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映画「アステロイド・シティ」を観る [映画(あ行)]

予告編を観て気になっていたウェス・アンダーソン監督作品です。
アステロイド.jpg

あらすじは映画.comさんより。

1955年、アメリカ南西部の砂漠の街アステロイド・シティ。
隕石が落下して出来た巨大なクレーターが観光名所となっているこの街に、
科学賞を受賞した5人の少年少女とその家族が招待される。
子どもたちに母親が亡くなったことを言い出せない父親、
映画スターのシングルマザーなど、参加者たちがそれぞれの思いを抱える中で
授賞式が始まるが、突如として宇宙人が現れ人々は大混乱に陥ってしまう。
街は封鎖され、軍が宇宙人到来の事実を隠蔽する中、子どもたちは外部へ情報を
伝えようとするが……。
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タッパウェア!

ウェス・アンダーソンワールド全開みたいな感じの不思議な映画(大人の絵本ぽい)、
毎回色々なツボにはまるのですが、今回一番はまったのはタッパウェアでした。

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まだ売ってると知り驚きましたがそのお値段を観て更にびっくり。(◎_◎;)

1950年代にもうタッパウェアってあったんですね。
うつぼ家にもご近所さんでタッパウェア販売個人代理店、みたいな人がいて
誰かの家に行って近所の奥さんたちを集めて実演して販売する、というのが
1970年代くらいには結構あったと思うのですが、婆1号も実演を観て感激し、
タッパウェアを買って使っていました。
サランラップも貴重な時代、何度も洗って使える夢のような容器、
うつぼ家でも30年くらい使い続けていたような、その後ジップロックなど
もっと廉価なものが出て買い替えたので既に実家からは消えていますが、
(40年以上経っているのでさすがに捨てますよね(笑))
ジェイソン・シュワルツマン演じるオーギーが亡くなった妻の遺灰の一部を
タッパウェアに入れて中学生の息子と幼い娘3人と車で移動しながら、
息子が表彰されるアステロイドシティにやってきてやっと母の死を伝えると、
娘たちが町のロッジにある公共シャワーの横にこのタッパを埋めて母を弔おうとする、
穴をほってタッパを入れて花をのせて祈る、別に映画の主流となる場面でもなんでも
ないのですが、埋葬を引き留める祖父(演じているのはトム・ハンクス)の提案を
拒否する孫娘3人の絵面がおかしくて、懐かしいタッパウェアをめぐるしょうもない
やりとりが一番のツボでした。

話自体は、最初にネタバレ(これは劇場舞台であるという説明)があって
入れ子構造みたいになっているのが分かっているのですが、
それでも私も一度見たくらいですべてわかっているわけではなく
(だからといってもう一度は観ないかな)
登場する俳優が役柄を演じているのと役者本人としてふるまっている境目が
どのあたりにあるのか時々分からなくなってしまったりと、
ウェス・アンダーソンが好きでない人には不可解な場面も多い映画して
なじめないまま観終わる可能性が多い(好き嫌いがはっきりしやすい)と思います。

個人的には、
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以前の作品の方が好きだったりするので今作も本筋でないタッパがツボだったのかも
(私の理解力が低いのもあると思いますが最近の作品は一度では分かりづらい)
しれませんが、ウェス・アンダーソン作品の常連さんたちは相変わらず楽しそうで
その姿を確認するという楽しみは今回も満喫できました。

ウィレム・デフォーは今回全く怖くない&地味な役柄というのが驚きでしたが、
007でCIAのフェリックス・ライターを演じていたジェフリー・ライトも
今回は軍のお偉いさん(を演じている俳優)の役をクスっと笑える演技でした。
また、イーサン・ホークとユマ・サーマンの娘、マヤ・ホークも出演していて、
こんなに大きくなって、、なんだか親戚のおばさん気分で見てしまいました。(^-^;

あとは、久しぶりのマット・ディロン、渋いおじさんで登場して、
かつて見た映画、
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このあたりの作品をリアルタイムにみていた世代としては懐かしい気持ちになりました。

舞台となっているのは1955年、テレビの普及が進んでいく時代、
そのテレビ番組で、アステロイドシティが舞台であると説明し、ドラマが展開する、
一方、第二次世界大戦後の米ソ冷戦時代で核開発、宇宙開発が競って行われていた
ことから、劇中に登場する天才たち(子供)が開発した技術についても特許は全て
軍が所有し軍事転用しようと考えているのがうかがえました。
青空、砂漠、非常に長閑な光景の中で行われているのは核実験、という場面も
盛り込まれているのは、監督なりに伝えたいことがあったのかなとも思いましたが、
テレビが普及し人々の生活の中に入り込んでいった末に今はネットなどにおされて
テレビだけが情報入手の手段ではなく砂漠のようになっていったようにも見えて
時代の流れのようなものも感じるようなちょっと寂しい一面もありました。

というわけで、全体的に理解しきれていないもののタッパウェアの登場がツボで
そんなところでは楽しめた「アステロイド・シティ」でありました。


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