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「特別展 国宝 鳥獣戯画のすべて」を観る [アート・美術館(国内)]

今年3月に訪れた高山寺で観た(複製)鳥獣人物戯画のオリジナルが観られると
いうので上野の国立博物館へ観に行きました。

(高山寺で観たのは丙巻の一部)https://utsubohan.blog.ss-blog.jp/2021-05-20-1

高山寺を訪れた時の記事に追記したのですが、
当初GW中に予約していたのが、緊急事態宣言発出、百合子さんの一言で、
博物館も休館となり(演劇がよくて映画館、博物館がダメという理屈が未だに分からない)
予約した分は予約サイト(アソビュー)からすぐキャンセル、払い戻しの連絡がきて
ああもう見られないんだと諦めていたら。
会期延長(当初は5月30日まで)して6月1日から20日まで開催するというお知らせが。
そうなれば予約サイトにへばりついて何が何でもの気持ちになるものです。
予約サイトにアクセスすること4時間で予約できました。(^O^)/
というわけで、6月6日、と20日の2回、上野まで足を運びました。
もともと昨年夏に開催予定だった特別展、延期してやっと開催したと思ったら
百合子の横槍で会期途中に休館、それでも会期延長して再開してくれるとは、
国立博物館の懐深さも感じましたし企画から準備まで相当時間をかけたであろう
この特別展に対する自信と意地のようなものも感じました。
IMG_5199.JPGVRもあるんですね
これは予約は要らないみたいなので7月の会期終了までには
一度訪れてみたいです。
IMG_5202.JPG平成館IMG_5203.JPG

(展示会ホームページ) https://chojugiga2020.exhibit.jp/

予約時間枠のスタート時刻ぴったりからしか入れないので
暫し並んで待った後に中へ入り、山寺宏一さんの楽しい音声ガイドも借りて
見学しました。(600円です)

(中は写真撮影できないので五郎さんのYouTubeが参考になるかも)


もともと甲巻の兎とカエルのイメージが強かったのが、
昨年の高山寺訪問で観た丙巻のユーモラスな人間描写に引き込まれ、
今回の特別展で甲乙丙丁すべてを観ることができてもう感激です。
展示方法が良く考えられていて、最初は模本で絵巻のそれぞれにどういう絵が
描かれているのかを見て予備知識を入れてから、甲乙丙丁それぞれのオリジナルを観る、
更に、オリジナルで既に欠損している部分を模本で見せてくれて、
最後に高山寺を開いた明恵上人について学ぶ展示まで続いていって、
予約制なので大混雑ということもなく、2時間かけてゆっくり見ることができました。
音声ガイドも楽しく鑑賞できるように作られていて聞きながらの鑑賞で楽しさ倍増。
個人的にはすっかり丙巻の「耳引き」と「腰引き」の場面が大好きになったのですが、
特に「腰引き(2人の男性がお腹に紐をまいて引っ張り合う)」の右側に見える男性の
なんだかぽやっとした表情がなんとも言えずツボでした。
描かれた年代も描いた人もばらばらの絵をまとめて保存していたというのも
面白い国宝だと思うのですが、元々保存していたお寺をお参りした後にこうやって
上野ですべての絵巻を観られたことに感謝です。
IMG_5210.JPGお土産いっぱい購入IMG_5211.JPG豆本作りました

IMG_5217.JPG完成♪
印刷されたものなので雰囲気を楽しむ程度にはよいかと思いますが、
高山寺に送って納本も出来るそうなので、今年中には高山寺にお納めしたいと思います。
おそらくもう見る機会がないかと思っていますが、
墨絵で素朴ながら活き活きと描かれた絵巻を楽しめた特別展でありました。


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