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映画「天才作家の妻 -40年目の真実」を観る [映画(た行)]

予告編を見て気になっていた作品です。


天才作家.jpg

あらすじはYahoo!映画さんより。

現代文学の重鎮ジョゼフ(ジョナサン・プライス)と妻のジョーン(グレン・クローズ)は
ノーベル文学賞受賞の知らせを受ける。
息子を連れて授賞式が開かれるストックホルムに行くが、
そこで記者のナサニエル(クリスチャン・スレイター)から
ジョセフの経歴に関わる夫婦の秘密について聞かれる。
類いまれな文才に恵まれたジョーンは、ある出来事を契機に作家の夢を断念し、
夫の影となって彼を支え続けていた。




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もやもやする。(ー_ー)!!


邦題(副題)は映画の進行をミスリードするような気がします。
予告編を見れば妻がゴーストライターだってわかりますし、
真実を暴いていく、って話でもないので、副題をつけてしまったことで
原題“The Wife”とはかけ離れたイメージになっているのが残念。

原題どおり、女性の自立が確立されていない1950年代の女性ジョーン、
彼女が妻として過ごした40年間の話です。

予告編を見ていたので最初から妻がゴーストライターだという頭で見ていたら、
女性作家が認められなような時代にゴーストライターで夫の作品として発表し、
浮気性の夫に怒りを感じる度にその気持ちを昇華させて作品をつくりヒットする。
執筆で忙しく子供が小さいころにと触れ合う時間が少なかったことへの後悔、
いろいろな気持ちが鬱積していったところで夫のノーベル文学賞受賞。

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最初は喜んでいた(本心かわからないけれど)のが、知人を呼んでのパーティ、
ストックホルムへ移動してノーベル賞授賞式、発表からの時間の経過で、
妻ジョーンの内側に溜まっていた気持ちが一気に吹き出す。

印象的だったのは、冒頭。。ノーベル賞受賞が決まったとき、夫が「I」という単語を使って、
自分が受賞したと喜ぶ場面。
その時点でなんて自己中なおっさんなんだ、と画面に向かっていらついた(V)o¥o(V)私ですが、
回想シーン、2人がまだ若いころ、夫が書いた作品がいまいちとジョーンが大幅に手直しした作品が
評価され出版に至る、という場面では、「We」と言って、2人の力で出版にこぎつけたと喜びます。

ジョーンの書いた作品が夫の名前で出版され、ヒットが続いていくことで、
夫は自分の名前で売れたと勘違いしていったのでしょうか、
物語の骨格は自分で考えたものだから自分の作品だと言い切る夫の姿,

冒頭の場面からも、ジョーンが心の中に複雑な気持ちを積み重ねていったのは私でも想像できました。

話自体は面白いものではありませんが、グレン・クローズの演技は素晴らしく、
時間の経過とともに変化していく表情や態度に引き込まれました。

さすが、
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このインパクトはいまだに忘れられませんが(鍋で○さ●を煮ちゃうところとか)
よい意味で年を重ね圧倒的な存在感で演技を見せてもらいました。

あとは、ノーベル賞ってこういう風に授賞式が催されるんだなあという
素直に面白く雑学が増えたという点です。(笑)

最後の場面で、息子に真実を話すといったジョーンですが、
本当にすべて真実を話すのかどうか、息子を傷つけたくはない気持ちもあるだろうし、
夫の尊厳も守ってあげようという気持ちがあるかもしれないし、
どこまで真実を話すんだろうな、と、もやもやな気分で観終った「天才作家の妻」でありました。


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