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映画「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」を観る [映画(さ行)]

ジョニー・デップが出演しているというだけで観に行った作品です。
デュバリー.jpg
あらすじは映画.comさんより。

貧しいお針子の私生児として生まれたジャンヌは、
類まれな美貌と知性で貴族の男たちを虜にし、社交界で注目を集めるように。
ついにベルサイユ宮殿に足を踏み入れた彼女は、
国王ルイ15世とまたたく間に恋に落ちる。
生きる活力を失っていた国王の希望の光となり、彼の公妾の座に就いたジャンヌ。
しかし労働者階級の庶民が国王の愛人となるのはタブーであり、
さらに堅苦しいマナーやルールを平然と無視するジャンヌは宮廷内で嫌われ者と
なってしまう。
王太子妃マリー・アントワネットも、そんな彼女を疎ましく思っていた。
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ルイ15世がジョニデ!

フランスが舞台で英語かと思ったら、ジョニー・デップもフランス語のセリフを
そつなくこなしていて、おまけに雰囲気もよく、スキャンダルまみれで
一時期映画出演から遠ざかっていただけに拝めてよかったです。(^-^)

という今作、まさにベルばらの頃を描いています。

ベルサイユのばら 全5巻セット 化粧箱入り (集英社文庫(コミック版))

ベルサイユのばら 全5巻セット 化粧箱入り (集英社文庫(コミック版))

  • 作者: 池田 理代子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/08/25
  • メディア: 文庫
私と同年代の方だとベルばらには殆どの方が触れていたと思いますが、
この中で、デュ・バリー夫人vsマリー・アントワネットが描かれているので、
お初の人という感じがしなくて、でも、ベルばらとは違う印象もありました。

ベルばらはマリー・アントワネットから見た世界なので悪者扱いですが、
今作のようにデュ・バリー夫人側から描くと、マリー・アントワネット、
というか彼女を利用していたルイ15世の娘たちの悪さが際立ちます。

ベルばらでは「娼婦で妾」と蔑まれるデュ・バリー夫人ですが、
今作でその出自や人生を観ていると貧しい環境で育ちながら、
それでも外の世界への興味を持ち、本を読み知識を得ることを楽しみ、
それだからこそルイ15世に見初められたのかと思います。

公妾、と言う言葉に???と思ったのですが、当時はキリスト教の教えが強く
所謂政略結婚(マリー・アントワネットもそうですよね)で好きな相手では
ない人でも結婚しなけれいけない、そんな中で公妾という愛人は本当に
好きな相手だったということらしく、公妾のポンパドゥール夫人を亡くし
気を落としていたところに紹介されたデュ・バリー夫人に惹かれたというのも
聡明で機知に富む彼女の様子を映像越しにみていてなんとなく理解できました。

実際のデュ・バリー夫人と、今作で演じていたメイウェン(監督も兼任)が
随分雰囲気が違うので、その点が批判されているのはレビューで見ましたが、
確かに小さいころから大きくなっていくときの女優さんとメイウェンの顔が
違う、これは確かに違和感を感じつつもルイ15世が惹かれた女性、という点では
まあこの俳優さんでもよかったんじゃないか(肖像画の雰囲気の俳優を使うと
その点が描きづらそうにも思えた)と思いました。

実際にヴェルサイユ宮殿が使われたということもあって絢爛豪華な様子を
楽しむことができましたが、貴族の風習というか文化というのは面倒だな
そんな気もしました。(国王は朝からみんなの目に晒されて大変)

今作でジョニー・デップの姿を見てほっとしたこと以上に印象的だったのは、
ルイ15世の執事的な存在であるラ・ボルド(バンジャマン・ラベルネ)でした。
デュ・バリー夫人を迎えにいくところから、様々なしきたりを教え、
ルイ15世の支えになり、デュ・バリー夫人との関係を見守るその姿、
この人、自分のプライベートな時間や空間はないのではないか、と心配になる
くらいでしたが、ルイ15世とデュ・バリー夫人が互いに信頼しあっていけたのは
ラ・ボルドの存在があったから(実際は不明ですが)ではと思いました。

ルイ15世が天然痘でなくなる場面もベルばらで見たままの様子ですが、
看病し続けたデュ・バリー夫人もルイ15世が亡くなる前にベルサイユ宮殿を
後にせざるを得ない状況になった、、、その後にフランス革命が起きて、
彼女も断頭台の露に消えたという説明で映画が終りました。

作品の性質上、男性が見ても響かないように思えますが、
その立場故、人を信じることも難しいルイ15世が信じて心を許した女性、
という描き方で私はベルばらと同じ舞台を違う側面からみられて
久しぶりにベルばらが読みたくなったという点では有意義だった
「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」でありました。













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