映画「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」を観る [映画(た行)]
本日も元気に映画記事です!(^O^)/
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今年、回数的には一番通っている映画館(銚子電鉄の映画を観るのに何度も通った)、
田端のシネマChupkiさんで観た映画です。
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今年、回数的には一番通っている映画館(銚子電鉄の映画を観るのに何度も通った)、
田端のシネマChupkiさんで観た映画です。
あらすじはYahoo!映画さんより。
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自分さえよければいい訳ではないのに。
ニュースでは報じられれば目に留める、
でも自分から意識して知ろうとする姿勢がなかった、
そんな自分を今更ながら反省しました。
琉球王朝が日本に組み込まれ、第二次世界大戦では連合国軍が上陸し、
戦後、アメリカの施政下に置かれ1972年に返還されたものの、
米軍基地の7割が沖縄県に集中しているという事実。
石川県から一人沖縄のフリースクールにやってきて学ぶ菜の花さん、
彼女自身も地元でいじめを受けて沖縄にやってくるのですが
(そんな菜の花さんを前に進めようとするご両親も素晴らしい)
非常にユニークな学校というか、型にはまらぬスタイルで学ぶ中
(沖縄の言葉を学ぶ場面が個人的には興味深かった)
夜間中学にやってくるおじいちゃん、おばあちゃん、との触れあいを
通じて、沖縄が経験した戦争、今も抱える米軍基地問題を、
菜の花さんの視点で描いていきます。
映画のタイトルにある「ちむぐりさ」、沖縄の言葉ですが、
あなたが悲しいと私も悲しい、という意味だそうですが、
菜の花ちゃんが実勢見て聞いたこと感じたことで、ちむぐりさ、
という気持ちになって考えることが出来たのだと思います。
夜間中学にやってくるおじいちゃん、おばあちゃんは、戦火の中、
学ぶことができなかった、その後は働くので精一杯、老後になって
やっと学ぶ時間を持てたという方ばかりで、そんなおじい、おばあも
菜の花ちゃんを本土から来たといっても明るく迎える姿が素敵でした。
三線を弾き、歌い、カチャーシー、沖縄の人はどうして明るいんだろう、
最初に菜の花ちゃんが感じるのはそういうイメージですが、
昔から今に至るまで沖縄が抱える問題を知るにつれ、
更には、故郷の石川にもかつてあった米軍の修練場が地元民の闘争によって
撤収され、結果的には沖縄に移ったということを知り、
菜の花ちゃんは申し訳ない気持ちになってしまう、という場面を見て、
どの立場から見るかによって見方が変わることはあるとはいえ、
沖縄の方々の気持ち(第二次世界大戦で大本営から見捨てられた捨て石)、
その捨て石に米軍基地を押し付けている政府、同じ日本で起きている問題として
認識する人が少ない本土の人たち。(私もその一人)
オスプレイが上空を低空飛行するのが日常の沖縄。
オスプレイやヘリコプターが落下しても本土ではそれほど大きく報じられず
若い女性が暴行され殺されても本土で報じられるのは一時的。
もし自分の住んでいる地域でこんなことが起きたら怒りでいっぱいになるだろうに、
遠くのところの話だからと無関心過ぎた自分のダメさ加減、菜の花ちゃんに
気づかせてもらいました。
ヘリコプター落下で大やけどした男性が菜の花ちゃんの取材に応じてくれて
心や顔、体に負った傷はいつまでも消えることがなく、本当は話したくない、
でも、二度とこういうことが起きてはいけないと話してくれるその姿勢、
男性の気持ちを菜の花ちゃんが動かしてくれたのだと思います。
人への被害だけでなく、牧草を育てている農家さんの牧草地にヘリコプターが
落下したことも映画の中では紹介されています。
出荷直前の牧草の上にヘリコプターが落下し、この農家さんは損害を被るのですが
(利益の逸失だけでなく、牧草地の復旧にかかる費用と時間)
農家のお父さん、怒りもありながらヘリコプターに乗っていた人が無事だったか
心配していたという話にどこまで人がいいんだろうとみていて私が怒ってしまう
くらいでしたが、それほどいつ何が起きるか分からないリスクを抱えるほど
沖縄という土地の広域に米軍基地が現存していることなのだと思いました。
今でもこれほど米軍基地の問題を抱えているにもかかわらず、
沖縄出身の元芸能人が参議院議員に当選した時、
小さいころに沖縄から東京に来たのでこれから沖縄について勉強する、と
発言したことに驚いたのですが、自民党だからそう言わざるを得なかったのか
本当に意識することがなかったのか(沖縄に家族や親戚もいると思うのですが)
彼女自身は既に若い世代、ではないものの、映画の中に出てくる若い世代でも
自分たちが将来につないでいく立場だと声を大きくする人がいることに
ホッとしました。というか、ホッとする前に、この問題が解決されるために
少しでも前進していかなければいけないということだと思いますが。
菜の花ちゃんは高校を卒業し、地元に帰りますが、
辺野古基地建設の住民投票のときは居てもたってもいられずに沖縄にやってきて
投票権のない若者へ意見を聞く活動を行ったり、と沖縄で過ごした経験、
知ったことを無駄にしてはいけないという気持ちをもって彼女なりに出来ることを
やって行こうという姿勢が見えました。
辺野古が埋め立てられ、漁港からきれいな海がどんどん見えなくなっていく、
その様子を映しながら、地元の漁師の男性が、日本はアメリカに負けた植民地で
基地を作られても仕方ない、沖縄はゴミ箱だから全部押し付けられる、というのが
本土にいてノウノウとしている人たちに向けた言葉だと思ったのですが、
米ソ冷戦から今度は中国を警戒して米軍基地をアジアに置く、米国が世界の警察的な
大国だった時代はもう終わっているように思える私には、未だになぜこれほど多くの
基地を日本に置かないといけないのか、常に沖縄の人たちを危機と隣り合わせにすることに
対して日本政府は何も感じないのか、文句と批判ばかりの野党も頼りがいがありませんが、
与党を圧勝させてやりたい放題にさせるのも国民としては無責任ではないのか、
私ももっと沖縄について意識することで、自ら知ろうとすることの大切さを菜の花ちゃんに
教えてもらった「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」でありました。
(是非平良いずみ監督インタビューも!)
ニュースでは報じられれば目に留める、
でも自分から意識して知ろうとする姿勢がなかった、
そんな自分を今更ながら反省しました。
琉球王朝が日本に組み込まれ、第二次世界大戦では連合国軍が上陸し、
戦後、アメリカの施政下に置かれ1972年に返還されたものの、
米軍基地の7割が沖縄県に集中しているという事実。
石川県から一人沖縄のフリースクールにやってきて学ぶ菜の花さん、
彼女自身も地元でいじめを受けて沖縄にやってくるのですが
(そんな菜の花さんを前に進めようとするご両親も素晴らしい)
非常にユニークな学校というか、型にはまらぬスタイルで学ぶ中
(沖縄の言葉を学ぶ場面が個人的には興味深かった)
夜間中学にやってくるおじいちゃん、おばあちゃん、との触れあいを
通じて、沖縄が経験した戦争、今も抱える米軍基地問題を、
菜の花さんの視点で描いていきます。
映画のタイトルにある「ちむぐりさ」、沖縄の言葉ですが、
あなたが悲しいと私も悲しい、という意味だそうですが、
菜の花ちゃんが実勢見て聞いたこと感じたことで、ちむぐりさ、
という気持ちになって考えることが出来たのだと思います。
夜間中学にやってくるおじいちゃん、おばあちゃんは、戦火の中、
学ぶことができなかった、その後は働くので精一杯、老後になって
やっと学ぶ時間を持てたという方ばかりで、そんなおじい、おばあも
菜の花ちゃんを本土から来たといっても明るく迎える姿が素敵でした。
三線を弾き、歌い、カチャーシー、沖縄の人はどうして明るいんだろう、
最初に菜の花ちゃんが感じるのはそういうイメージですが、
昔から今に至るまで沖縄が抱える問題を知るにつれ、
更には、故郷の石川にもかつてあった米軍の修練場が地元民の闘争によって
撤収され、結果的には沖縄に移ったということを知り、
菜の花ちゃんは申し訳ない気持ちになってしまう、という場面を見て、
どの立場から見るかによって見方が変わることはあるとはいえ、
沖縄の方々の気持ち(第二次世界大戦で大本営から見捨てられた捨て石)、
その捨て石に米軍基地を押し付けている政府、同じ日本で起きている問題として
認識する人が少ない本土の人たち。(私もその一人)
オスプレイが上空を低空飛行するのが日常の沖縄。
オスプレイやヘリコプターが落下しても本土ではそれほど大きく報じられず
若い女性が暴行され殺されても本土で報じられるのは一時的。
もし自分の住んでいる地域でこんなことが起きたら怒りでいっぱいになるだろうに、
遠くのところの話だからと無関心過ぎた自分のダメさ加減、菜の花ちゃんに
気づかせてもらいました。
ヘリコプター落下で大やけどした男性が菜の花ちゃんの取材に応じてくれて
心や顔、体に負った傷はいつまでも消えることがなく、本当は話したくない、
でも、二度とこういうことが起きてはいけないと話してくれるその姿勢、
男性の気持ちを菜の花ちゃんが動かしてくれたのだと思います。
人への被害だけでなく、牧草を育てている農家さんの牧草地にヘリコプターが
落下したことも映画の中では紹介されています。
出荷直前の牧草の上にヘリコプターが落下し、この農家さんは損害を被るのですが
(利益の逸失だけでなく、牧草地の復旧にかかる費用と時間)
農家のお父さん、怒りもありながらヘリコプターに乗っていた人が無事だったか
心配していたという話にどこまで人がいいんだろうとみていて私が怒ってしまう
くらいでしたが、それほどいつ何が起きるか分からないリスクを抱えるほど
沖縄という土地の広域に米軍基地が現存していることなのだと思いました。
今でもこれほど米軍基地の問題を抱えているにもかかわらず、
沖縄出身の元芸能人が参議院議員に当選した時、
小さいころに沖縄から東京に来たのでこれから沖縄について勉強する、と
発言したことに驚いたのですが、自民党だからそう言わざるを得なかったのか
本当に意識することがなかったのか(沖縄に家族や親戚もいると思うのですが)
彼女自身は既に若い世代、ではないものの、映画の中に出てくる若い世代でも
自分たちが将来につないでいく立場だと声を大きくする人がいることに
ホッとしました。というか、ホッとする前に、この問題が解決されるために
少しでも前進していかなければいけないということだと思いますが。
菜の花ちゃんは高校を卒業し、地元に帰りますが、
辺野古基地建設の住民投票のときは居てもたってもいられずに沖縄にやってきて
投票権のない若者へ意見を聞く活動を行ったり、と沖縄で過ごした経験、
知ったことを無駄にしてはいけないという気持ちをもって彼女なりに出来ることを
やって行こうという姿勢が見えました。
辺野古が埋め立てられ、漁港からきれいな海がどんどん見えなくなっていく、
その様子を映しながら、地元の漁師の男性が、日本はアメリカに負けた植民地で
基地を作られても仕方ない、沖縄はゴミ箱だから全部押し付けられる、というのが
本土にいてノウノウとしている人たちに向けた言葉だと思ったのですが、
米ソ冷戦から今度は中国を警戒して米軍基地をアジアに置く、米国が世界の警察的な
大国だった時代はもう終わっているように思える私には、未だになぜこれほど多くの
基地を日本に置かないといけないのか、常に沖縄の人たちを危機と隣り合わせにすることに
対して日本政府は何も感じないのか、文句と批判ばかりの野党も頼りがいがありませんが、
与党を圧勝させてやりたい放題にさせるのも国民としては無責任ではないのか、
私ももっと沖縄について意識することで、自ら知ろうとすることの大切さを菜の花ちゃんに
教えてもらった「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」でありました。
(是非平良いずみ監督インタビューも!)