SSブログ

映画「いとみち」を観る [映画(あ行)]

今年の青森旅行で訪れた弘前でみつけた映画(のチラシ)、
やっと田端のChupkiさんで観ることができました。
いとみち.png
あらすじはYahoo!映画さんより。

青森県弘前市の高校に通う16歳の相馬いと(駒井蓮)は、強烈な津軽弁と人見知りが
悩みの種で、大好きなはずの津軽三味線からも遠ざかっていた。
そんな状況をどうにかしたいと考えた彼女は、思い切って青森市のメイドカフェ
「津軽メイド珈琲店」でアルバイトを始める。
当初はまごつくものの、祖母のハツヱ(西川洋子)や父の耕一(豊川悦司)、
アルバイト先の仲間たちに支えられ、いとは少しずつ前を向いていく。
そんな中、津軽メイド珈琲店が廃業の危機に見舞われる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

まさかの
人間椅子(◎_◎;)

映画の本筋というほどでもありませんが、
途中で意外なところで登場(音だけ)した人間椅子。(笑)
思わず鑑賞後、YouTubeで探してみたらまだ活動されているんですね。
って、イカ天でねずみ男の装いだったベースの鈴木さん、
現在は犬神家の一族のスケキヨのような白塗りに変貌していて驚きました。
(というかイカ天の頃より白塗りが分厚くなっている印象)

で、映画そのものについてですが、
映画のポスターをあらすじを読んだところで明るい子の話かと思いきや、
終盤まで主人公のいとは引っ込み思案で笑顔もないで
ポスターと全然違う!と思ってしまったのですが、
(それはポスターから勝手に想像していた自分が悪いんですが)
津軽弁が強いこともあって引っ込み思案の「いと」がうっかり応募した
メイド喫茶のバイトで様々な人たちと触れあう中で成長していく、
淡い青春物語という感じでした。

高校の先生が、いとの話す津軽弁を「クラシック音楽みたいだ」と
授業で言って周りの生徒が笑う場面から映画が始まるのですが、
クラスでも話せる友達がいないいとがメイド喫茶のバイトを始めて、
少しずつ人とコミュニケーションをとれるようになってくる中で、
クラスの早苗ちゃん(りんご娘というローカルアイドルグループのメンバーで、
ジョナゴールドという芸名でびっくり)に思い切って声をかけてから
笑顔がちょっとずつ増えていく様子を見て画面に向かって
「がんばれ、いとちゃん!」という気持ちで鑑賞しておりました。

鑑賞したのが田端のChupkiさんなので、目や耳の不自由な方の為の対応として、
字幕と音声ガイドがあったので私も利用しましたが、
字幕がないと津軽弁は分からない、、、ことが多いような。(笑)
敢えてそうしているのかもしれませんが、私は字幕があってより楽しめました。
また、音声についても登場人物の紹介(年齢も)があったので、
見ているだけよりはわかりやすく、特にメイド喫茶で働く先輩2人、
シングルマザーで永遠の22歳の幸子(実際は30歳)、漫画家を目指す智美、
この2人に店長の工藤(Uターンしてきた32歳の男性)が明るく見せていながら
彼らが抱える悩みに触れることで、いとが成長していくきっかけになる、
というのも観ていて温かい気持ちになりました。

鑑賞後に舞台挨拶やインタビュー動画を観たのですが、
いとを演じた駒井蓮さん、津軽三味線を吹き替え無しで映画で演奏しているのが
凄いと思ったのですが、9か月の特訓で弾けるようになったというのも役者魂ですね。
おばあちゃんのハツヱを演じた西川洋子さん、女優さんかと思ったら、
高橋竹山先生のお弟子さんとのこと、孫のいとに優しく接する一方、
三味線を弾く時の姿が凛として素晴らしかったのもこの映画の見どころでした。
いとや耕一(いとの父 トヨエツが演じていて萌え)が出かけるときに、
ハツヱさんが「干し餅もってけ」と紐で括られた干し餅をもたせるシーンが
なんともほがらかで温かくて映画で好きなシーンのひとつです。

いとが人々と触れあうこと、三味緯線と正面から向かい合うことで
成長していくのを画面越しに見ながら温かい気持ちになれますが、
監督の横浜聡子さん(ご本人も青森出身)の他の作品も見てみたくなった、
「いとみち」でありました。


nice!(6)  コメント(2) 
共通テーマ:映画