映画「シャイニー・シュリンプス」を観る [映画(さ行)]
予告編を観て気になっていた作品です。(ヒューマントラストシネマ有楽町で鑑賞)
あらすじはYahoo!映画さんより。
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アラサーおじさんの成長期。
まっさきに思い出したのがこの作品なのですが、かつてのメダリストがピークを過ぎて
メディアからも厳しく報じられる中で暴言を吐いて、その罰としてお釜ちゃんの
水球チームのコーチを引受されるという設定。
この水球チームは実在するそうで、それをモデルにつくられた作品なのですが、
ゲイを批判してお釜ちゃんのチームを任される、最初は嫌で嫌で仕方がないマチアス、
再びオリンピックに出場するために自分のことしか考えない自己中な態度ですが、
別居している娘のヴィクトワールを水球の練習会場に連れていったことで、
ヴィクトワールが水球チーム「シャイニー・シュリンプス」を一生懸命応援する姿、
チームの選手たちそれぞれの事情を察したマチアスも真面目に彼ら(彼女ら?)に
向き合っていく、そして迎えたゲイゲームでは?という展開で、ある程度想像できて
安心して見られるので話にグイグイ入っていけました。
チームのリーダー的存在のジャン、彼は癌にかかって病状が進行してるものの、
化学療法でつらい思いをするのであれば、仲間たちと過ごす時間を大事にしたい、
最後に(ゲイゲーム)勝って終わりたい、と病気に気づいたマチアスに伝え、
その言葉にマチアス自身も自分が現役選手としてピークを過ぎつつあるのは
分かっていながら自分自身にも真面目に向き合わないといけないという気持ちに
変化していきます。
そのあたり、ハリウッド映画ではないので(毎回こんな感じで書いてる気がしますが)
いやらしい感じはなくとてもさらっとでも見ていて彼らに感情移入するように
展開していくので終盤の意外な展開もありながら最後はほろっとして笑って
見終わることができました。
と、話の流れは展開は安定感があってとても面白かったのですが、
それを盛り上げる演出というか小道具というか、小ネタの数々も笑えました。
お釜ちゃんの好きなもの、
俳優ならライアン・ゴスリング、歌手ならセリーヌ・ディオン。
この作品では、ヴィゴ・モーテンセンでしたがなんとなく傾向は分かりました。(笑)
あとは、クロアチアまで(予算の関係で)ダブルデッカーで移動する彼らが歌う歌が、
いかにもお釜ちゃんによく合っていて話を盛り上げる一つになっていました。
マチアスの前では明るく楽しくしている彼ら一人一人に悩みもあって、
それが少しずつ描かれていくのですが、それでも日々楽しく過ごしていこう、
そういう姿を観ると私もあまり日頃のちっちゃいことにグチグチするのもよくないな、
と色々なところで色々な人を心中ドツイテいる自分を反省しました。( 一一)
単にバカ明るい映画にするのではなく、それぞれが人として抱える悩みも描きながら
シャイニー・シュリンプス(フランス語だとLES CREVETTES PAILLETEES)と
マチアスが共に成長していく様子を見ることで見ている人が明るい気持ちになれる、
とても楽しい映画「シャイニー・シュリンプス」でありました。