柴又帝釈天ぶらぶら記② [日本の旅(関東)]
遼寧園の美しい庭を眺めた後は、帝釈天の本堂に施された彫刻を見に移動します。
彫刻ギャラリー
(庭園の入園券を提示すると入れます)
お寺にきても本堂の中は観ても外側を意識的に見ることがなかったのですが、
こうやってまじまじと見ると細かい細工、龍などが生き生きと見えます。本堂の下部
ここを歩いていってぐるっと曲がってから上に上がっていきます。
入ってすぐのところに帝釈堂の木彫について説明があったのでそのまま転記しますと、
帝釈堂の内外には数多くの木彫いがほどこされているが、
特に帝釈堂内陣の外側にある十枚の胴羽目彫刻は佛教経典の中で最も有名な「法華経」の
説話を選びだして彫刻したものである。
この法華経説話彫刻は、当山第十六世観明院日済上人の発願になるもので、
篤信者鈴木源次朗氏の丹誠協力を得て、大正末期より昭和九年に至る十数年の歳月を
費やして完成したものである。因みに大正十一年、まず加藤寅之助師が「法師守護の図」を
完成したが、氏の発案により残りの九枚を東京在住の名人彫刻師依頼することが決り、
大きな欅(けやき)の彫刻材が各師のもとに運び込まれた。しかるに大正十二年、
折からの関東大震災に遭って彫刻材を焼失したのである。そこで改めて欅の原材を
全国に求め、昭和初年ようやく巨大な欅材を得て、本格的な木彫工事がはじめられたので
ある。従って、得難い彫刻材と言い、木彫技術についても希有のもので文化財的価値の
極めて高いものである。
法華経説話彫刻を中心に堂の最上段には「十二支の図」その下に「天人図」
「説話彫刻図」「千羽鶴図」階下には「花鳥図」最下段には「亀図」が彫刻されている。
作者は複数の彫刻師によって刻まれたが、ことに「千羽鶴図」「花鳥図」「亀図」等は
千葉県鴨川出身の名人高石仙蔵師の彫りに成るものである。
従来、木彫は風雨塵埃にさらされ、金網等があり鑑賞しにくかったので、この度、堂周りに、
新たに廻廊をめぐらし、総ガラス張りの「彫刻ギャラリー」を完成したのである。
願くは参詣各位において充分に鑑賞されることを望むものである。
平成三年春、とあるので、30年くらい前に出来たギャラリーなんですね。
千羽鶴図と亀図かな
その場に作品名が書いてないので不明ですが、
最下段にあったのでそうかもしれない。いや、多分そうだと思います。
帝釈天板本尊出現を描いた明治2(1869)年の絵馬だそうです。
絵馬というのでこんなに大きいなんて、と驚きました。
祈願によって帝釈天が出現し、ご神水が湧き出る様子、の図だそうです。
帝釈天は仏教の守護神のひとつだそうですが、黒装束で無表情のお顔、
怒っても笑ってもいなくて不思議な表情でした。
年季の入った注意書き
彫刻に触って壊したらダメですよね。
有料とはいえこうやって見せていただけるだけでありがたいのに。
法華経の説話を見学します
(彫刻の下の文章は説明です)
「常不軽菩薩受難の図」
常不軽菩薩は、「常に人を軽蔑しない」という修行をしていましたが、
却って迫害を受けました。
また、「法華経」は、寒さに火を得たように、子のところに母親が来たように、
渡りに舟を得たように、闇に灯りを得たように救いの道を示します。
彫刻ギャラリー
(庭園の入園券を提示すると入れます)
お寺にきても本堂の中は観ても外側を意識的に見ることがなかったのですが、
こうやってまじまじと見ると細かい細工、龍などが生き生きと見えます。本堂の下部
ここを歩いていってぐるっと曲がってから上に上がっていきます。
入ってすぐのところに帝釈堂の木彫について説明があったのでそのまま転記しますと、
帝釈堂の内外には数多くの木彫いがほどこされているが、
特に帝釈堂内陣の外側にある十枚の胴羽目彫刻は佛教経典の中で最も有名な「法華経」の
説話を選びだして彫刻したものである。
この法華経説話彫刻は、当山第十六世観明院日済上人の発願になるもので、
篤信者鈴木源次朗氏の丹誠協力を得て、大正末期より昭和九年に至る十数年の歳月を
費やして完成したものである。因みに大正十一年、まず加藤寅之助師が「法師守護の図」を
完成したが、氏の発案により残りの九枚を東京在住の名人彫刻師依頼することが決り、
大きな欅(けやき)の彫刻材が各師のもとに運び込まれた。しかるに大正十二年、
折からの関東大震災に遭って彫刻材を焼失したのである。そこで改めて欅の原材を
全国に求め、昭和初年ようやく巨大な欅材を得て、本格的な木彫工事がはじめられたので
ある。従って、得難い彫刻材と言い、木彫技術についても希有のもので文化財的価値の
極めて高いものである。
法華経説話彫刻を中心に堂の最上段には「十二支の図」その下に「天人図」
「説話彫刻図」「千羽鶴図」階下には「花鳥図」最下段には「亀図」が彫刻されている。
作者は複数の彫刻師によって刻まれたが、ことに「千羽鶴図」「花鳥図」「亀図」等は
千葉県鴨川出身の名人高石仙蔵師の彫りに成るものである。
従来、木彫は風雨塵埃にさらされ、金網等があり鑑賞しにくかったので、この度、堂周りに、
新たに廻廊をめぐらし、総ガラス張りの「彫刻ギャラリー」を完成したのである。
願くは参詣各位において充分に鑑賞されることを望むものである。
平成三年春、とあるので、30年くらい前に出来たギャラリーなんですね。
千羽鶴図と亀図かな
その場に作品名が書いてないので不明ですが、
最下段にあったのでそうかもしれない。いや、多分そうだと思います。
帝釈天板本尊出現を描いた明治2(1869)年の絵馬だそうです。
絵馬というのでこんなに大きいなんて、と驚きました。
祈願によって帝釈天が出現し、ご神水が湧き出る様子、の図だそうです。
帝釈天は仏教の守護神のひとつだそうですが、黒装束で無表情のお顔、
怒っても笑ってもいなくて不思議な表情でした。
年季の入った注意書き
彫刻に触って壊したらダメですよね。
有料とはいえこうやって見せていただけるだけでありがたいのに。
法華経の説話を見学します
(彫刻の下の文章は説明です)
「常不軽菩薩受難の図」
常不軽菩薩は、「常に人を軽蔑しない」という修行をしていましたが、
却って迫害を受けました。
また、「法華経」は、寒さに火を得たように、子のところに母親が来たように、
渡りに舟を得たように、闇に灯りを得たように救いの道を示します。
「病即消滅の図」
「法華経」は、全世界の人々の病の良薬です。もしある人が病にかかり、
この法華経を聞く幸運に恵まれたら、たちどころに病はなおり、
風呂漆の境地を得ることができるのです。
「龍女成佛の図」
法華経では、女性が成佛できることを説示します。
今、龍王の娘で八才になる智慧にすぐれ弁舌さわやかなこの娘は多くの教えを理解し、
不動の境地に達しました。波の上にあって龍女が宝珠を佛に献げています。
「多宝塔出現の図」
法華経を進行するところでは、多宝塔(多宝如来の塔)が地面から湧き出してきて
人々の信仰をほめたたえます。人々は歓喜にふるえ一心にその塔を礼拝します。
人々の顔には法悦のほほえみが浮かんでいます。
「法師修行の図」
インドえは、法師たちは森の中や洞窟の中で独り静かに修行しています。
しかし、虎や狼の危険があり、心淋しく、修行はきびしいものです。
その修行者を励ますために、佛が立ち現れたり、象にのった普賢菩薩が姿を現すのです。
象に乗った普賢菩薩
「慈雨等潤の図」
佛の慈悲深い教えは、あまねく地上を潤す慈雨と同じです。
今、雷神と風神が現れて雨をふらし、大地には緑があふれ、さまざまな
花々が咲きほこります。天人さまたちも地上の楽園に舞いおりてきました。雷神と風神
「三車火宅の図」
三車とは、羊・鹿・牛がひく三種の車のことで、火宅とは、燃える家のことです。
われわれ凡夫は、火宅の中で遊びたわむれる子供と同じで何の恐れも感じません。
父親は、子供たちを救出ために三つの車を用意したのです。
羊・鹿・牛
「供養塔の図」
今、日月燈明佛の眉間から光が放たれると、東方一萬八千の佛國土が照らし出されます。
それらの佛國土では、さかんに塔供養が行われているのが見えます。
このような光景が見られることは、法華経が演説される前ぶれです。
全てをじっくり見たわけではありませんが、こういうものを見ると、
日々真面目に生きていかなければいけないなという気持ちになります。
ぐるっと回って彫刻ギャラリーを出ると
本堂の正面に着きました
(ここからも外に出られますが、靴を庭園入口に預けていたので
結局そこまで戻りました(^-^;)
元々はお蕎麦屋さんで昼酒が主目的で行った柴又でしたが、
裏に庭園があることを今回知って、四季折々の風景を見に来たいなと思いました。
この世界観、やっぱり寅さんを一度はちゃんと見ないといけないですね。
と、昼酒にお散歩に楽しめた柴又帝釈天でありました。
(これにて柴又ぶらぶら記 おわり)
「法華経」は、全世界の人々の病の良薬です。もしある人が病にかかり、
この法華経を聞く幸運に恵まれたら、たちどころに病はなおり、
風呂漆の境地を得ることができるのです。
「龍女成佛の図」
法華経では、女性が成佛できることを説示します。
今、龍王の娘で八才になる智慧にすぐれ弁舌さわやかなこの娘は多くの教えを理解し、
不動の境地に達しました。波の上にあって龍女が宝珠を佛に献げています。
「多宝塔出現の図」
法華経を進行するところでは、多宝塔(多宝如来の塔)が地面から湧き出してきて
人々の信仰をほめたたえます。人々は歓喜にふるえ一心にその塔を礼拝します。
人々の顔には法悦のほほえみが浮かんでいます。
「法師修行の図」
インドえは、法師たちは森の中や洞窟の中で独り静かに修行しています。
しかし、虎や狼の危険があり、心淋しく、修行はきびしいものです。
その修行者を励ますために、佛が立ち現れたり、象にのった普賢菩薩が姿を現すのです。
象に乗った普賢菩薩
「慈雨等潤の図」
佛の慈悲深い教えは、あまねく地上を潤す慈雨と同じです。
今、雷神と風神が現れて雨をふらし、大地には緑があふれ、さまざまな
花々が咲きほこります。天人さまたちも地上の楽園に舞いおりてきました。雷神と風神
「三車火宅の図」
三車とは、羊・鹿・牛がひく三種の車のことで、火宅とは、燃える家のことです。
われわれ凡夫は、火宅の中で遊びたわむれる子供と同じで何の恐れも感じません。
父親は、子供たちを救出ために三つの車を用意したのです。
羊・鹿・牛
「供養塔の図」
今、日月燈明佛の眉間から光が放たれると、東方一萬八千の佛國土が照らし出されます。
それらの佛國土では、さかんに塔供養が行われているのが見えます。
このような光景が見られることは、法華経が演説される前ぶれです。
全てをじっくり見たわけではありませんが、こういうものを見ると、
日々真面目に生きていかなければいけないなという気持ちになります。
ぐるっと回って彫刻ギャラリーを出ると
本堂の正面に着きました
(ここからも外に出られますが、靴を庭園入口に預けていたので
結局そこまで戻りました(^-^;)
元々はお蕎麦屋さんで昼酒が主目的で行った柴又でしたが、
裏に庭園があることを今回知って、四季折々の風景を見に来たいなと思いました。
この世界観、やっぱり寅さんを一度はちゃんと見ないといけないですね。
と、昼酒にお散歩に楽しめた柴又帝釈天でありました。
(これにて柴又ぶらぶら記 おわり)
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