映画「ヘンダーソン夫人の贈り物」を観る [映画(は行)]
ジュディ・デンチ主演ということでだけ借りて観ました。
あらすじはYahoo!映画さんより。
1937年、夫を亡くしたヘンダーソン夫人(ジュディ・デンチ)は莫大な遺産を手にする。
ひとりで途方に暮れていた彼女はウィンドミル劇場を衝動買いし、
マネージャーとしてショービジネスのプロであるヴァンダム氏(ボブ・ホスキンス)を雇う。
彼らは1日中ノンストップでミュージカルコメディを上演することを決め……。
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モザイク無!(゚д゚)!
まさかのモザイク無に驚きましたが、エロい映画ではありません。
(ちなみにその場面は1か所だけ)
ジュディ・デンチ演じるヘンダーソン夫人、夫が亡くなってのんびりするかと思いきや、
遺産で何かしようと劇場を買ってミュージカル興行を行うものの、
他と差別化できないことを理由にヌードのレビューをと考える。
今から100年くらい前の話、そういう発想ができる時点で固定概念がないというか、
他人の批判や反対があっても気にしないサバサバした気性が見ていて楽しく、
演出家ともめて劇場に入ることを禁じられても、仮装してなんとか劇場に入り込む、
そんな場面には思わず微笑ましい気持ちになりました。
ただ、芸術としてのヌード、とはいえ、ヌードになる演者の戸惑いは相当なもの、
脱がないダンサーにもどこか見下されている場面、
芸術として興行しても、見に来る男性たちはエロ心があるという矛盾。
途中、ヌードを披露する女性が見に来ている兵士と恋仲になって、
という展開の後の女性の悲しい結末には、兵士(20歳そこそこ)に
怒りを感じてしまったのですが、戦時下での娯楽として兵士の癒しになって
いたんだろうなというのはわかりました。
ユーモアのセンスもあり、知的で優しいヘンダーソン夫人、
実話を基にした映画と聞きましたが、演じるジュディ・デンチの演技も
相変わらず安心して見られる安定感、特に気にせず借りた作品ですが、
良作を発見!の気分の「ヘンダーソン夫人の贈り物」でありました。