フランス旅行記09~ヴィコント城編③~ [欧州の旅(フランス)]
ずるずる引っ張ってすみませんが今日も城の正面写真は登場いたしません。
だって、写真いっぱい撮っちゃったから。(^_^;)
尖塔まで行った後は、城主ニコラ・フーケ先生にまつわる展示のコーナーに進みます。
お城の土産屋で買ったDVDによれば、フーケ先生の人生は大体以下の通りでつ。
・1615年1月パリ生まれ 裕福な貴族の家で育つ
・13歳でパリ高等法院の弁護士として認められる (頭いいよね)
・20代後半から宰相ジュール・マザランの軍隊の経理係を足がかりに
マザランに忠誠を誓い、大蔵卿に任命される。(したたかです)
・1661年マザラン死去、ルイ14世(22歳)はフーケに
コルベールと共にマザランが築いた巨万の富を増やすよう指示する。
・ルイ14世は自分の座を脅かすフーケの聡明さを妬み
ずる賢いコルベールにそそのかされフーケを逮捕し失脚させようと決心する。
・そんなことにも気付かないフーケ先生は、
自慢の城、ヴォー・ル・ヴィコント城の晩餐会にルイ14世を招く。
・1661年8月17日晩餐会に招かれたルイ14世、
贅を尽くした城、素敵な料理の数々、出し物(寸劇?)など、
見るもの見るものに目を奪われ、自分の居城(古いルーブル宮)と比較して怒り、
フーケの逮捕を決断する。 (ルイ14世、気持ちがチッチャイねー)
・晩餐会から3週間後、ルイ14世と共にナントを訪れていたフーケ先生、
王の命を受けたダルタニアンによって逮捕され裁判へ。。。
・コルベールの招集した裁判官23人と、弁護士を雇うことを禁じられ自己弁護するフーケ、
裁判は3年間続き、10人が死刑判決、良心を持つ13人が国外追放の判決。
国外追放では自分に都合の悪いことを広められると恐れたルイ14世の指示で
1665年ピネローロの要塞の独房に送られ、1680年死去。。。
合掌。。。。
でもね、wikipediaを見ると、フーケ先生も意外とワルに思えちゃったりして。
→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%BC%E3%82%B1
どの立場から見るかで良い人か悪い人か、どっちにでも変わってしまうものでしょうし、
当時、私腹を肥やしてる貴族なんてゴロゴロいたんだろうな、と思いつつ、
このあたりの話が「仮面の男」とか「三銃士」なんてところにつながっているのかな、と思うと
フーケ先生の存在は後世に芸術も遺したということで。(^_^.)
以上、フーケ先生のプチ知識を踏まえて城巡りスタート。
フーケ先生の肖像画也
見た目は悪そうに見えないんだけどね。 ま、見た目だけじゃ分からないけど。
豪華な天井画
成金心をくすぐられるシャンデリア
インド人ファミリーがハシャイデました
遊戯室
チェッカー? 何て言うんでしょう。
これまた豪華なシャンデリア
こんな部屋ばかりが続きます
フーケ先生登場
肩にはリス(フーケ先生の家紋がリスなんだって)
ルイ14世が怒った晩餐会
大勢の皆さんはスクリーン上に投影されてました
これがフーケ先生ご夫妻のようです
マカロンタワーもあったりしてね さすが貴族(^_^;)
で、嫉妬バリバリのルイ14世の怒りを買ったフーケ先生は、この3週間後、
ナントで一転地獄へ。。。
ダルタニアン「逮捕しちゃうゾ!」
フーケ先生「そんなバナナッ!」
すみません。。。 こういう吹き出しにくだらないことしかいえなくて。(V)o¥o(V)
夫逮捕で泣き崩れる妻。。。。
3年も続いた不公平裁判
そしてピネローロの要塞へ送られ、嘆くフーケ先生
鉄仮面の男 (これはイメージ)
これだけはフラッシュたいて撮影しましたが、ホンモノみたいでちょと怖かったっす。
フーケ先生の面倒を見た男が鉄仮面を被っていたという話もあるそうで、
そのあたりから、アレクサンドル・デュマ・ペールの「ダルタニアン物語」なんかが出来て
映画版「仮面の男」までが出たのかもしれませんね。
デカプリオもフーケ先生がいたからこそ鉄仮面が被れた訳で。(笑)
と、フーケ先生について学習しながら、お城巡りはまだ続きます。
(つづく)
華やかな歴史の裏(?)に、こんな悲しい人がいたとは……。
ずいぶん理不尽な理由で逮捕されちゃったんですね。
「ダルタニアン物語」、そういえば読んでないので、読んでみようかしら。
うつぼさんのアテレコ、面白い~~^^
by lucksun (2009-09-25 00:55)
お金儲けの才能はあったが
空気を読めないタイプだったんでしょうね。
まるで自民党の様だと思えなくもない?
by へろーめ (2009-09-25 01:16)
私も昨日、うつぼさんのブログを読んでから、ルイ14世と城主ニコラ・フーケについて、ウェキペディアで調べてみました。この時代のことなどを知ることが出来てとても勉強になりました(西欧史は、ちょっと知識が乏しいので・・・)。
by Krause (2009-09-25 04:21)
うつぼ姐さんは、ちゃんとDVDでお勉強しちゃうんですね、エライなぁ~!
by ベアトラック (2009-09-25 07:02)
やっぱり、下調べして行くと旅は楽しいですよね。
いつも、彼の思いつきなんで、いつも後悔です・・・。
by どらっち (2009-09-25 07:04)
いつもまとめてコメント入れちゃってスミマセンm(__)m
時代背景とか当時のモロモロを頭に置きつつ見て回ると面白さも倍増ですよね。知らないで見てると見逃しちゃうものでも事前学習してると「おぉこれは・・・」みたいなのもあったりして。
鉄仮面はちょっとコワイな・・・。
by satokot (2009-09-25 10:34)
自分の邪魔になる人物を捕らえたり処刑したり、昔はこういう出来事が色々とあったようですね。コワイ時代だ。。
文句言いつつも、のんびり暮らしていられる今の世の中は、そこそこ良いもんだな・・・なんて思ったりしました。
by うたに (2009-09-25 12:54)
10人が死刑判決、良心を持つ13人が国外追放とは・・・なんともすごいですね。
これでは法による私怨を晴らすだけのようなものですね。
by cocoa051 (2009-09-25 14:27)
lucksunさん、こんばんは。
人間同士ですからドロドロっていつの世もありますね。(笑)
「ダルタニアン物語」、書いておきながら私も読んだことがありません。
翻訳もので読みやすそうだったらトライしてみたいのですが。。。(^_^;)
by うつぼ (2009-09-25 22:23)
へろーめ兄さん、こんばんは。
確かに、現代と同じで空気読めない人はダメですね。
威張りたい誇示したい気持ちも分からなくはないですが。(笑)
by うつぼ (2009-09-25 22:26)
Krauseさん、こんばんは。
私も世界史は苦手です。
フランス革命はベルバラの漫画で学習したくらいで。(笑)
大人になってから調べる気になりますが頭が柔らかいうちにもちょっと
勉強しておけばよかったな、なんて今更後悔。。。。
by うつぼ (2009-09-25 22:28)
ベアトラック兄さん、こんばんは。
いえいえ、あまりに無知なので日本語字幕つき(但し怪しい日本語、笑)の
DVDを買っておさらいした次第です。。。
ブログ書くから調べるってのもありますが。(笑)
by うつぼ (2009-09-25 22:30)
どらっちさん、こんばんは。
下調べは殆どしてません。仮面の男以外。(笑)
英語の説明がちょろっとあったので読んでいたら面白くてDVD買って
ブログ記事書くからちゃんと説明よんで、、です。
でなければさほど調べたり勉強もしないと思われ。(-_-;)
by うつぼ (2009-09-25 22:31)
satokotさん、こんばんは。
いえいえ、こちらこそsatokotさんのところで大量コメント入れすみません。
自分の備忘録で書いているブログ、という一面もありますのでちゃんと調べて
と思ってしまうというか、、、で、面白い発見もあるなと思う今日この頃。
でも、鉄仮面は今にも動きそうな人形が怖かった。。。(-_-;)
by うつぼ (2009-09-25 22:33)
うたにさん、こんばんは。
日本も下克上とかあったので、上が下をバッサリだったり、下の者が上を
バッサリだったり、、、ところ変われどもの面もありますね。
今回は調べるにつれ、フーケ先生のトホホぶりが面白くてこんな記事に
なってしまいましたが、ホント今の世はノンビリそこそこいいですよね。(^^)
by うつぼ (2009-09-25 22:37)
cocoa051さん、こんばんは。
良心があっても国外追放が精一杯なんだなあと思いましたが、
人の上に立つ王様ともあろう人が、あまりに心が狭くてムカつく一方、
ここまですごいと笑ってしまいます。(^_^;)
by うつぼ (2009-09-25 22:39)