京都旅行記2022Ⅱ~大徳寺 聚光院編~ [日本の旅(京都)]
大徳寺の塔頭の話が毎日続いて、読んで下さる皆さまも流石に飽きてきたかと思いますが
己の備忘録として書いておりますのでどうぞ寛容なお心でお許しください。
というわけで、塔頭、残すところあと2か院です。(笑)
今回一番の目玉というか、事前予約必須と思って時間指定の予約を入れておいた、
聚光院に向かいます。
聚光院に到着
「国宝障壁画里帰り特別公開」が今回の大徳寺めぐりの最大の目的です。
京都の国立博物館に展示されている狩野永徳とその父、松栄による本堂障壁画46面が
5年半ぶりに里帰りするという企画で、本堂から外されて博物館に行ってしまった障壁画が
本来ある場所に戻ってくるとどう見えるのか、といっても、博物館で見たことがないので
違いは分かりませんが、こういう機会もなかなかないだろうと思って予約しました。
(京都春秋というイベント企画会社?のサイトで申込み、当日入口で2000円支払い)
ガイドについて見学するツアーで40分間とその場で説明されて驚いたのですが、
更に驚いたのはカバンや上着などはすべて入口で預けてくださいということでした。
寺院内の柱などを傷つけないため、というのが理由なので理解できますが、
貴重品が入っていても番号札と引き換えに預けて、カバンは棚に並べて置いてあるという。
性善説で悪い人がいきなりやってきてカバンを奪うことはないだろう、と思いますが、
その場で言われて、えーっ荷物預けないといけないのー?と驚く関西弁のおばちゃんを見て
(黄梅院でも近くにいて全身エルメスって感じでド派手だった)
おばちゃんの声大きいけれど気持ち分かる、と思いながらカバンを預けました。
20分ごとに案内されるガイドツアーは20人くらいで、主催の京都春秋のガイドさんに
くっついてぞろぞろ歩いて本堂へ。
己の備忘録として書いておりますのでどうぞ寛容なお心でお許しください。
というわけで、塔頭、残すところあと2か院です。(笑)
今回一番の目玉というか、事前予約必須と思って時間指定の予約を入れておいた、
聚光院に向かいます。
聚光院に到着
「国宝障壁画里帰り特別公開」が今回の大徳寺めぐりの最大の目的です。
京都の国立博物館に展示されている狩野永徳とその父、松栄による本堂障壁画46面が
5年半ぶりに里帰りするという企画で、本堂から外されて博物館に行ってしまった障壁画が
本来ある場所に戻ってくるとどう見えるのか、といっても、博物館で見たことがないので
違いは分かりませんが、こういう機会もなかなかないだろうと思って予約しました。
(京都春秋というイベント企画会社?のサイトで申込み、当日入口で2000円支払い)
ガイドについて見学するツアーで40分間とその場で説明されて驚いたのですが、
更に驚いたのはカバンや上着などはすべて入口で預けてくださいということでした。
寺院内の柱などを傷つけないため、というのが理由なので理解できますが、
貴重品が入っていても番号札と引き換えに預けて、カバンは棚に並べて置いてあるという。
性善説で悪い人がいきなりやってきてカバンを奪うことはないだろう、と思いますが、
その場で言われて、えーっ荷物預けないといけないのー?と驚く関西弁のおばちゃんを見て
(黄梅院でも近くにいて全身エルメスって感じでド派手だった)
おばちゃんの声大きいけれど気持ち分かる、と思いながらカバンを預けました。
20分ごとに案内されるガイドツアーは20人くらいで、主催の京都春秋のガイドさんに
くっついてぞろぞろ歩いて本堂へ。
住職のように部屋の中には入れないので廊下から障壁画を眺めました。
(このサイトで結構詳しく解説されています)https://intojapanwaraku.com/art/972/
狩野永徳が24歳の時に描いた「花鳥図」では、松竹梅におしどり、せきれい、
丹頂鶴などを組み合わせて描かれていますが、2枚(直角に置かれている)に
描かれているせきれいが襖の角度によって目線を合わせていたりと、本堂の構造に
合わせて襖絵が描かれていること、博物館ではこのあたりの工夫が分かりづらいかも
しれませんが説明を聞きながら鑑賞して、ほほぉーと感心しました。
続いて、永徳の「琴棋書画図」で、琴や書を楽しむ賢人の様子を細かく描いた作品を
観た後は、父・松栄が描いた「瀟湘八景図」を鑑賞しましたが、動物たちの表情が
なんとも愛おしい作品、テナガザルや虎や豹(昔は虎の雌と思われていた)が描かれて
いて、白いテナガザル2匹のうち、大きいのが元信(永徳の祖父で松栄の父)、
抱かれている小さいのが永徳。
じゃあ松栄はどこ?と思うと、その近くで目を閉じてしょんぼりした表情のテナガザル、
松栄は父の元信と息子の永徳の才能が自分より秀でていることを理解していて、
自分より優れている永徳に本堂の襖絵を描かせたのだそうです。
世の中のお父さん(私の世代までくらいで最近は違うかもしれませんが)がいつまでも
子供の成長を受け容れきれず自分がいつまでも上と思っていることでプライドを保って
いるのと異なり息子の才能を認めて若いころから才能を開花できるように背中を押した
松栄は凄いなと思いました。こういうことは説明を聞かないと分かりませんが、
松栄の描くテナガザルに込められた思い、でもそれがどこかクスっと笑えるような表情
だったので今後、松栄の作品を見る機会にはそのエピソードを思い出しそうです。(^-^)
この後は、千住博さんの障壁画「滝」を鑑賞。
4回描きなおして完成まで16年かかったそうで、1000年経っても色あせない岩絵の具を
使っているので非常に鮮やかな青と白のコントラストが残像に残るような作品でした。
NHKで特集されていたそうで(実際は聚光院ではない作品について)
特別拝観が終ったらこの作品はどうするのか、複数人のおばあちゃんがガイドさんに
質問していました。ガイドさんが、聚光院は普段は入れませんからこのまま飾られるのでは
ないでしょうか、と答えていましたが、大勢のおばあちゃんたちが一斉に話していて
収拾着かない感じになったので、出口に行って荷物を受け取り、総見院に向かいました。
国宝は管理も大変ですし博物館に預けておくのがよいのでしょうが、
時々里帰りして元々あった場所で見ることができるというのも楽しいものですね。
今回、滞在時のイベント知らべていて見つけた特別公開ですが(来年3月まで開催)、
これは観てよかったと思っています。
残すは総見院、1か院となりました。
(つづく)
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