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映画「きみの色」を観る [映画(か行)]

アニメ好きの友人に勧められて見た作品です。
きみの色.jpg
あらすじは映画.comより。

全寮制のミッションスクールに通うトツ子は、うれしい色、楽しい色、穏やかな色など、
幼いころから人が「色」として見える。
そんなトツ子は、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみ、
街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・ルイの3人でバンドを組むことになる。
離島の古い教会を練習場所に、それぞれ悩みを抱える3人は音楽によって心を通わせていき
いつしか友情とほのかな恋のような感情が芽生え始める。
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どろどろ感ゼロ、爽やかな青春映画。

トツ子の不思議チャンぶりに、学校を自主退学したきみの複雑な心、
離島の病院を継ぐことに責任を感じつつもトツ子やきみとの出会いで
音楽にのめりこんでいくルイ、3人の心の交流を描いているのですが
3人が出会うところは描かれているものの、3人の心のつながりが
強くなっていく経過、途中衝突もなく、ある理由でルイと他の2人が
暫く会えない状況だった後に久しぶりに再会した時の熱い光景、
深堀りして描かないことで敢えて鑑賞者に想像させようとしているのかも、
そんな気分で観続けて、そのまま観終わりました。

とかくこの世は性悪説なことが多いような気がしている初老の私にとって、
全編性善説、人を悪くいったり嘘をついたり衝突することがないこの作品、
ドラマチックな展開とは真逆なのですが、こういう世界の描き方もたまには
いいのかな、と、優しい雰囲気で描かれたキャラクターや背景(キラキラ感)、
己の汚れた気持ちをちょっとだけかもしれませんが洗ってもらったような気持ち
になれました。(^-^;

こんな3人(特にトツ子)を脇からサポートしていたのがトツ子の通っていた
ミッションスクールのシスター日吉子だったのかもしれません。
こういうところに登場するシスターもとかく厳しい(理解はしてくれるものの)、
そんな中で厳しさにも相手の気持ちや考えを尊重する優しい姿勢を持ち合わせる
日吉子の存在がトツ子の不思議チャンぶりが暴走しないようにサポートする存在に
見えました。

自分が高校生の頃、こんなにキラキラしていたかといえば全然なのですが(笑)
当時仲が良かった同級生とは時の流れとともに疎遠になっていってしまい、
どうしているかな、と思いながら、現実的にならざるを得ない世代のちょっと前、
信じられる人たちと何かを創り出そうとすることができる、こういう人間関係を
築けた3人がちょっと羨ましくも思えた「きみの色」でありました。




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