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映画「ヘルプ」を観る [映画(は行)]

劇場で見そびれた作品です。

ヘルプ~心がつなぐストーリー~ [DVD]

ヘルプ~心がつなぐストーリー~ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • メディア: DVD



あらすじはAmazonさんより。

作家志望のスキーターは南部の上流階級に生まれ、
黒人家政婦の存在が当たり前の地域社会で育ってきた。
だが、大学から戻った彼女は、白人社会で家政婦たちが置かれた立場が、
もはや当たり前には思えなくなってくる。
そして、身近な家政婦たちに現状に対しての想いをインタビューしようと試みるが、
彼女たちにとって真実を語ることはこの南部という地域社会で生きる場所を失うことを意味していた。
そんなある日、白人家庭に黒人専用トイレの設置を義務付けようと活動する、
スキーターの女友達の家で働いていたミニーが、トイレを使用したため解雇されてしまう。
誰もが口をつぐむ中、ミニーの親友のエイビリーンが勇気を出して、
ついにスキーターのインタビューに応じた。
そしてその小さな一歩は数多くの勇気へと広がり、
やがて彼らを取り巻く社会を根底から揺るがす大事件へと発展していく…。






 


物語は(多分)1950年代のミシシッピ州ジャクソンなのですが、
狭い社会で当たり前だった黒人家政婦を、家を出て大学に通い、故郷に戻ってきたスキーターは
もの凄い違和感を感じます。

おまけに、
戻ってきたら自分を育ててくれた黒人家政婦のコンスタンティンが解雇されたことを知り
コンスタンティンを解雇した母を許すことが出来なくなります。
(どうして解雇したかは後に母から説明を受けますが納得できず母を責めます)

自分の子供を家に預けて働き続けるエイビリーは、夢があったものの、
この土地の黒人女性は家政婦で働くのが当たり前と考えられていることから、
色々な家で家政婦として働き、白人の子供を育てます。
(実のお母さんがろくに面倒を見ない場面にはビックリ。
 小さい子供が母親に抱かれる時よりエイビリーに抱かれる時の方が安心しているのを見て
 実際育てているのが黒人家政婦というのが多かったんだな、と思いました)

街から外に出ず若いうちに結婚したスキーターの友人たちは、
黒人たちとの境界線をさらにはっきりさせるよう、州法が厳しくすることを望み、
(黒人家政婦は専用のトイレを使うべきと法に盛り込め、とか)
それをおかしいと感じるスキーターは、エイビリーに事実を知ってもらう為に本を書きたいので
協力してほしい、とインタビューを申し込みますが、最初はエイビリーも自分のことが知られたら
解雇され二度とこの土地で仕事をすることができない、とためらいます。

が、家政婦仲間で親しいミニーが、勤める家の人たちのトイレを使ったことを理由に
解雇されたことをきっかけに、エイビリーに協力する気持ちになり、
その気持ちが黒人家政婦の中で広まっていきます。


多くの黒人家政婦の証言を得たエイビリーは、「HELP」という本にまとめあげ、
本が出版され、白人住民たちも読むようになり、重版重版、となるわけですが。
(本の売り上げはスキーターが協力した女性たちに等分に配分して渡します)


多分、こういう映画化(メジャー配給)ではあまりエグイ表現はできなかったからでしょうね、
物凄く酷い扱いをされている、という場面はありませんでした。

勿論、白人全員が黒人に対して酷い態度をとっているわけではなかったでしょうが、
(映画の中でもスキーター以外にも見下した態度を取らない人は出てきます)
同じ人間でありながら肌の色の違いだけで見下すのが普通だった地域のことしか
知らなければそれを疑うこともないんでしょうね。

時代はこの作品より50年くらい前の設定の話ですが、

カラーパープル [DVD]

カラーパープル [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD



これもアメリカ南部の話ですが、差別の酷さに驚いた作品です。


今作では、「黒人を隔離しても、平等であることに変わらない」と白人女性が言う場面があって、
見下しておきながら平等はないでしょ、と画面に向かってイラッとしたのですが、
私の親の世代だと、やっぱり黒人に対する偏見みたいなものがかなり強いような気がします。


私の従姉が黒人男性と結婚したのですが(20年くらい前)、親が猛反対して、
結局彼女は実家と絶縁状態でアメリカに移住してしまったことが私も身近な話としてあります。
余所の家のことだから、とうちの親は静観していたのですが、その一件で、
「白人ならいいけど黒人との結婚は認めない」と言われて凄く嫌な気分になったんですよね。

ま、白人とも黒人とも誰とも結婚してないんだけどね、私。(笑)

結局、日本人だって、白人から黄色い人として見下されてたことあるんだし、

増殖

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックハウス
  • 発売日: 2003/01/22
  • メディア: CD

この中で、日本人が見下されているのを笑いにするネタがありましたね。


たまたま生まれた人によって肌の色が違うだけなのに、それで優劣とをつけるのもどうかな、
なんて毎度思いますね。


というわけで、爽やかに作られているものの、こういうことが実際あったことを知る、
そいう為に是非見て感じてほしいと思った「ヘルプ」でありました。





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まみりん

こんばんは〜
ご無沙汰してます。
これ、私も劇場で観そびれてしまった作品です。
後で借りて観てみます!!
by まみりん (2013-03-21 19:36) 

獏

人種差別というか
同じ人間を差別してしまうという発想・感情・感覚が
人間として生まれた以上は最も大きな罪なんだと
エラソーに息子たちに言っていますが
正直自分が若いころまでは
そこまで真剣に考えていませんでした。。。(@@;)))

by 獏 (2013-03-21 21:40) 

lovin

ちょうど去年の今頃だったか、
飛行機で観たな~。
黒人差別の話だと、もっともっと前の時代の「ルーツ」っていう
テレビドラマを思い出します。
こんなことが本当にあったのか?って思いますが、、
そうなんですよね。
by lovin (2013-03-23 10:38) 

うつぼ

まみりんさん、こんばんは。
この映画、差別する白人もそう教えられているからそう思っているだけで
気の毒だとは思いますがイラつきます。(-.-)
是非ご覧になってくださいね!
by うつぼ (2013-03-25 19:46) 

うつぼ

獏さん、こんばんは。
差別はいけないといいながら自分は全然差別していないのか、と言われると
やはりどこかにあるかもしれませんね。
少しでもそういう気持ちをなくしていきたいと自分も思います。
by うつぼ (2013-03-25 20:09) 

うつぼ

lovin姐さん、こんばんは。
ルーツ、クンタキンテでしたっけ。
私は見ていなかったので(親があまりこういうドラマが好きでなかったのかも
しれません)なんとも、、、ですが、肌の色で差別、、、こういう歴史が
少しでも変わっていくといいですね。
by うつぼ (2013-03-25 20:11) 

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