SSブログ

映画「復活の日」を観る [映画(は行)]

lovin姐さんの記事をみて今の時代を予見するような内容だと知り(未見)
(lovin姐さんの記事)https://lovin-tiger1.blog.ss-blog.jp/2021-08-29-1
Amazonプライムで鑑賞しました。
復活の日 角川映画 THE BEST [DVD]

復活の日 角川映画 THE BEST [DVD]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2016/01/29
  • メディア: DVD
あらすじはYahoo!映画さんより。

小松左京の同名SFを映像化。
1982年、東ドイツの研究所から猛毒ウイルスMM-88が盗まれた。
ところが盗み出したスパイの乗った飛行機はアルプス山中で事故に遭い、
ウイルスが蔓延した地球は、南極にわずかな人類を残して滅亡する。
その生存者の一人、地震研究者吉住は、さらに大きな危険が近づいていることに気づく。
アメリカ東部に大地震がおきる可能性があり、それは核ミサイルの発射を誘発する
ものだった……。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


40年前(1980年公開)のフィクションが、今のコロナ禍では現実になりかねない、
と思えてしまいぶるぶる震えてしまいました。

原作は小松左京、SFというジャンルに苦手意識があってこの方の作品も
読まずに今まできてしまいましたが、原作も読んでみたくなりました。

今作は、細菌兵器が事故で世界中に拡散してしまい南極基地以外の人が
亡くなる事態(世界滅亡)になった前半(ここまでで1時間20分)、
近く起こると予想される地震の衝撃を核攻撃と判断して作動してしまう
アメリカの緊急事態用の自動報告装置(ARS)、
その攻撃に対抗する措置としてソ連が設定している自動報告装置も作動すると
目標に南極基地も入っているので何が何でもARSを止めねば、と
草刈正雄(地質学者)とアメリカのカーター少佐が南極基地からワシントンDCに
向かう後半で2時間40分くらいとかなり長尺な作品です。
(インド映画ほどではありませんが(笑))

前半には、医師の緒形拳、妻の丘みつ子、吉住の元恋人で看護師の多岐川裕美、
他にも有名どころの俳優さんがいたと思いますが、MM-88の威力には勝てず
命を落としていきます。
病院が戦場のような状態ですがマスクや防護服もつけていない、見えない細菌から
身を守る、そういう観念が当時はなかったのかと思ってしまったのですが、
島国の日本にさえはるか遠くから細菌が拡大して人々を殺してしまう、
最初はただの風邪の症状があっという間に肺炎を引き起こして亡くなる、
このコロナ禍で観ると現実に起きていることであり、SFとは思えない、現実と
重なる状態の映像がデジャブのように思えました。

映画の中でも感染しないために必要なのはワクチンだ、とフランス人研究者が訴え、
ワクチンを終盤で完成させるのですが、コロナのワクチン、感染リスクはあるものの
重症化を抑える役割を果たす、というのであればやはり接種はした方がよいのだな、と
改めて思いました。

世界滅亡の中生き残った南極基地でも絶望感から自殺する人が出てくるわけですが、
辰野隊員(渡瀬恒彦)も無線でつながったニューメキシコ州の少年が亡くなる様に
自らの命を絶ってしまう。(トビーと連呼する姿が切なかった)
日本基地は辰野だけで、そのほかの隊員は生き残るのですが、その後の存在感は
あまりなかったような印象でした。
夏八木勲や千葉真一、角川春樹もなぜか映っていたり、あとは県知事でなくなり存在を
忘れかけていた森田健作までいたので敢えて自分の視界から消そうとしていたのかも
しれません。

ノルウェー基地でも自殺者(と巻き添えで殺され)で一人生き残ったマリト、
彼女を演じていたのがオリビア・ハッセ―。
彼女の顔を観た途端、「君は薔薇より美しい」の熱唱が聞こえたのは内緒です。(笑)

南極基地の残った女性が少なかったので襲われる事件が起きると、種の保存のために
ルールを決めようという男性たちの身勝手な発言(一応、女性隊員も参道する体でしたが)、
このあたりは何だかみていて不愉快だったのですが、マリトと心を通わせていく吉住、
でも、ルールがあるから、みたいな悲しい場面も、素直に見られませんでしたねぇ。

ワシントンDCへARS作動を止めに行き、でも結局それが叶わずにARSが作動し、
ソ連の自動報復装置も作動して南極基地も全滅。
女性、子供、ワクチンを開発した博士など一部の人たちが南米(チリ)へ逃げ延びて
そこに、ワシントンDCからはるばる歩いてやってきた草刈正雄(吉住)、
オリビア・ハッセ―(マリト)と感激の再会、で映画は終わります。

これがタイトルの復活の日、ということなのかと思ったのですが、
40年前に小松左京の原作でここまで壮大なスケールで映画がつくられていたとは、
角川映画にあまり興味のなかった自分を反省しました。

南極基地内に置いてあった、クリープやダルマなどを観ると昭和だなあ、と
思って古さを感じますし、演出上の突っ込みどころは色々ありましたが、
(多岐川裕美はなぜいきなりモーターボートに乗っていたんだろう、とか)
そういうざっくりな感じも昭和らしい映画なのだと思えば気にならないと思います。

主題歌(ジャニス・イアン)がオープニングとエンドロールに流れるのも
映画を盛り上げていてよかったと思います。

モリケンだけはおそらくまた見てもイラっとすると思いますが。( 一一)

古い映画を自ら見ようという気持ちになかなかなれない人も多いと思いますが、
今だからこそ見た方がいい、いや見るべき映画だと思った「復活の日」でありました。
(紹介してくれたlovin姐さんに感謝!)









nice!(5)  コメント(4) 
共通テーマ:映画