映画「一献の系譜」を観る [映画(あ行)]
日本酒好きとしては見ないと、、という気持ちで新宿武蔵野館へ。
といっても、見たのは10月初めくらいだったような記憶。。
作品についてはYahoo!映画さんより。
夏の間は漁業や農業に従事し、冬を迎えると日本酒を造る杜氏として働く、
石川県能登半島出身の男たち。
三盃幸一さん、農口尚彦さん、波瀬正吉さん、中三郎さんは、
その中でも日本屈指の力量を持つとされる能登杜氏四天王と呼ばれている。
彼らの弟子となって伝統と技を受け継ぎ、現役トップ2の杜氏として
能登の酒造産業をけん引する坂口幸夫さんと家修さん。
そして、能登で初となる女性杜氏や偉大な先輩に追いつこうとするも
自身の力量に限界を感じる杜氏など、酒造りに関わる者たちと
その人間模様が映し出されていく。
色々なものが便利になっていく中、それはもう手を抜けない酒造りの手間に
もっとありがたくお酒を楽しまないとバチ当たっちゃうな、と思いました。
能登の風景(冬の寒さ厳しい雪深い風景からお米の実る緑の風景まで)が
自然の中で納得のいく酒を醸し出そうとする杜氏の気迫と熱意、
画面越しに強く伝わってきました。
酒造りの大変さを描く一方、最近の会社組織で工程を自動化して、
という現状も描かれているのですが、山口の獺祭が熟練の職人がいなくても
均一な味の美味しいお酒を造れるようにと近代的な設備の工場を増築して
話題になっているのを思い出しました。。。
それはそれでいいんですが、やはり人の五感で微調整していく工程が
こういう酒造りには必要なのかなとも思ったり。
特に四天王すべてから学んだ宗玄の杜氏、坂口さんの天候とも闘いながら
お酒を造っていく姿には、体を壊してもそこまでやってしまうのか、、
と己の日ごろのだらけぶりが恥ずかしく思えましたねぇ。。。
劇場の売店で能登のお酒も販売されていたので買って飲みながら見ましたが、
お酒を飲むときにこの杜氏さんたちを思い出すと美味しさが増すだろうな、
と思った「一献の系譜」でありました。
(すんげーいらっとしたこと)
映画館、とても小さくて、こういう作品で平日夜だったので、
観客はほとんど中年のおじさん、か私みたいなおばさんが一人で、
って感じだったんですが、私の後ろにいた中年カップルが最低で。
(V)o¥o(V)
画面に映される猫を見て、わーかわいい!って大声で叫んだり、
ビニールに入ったおせんべいをガサガサ開封してバリバリ食べたり。
あんまりひどかったんで途中で振り返ったんですが、
上映時間中ずっと態度が悪く、なんでこういう作品にこんなバカが
静かに見られないんだって、まじでいらつきました。