長し、1996年、21歳の時に出た試合でハーフウェイラインから蹴った
ボールがゴールしたことで更に注目されるようになります。
大手スポンサーがついて派手な生活を送る中で知り合ったのが、当時人気のあった
スパイスガールズのメンバーだったビクトリア。
パパラッチ格好の標的になってサッカー以外でも注目されるようになって、
サッカーでも不安定な状態でスタメンを外されるようになったものの
ワールドカップ(1998年フランス)にイングランド代表として出場、
が、アルゼンチン戦でレッドカードで一発退場、予選敗退でその戦犯とされてしまう。

国民の手のひら返しって酷いですね。
持ち上げて一気に突き落とすのは、日本のメディアや熱心なファンでもありますが、
試合前日に妊娠したことを伝えるビクトリアもベッカムのピリピリ感を察しなかったのか
分かっていて敢えて伝えたのか、サッカーに興味なさすぎる感じがしてしまいつつ
(その存在が逆にベッカムのその後にはよかったのかもしれないのですが)
レッドカード、そして敗退、監督はベッカムを守らない、、という状況には
誰しも自分を守ろうとする保身になりがちですが、あまりにも酷いと思いながら鑑賞終了。

続いて2つめのエピソード「非難の矛先」。
1998年のワールドカップでの予選敗退で国内で非難を浴びるベッカム、
殺害の脅迫まで受ける中、アメリカに行けば皆忘れるだろうと暫くNYで過ごすものの
1人で帰国すれば再び非難の嵐。
(イギリスのパブにベッカムの首つり人形がぶら下げられている光景はショックでした)
一躍有名になってからマンチェスターユナイテッドのファーガソン監督との関係も
悪化していったものの、世間からの非難を浴びるベッカムを守ってくれたのは、
マンチェスターユナイテッドの監督、選手、受付のおばちゃんまでベッカムを守り
父の夢(マンチェスターユナイテッドでプレーすること)を叶えようという気持ちで
成績をあげていき、第一子のブルックリンが誕生。
ワールドカップ予選では1998年の過ち(レッドカードで予選敗退)を正したいと、
予選を勝ち抜いて日韓共催のワールドカップでも活躍。

今もSNSでの誹謗中傷など酷いもんですが、安全なところから個人を非難するのって
本当に卑怯なことだと思います。
日本でも誹謗中傷がエスカレートして命を落とされる方もいるような残念なことが
起きていますが、ベッカムを戦犯扱いした上にビクトリアまで悪妻のように叩きまくる、
そんな中でもマンチェスターユナイテッドの人たちがベッカムを守ろうとしたという
話には目頭が熱くなりました。。

3つめのエピソードは、「ゴールデンボール」。
サッカー以外でも活躍していくベッカムとファーガソン監督の関係が悪化し、
(ビクトリアと監督の関係は最悪だったとのこと)
家族も大切にしたいベッカムが選んだのはスペインのレアル・マドリードへの移籍、
スペインでは大歓迎され、チームメイトのジダンやロナウド、ロベルトカルロス、
フィーゴなどのスター選手たちと活躍していきますが、2004年にかつて在籍していた
マンチェスターユナイテッドのコーチ(カルロス・ケイレス)がレアルの監督に就任、
嫌がらせを受けチームも低迷(結果的にはこの監督、半年でくび)、その後は再び活躍、
そんな時に、ベッカムが浮気してしまいます。

最後のエピソードは、「ひた走る理由」。
パーソナルアシスタントと浮気したことで家庭不和になったもののそこは和解。
レアル・マドリードからアメリカのLAギャラクシーに移籍した後は、
(他の選手より格段に高い報酬が避難の的になったりしてここも大変そうでした)
ACミラン、そしてパリ・サンジェルマンへと移籍が続き、最終的には精神に体が
ついていかないことを悟って引退するベッカム、現在は、家族との時間を大切にしながら
インテル・マイアミのオーナーとしてもサッカーを支えている。。。

こんな感じで、小さい頃のベッカムからワールドカップのベッカム、
その後のベッカムまでの半生を観たわけですが、田舎ののんびりした家で
家族のために料理を作りふるまうベッカムの姿を観ていると、サッカーの実力が
あるのにその態度が時に勘違いされ非難の的になる、注目されるが故に苦労も多く
今はそこから落ち着いて過ごせるようになったことに安堵しているようにみえました。
最近の姿だと、昨年のエリザベス女王崩御の際、一般国民と一緒に長蛇の列に並び、
何時間も並び続けていたのを思い出しますが、若くて活躍して(稼いでいると)
妬む人が必ず出てくる、パパラッチに追いかけられてもサッカーを続け、
今は未来のサッカーのために活躍している姿を観て心穏やかに観終わりました。

今回のドキュメンタリーは、これまでベッカムに起きた事件(イベント)について
ベッカムと関係者(ファーガソン監督とか)双方がインタビューで話しているので
ある程度中立性を保てていたように見えましたが、あれだけ関係が悪化したのに
ファーガソンがインタビューを受けているのは「ギャラいいから?」なんて
ちょっとうがった見方もしてしまいました。(笑)

最初に紹介した通り、
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この映画、原題は「Bend it like Beckham」となっているとおり、
ベッカムのフリーキックで描かれる放物線のようにボールを曲げられるように
したいと思う女子たちの青春ドラマなのですが、ドキュメンタリーの中で
映し出されたベッカムのフリーキックの放物線のきれいなことといったら、
おまけにそれがゴールするのですからファンは熱狂しますよね。

特にサッカーが好きというわけでもありませんが、
一つの時代を作り上げた人と言う点で見ても非常に興味深かかった、
「ベッカム」でありました。



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