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映画「ぼけますからよろしくお願いします~お母さんおかえり~」を観る [映画(は行)]

以前観たドキュメンタリーの続編、田端のChupkiさんへ観に行きました。
ぼけますから.jpg
あらすじはYahoo!映画さんより。

2018年、広島県呉市。信友直子監督の母親は認知症が進行し、脳梗塞を発症する
。父親は入院した妻に面会するために毎日1時間ほどをかけて病院に通い、
妻が帰ってきたときのために98歳にして体を鍛え始める。
しかし2020年3月、新型コロナウイルスの流行で、病院への面会が制限されてしまう。

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観ながらずっと泣いてしまいました。

ぼけますから、よろしくお願いします。 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2020/11/27
  • メディア: DVD
この作品を観て他人事ではないと思ったのですが、続編である今作では
その後の信友家を描いています。

前作の公開を楽しみにしていたお母さんが公開前に脳梗塞で入院、
お父さんはシルバーカーを押して片道1時間を歩いて毎日お見舞いに行く日々、
早く家に帰りたいとリハビリするお母さん、と、今度はお父さんが鼠経ヘルニア、
全身麻酔で手術した翌日からリハビリを行うお父さん、と、今度はお母さんが
違う箇所で脳梗塞を発症し、回復して帰宅する目途がなくなってしまう。

どんどんやせ細り意識が薄れていくお母さんを賢明に見舞うお父さん、
家で2人で座ってごはんを食べて食後にコーヒーを飲んでいたのに、
家にはお父さん一人しかいない、当たり前のことが当たり前でなくなった、
観ている私も自分や婆1号に重ね合わせてみていました。

コロナ禍で見舞いも出来なくなり、その間にもお母さんが弱っていく、
それでもお父さんはお母さんが帰って来た時に自分が面倒をみられるように
筋トレに励む、その生命力の原動力になっているのがお母さんの存在、
共に両親を早く亡くし、長子だったことから弟妹たちの面倒を観ていて
見合い結婚したのはお父さん40歳、お母さん32歳、当時は晩婚だった2人の間に
生まれたのが直子さん(映画の監督)。

今作のタイトルにある「おかえり」は、お母さんが療養型病院に転院する途中、
自宅に立ち寄る時、と、お骨になって家に帰ってくるときの2つの意味があるのだと
思いますが、自宅に立ち寄っていつも座っていた椅子に座った時に見せる表情、
家だと分かって反応している姿、「また家に戻れるように頑張ろうね」と直子さんに
言われて頷くお母さんにとっても生きる力になるのはお父さんの存在であり、
長く過ごした家なんだろうと思いました。
残念ながらお母さんはその後多臓器不全で亡くなりお骨になって家に帰ってきますが、
その時に直子さんが「おかえり」と言うとお父さんもそう思いながらお母さんへの感謝を
伝える場面になるのですが、こういうお父さんと結婚して直子さんを授かって60年一緒に
過ごせたお母さん、認知症や脳梗塞になってしまったことはお母さんにも無念だったと
思いますが、それでも幸せであったのかな、と思いました。

映画鑑賞後、実家に帰って婆1号にこの映画の話をしたら、ちょうどテレビでこの映画が
紹介されていて、お父さんの優しさとお母さんのために頑張ろうとする姿を観て、
脳梗塞になった父にもうちょっと優しくできなかったかな、と思ってしまったそうです。
できるだけ家にいたいという気持も理解できるというので、できるだけこの家で過ごせる
ように私も努力するからと話をしましたが、実家に帰ろうとする直子さんに対して
「やりたいことをやりなさい」と背中を押すお父さん、いつも優しく直子さんを支える
お母さんの間に産まれた直子さんの接し方(呉の方言が温かい雰囲気)に私も学ばねば、
私も親に対してこう接したいと思いながら、時に泣きたい時もカメラを回し続けこの作品を
作って公開してくれた直子さんに感謝したいと思った、
「ぼけますからよろしくお願いします~お母さんおかえり~」でありました。





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lovin

ちょうど、朝のノンストップで、信友直子監督も出演されて、
この話をしてるの観ました。
映画館では見てないのですが、何かのドキュメンタリーで見たんですよね。
監督が仕事辞めて帰ろうかと悩んだ時に、
お父さまが、自分が戦争でやりたい仕事できなかったからか、
自分がみるから、直子はやりたい仕事をしなさいって言ったって話もあって、お父さん、かっこいい。
もし自分が同じようにって思うと、今なら仕事もしてないし、帰るんだろうな~とか。色々考えちゃいますね。
by lovin (2022-04-12 12:02) 

うつぼ

lovin姐さん、おはようございます。
最初は、ザ・ノンフィクションで紹介されたのかと思いますが
親近感を感じるというか、対岸の家事ではないな、と思える映画です。
今作の最後にお父さんが直子さんに語る場面、自分が経験できなかったことを
娘の好きなようにやらせてあげたいという気持とお母さんへの感謝、
お父さんの優しさと愛情、素敵でした。(^-^)
by うつぼ (2022-04-14 07:57) 

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