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NY旅行記~交通博物館編①~ [北米の旅①]

NYには毎年来ているし、ミュージカルが観られればいいから、、と
新しい観光スポットなどには興味なく、なので、全然ガイドブックも買わずにいたのですが、
久しぶりに買ってみたら自称プチ鉄子[新幹線]の私をワクワクさせるような博物館を発見いたしました。

NY TRANSIT MUSEUM(NY交通博物館)です。


こういう名前を冠した博物館が面白くないわけがない。 これ定説。(笑)

という訳で早速行ってみました。 
記事が長くなりそうなので今回は「その1」です。

場所は、マンハッタンからトンネルをくぐってブルックリン地区にいってすぐ。
地下鉄で、2・3・4・5線のBorough Hall駅、M・R線Court Road駅が最寄です。

私はCourt Road駅で下車しましたが、降りて地上に出ると、
DSCF6730.jpg目の前に裁判所。しかも最高裁。
日本にいても裁判所を見る機会が殆どないのにこういうところで見かけるとは。。

てくてくと歩いて数分で、
DSCF6731.jpg博物館の入口を発見しましたが
普通の博物館と違うのは、
DSCF6732.jpg入口が地下鉄の入口になっていること。
昔、実際に使われていた地下鉄の駅を改修して作られたから、入口も、、のようですね。

このNY交通博物館は、ニューヨークの地下鉄誕生から現在までの歴史を展示する博物館で、
設立後、約四半世紀経つ公共機関の展示としてはアメリカの中でも規模が大きい博物館とか。

何度も記事に書いていますが、昔々初めてNYに来た頃の地下鉄というと、
落書きだらけで怖くて当時住んでいた従妹に「ゼッタイ乗っちゃダメ!」といわれていた乗り物でした。
(その代わりに渋滞で滅茶苦茶時間のかかるバスを使っていたのですが)

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この映画の影響も多々ありましたが(笑)、旅行者にとっては本当に怖かったのです。。。

それが、現在では、街中の治安がよくなったのと同じように地下鉄も安全になりつつあり、
よほどの郊外に行かない限りは重宝する乗り物として私も頻繁に使うようになりました。

なんて書きましたが、入口を見た時点で私のテンションは上昇。。。
DSCF6733.jpg降りてみると
DSCF6734.jpg本当に駅に行くような気分でワクワク(~o~)

DSCF6735.jpgキップ売り場

入場料は大人が$5。
$20もボッタクラレタ支払ったMOMAとは大違いのプライスに良心を感じました。。

DSCF6739.jpg最初のコーナーは地下鉄が出来た歴史。

1900年から作られ始めたNYの地下鉄ですが、
マンハッタン中心への通勤圏を広げる為にブルックリン、ブロンクスなどへ
交通網を広げようとしたのが建築の目的だったようです。
DSCF6738.jpg通勤圏の推移
赤い点が1900年当時で、その後、郊外へ通勤圏(青い点)が広がっています。

着工に当たっては、地質調査なども行い、
DSCF6741.jpgかなり色々な地質が混じっていたそうで。
DSCF6740.jpg調査に使っていた水平測定器

やっぱりこういう博物館は「プロジェクトX」仕立てなんだなあ、と
数年前に訪れた青森/津軽半島龍飛崎の青函トンネル記念館に行った事を思い出しました。

様々な地質が混じっていた為、掘削(というのでしょうか)は非常に難航したそうですが、
シールド工法を用いながらトンネルを掘り続けたそうです。

DSCF6742.jpg 実際使っていたダイナマイト
DSCF6744.jpg爆薬(当然レプリカです)
DSCF6745.jpg作業現場のイメージ(写真は当時の作業者)
DSCF6747.jpg 実際使っていたトロッコ 
DSCF6753.jpg つるはしやスコップ

DSCF6751.jpg こういうネコ車で
掘った石などを運搬していましたが、展示してあるのは実際の半分の重さ。
それなのに、持った途端にうっ、、、と苦しい声が出てしまいました。
このネコ車で石を8時間も運び続けると言うのは非常に過酷な労働です。
実際、トンネルを掘るような作業の労働者はアフリカ系とイタリア移民が多く、
人手が足りない場合は、イタリア移民のリーダー格、パドローニ(Padroni)と呼ばれる人が
移民街にやってきたばかりの移民を集めて勧誘し、会社に紹介して手数料を得ていたそうです。
DSCF6755.jpg 当時の物価 ビールは5セント(^^)
作業場の親方クラスで一日のお給料が$4.5、一番少ない人が75セント、と
ビールに換算すると親方が90杯分、一番少なくても15杯分、と一見高給なのですが
(こんな比較しか出来ずにスミマセン。。。。)
ケガをしたら作業出来ずお給料も貰えない上に、ケガをしても何の保障もなかったので
それを考慮すると危険が多くてキツイ仕事としてのお給料としては妥当だったのかも。

そんな歴史の地下鉄は、1904年にCity Hall~145th Street間で開業して現在に至る。。

怖い怖いと思っていた地下鉄にも歴史アリ、なのね、、と思いながら

DSCF6757.jpg ベンチで一休みして先に進みます。。。


(交通博物館編②につづく)


タグ:NY 鉄子
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コメント 6

bonheur

こんにちは♪
きゃーーーーーー!楽しそう!!
これ、絶対行ってみたいです!!
うつぼさん、ミュージカル以外にも本当にいろいろと充実した時間を過ごされましたね。
by bonheur (2008-05-24 15:53) 

うたに

北海道の鉄道・道路建設の、いわゆる"タコ部屋労働"と違って、一応は労働に見合った報酬が支払われていたんですね。
でも、労災なんて考えが無いのだから、かなり厳しかっただろうなぁ。。

展示内容が大人向けという感じですが、子供たちも観に来ているのでしょうか?
by うたに (2008-05-25 09:11) 

うつぼ

bonheurさん、こんばんは♪
ここは本当に楽しいところでした。電車が好きなのでこういうところに行くとついついハマってしまうのですが、日本の博物館に比べて空いているのもいいですね。
by うつぼ (2008-05-25 22:20) 

うつぼ

うたにさん、こんばんは。
かなりの重労働だったのは確かなのでしょうが、私の中では青函トンネル記念館の方がずっとずっとプロジェクトXな気がしました。(^_^;)
>子供たちも観に来ているのでしょうか?
さきほどアップした記事をご覧いただければわかると思いますが、コーフンしましたよ!! 小さい子から社会科学習できていた小学生なども沢山いて私もすっかり童心に帰りました。(笑)

by うつぼ (2008-05-25 22:33) 

michael

これは楽しそうな場所だ。一応昔鉄ちゃんだったから。
by michael (2008-05-27 23:22) 

うつぼ

michaelさん、おはようございます。
そうでした、michaelさんも元鉄ちゃんでしたね。きっと心躍るはずですよ。(^^)
今夏からアメリカにも飛ばれるんですよね。NYステイの時はゼヒ!
by うつぼ (2008-05-28 05:12) 

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