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京都旅行記2023Ⅱ~細辻伊兵衛美術館編①~ [日本の旅(京都)]

京セラ美術館でのルーヴル展は写真撮影禁止だったため実に淡泊な記事になりましたが
次の美術館は写真が撮れたので沢山ご紹介できます。(^-^)

地下鉄で烏丸御池駅で下車して歩いて
IMG_7736.JPGオシャレ餃子の王将の前を通って進むと、
駅から5分弱くらいのところにあるのが、
IMG_7737.JPGこのビル
IMG_7738.JPG細辻伊兵衛美術館
(ホームページ)https://hosotsuji-ihee-museum.com/

創業400年の綿布商・永楽屋の当主、細辻伊兵衛の名前を冠した美術館、
昨年オープンしたそうです。
記事を書く段になって細辻伊兵衛で調べてみたら、
(wiki)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E5%9B%9B%E4%B8%96_%E7%B4%B0%E8%BE%BB%E4%BC%8A%E5%85%B5%E8%A1%9B
現在の当主は14代、12代の娘婿で当時債務超過だった会社を立て直した方で
長らくの商売で気づいたノウハウや商品をうまくいかしたビジネス展開を
行っているとのことでこの美術館もその一環としてオープンされたのかなと思います。IMG_7739.JPG訪問時は妖怪展開催中
入館料は1000円ですが、チケットは手ぬぐい。
細辻伊兵衛の名前を立花文穂さんによるタイポグラフィーでデザインされたもので、
こんなところにもこだわりを感じました。
目力強めのお姉さんが手ぬぐいの説明をしてくれたのですが、
「お客様はどちらでこの美術館をお知りになったんでしょうか」と聞かれて
京都滞在日程で博物館、美術館のスケジュールを検索してみつけて、妖怪が好きなので
寄らせてもらった旨を伝えると、「まーそうですか!ありがとうございます!」と
テンション高めに言われていまいました。(^-^;
昨年オープンしばかりと今この記事を書く段になって知ったのですが、開館2年目で
認知度を上げていくのも大変なのかな、と思いながらその時のやりとりを思い出しました。

本社ビルの1階と2階が美術館になっていて、妖怪展は1階で開催されていました。
IMG_7741.JPG最初は和紙の作品
「ちびしるべぇ」という名前の作品ですが後ろからライトを当ててあって
妖怪が鮮やかに見えます。
IMG_7744.JPGIMG_7745.JPG

左が「猫又は時々永い旅に出る」 右が「猫又は頻繁に短い散歩をする」
岩絵の具、水干絵の具、墨、金泥、膠(にかわ)、和紙、古戸を使ったと
説明書きにあったのですが、古戸?どこから持ってきて使うの??そんなところが
気になってしまいました。
IMG_7749.JPG
「百鬼夜行~意地悪獏の散歩」
悪夢を食べてくれる獏は中国では白沢と並んで縁起物としているところも多いのですが
この意地悪な獏は悪夢を食べないでその横を素通りしてしまいます。
持てるチカラは使った方が良い気がします。
IMG_7751.JPG意地悪獏
上記の説明書があったのですが、私も持てる力は使った方がいいと思います。(笑)

と、展示コーナー最初のところで手ぬぐいではないものの妖怪の世界に入った後は、
奥の方に進んで昔の手ぬぐいから妖怪の世界を楽しませてもらいます。
IMG_7753.JPG「走馬灯」(昭和8年 十世細辻伊兵衛)
薄紙を張った木枠の中に切り絵を貼った円筒を入れ、さらにその中に蝋燭を立てることで
切り絵が影絵となって浮かび上がる二重の灯籠「回り灯籠」。
円筒は風車のような仕組みになっており、蝋燭の上昇気流で空気が流れることで
影絵がくるくる回ります。 妖怪に出会ってしまった一人の男性。
灯籠の絵が消えない限り回り続け、この恐怖から逃れることが出来ません。
回り灯篭の別称は「走馬灯」。男性は今まさに走馬灯を観ているところかもしれません。

上のような説明がなければくるくる影絵が回って楽しそう、で観終わりますが、
(灯籠の中に妖怪の絵がかいてあっても私なら楽しんでしまいそうな(笑))
この説明を読むと逃れれない恐怖のようなものんを感じてゾワっとします。IMG_7757.JPG「猫と提灯」
猫は古くから妖怪としてモチーフとされてきました。
人に化けて騙す猫、手ぬぐいを被って踊る猫。
人に憑き、祟り、呪う猫など、各地で多くの猫伝説が存在します。
また、化け猫は行灯の脂を舐める、という俗信が江戸時代に世間に広まり、
猫と行灯の組合せは人々のイメージとして残るものとなりました。
本絵は、明治時代の浮世絵師・小林清親の木版画「猫と行灯」を写したもの。
清親による本絵は行灯の中に逃げ込んだ鼠を捕まえようとする猫の様子ですが、
その機敏な動作の瞬間は闇と光の間の猫が変化する様子をとらえているようです。

鼠のしっぽを追いかける猫、というだけではないのですね。
本物の猫をみれば化け猫とかなんでそんな言葉があるんだろうと思ってしまいますが、
(歌川国芳が描く猫が私の好きな猫ワールドだったりしますので(^-^))
昔は何かに悪を押し付けがちなところがあったのだろうと思いました。
IMG_7760.JPGIMG_7761.JPGガイコツさんたち
左が「ガイコツダンス」、右が「ガイコツ舞妓」。そのまんまのタイトルです。
IMG_7762.JPGIMG_7763.JPGコミカル
左が「ガイコツ宴会」、真ん中と右はタイトル失念ですが、
実際見たら震えそうですが、こうやって描かれているものを見るとクスッと
笑ってしまいます。
小さいころに観たこの曲をふと思い出してしまいました。
歌っていたの、子門正人さんだったんですねぇ。。。

と、昔々の小学生時代を思い出しながら展示の見学は続きます。


(つづく)





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