映画「この空の花 長岡花火物語」 [映画(か行)]
予告編を観て気になっていた作品、田端のチュプキさんで鑑賞しました。
あらすじは映画.comさんより。
2004年の新潟県中越地震から復興をとげ、11年の東日本大震災発生時には
被災者をいち早く受け入れた新潟・長岡市を舞台に、ひとりの女性新聞記者が
さまざまな人と出会い、不思議な体験を重ねていく姿を大林宣彦監督が描く。
11年夏、熊本・天草の地方紙記者の玲子が新潟・長岡を訪れる。
目的は、中越地震を乗り越え復興し、東日本大震災の被災者をいち早く受け入れた
同地を取材すること。
そして、長年音信不通だった元恋人からの「長岡の花火を見てほしい」という
便りに心ひかれたためだった。
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みんなが 爆弾なんかつくらないで
きれいな花火ばかりつくっていたら
きっと戦争なんて起きなかったんだな
山下清さん(演じていたのは、「たま」「パスカルズ」の石川さん)が
映画の冒頭でこう語るのですが、山下清さんのちぎり絵といえば、花火、
やはり思い出すします。
(長岡の花火)http://www.nagaoka-hanabi.com/view/category/ct18
今作は山下さんの思いも流れていて、そのちぎり絵のように色々なことが
つながって一枚の絵になっているように思えました。
大林宜彦監督作品、実は殆どみたことがない私ですが(今作は2012年の作品です)
今作をつくりたいと思う気持が作品全体からも感じられました。
戦時中の過去、今、そして未来につながる戦争のない世界を描きたいのかな、
と思ったのですが、今作で長岡という場所についての過去を知ることができました。
というかそれまで新潟県にある土地、ということしか知らなかった私も無知でしたが、
第二次世界戦での長岡大空襲では広島、長崎に投下される前に模擬原爆が落とされて
いたことも今作で知りました。
東京大空襲で隅田川に飛び込む人達の話を浅草に住んでいた大叔母さんに
小さい頃よく聞かされていましたが、長岡でも空襲で多くの方がお亡くなりになった、
1945年8月1日の長岡空襲からの復興を願い犠牲者の慰霊のために始まった花火大会、
ということを今作で知りました。
どこか舞台劇のようにもつくられている映画で、空襲で命を落とした赤ちゃんの花が
高校生の姿になって現代に現れ(彼女が一輪車に乗って走る姿が印象的)、
当時のことを舞台で演じる試み、全体的に観たことがないような作りでした。
長崎の被爆二世である記者(松雪泰子さんが演じていた)がかつての恋人からの手紙で
長岡までやってくる展開とうまく絡み合っているように思えなかったり、
でもそれでいいのかもしれないし、記者と元恋人のドラマがしっくりこなくて
このドラマ部分、個人的には要らなかったかなあと思いました。
今作の音声ガイドを田端チュプキさんでつくる際、音声を大林監督の娘さんである
大林千茱萸(ちぐみ)さんにお願いして快諾いただいたという話を、
上映後のアフタートーク(チュプキの代表の平塚さんと、スタッフの池田さん)で
うかがったのですが、千茱萸さんの思い(父である大林監督の思い)がこもった
熱く温かく優しい語り口がとてもよかったので全体的には観てよかった映画ですが、
今も世界のあちこちで戦争が行われている中、この映画を観て戦争のない世界を
つくっていくためには一人一人の気持ちが大事なのだろうな、と改めて思った、
「この空の花 長岡花火物語」でありました。
2004年の新潟県中越地震から復興をとげ、11年の東日本大震災発生時には
被災者をいち早く受け入れた新潟・長岡市を舞台に、ひとりの女性新聞記者が
さまざまな人と出会い、不思議な体験を重ねていく姿を大林宣彦監督が描く。
11年夏、熊本・天草の地方紙記者の玲子が新潟・長岡を訪れる。
目的は、中越地震を乗り越え復興し、東日本大震災の被災者をいち早く受け入れた
同地を取材すること。
そして、長年音信不通だった元恋人からの「長岡の花火を見てほしい」という
便りに心ひかれたためだった。
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みんなが 爆弾なんかつくらないで
きれいな花火ばかりつくっていたら
きっと戦争なんて起きなかったんだな
山下清さん(演じていたのは、「たま」「パスカルズ」の石川さん)が
映画の冒頭でこう語るのですが、山下清さんのちぎり絵といえば、花火、
やはり思い出すします。
(長岡の花火)http://www.nagaoka-hanabi.com/view/category/ct18
今作は山下さんの思いも流れていて、そのちぎり絵のように色々なことが
つながって一枚の絵になっているように思えました。
大林宜彦監督作品、実は殆どみたことがない私ですが(今作は2012年の作品です)
今作をつくりたいと思う気持が作品全体からも感じられました。
戦時中の過去、今、そして未来につながる戦争のない世界を描きたいのかな、
と思ったのですが、今作で長岡という場所についての過去を知ることができました。
というかそれまで新潟県にある土地、ということしか知らなかった私も無知でしたが、
第二次世界戦での長岡大空襲では広島、長崎に投下される前に模擬原爆が落とされて
いたことも今作で知りました。
東京大空襲で隅田川に飛び込む人達の話を浅草に住んでいた大叔母さんに
小さい頃よく聞かされていましたが、長岡でも空襲で多くの方がお亡くなりになった、
1945年8月1日の長岡空襲からの復興を願い犠牲者の慰霊のために始まった花火大会、
ということを今作で知りました。
どこか舞台劇のようにもつくられている映画で、空襲で命を落とした赤ちゃんの花が
高校生の姿になって現代に現れ(彼女が一輪車に乗って走る姿が印象的)、
当時のことを舞台で演じる試み、全体的に観たことがないような作りでした。
長崎の被爆二世である記者(松雪泰子さんが演じていた)がかつての恋人からの手紙で
長岡までやってくる展開とうまく絡み合っているように思えなかったり、
でもそれでいいのかもしれないし、記者と元恋人のドラマがしっくりこなくて
このドラマ部分、個人的には要らなかったかなあと思いました。
今作の音声ガイドを田端チュプキさんでつくる際、音声を大林監督の娘さんである
大林千茱萸(ちぐみ)さんにお願いして快諾いただいたという話を、
上映後のアフタートーク(チュプキの代表の平塚さんと、スタッフの池田さん)で
うかがったのですが、千茱萸さんの思い(父である大林監督の思い)がこもった
熱く温かく優しい語り口がとてもよかったので全体的には観てよかった映画ですが、
今も世界のあちこちで戦争が行われている中、この映画を観て戦争のない世界を
つくっていくためには一人一人の気持ちが大事なのだろうな、と改めて思った、
「この空の花 長岡花火物語」でありました。