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東京国際ギターコンクールに行く [音楽・コンサート]

11/22の二次予選を見そびれた代わりに
昨年の優勝者「アレクサンダー・ツボルスキー」のコンサートを堪能した翌日11/23。
コンクールの本選を観に上野に再びまいりましたが、上野駅前は「人だらけ」。

 秋空は清清しくて良いのですが、
横断歩道を渡るだけで一苦労の人・人・人の渦で驚く(滅多に出かけない)私。
世の中の人ってこうやって皆お出かけするのねぇ、、変なとこで感心するのでありました。
 東京文化会館に入って一段落、
さー、本選観るよー、、、と中に進むと既に一人目の演奏が始まっていて。。。

開演は11時だけれど最初に長々と色々な人が挨拶するから12時前くらいに行けば余裕だよ、と
急用で来られなくなったギター好きオジサンに言われていたので11時半に着いたのですが、
1人目が観られないとは。。。 オジサンの嘘つき、と思いながら仕方なくロビーのモニターで鑑賞。。

因みに、本選は課題曲1曲+自由曲(3~4曲)で一人当たりの持ち時間は30~40分。
課題曲は予選と本選で異なるのですが、本選課題曲は武満徹の「フォリオス」でした。
また、自由曲は古典・近代・現代から各々選択し、20~30分内で演奏しなければならないのですが、
演奏者によって作品の選び方が異なり、この辺りの聴き比べも面白いものがあります。

そして、本選出場者は6人(敬称略)で青字部分が当日演奏した自由曲です。
 ヨウ・ウー(中国) 予選1位
プレリュード、アレグロBWV998 (J.S.バッハ)
「ヴェニスの謝肉祭」による変奏曲 (F.タレガ)
ランドスケープop.126 (C.ドメニコーニ)

残念ながら生演奏を聞き逃してしまったのですが、
モニターで見ても非常に繊細に弾く姿に見入ってしまいました。

 サミュエル・T・クレムケ (ドイツ) 予選5位
即興曲より第一番、第二番、第五番 (R.R.ベネット)
シャコンヌBWV1004 (J.S.バッハ)
序奏とカプリスOP.23 (G.レゴンディ)

最初の曲で躓いてしまった後、若干丁寧さに欠けてしまったような感ありちょと残念。
でも、全体的にはそつなくまとめて弾いていた感じでした。


 ミン・レ・ホアン(オーストラリア) 予選4位
ソナタ ニ長調K.490、ニ短調K.1 (D.スカルラッティ)
夢OP.19 (G.レゴンディ)
ソナタより第2、3,4楽章 (A.ヒナステラ)

非常に曲と一体感があるというか、こなれた感じで開放的に弾いていました。
同じオーストラリア在住だからか、前日聴いたツボルスキーさんが応援に来ていて
演奏が終わった途端歓声を上げて大きな拍手をしているのが印象的でした。。。


 クレイグ・レイク(オーストラリア) 予選3位
シャコンヌBWV1004 (J.S.バッハ)
大序曲op.61 (M.ジュリアーニ)
黒いデカメロンより第一楽章 (L.ブローウェル)

丁寧に弾いていた印象だけで(大変申し訳ないのですが)特に印象に残らなかったような。。

 熊谷俊之  唯一本選に残った日本人 予選6位
ティエント (M.オアナ)
無伴奏チェロ組曲第六番BWV1012よりプレリュード (J.S.バッハ)
「ヴェニスの謝肉祭」による変奏曲 (F.タレガ)
練習組曲第8番、第12番 (H.ヴィラ=ロボス)

課題曲の武満作品を一番無難に違和感なく弾いていた感じです。
非常に丁寧で、他の奏者に比べて重たい感じが印象的でした。。


 パヴェル・クロポフスキー (ロシア/在ドイツ) 予選2位
無伴奏チェロ組曲第二番BWV1008よりプレリュード (J.S.バッハ)
アラビア風奇想曲 (F.タレガ)
祈りと踊り (J.ロドリーゴ)
ファンタジアop.16 (L.レニャーニ)

曲に入り込んで弾いている雰囲気が一番感じられた奏者です。
個人的には③のホアンさん同様に気に入った方ですが
写真で見るより実物の方がずっと素敵です。。。(^。^)

課題曲の武満徹、私には少々難解で苦手な作曲家なので、
6人全員が同じ曲弾くのを聴いていて飽きてしまったのですが(申し訳なし)
自由曲は出場者各々の好みやコンクールに当たっての戦略のようなものも感じられ、
同じ曲でも奏者によって雰囲気が全く違うのを聞き比べできるのが面白く。。。。

途中休憩が何度か入り、6人の演奏が終了したのは16時半。
ここで帰ろうかとも思ったのですが、結果が分からないまま帰るのもなー、と思い、
17時半~の結果発表&表彰式まで残ることにしました。

結果発表までは、皆ロビーでお茶を飲んだり談笑したり思い思いに過ごしているのですが、
出演者もフツーにその中に混じっていたりして、
 結構近くに皆さんいらっしゃいます。
昨年優勝のツボルスキーさん(赤)&クレムトさん(黄)。

ロビーで普通に話しているが「コンクールの出場者って控え室にいたりしないのね」と
少々意外に思えました。
そして、17時45分くらいから結果発表。
出演者は私達観客と同じようにホールの観客席に好き好きに座っています。

荘村清志さんによって発表されたのは、予選と全く異なる結果となりました。
尚、( )内は予選順位です。

1位 ミン・レ・ホアン       (4)
2位 熊谷 俊之          (6)
3位 パヴェル・クロポフスキー (2)
4位 サミュエル・T・クレムケ  (5)
5位 ヨウ・ウー          (1)
6位 クレイグ・レイク       (3)

予選の採点表を見た時にも思ったのですが、
審査員によってかなりバラつきがあったので
(日本人に特に点の高い審査員や若い出場者に点の高い審査員など様々、、)
本選でギタリスト以外にバイオリニストや作曲家が審査員に加わったので、
予選と違う結果が出る可能性も高いのかと思っていたら、、、大分違う結果が。

審査員の主観的な部分も出るのでしょうし、出場者自らが選んだ曲との相性もあるようなので、
予選と違う結果が出るんでしょうね。

 で、表彰式 順位通りに座っています

優勝したホアンさんには今後1年間、
主催団体の(社)日本ギター連盟のサポートがついて演奏活動が行なえるようですし、
来年のコンクールでは今年のツボルスキーさんのようにコンサートも開かれるようなので
1年後のホアンさんの演奏にも期待しつつ、コンクール自体も観にいこう、、と思った
「東京国際ギターコンクール」でありました。

(おまけ)
 本選の採点表
1~3位はかなりの僅差。
とはいえ、やはり審査員によって見方が違うもんだなあと感じました。。


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