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映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」を観る [映画(あ行)]

YouTubeに流れていた予告編の宣伝を観て一体どんな映画なんだろう、
という興味だけで映画館に観に行った作品です。
(鑑賞したのはアカデミー賞授賞式の1週間前くらいです)
everything.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

エヴリン(ミシェル・ヨー)は優柔不断な夫ウェイモンド(キー・ホイ・クァン)と
反抗期の娘、頑固な父と暮らしながら、破産寸前のコインランドリーを経営している。
税金申告の締め切りが迫る中、エヴリンはウェイモンドに並行世界に連れて行かれる。
そこでカンフーマスターさながらの能力に目覚めたエヴリンは、全人類の命運を懸けて
巨大な悪と闘うべく立ち上がる。
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キー・ホイ・クァン、大きくなったねぇ。。。。(;_:)

グーニーズは未見のため、
インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2016/07/22
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この作品以来の御目文字。
こんな立派なおじさんになっていて(私よりちょっと年下)時の流れを感じましたが、
アカデミー賞で最優秀助演男優賞を受賞した時のスピーチに思わず目頭が熱くなりました。
(サイゴン陥落後、香港からアメリカに避難してご苦労された方だったのですね)

と、キー・ホイ・クァンばかり見てしまったのですが、
スイス・アーミーマン[DVD]

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ダニエル・ラドクリフが死体役を好演したこの映画の監督、
ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート(ダニエルズ)による今作、
この監督なら映画の世界観(監督たちがやりたいことを盛り込みまくる)、
分かるなあと思ったのですが、かなり好き嫌いが出そうな映画でした。

(YaCoHaさんは楽しまれていました!)https://yakoha.blog.ss-blog.jp/2023-03-18

私もお下劣な場面にうわー、、と思いながらも全体的には楽しめたのですが、
ダメな人にはダメ(どこが面白いの、と思う人も結構いそう)な作品かもしれません。

人生に「たられば」はないと思いますが、もし~だったら、もし~していたら、
そうしていた場合の自分が違う空間に存在している(マルチバース)、そこに行くには
変わったことをしないと飛んでいけないという設定で、その変わったことが笑えたり
ちょっと引いたり(トロフィーの件はもうちょっと短くてもよかったかなと思った)、
全面的に受け入れるのは個人的に難しかったかもしれません。

LGBTQだけでなく、BLM(Black Lives Matter)の活動も活発になっているアメリカで
アフリカ系、アジア系も公平に扱いましょう、という流れになっている中で
今作がアカデミー賞を受賞したのもどこか象徴的だったように思いましたが、
映画の中でもアジア系移民がアメリカで差別され苦労が多いことが描かれていました。
(駆け落ちしてアメリカにやってきた後、コインランドリーのお店を持つものの
 生活は厳しいまま、という設定)
未だにロサンゼルス暴動で韓国系の男性が自分の店をまもるために銃を構える場面が
記憶に残っていますがあれから30年以上経ったというのに、コロナの原因がアジア人だと
アジア系に非アジア系が暴力をふるう場面をニュースで見て、人種差別がなくなっていない、
ということにショックを受けましたが、そんな中で今回の賞レースで存在を見せたのは
大きな意味があったのではないかと思います。


全米映画俳優組合賞)の授賞式で(上にはった動画)
おじいちゃんのゴンゴンを演じたジェームズ・ホンのスピーチが印象的でした。
70年前に出演した映画はクラーク・ゲーブル主演、アジア人はこうだ、と
眼をつり目にされ、アジア人は興行収入に貢献しないと言われたもんだが、
今はどうだ!と声を上げるのを見て、香港からアメリカにわたって差別されて
それでもアメリカで活動し続けたことは素晴らしいと思いました。
そのあと、ジェイミー・リー・カーティスをさして「リーは中国人の名前に多い」と
言って笑いを取っていましたが、アジア系アメリカ人の監督(2人のうち1人)が
こういう作品を作ってアカデミー賞でも主な賞を受賞したことが象徴的ですね。
(LA暴動を知らない若い方にはこのあたりピンと来づらいかもしれませんが)

と、アジア系のことばかり書いてしまいましたが、
アジア系を差別する国税の監督官を演じたジェイミー・リー・カーティス、


トゥルーライズ [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2012/10/12
  • メディア: DVD

ちゃんと見たのがこの作品以来(ほぼ30年前)だったので、最初気づかず、
途中で気づいて驚きながら何とも言えない(いやーな感じ)雰囲気を醸し出す役柄を
演じていたジェイミー・リー・カーティスの存在も強く感じる作品でした。

作品についてここまで殆ど書いていませんでしたが、
たられば、の世界の中にたくさんの空間(マルチバース)があって、
主人公のエヴリン(ミシェル・ヨー)に他の空間からやってきた人たちと戦う中、
最後は「他を認める」「他の存在を受け入れる」ことでみんなハッピーになる、
自分と違うからと差別することなく受け入れることが大事と伝えてくれたような
そんな終わり方でホッとしました。

とはいえ、1回の鑑賞では見落としていたことが多いかもしれません。
もう1回見るとお下劣なところ以外に気づきがあるかもしれない(というか多分ある)
と思うと、Yahoo!映画などのレビューはかなり低いとはいえ、もう1回鑑賞しよう、
という気持になった「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」で
ありました。




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映画「梅切らぬバカ」を観る [映画(あ行)]

映画館で見そびれた映画ですがNetflixで観ることができました。
梅切らぬバカ[DVD]

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  • 出版社/メーカー: Happinet
  • 発売日: 2022/05/11
  • メディア: DVD
あらすじはYahoo!映画さんより。

占い師の山田珠子(加賀まりこ)は自閉症の息子・忠男(塚地武雅)と二人で暮らしていたが、
ある日、忠男の通う作業所で知的障害者のためのグループホームへの入居を勧められる。
珠子は自分の死後の忠男の人生を考え、忠男の入居を決める。
しかし、環境の変化に戸惑った忠男は、ホームを抜け出した際に、
ある事件に巻き込まれてしまう。
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桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿。

近所で桜の枝をばっさり切った家の話をしたら(虫がいたのかもしれませんが)
婆1号がこの言葉を真っ先に言って反応していたのを思い出しました。

珠子がなぜ梅の木を切らないのか、息子の忠さん(忠男)の父親が植えたから、
という理由をお隣さんに説明するのですが、この父親について色々想像しつつ、
珠子が忠さんと父親のつながりをどこかに残しておきたいという気持なのかな、
と思いました。(1本しかないのに実が生るのも理由かも)

自閉症の息子より先に自分が旅立つ、その後のことを考えた珠子が
忠さんをグループホームに入居させる、そこでよかったね、というはずもなく、
仲良くなったお隣さんの息子(草太)に誘われてある場所に入って事件が起きる。
慌てて逃げた草太に対して、その場から逃げられなかった忠さん一人が犯人に
仕立て上げられて近隣住民からグループホーム撤退の活動を起こされてしまう。

人間って頭の中で必要だと思っていても、自分の近所にはあってほしくない、
と思う人が多いですよね。
葬祭場やごみ焼却場、刑務所などなど、グループホームも自閉症の人たちが
出入りすると何をされるか分からないから怖くてたまらない、という理由ですが、
自閉症じゃなくても怖いことやってる人がいるかもしれないでしょう、って
思ったりします。

最近、ダイバーシティとかインクルージョンとか世間で言われるようになって
(会社でもそういう取り組みを始めていたりします)
自分と違うこと、多様性を認めて受け容れましょう、という流れになって
来ているとは思いますが、声高に言っている人たちがどれだけ実現できているか、
少々冷めた目で見てしまいがちの自分がいるのですが、と書いて急に思い出しました。
レインマン [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2010/06/25
  • メディア: DVD
ダスティン・ホフマン演じる兄、自閉症の設定でしたね。

お金目当ての弟(トム・クルーズ)の態度が序盤いやらしいのですが
少しずつ兄のことを理解していこうとする姿が記憶に残っている作品です。
自閉症の方と私は実際接点を持ったことがありませんが、ちょっとしたことでパニック、
ということはありますが(今作の忠さんは梅を切ろうとすると大パニック)、
時間や数字、記録などについて非常に細かく記憶しているところも才能であって、
一般的な「社会性」という点で問題があるかもしれませんが、長所を観ることで
個を受け容れることが大事なのかなと思いました。

映画を観ていて救われたのはお隣さんの息子、草太が忠さんのことを
もっと知りたいと近づいて一緒にいることで受け容れようとすることでした。
(大人ほど先入観がないのかなという気持に)

自分が小学生の頃、一緒に勉強していたはずがある段階から消えている
(当時そういう子供が通う専門の学校があったと聞きました)
一緒に過ごせないと大人が判断してそういうことがあったのかと思いますが、
色々な子供がいる中で育つことも(先生は大変なのかもしれませんが)
大事なのかなという気持になりました。

と、一朝一夕に世の中が変わるのは難しいかもしれませんが、
自分と違うことを知ること、理解して受け容れること、あまり意識過ぎても、
なのですが、コミュニケーションをとることで自分が違うと思う境目が
少しずつでもとれていければいいなと思った「梅切るバカ」でありました。

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映画「RRR」を観る [映画(あ行)]

1週間くらい書くと言っていた映画記事、1週間を超えてしまったので、
この作品で一旦打ち止めにします。

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昨年のうちに観たかったものの観られず年明けにやっと観られた作品です。
RRR.jpg
あらすじは映画.comさんより。

1920年、英国植民地時代のインド。
英国軍にさらわれた幼い少女を救うため立ち上がったビームと、
大義のため英国政府の警察となったラーマ。
それぞれに熱い思いを胸に秘めた2人は敵対する立場にあったが、
互いの素性を知らずに、運命に導かれるように出会い、無二の親友となる。
しかし、ある事件をきっかけに、2人は友情か使命かの選択を迫られることになる。

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あっという間の3時間。痛快大満足!

インド映画=長い、という意識がすっかり刷り込まれているので
鑑賞前に洗手間に行ってすっきりしてから臨みましたが(笑)
途中まったくダレることなく駆け抜けるように観られた作品でした。

映画レビューで「満漢全席」と呼んでいた人がいたのに共感してしまったのですが、、
ハリポタ2部作×2本が3時間に詰め込まれたくらいの盛り込みようで、
お腹いっぱいすぎるのに観終わった後は、ものすごい爽快感に満たされる、
バーフバリ 伝説誕生 [Blu-ray]

バーフバリ 伝説誕生 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 株式会社ツイン
  • 発売日: 2017/07/05
  • メディア: Blu-ray
未見なのですがこの作品と同じS・S・ラージャマウリ監督で、
ファン待望の作品でおそらく期待を超える内容だったのではないかと思います。

因みに「RRR」の意味について、
英語版だとRise(蜂起)、Roar(咆哮)、Revolt(反乱)と書いてあったのですが、
英語じゃないとどうなの?と思ったら、監督(Rajamouli)のイニシャルと、
主演の2人(N.T. Rama Rao Jr.、と、Ram Charan Teja)のR3つを仮のタイトルに
したもの、というネット記事もありましたが、
作品では、「STORY」「FIRE」「WATER」のR3つが強調されていたものの
特に決まった意味がないのかな、というか自由な感じがしました。

Interval(Intermissionじゃなかった)が出るまでの2時間、
(日本の映画館では途中休憩なし)
2人が知り合って仲良くなって(一心同体レベル)行くのですが、
最初に紹介されるFIRE(火の神?)がラーマ。
1人対数万人、みたいな構図の中でありえない強さで上官の指示に従い
活動家をつかまえる姿が「ありえねー」のですが、何かにとりつかれたように
出世のためにどんなことでもやってしまうラーマの姿に驚いていると、
次に紹介されるWATER(水の神?)がビーム。
村の少女をとりかえすために(村の羊飼いと言われる存在らしいです)
仲間たちとインド総督が住まうデリ―に向かっていく中で、
オオカミを罠にかけるはずが虎が登場して虎と闘う、CGすげーの連発の中、
虎を退治するビームも「ありえねー」活躍ぶり。

事前に読んでいたあらすじのお陰で、この2人が惹かれ合い敵対しあう構図なのだ、
と2人の紹介の後の展開を想像しながら鑑賞しましたが自分の予想している展開とは
全く異なる形で展開していきました。

ビームが連れさられた村の少女が匿われているインド総督の屋敷に入る機会を得て
それをラーマ(毒蛇に噛まれて瀕死の状態をビームに救われる)に伝え出かける、
ラーマは自分の追いかけていた標的がビームだと知り衝撃を受けますが、
葛藤しながらも出世のためにビームをつかまえに追いかけて捕まえてしまう。

ここでInterval。

てっきり少女を救ってめでたしで終わりだとおもっていたのが、途中で失敗、
親友同士が敵対してラーマがビームを捕まえて(出世のため)しまう非情。

ここまでだとラーマなにやってんだよ、親友なんだからビームを救いなさいよ、
特別捜査官になれるからと出世欲でビームを英国軍に差し出すなんて非情過ぎて、
なんでこんな人にラーマって神様の名前がついているの?とスクリーンに向かって
モヤモヤしていたのですが、映画.comでみたあらすじに書いてあったラーマが
大義のために警察官になった、その理由の「大義」について後半明らかになります。

( ノД`)シクシク…

ラーマ、疑ってすみませんでした。m(__)m

村の少女を救うために命懸けで闘うビームも凄いのですが、
大義のために長年苦労していたラーマもなんということを。。

こうやってみると、インドがイギリスの植民地だったころ、
インド総督(奥さんの方がダンナよりえぐ過ぎて吐きそうなレベル)の様子を見ても
有色人種を見下して、彼らを殺すのに高い銃弾を使うなと指示するほどの差別、
(唯一ジェニーはいい人でイギリス人全部が悪いという表現ではなかったのが救い)
その中で家族を失ったラーマが大義のために時間をかけて準備する姿、
待ち続ける恋人シータ、大義のために親友を裏切ってしまったことに対して
苦悩しビームのために少女を救ったラーマ。
当然ラーマは捕まってしまい絞首刑執行まで独房に入れられる、そんななところで
なんという偶然なことが起きて、今度はビームが奮い立ってラーマを救いにいく。

ビームがラーマを肩車(友情合体と呼ぶらしいです(笑))した状態で、
英国軍と戦うのが凄すぎて「あえりえねー」の連続なのですが
特に怪我したラーマが急に元気になるその回復力は何故だ?となるものの(笑)
もうそんなことを考えている間もないくらいの勢いでたたみかけられて、
勧善懲悪的にめでたしめでたし、となってホッとしましたが、心地よい満腹状態で
観終わる、と思ったらエンドロールも楽しいものでした。


「Sholay」というタイトルのようで「炎」の意味ですが、
日本人でヒンディ語が堪能な真代さんという方のYouTubeで観た監督とのインタビューで
インドの英雄をとりあげている歌になぜガンジーが入っていないのか、
ガンジーは日本人も歴史の教科書で学んで知っているが、このエンドロールの英雄は
知らない人の方が多いのでは、という質問をされて、確かにそうだな、と思ったら、
みんなが知らないけれどインド独立のために戦った英雄が沢山いることを知ってほしくて
エンドロールで紹介していると監督が答えていたのが印象的でした。
インド独立のために戦い20代前半で亡くなった方もいるとのことで、この映画を観て
インドがイギリスから独立する、そのために多くの方が命を落としたことを知りました。

単なる娯楽作品ではなく実際の歴史の中で架空の人物ラーマとビームを描くことで
インド独立の歴史のほんの一端ながら知ることができたこと、ありえねー連発ながら
2人の友情に涙して最後に笑えた「RRR」でありました。

(なっとぅに聞こえてしまう歌 インド映画って本当に楽しい!)

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2022年に観た映画 [映画(あ行)]

昨年に続いて大晦日は今年観た映画のおさらい記事です。

今年もなるべく映画館に行って鑑賞しようと思ったのですが、
在宅勤務が中心で定期券がないため東京にいくのもちょっとした小旅行で、
映画館に行く回数も減ってしまいました。

結果的には、映画館鑑賞43本、Netflix7本、Amazon Prime30本、
YouTube0本、銚子電鉄はタイミングがつかめず今年は0回、
銚子電鉄ファンとしてあるまじき一年でしたが、合計80本となりました。

昨年は83本(映画館47本)、一昨年は96本(映画館59本)なので
年々鑑賞本数が減っていますが、映画館に行く回数が減ったのは反省ポイントです。
春に骨折して電車に乗って出かけるのも怖かった、というのも理由のひとつですが、
代わりにAmazon Primeで病院でも映画が観られたのは世の中便利ですね。
(映画館以外での鑑賞は集中力が続かないのですが(^-^;)

というわけで、2022年にみた映画の中でよかったと思う10本です。
(とくに順位はありません)

コーダ

コーダ あいのうた [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • 発売日: 2022/09/02
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リメイクだと(しかもアメリカでリメイク)お金かけて作る割に面白くない、
そんなイメージをもっていたのですがそれが180度覆される作品でした。
唯一耳の聞こえるルビーがいなくなったら困る、と言っていた家族が、
ルビーの夢を後押しし、自分たちも頼っていたルビーから自立する、
登場する曲の数々も自分が好きな曲ばかりでハッピーエンドに心温まる作品です。


アメリカン・ユートピア
アメリカン・ユートピア [DVD]

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  • 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
  • 発売日: 2021/12/08
  • メディア: DVD
舞台を映画として見せるというのはどうしても迫力に欠けがちですが、
スパイク・リーの演出と演者であるデヴィッド・バーンを始めとしたメンバー、
映画館の大画面で見る迫力はその熱量が伝わるほど凄く、トーキングヘッズ時代の
デヴィッド・バーンがあまり好きでなかった私も今作で好きになりました。
音楽や踊りの力によって現代社会の問題をあぶりだす良作です。


ぼけますからよろしくお願いします~お母さんおかえり~
ぼけますから.jpg
前作の続編で、認知症が進んだ信友監督の母のその後を描いているのですが、
認知症が進んで脳梗塞を発症して入院する母、その母の見舞いで遠くの病院まで
歩いていく90代の父。決して他人事ではない話ですが、決して怒らないお父さんの姿、
もし婆1号が認知症になっても入院しても自分が同じようにできるかどうか、
悶々としながらも前向きに考えないといけないと思わされた作品です。


君を想い、バスに乗る

君を想い.jpg
ティモシー・スポール見たさで選んだ作品ですが、
自分の人生をしまうためにバスに乗る、私も過去の思い出を振り返る、
そんなことが増えましたが、また行きたい場所は訪れたい、
世の中悪い人もいるけれど、悪い人ばかりではない、と思える
地味ながらじんわりくる作品でした。


ひめゆり
ひめゆり.jpg
同じ日本人として知らなかった沖縄戦について、
負傷兵の介護にあたったひめゆり学徒隊の方々の証言から学んで衝撃を受け、
今年25年ぶりくらいで沖縄に行ってひめゆり平和祈念資料館を訪れるきっかけに
なりました。鑑賞当日、柴田監督のトークショーを聴くことができたのも
沖縄訪問のきかっけになりましたが、戦争について目を背けることなく
もっと関心を持たないといけないと思った作品です。


百姓の百の声
百姓.jpg
「ひめゆり」と同じ柴田監督作品ですが、スーパーで当たり前のように買える野菜が
どうやって作られているか、農家の方々の声を聴きながら興味深く観ました。
農家の皆さんの想いと政府の考えがかみ合わないことが多いようにも思いましたが、
お米でも野菜でも果物でも感謝の気持ちでいただかないという気持になった作品です。


こころの通訳者たち
こころの通訳者たち.jpg
たまにいく田端のChupki代表の平塚さんをはじめとした人達で挑む、
音声⇒手話に変換⇒更に音声ガイドへ変換、という、バリアフリーシアターを
標榜するChupkiさんならではの取り組みについて綴ったドキュメンタリー。
手話が顔の表情も使って表現するものであることを今回初めて知ったのですが、
私も手話をならってみたいなという気持ちになった作品です。


こどもかいぎ
こどもかいぎ.jpg
自分の思っていることをきちんと相手に伝えること、
小さいころから映画に登場するお子さんたちのように対面で話し合う経験があったら、
と自分の小さい頃を思い出して、彼らが大人になったら対話力のある人になるんだろうな、
と、羨ましい気持ちで観ながら、自分もコミュニケーション能力を少しでも上げたい、
(でも在宅勤務で声に出して話す会話量が激減しています。。)
と思った作品です。


川っぺりムコリッタ
タイトルの語感の響きだけで観た作品ですが、思いがけず久しぶりに聴いたのが
知久さん(元たま)がメンバーのパスカルズの音楽。
他人同士が心地よい距離で交流し、人を信じることの大切さを富山の風景の中で描く、
思わぬ拾い物というか、タイトルに惹かれて鑑賞してよかったと思える作品です。


さかなのこ
さかなクンを演じられるのはのんちゃんだけではないかと思ったのですが、
長らくその存在を知っていながらどこか不思議な人と思っていたさかなクン、
どうやって育ったのか、親がさかなクンのやりたいことを見守ったから、
折々に触れた人たちのお陰と、何より本人がやりたことを心折れずに続けた、
そこに尽きるのだと思いながら一つのことに興味を持ち続けていくことに大切さも
感じた作品でした。


ここまでが今年みてよかったと思った10本ですが、
今年は邦画やミニシアター系が多かったと振り返って気づきました。
残念ながら10本からはずれてしまったものの次点をあと3本だけ。

ブレット・トレイン
ブラピ他、みんなおバカすぎて笑った作品です。


ビー・ジーズ 栄光の軌跡
ビージーズ.jpg
意外と知らなかったビー・ジーズを知ることができてみてよかったと思った作品です。


トップガン マーヴェリック
トップガン マーヴェリック 4K Ultra HD+ブルーレイ[4K ULTRA HD + Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2022/11/02
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続編の分類では最高傑作ではないかと思ってしまいました。デンジャーゾーン最高!

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一昨年2月から始めた在宅勤務もほぼ3年。
現在は、新しい働き方としての在宅勤務となりましたが、人間、楽な方に流れるのは早く、
もう毎日電車通勤できないだろうと思いながら、今の会社で定年まで働き続けるのであれば
こういう生活が続くのだろうとぼんやり考える一年でした。

春先には人生初の骨折、気づけばリハビリ8か月。
(来年もまだ主治医の診察予約が入っているので1年コースになりそうな予感です)
骨折してからの生活では今までできていたことが出来なくなることを体験し、
健康のありがたみをしみじみ感じています。

今年は骨折してから一時期ブログをお休みしましたので毎日更新とはいきませんでしたが、
自分の生活の一部になっているのだなあと感じました。
ここに来てくださった皆様には感謝しています。ありがとうございます。

来年は骨折しないように気を付けて毎日更新したいと思っていますので、
ご訪問いただければ嬉しいです。

どうぞ皆さまもお体大切に、良い年をお迎えくださいませ。(^-^)

また来年♪



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映画「インサイド・ルーウィン・デイヴィッド 名もなき男の歌」を観る [映画(あ行)]

コーエン兄弟作品というだけで観た作品です。
インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 [Blu-ray]

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2014/12/17
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あらすじはYahoo!映画さんより。

1960年代のニューヨーク、冬。若い世代のアートやカルチャーが花開いていたエリア、
グリニッジビレッジのライブハウスでフォークソングを歌い続けるシンガー・ソングライター
のルーウィン・デイヴィス(オスカー・アイザック)。
熱心に音楽に取り組む彼だったが、なかなかレコードは売れない。
それゆえに音楽で食べていくのを諦めようとする彼だが、
何かと友人たちに手を差し伸べられ……。


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主人公に共感できないまま鑑賞終了。。。。

久しぶりにモヤモヤしっぱなしで観終わった作品でした。
コーエン兄弟の作品なのでクセがあるだろうという心構えはあったのですが、
クスリと軽く笑える場面もなかったような(見落としていたかもしれませんが)
この主人公がいつまでも気持ちの落ち込み(と何事もうまく進められない)から
立ち直れずに1週間経ってしまったところで映画が終わってしまい、
救いがある終わり方であればまだよかったなと思えたのですが、
救いもなく、おそらくこのまま立ち直れず怒りをぶつけて過ごしていくのかな、
そんな気持ちになってしまいました。

1960年代。
かつてマイクと2人で歌いレコードもヒットしていたルーウィンが、
マイクを失い(自ら命を絶ったように描かれていた)、一人で歌うようになって
でも、過去を忘れたいけれど忘れられない、自分がこうなったのは周りのせい、
自分だけが大変と思っているようにも見えるのが共感できなかったのですが、
ルーウィンに理解を示して宿泊場所を提供してくれる教授にも態度悪く、
ジーン(キャリー・マリガンが演じていたものの雰囲気全然違っていてびっくり)にも
ルーウィンがお手付きして望まぬ妊娠をさせてしまってもきちんと向き合わない、
実家に帰っても生活が大変な父と兄に冷たくされて(お金ないし)切れ気味で、
身勝手にしか見えなかったのは私の心が狭いのか、、、と思ってしまいました。

唯一、目が覚めたのは、レコーディングに代打でルーウィンが声をかけられて
会ったのがジャスティン・ティンバーレイクとアダム・ドライバー

歌ったのが「Please Mr. Kennedy」(笑)、バックコーラスのアダム・ドライバーが
よかったという点でした。(多分、そこだけ)

音楽の道をあきらめ、父と同じ船乗りになろうと思ってもライセンス復活に
お金が必要でなんとか集めて支払ったものの、ライセンスを姉が捨てていた、
(実家に帰ったときにルーウィンの物を箱に入れてあると言われて捨てろと
 いったのはルーウィン、そこに免許が入っていたんでしょうね)
船乗りとしても復帰できないことで更に自暴自棄になっていくと、
見ている私もこの人はもう這いあがることができないんじゃないか、
という気持にしかなれないわけで、そこから最後にライブハウスの映像になって
更に救いのない状態で映画が終わってしまったのが残念でした。

ルーウィン、亡くなったマイク、時折出てくる猫、これらになにか比喩のような、
(ルーウィンが猫の意味?とか考えたけれど分からなかった)
哲学的な要素も含まれているのかもしれない(いやそうなんだろう)と
思いますが、私のように深く考えずに映画を観るタイプには難しい映画、
「インサイド・ルーウィン・デイヴィッド 名もなき男の歌」でありました。



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映画「英雄は嘘がお好き」を観る [映画(あ行)]

Amazonプライムの見放題まもなく終了で見つけて、
メラニー・ロラン主演でコメディぽいからと選んだ作品です。

英雄は嘘がお好き(字幕版)

英雄は嘘がお好き(字幕版)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2020/05/08
  • メディア: Prime Video

Amazonで検索してPrime Video(DVD販売無し)

19世紀初頭のフランス、ブルゴーニュ。
ボーグラン家の長女エリザベット(メラニー・ロラン)は、
一向に戦地から戻ってこない婚約者のヌヴィル大尉(ジャン・デュジャルダン)を待ち続ける
妹ポリーヌ(ノエミ・メルラン)のことを気の毒に感じていた。
そこで彼女はヌヴィルを装って妹に手紙を書いて送り続け、
最終的に戦場で活躍して戦死したことにする。
それから3年後のある日、エリザベットは街でヌヴィルと出くわす。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フランス映画らしい皮肉たっぷりのおバカコメディ。

冒頭に出てくるヌヴィル大尉の胡散臭い雰囲気を観ただけで、
詐欺師のように見えてしまう(実際そうなんだけど)ので、
ポリーヌと婚約した後に戦地に行った後、手紙ひとつよこさない、
やらないことを平気で口約束するような人なんだと思っていたら、
ポリーヌが(ヌヴィル大尉を心配して)弱っていくのを見て心配した姉エリザベットが
ヌヴィル大尉になりすましてポリーヌに手紙を書く、それを見たポリーヌは元気になる、
が、書いているうちにヌヴィルが戦地で亡くなったとエリザベットが書いてしまい、
悲しんだ後に、ポリーヌが他の男と結婚したところにヌヴィルが帰ってくる、
嘘の手紙を書いたエリザベット、どうするどうする???という展開は、
予告編で観ていた通りでした。(予告編に裏切られなかった(笑))

戦地で逃げて(除隊)ぼろぼろの格好で戻ってきたのを街中で見つけたエリザベット、
妹は既に結婚しているし、ヌヴィルは亡くなったことになっているから、
妹の前に姿を見せないようにとお金を渡していなくなるように懇願するものの、
胡散臭い雰囲気に磨きがかかった状態で戻ってきたヌヴィルが言うことを聞くわけなく
エリザベットにもらったお金で洋服を買い、さも戦地から戻ってきた英雄の体で
ポリーヌやエリザベットの前に姿を現す。

更に、エリザベットが書いた手紙の通り戦地で勇敢に戦っていたと嘘をつき、
ありもしない鉱山投資の話をして近隣のお金持ちからお金を集めまくる、
エリザベット以外が面白いくらいヌヴィルの嘘を信じ切っているのがあり得ねー(笑)、
この嘘がどこまで続くのか(いずれ嘘が綻ばないと映画が終わらない(笑))
ヌヴィルの嘘を知っているのはエリザベットだけ、嘘を共有しているうちに、、、
というのは演じているのが、
アーティスト [DVD]

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  • 発売日: 2018/03/02
  • メディア: DVD
おとなの恋の測り方 [DVD]

おとなの恋の測り方 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 2018/01/10
  • メディア: DVD
ジャン・デュジャルダン(ヌヴィル)と、

イングロリアス・バスターズ 4K Ultra HD+ブルーレイ[4K ULTRA HD + Blu-ray]

イングロリアス・バスターズ 4K Ultra HD+ブルーレイ[4K ULTRA HD + Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
  • 発売日: 2021/12/22
  • メディア: Blu-ray
メラニー・ロラン(エリザベット)なので、くっついちゃうだろうな、というのは
最初から想定できます。(笑) で、やっぱりくっついちゃったんだ、と思っていたら、
そのままハッピーエンドにならないのがフランス映画。

最後の最後までヌヴィルがクズ男だと描いて映画は終わりました。
個人的にはクズ男のまま映画が終わってくれて逆にスッキリ(笑)したのですが、
フランスのお城の豪華な内装を観ながら嘘つきクズ男を中心に繰り広げられるコメディ、
ダークなのにさらっと軽く、俳優の方々が楽しそうに演じているのもを感じながら、
私も楽しめた「英雄は嘘がお好き」でありました。



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映画「あなたを見送る7日間」を観る [映画(あ行)]

骨折入院中、退院後に観た映画を順番に記事で御紹介していますが、
今回は深く考えず観られそうでアダム・ドライバーが出ている、という理由だけで
Amazonプライムで鑑賞した作品です。

THIS IS WHERE I LEAVE YOU

THIS IS WHERE I LEAVE YOU

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: Blu-ray
内容は映画.comさんより。

「ナイト ミュージアム」シリーズのショーン・レビが監督を務め、
父親の死をきっかけに集まった兄弟姉妹が織り成す人間模様をつづった
ヒューマンコメディ。
父親の訃報を受けて実家に戻ってきた4人の兄弟姉妹が、
ユダヤ教のしきたりにより、ひとつ屋根の下で7日間を共に過ごすことに。
それぞれ問題を抱える彼らは、時には衝突しながらも再び家族の絆を深めていく。
兄弟姉妹役に「モンスター上司」のジェイソン・ベイトマン、
「デート&ナイト」のティナ・フェイ、「フランシス・ハ」のアダム・ドライバー、
「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」のローズ・バーン。
4人の開放的な母親役を「コールガール」のジェーン・フォンダが演じた。


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ジェーン・フォンダ(巨乳)の存在感。( ゚Д゚)

ジェーン・フォンダ、80年代にワークアウトでも有名になった印象ですが、
その後、人工的にお直ししたという話題も記憶に残っていたら、
今作でも久しぶりに会った子供たちに聞かれて胸を直したという場面に
思わず笑ってしまいました。(谷間を強調する場面が冒頭に多し。(笑))

ユダヤ教についてが描かれている映画は何度か見たことがありますが、
亡くなった後のしきたり(今回は亡くなった本人の希望という設定)で
7日間家族が一緒に家の中で過ごすことで見えてくること、
その間に起きる兄弟姉妹と親の関係を改めて考えたり見直したり、
(昔のことを思い出す気持ち、私もよく分かるし(笑))
共感しきれないものの、ある程度は共感できるような映画でした。


みんな元気 [DVD]

みんな元気 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2011/01/19
  • メディア: DVD
お親と子供たちという図式でこの作品を思い出したのですが、
兄弟姉妹がみんな仲がいい訳ではないのは今作も同じで、
小さい頃の関係性が大人になっても続いているのはなかなか変えられず、
7日間という長い期間に少しだけでも歩み寄っていけたように見えました。

今作で存在感が一番大きく見えて共感できたのがジェーン・フォンダ演じる母。
確かに家族のことを書いて子供たちを色々悩ませたことはよくないと思いますが、
生計をたてること(自分の印税でなんとか暮らせた)、精神的にも常に不安定で
抗不安薬を服用していたことなどを子供たちに語る場面に、ただ明るくしている訳もなく、
母親である前に一人の人間としても色々なものを内に抱えていたこと、
親と子の関係は変わらないけれど互いのことを理解するのに弱いところを理解してあげる
ことが大事なんだろうなと、己と婆1号に重ね合わせてみてしまいました。

この母親が家族のことを小説にしてベストセラーになったせいで、
子供たちが多感な頃からその小説で嫌な思いをしたことを思い出すだけでなく
(書かないでと言ったことを小説に書かれてしまったり)
地元の幼馴染たちとの思い出も(よくも悪くも)思い出す、
その中で弟を演じるアダム・ドライバーは親の店を手伝いながら
好き勝手しているように見えて実は彼なりに悩んでいることもあったりして、
子供たち全員がそれぞれ昔も今も悩みを抱えているのはどこの家でも同じなんだろう
と思いました。
(そこを大人になってからどう乗り越えるというか折り合いをつけるか、なのかな)

観ていて母親の存在感が強すぎて、子供たちそれぞれの抱える悩みやエピソードを見ても
(妻に浮気された長男も気の毒と言えば気の毒ですがその後のぐずぐずは観ていてイラっと)
これらが母親の存在感を更に強くする要素のように見えてしまったのは、
やはり家族の中で強いのは母だからなのかもしれません。

結局、7日間のしきたり(シヴァと呼ぶらしいです)も亡くなったお父さんの遺言ではなく
母親が子供たちと互いを見つめあいたいという気持で遺言とうそをついていたことが
終盤で分かるのですが、家族愛というか家族であることの大切さを感じることのできた
「あなたを見送る7日間」でありました。



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映画「エセルとアーネスト」を観る [映画(あ行)]

昨日アップしたパナマ・コロンビア映画もそうですが、
入院中から退院後しばらくの間、頭をあまり使わずに見られそうな映画で
Amazonプライム見放題間もなく終了、のところに表示された映画を
特に考えずに選んで観ていた作品が続きますが、この作品も穏やかな気持ちで
観られそう(逆襲する家政婦さんを見てちょっと疲れていたかもしれない)
鑑賞した作品です。

エセルとアーネスト ふたりの物語 [Blu-ray]

エセルとアーネスト ふたりの物語 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2020/05/08
  • メディア: Blu-ray
あらすじはYahoo!映画さんより。


1928年、牛乳配達人のアーネストとメイドのエセルは結婚し、
ウィンブルドンの小さな家で暮らし始める。
かけがえのない息子のレイモンドが生まれ、世界中を巻き込んだ第2次世界大戦中も
夫婦は助け合い、笑顔を絶やさずにいた。
そして戦後を迎え、経済が急速に発展する中、二人も年老いていく。

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自分の両親と重ねてしまった。。(;_:)


スノーマンとスノードッグ

スノーマンとスノードッグ

  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2013/10/24
  • メディア: 大型本
この絵本の作者、レイモンド・ブリッグスがご両親について描いた作品ですが、
牛乳配達人のアーネストと家政婦のエセルが知り合って結婚して
晩婚だった2人の間にやっと授かったのがレイモンド、
穏やかに幸せに暮らしていけると思ったところで起きた戦争。
レイモンドも造船所で働いて多くの死体を見るほど戦況は激しくなり、
レイモンドは田舎へ疎開、自宅に防空壕をつくり、ラジオで戦況を聞く、
いつまで続くのか分からない戦争への恐怖の中、悲しむだけでなく、
小さくても楽しいことを見つけようとする2人の姿がとても微笑ましく
描かれていました。

労働者階級といってもプライドの高いエセル、息子のレイモンドには
サッカーではなくラグビーをやってほしいと願っていたものの、
レイモンドは高等中学校を辞めて美術学校に入ってしまったことを知って
悲しむのですが、それでもレイモンドのやりたいことを尊重し、
(時代なのでしょうね、ビートルズのような風貌にレイモンドが変化)
息子の幸せを願う姿、裕福でなくても小さな幸せでも見つけていこう、
エセルとアーネストがお互いを尊重し(指示する政党が違うのに)
戦争という厳しい状況も共に過ごし、戦争が終わった後は、穏やかに
年を取りながら生活していく姿、自分の両親はこんなに穏やかではなく
時には激しい喧嘩もしていましたが、あれだけ不安があった私も
今になって振り返ってみたら自分も兄もどれだけ親に大切にされていたのか、
そんな気持ちで重ねながら見終わりました。

2人が晩婚だった理由も兄弟姉妹の中で長子であったことから弟妹を育てるため、
2人が一生懸命働いていた、それが一段落して結婚した2人が子供を授かる、
子供を育てながら2人の何気ない会話、小さな家の中で感じる幸せと温かい雰囲気が
終始映画の画面上に漂い流れていく(戦争の悲惨な場面であってもどこか温かい)、
起承転結というほどの展開がなくてもずっと温かさに包まれている気持になれました。

映画のような波乱万丈な人生ということもなく、淡々と歳を重ねていく、
小さい世界の中でも幸せを見つけて暮らしていけることのありがたさ、
というか大切さというか、イギリスらしい風景(アニメ)を観ながら、
自分の人生も折り返したものの小さいことでも幸せだと思えるように過ごしていきたい、
作者で息子のレイモンドさんの両親に対する愛情と感謝の気持ちを感じながら
穏やかな気持ちで観られた「エセルとアーネスト」でありました。





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映画「アンネ・フランクと旅する日記」を観る [映画(あ行)]

昔読んだアンネの日記のことを思い出し映画館へ観に行きました。
アンネ.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

オランダ・アムステルダムにある博物館アンネ・フランクの家には、
オリジナル版のアンネの日記が保管されている。
ある嵐の晩、その日記の文字が突然動き始め、アンネの架空の友人キティーが
現代のオランダに現れる。
時空を飛び越えたことがわからず、自分は1944年にいると思っている彼女は、
親友のアンネを捜してアムステルダムの街をめぐる。


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過去から学ばない、学べない現代。

観ていて中盤くらいから終わるまで、ずっとそんな気持ちで観ていました。

アンネの日記 増補新訂版

アンネの日記 増補新訂版

  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/06/27
  • メディア: Kindle版
私と同年代の人は小学生や中学生の頃に読んだことがあると思いますが、
何が書いてあったか今となっては記憶なく、アンネがユダヤ人という理由で
隠し部屋に潜み、見つかって収容所に送られて若い命を閉じた、ということしか
分からないまま今作を鑑賞しましたが、アンネの日記を話の主軸におきながら、
実のところそれが伝えたいことではなく、
日記から飛び出たキティー(アンネの空想の友達)が現在のオランダで知る、
過去と現代、根本的なところは変わっていない、ということを伝えたい、
そういう映画なのだと思います。

邦題は完全にミスリードで、日記は旅するというよりは、外に飛び出したキティに
連れまわされている感じで(日記と一緒にいないとキティが消えちゃうから)、
日記が消えて町中というか国内が大騒ぎになったときに、
原題(”Where is Anne Frank?")のフレーズが報じられる、という流れなので
邦題を見て、うわー、楽しそうな映画かな?と思って観た人には、あれ?という
違和感を感じるかもしれません。

映画レビューで作中のアンネが好きになれない、というコメントも見たのですが、
アンネ自身も思春期の自分が書いた日記が没後に本となって世界各国の人に
読まれるなんて思っていませんし、収容所から終戦後に無事戻ってきたら
日記を自ら公開することもなかったでしょうし(鍵付きの日記だったし)
日記は負の感情や悲しみを書いて気持ちを落ち着ける場所だと思っているので、
(昨年破り捨てた私の日記などドロドロ真っ黒過ぎてもっとひどい(笑))
アンネ自身に共感できなくてもそれは人それぞれ、それが原因で映画の印象が
悪くなるならちょっと損をしているかもしれません。

アンネが自分の名前を冠した図書館や博物館、ホールを作ってほしかったのか、
(と考えると、この映画に自分の日記を使われたこともアンネ自身納得できない
 かもしれませんね。)
偉人や大統領などの名前を空港や通りなどにつける欧米ではごく普通ながら
1914年から現在にやってきたキティがアンネの銅像も含めてアンネの名前の
ついた施設がたくさんあって驚く様子を前半で描きながら、
自分がいる時代がアンネが生きていた時代からずっと後のことだと気づいて
アンネがその後どうなったのか調べていくうちに、知り合った難民の子供たちの
境遇と重ねていく、そこから、過去のホロコーストと現在の難民問題、
少数民族を悪として民族浄化という名のもとに土地から追い出す、殺戮する、
難民の子供たち、スリや盗みをはたらいたりするのはよくありませんが、
(アンネの家でスラれるのが日本人でちょっとそこは気分悪かったけれど)
アフリカの故郷からどうやってオランダまでたどり着いたか語る場面、
オランダ以外の国々で、難民申請して断られたという場面を見て、
命からがら逃げてきているのに酷いと思う一方、
これらの国々にも受け入れに限界があるのは分かりますし、
どちらの立場で観るかによって考え方は真逆になると思います。

鑑賞したころ、ロシアによるウクライナ攻撃が始まっていましたが、
歴史から学ぶ気持ちがあればこういうことも起きないのではないか、
自分自身も過去や歴史から学んで行動できているのか、テレビで報じられる
ウクライナの惨状を映画に重ね合わせてみている自分もおりましたが、
過去を知り、自分にできることは何か、小さいことでもできることはあるのでは、
そんな気持ちになった「アンネ・フランクと旅する日記」でありました。



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映画「アメリカン・ユートピア」を観る [映画(あ行)]

昨晩の地震、久しぶりに大きく長く揺れていて眠りかけていたのが目が覚めて、
その後なかなか眠ることが出来ませんでした。
実家も自宅も幸い停電なくテレビですぐ情報を得ることができましたが、
福島、山形、宮城は特に揺れが大きかったようですし、
みなさまが無事でありますように祈っております。

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映画館で観たいと思っていながらタイミングを逃した、と思ったら、
TOHOシネマズ日比谷え上映されているのを知り、
やっと観ることができました!
アメリカンユートピア.jpg
内容はYahoo!映画さんより。

元トーキング・ヘッズのメンバーで、現在はソロ活動をするデヴィッド・バーンが
手掛けたアルバムを基にしたブロードウェイの舞台が評判を呼ぶ。
これを受けてデヴィッドは映画監督のスパイク・リーに映像化の話を持ち掛け、
本作が完成する。
冒頭では、プラスティックの脳を手にしたデヴィッドが登場。
人間の脳の進化や、現代社会が抱えるさまざまな問題について語り始める。

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楽しい!(^O^)/

とはいえ、好き嫌いがはっきり分かれそうな作品かもしれません。(^-^;

スパイク・リーが監督?と思ったのですが、
冒頭でデヴィッド・バーンズと対談する映像が流れるので、
2人の会話から予備知識をもらって臨むと楽しさ倍増という感じでした。

元々は全米や海外で開催していたコンサートをブロードウェイの劇場で
公演するにあたってセットリストの順番を変えたりしながら
観客にメッセージを伝えたいという話を聞いた後、
冒頭に出てきたのが脳、を持ったデヴィッド・バーン、脳の働きについて語り、
アメリカの大統領選挙の投票率に対して低い地方選挙の投票率(20%)、しかも
投票者の平均年齢が57歳(若い人の政治離れ)、という話から、
1976年、トーキングヘッズとしてレコード会社と契約したときに買ったのが
ソニーのトリニトロンテレビというエピソード、出演メンバーの多様性、
ダダイズム(紹介された歌が難解過ぎた(笑))、デヴィッド・バーン自身が
人生で得たこと共感したこと興味をもった(と思われる)ことを表現しているように
見えたのですが、ジャネール・モネイ(俳優のイメージが強くてこの歌は知りませんでした)の
歌を舞台で取り上げていたのが非常に印象的でした。
ジェネール・モネイに「年配の白人が歌ってもよいか?」と許可を求めたそうですが、
警官によって不当に殺された人たちの名前をコール&レスポンスの形で歌う曲、
(デヴィッド・バーンが鎮魂歌と言っていました)
彼ら彼女らは有色人種、それを白人が歌ってもよいかと聞いたというのがらしいというか、


日本にいると報道されなくなるにつれ認識が薄れがちなこの問題についても、
スクリーン越しに再認識させられました。

トーキング・ヘッズで活躍されていたころのイメージは、
不思議な動きをしながら歌っている男性で、そんなに好きでもなかったのですが、
(どちらかといえばティナ・ウェイマスのTOM TOM CLUBの方が好きだった)
白髪のおじさんになったデヴィッド・バーンが登場するメンバーたちと対峙したり
共鳴しながら作り上げるステージはとても素晴らしく、できることならライブで
観たかったけれどせめて映画館の大スクリーンで観られてよかったと思いました。

パフォーマンスを終えたメンバーたちの背中(全員スーツ姿)が汗でびっしょりで、
あれだけ動いて歌ってパフォーマンスすればそうだよなあ、と思ったのですが、
エンドロールで見せるお茶目なデヴィッド・バーン(と仲間たち)の姿もほほえましく、
上映中、また大画面で観たいと思った「アメリカン・ユートピア」でありました。




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